12/29/2014

15インチの「でかカップ」はゴルフを救うのか?


突然ですが、日本でも米国でもゴルフ人口は年々減少の途を辿っているそうです。

そこで、ゴルフをもっと簡単に、もっと楽しく、そしてプレー時間を短縮して、手軽に出来るかも?
さらには、パット技術よりもショットの技術優先のもっとアスレチックな競技になるかも?

・・・的な考えで、どでかサイズの15インチカップなるものが、一部のゴルフ関係者の間で推奨されています。


本当にゴルフを救えることになるのかどうかは別としまして、私にも15インチカップを試す機会がありましたので、体験記をメモして残しておくことにします。


ナイター証明のグリーンなので写真はかなり画質がナンではありますが、そのどでかカップがこちらです。



直径が15インチですから、40cm弱(38.1cm)の大きさがあります。

バレーボールが4つすっぽり入るかな、ぐらいで、かなり大きいですね。
バスケットボールのゴールリング(45cm)よりも少し小さいくらいです。


現在のゴルフのカップの大きさは 4 1/4インチですから、直径にして約3.5倍、面積ですと12.5倍あります。



とりあえず私は、32フィート(約10m弱)の位置にセットをしましてパット練習をしてみました。
16フィート(約5m弱)からですと、明らかに入り易かったからです。



写真では判りにくいのですが、このラインはフラットから後半やや下りになり、右に切れていくラインです。
距離をピッタリかオプティマム・スピードで打って、カップ3個分左 ...ぐらいが狙い目になる感じ。


通常のカップかの様に考えてパッティングしてみますと、そもそも入りにくい下りのスライス・ラインということもありましてか、これが(私のパッティング技術では)なかなか入らなかったんですね。
あくまでもカップの真ん中に入れるイメージで、旗を狙って。 普通のカップみたいに。

正直、ちょっと意外なくらい外しました。


・・・それで、ムキになって入れようとしますね。(笑)
「あんなデカいんだから!」って思うわけです。

入れに行きますと、真っ直ぐ目に狙って、かなり強めに打っちゃうとけっこう入ってくれたりします。 かなりの範囲でリップオフしませんからね。
ドスンと落ちたらけっこうスピードがあっても向こう側の壁に当たってカップ内に収まります。

んー、これは「新ゴルフ」体験にはなっても、決して「旧ゴルフ(というか本来のゴルフ)」のパットの練習にはあまり役に立ちません・・・。



通常のラウンドで32フィートがカップインすることは、私の技術ではそうそう起きない確率です。
実際のところ、2-3%でしょうかね? データ取るのは難しいのですが。
プロでも5%程度ですので 4 1/4インチの大きさのカップでは、まぁそんなところでしょう。


「パットってどのくらい入るもんなの?」という記事に使ったグラフをまたまたこちらに引用いたしましょう。

(参考グラフ)


以前からの繰り返しで恐縮ですが、6フィートの距離を中心に、2フィートから10フィートの距離の辺りがスコアを決めるクリティカルな領域になります。(→「ザ・ゴールデン・8」


つまり、32フィートのパットなんていうのは、私レベルですと特に(2-3%しか一発では入んないわけですから)、2パット目にどれだけ短いやさしいパットを残すか、という打ち方をしてしかるべきなので、「強めに真っ直ぐ目にぶっ放す」15インチカップ型の新ゴルフ式でパットするべきではないのですよね。

そうしますと曲がるラインでは、あのでかい丸になかなか嵌んないってことが起きてきちゃうんです。
ちょっと新発見な感じ。


統計を取ったものを見ておりませんのではっきりとは判りませんが、理屈から言いますとクリティカルゾーンは21フィートの距離を中心に、7フィートから35フィートの距離の辺りが勝負の決め手、ということになってくる計算になりますので・・・、強めに打って外しても12フィートぐらいまでなら返しが大抵入るよ、っていう強さで打てば良いわけですね。

私が試した32フィートのパットは、通常の4 1/4の大きさのカップではちょうど9フィートのパットぐらいな難しさですから、ラインが判っていなくて読まなくちゃなんない条件下ではプロで30%、アベレージで10%ぐらいのカップイン率ですから、私の場合で8割方は外しちゃうパットだったんですね。
(ラインが判っていても、32フィート程度の(ラインの曲がる下りのラインでは特に)パットではスピードのコントロールが正確でなくてはいけませんから、思ったより入らなかった訳が記事にまとめてみてよく判りました。)



で、素直な気持ち的な感想ですが、ポコンってカップインしたときの「おおーっ!」っていう嬉しさ感がけっこう低いです。 32フィートも離れているのに低い。

それでもって、32フィートのパットが(下って曲がったりするときのラインでは特に)、2パット確実圏内に寄ってくれたときの安堵感・達成感的なものが、無い。 全然無い。


これは新しく始める人とってはともかく、今まで何年もゴルフをしてきた人たちにとっては受け入れられにくいなー、と思いました。


逆に言いますと、グリーン上のカップから約30フィート圏内、つまり10y圏内にショットが打てる人はバーディー量産が出来る、新感覚のショット・メイキング・ゲーム的なゴルフになろうことは想像出来ますですね。(^^)