7/31/2009

ホール・イン・ワン -2


先週のRBC カナディアン・オープン、ご覧になりましたでしょうか?
ジモティーのネイサン・グリーンが、終盤のイーグルで追い付いてきた南アのラティーフ・グーセンをプレーオフで破って優勝しましたね。

GDOのPGAツアー・ハイライトの映像(リンク)



それはともかく、ものすごく珍しいホール・イン・ワンが達成されました。

なにはともあれ、百聞は一見にしかず、ということで。↓



2日目のラウンドの15番ホールで、リーフ・オルソンが達成しました。

ビリヤードになぞらえて「ザ・バンク・ショット」って呼ばれてて、先週末はこの話で持ち切りでした。
(あんまり誰が勝ったとか、そういう話題にはなんなかったですね、米国では。(^^;)

BMWの新車がもらえたんですね!


ちなみに、先にオンしていてぶっ飛ばされたのは、同伴していたクリス・ブランクスというプレイヤーのボールです。
ルール的には、元あったと思われる場所に最も近いところにリプレースして打つんですが、外してパーになったようですね。

運も一緒に蹴飛ばされちゃったのかどうか(笑)、ブランクスは予選落ちしてしまいました。



(スコアが悪かったのは1日目なんですけどね。)


7/29/2009

マック・オグレイディ


この人の名前は日本でも、聞いたことがある方もいらっしゃるかも知れませんし、聞いたことがない方も多いかと思います。
稀代のボールストライカーと呼ばれている人です。

独特のスイング理論を持ったかつてのPGAのツアープロで、86年、87年には、ツアーでの優勝もひとつずつ、通算2勝をt達成しています。

’86年のキャノン・サミー・デイビスJr.(現ハートフォード・オープン)と、’87年のMONYトーナメント・オブ・チャンピオンズ(現メルセデス・ベンツ・チャンピオンシップ)です。



wikipediaのページを参考リンクとして貼っておきますが、相当な変わり者だったようです。



Mac O’Grady
http://en.wikipedia.org/wiki/Mac_O'Grady


72年に21歳でプロ転向した後、クォリファイに17回も挑戦してようやくツアー・カードを手にしたと書いてあります。

非常に上手いプレイヤーで、理論派、トレビノのフォームでフェードを打ったり、当時強烈に強かったジョニー・ミラーのスイングや、ジャック・二クラスのスイングを再現できてしかもゲームで使うようなゴルファーだったそうなんですが、メンタルに感情をコントロールし切れない面がたたって、16回も失敗してしまったようですね。



ツアープロを引退した後に、豊富なスイング理論知識を活かしレッスン・プロとしても、とても有名な存在になりました。


このゴルフ・ダイジェストのスタック&ティルトのスイング理論について書かれている記事中で、ブッチ・ハーモンもマック・オグレイディが教えていたモラッド打法というスイング理論がベースになっていると証言しています。
  ↓
スタック&ティルト打法


日本語でもこんなことを書いている方が居らっしゃいました。
スイング論(99)~ メジャーの打法


ゴルフ・スイングには60,000点以上の変数がある、という彼の理論ですが、有名なところでは、スランプから立ち直ろうとしていたセべ・バレステロスがオグレイディの理論に心酔し、教えを請いました。二人の友人関係は非常に強いものになったそうです。
他にも、ビジェイ・シン、スティーブ・エルキントン、チップ・ベックといったところが、オグレイディのコーチを受けているそうです。

もっとも、例えばセベとは大きな穴を掘って胸まで埋まり、悪いものを埋め去る儀式をやったり、「ボールは生きている。それぞれボールごとに性格も違うし、意識もあるし、魂も宿っているんだ。」と言ってみたり、かなりオカルトチックな面も持ち合わせていたようですが。


自分が思ったままを口にするのも有名で、当時のコミッショナーとずいぶんやりあった逸話がいくつも残っています。



元々の本名は、フィル・マッグレノだったのを、フィリップ・マクリーランド・オグレイディと正式に改名し、後にマック・オグレイディと改名したのだそうです。

本人の説明では、自分には多分に多重人格的なところがあり、その人格に合わせて変えたのだ、ということなのだそうです。

オグレイディはいわゆる両手利きで、主に右でプロとしてプレーして居ましたが、左打ちでもスクラッチ・プレイヤーの腕前だったということで、ある時にUSGAに対して、右打ちのマック・オグレイディ I の他に、左打ちのマック・オグレイディ II をアマチュア・ゴルファーとして登録するように要請したのだそうです。

ツアーに出場している最中にはよく、右打ちでプレーしていてグリーン上でパットするときには左打ち、ということをやっていたらしいです。
本人いわく、左で打つと、カッとしやすい人格が穏やかになって冷静にプレーできるらしい。

これからマック・オグレイディ II として全部左でプレーするからクオリファイに再挑戦させて欲しい、ということだったらしいのですが、いまだに正式には返答をもらっていない、と主張しています。


そんなオグレイディが、58歳になった今年、レギュラーツアー復帰に向けて動き出した、という記事が今年になって書かれていました。
まずはシニアツアーに出ている友人のバッグを担いでキャディーとして姿を現したらしいです。

「O’Grady carries the bag but dreams of swinging the clubs」



マック・オグレイディのスイング写真

別ウインドウが開いてからさらに写真をクリックしてください。



7/28/2009

バーチ・ヒルズ(ゴルフコース)


「ゴルファーの悪夢」を回避するマネージメントという記事の、検証実験ラウンドをしました。
(個人的には、ちょっと必見かも知れないな、と手応えを感じました。(^^))


このゴルフ場はちょっとユニークです。
いわゆるパー3ばかりのショートコースみたいな感じのゴルフ場なのですが、パー59で、トータルが3,466yあります。

↓に貼ったスコアカード(サイトへのリンク付き)を見ていただくと判るのですが、125y、121y、147y、・・・・175y、337y、183y、・・・・184y、239y、147yといった感じでして、普通のコースの長短パー3が並べてあって、なかに短めのパー4が5つある、といった風情なのです。

日本でもそうだと思いますが、大抵のパー3のショートコースは、50y、80y、90yといったところがずらーっと並んでいるケースが多いですよね?

しかも、ここはちゃんと全部で18ホールあります。


Birch Hills Golf Course
http://www.birchhillsgolf.com/


ちょっと珍しくないですか?(^^)

コースレート/スロープは56.1/87、パーは29・30=59になっています。


土曜日で時間の制約がありましたので、6時間半コースになってしまう普通の値頃なコースでは途中で帰らなくてはなりませんでしたので、歩きでラウンドしにくい(最後帰るときに遠くなっちゃう)ってことで、ここをラウンドすることにしました。

最近、特に短めのパー3で、(短くてそれほど難しくない筈なのに)どうも変な風にミスショットするケースがあって練習しなくては、と思っていたところでしたし。
200y前後のパー3は、わりと上手く攻略できていました。(もちろん望んでいるところが高くないということもありますが。)

そういう訳で絶好の練習です。
スコアカード


いくつか撮った写真もご紹介します。

 1番のグリーン。バンカー越えです。



 5番ホール。数少ないパー4のひとつ。



6番の広いグリーン。



その他のホールも、コースのサイトに写真があります。
      ↓
フロント9の写真 (クリック)
バック9の写真 (クリック)

なかなか練習に良さそうでしょ?
それなりに池も配置されていますし、高低差もあります。


今回は、パー3のティーショットの練習と、もうひとつ、「ゴルファーの悪夢」を回避するマネージメントという記事で考えました攻略法の有効性を実体験してみようという意図を持ってラウンドに望みました。


具体的には、GIR(パーオン)を外したときに、チップショットをどこへ残すか。できればカップの右下へ残したい。
パーオンした場合でも、ロングパットをどこから打ってどこへ残すとどうなるか、という実験です。

さて、どうなりましたでしょうか。(笑)


***

今回は、パー3ばかりと言うことで、DAP(Driving Accracy Points)スコアの記述は無しです。
その代わり、最初にグリーンオンしたボールのポジションを、カップの切ってある位置を中心に座標軸の原点に見立てて、

第1象限(I
第2象限(II
第3象限(III
第4象限(IV

として記入しています。

数学の授業を覚えていらっしゃいますでしょうか?
位置的には、以下の要領です。↓





青ティーのコースレート/スロープは56.1/87、パーは29・30=59です。

1 3 △ I 2B
2 3 △ I D5AL
3 3 - III U11B-①
4 4 △ IV U10S
5 4 - II 3A
6 3 - II D11S-①
7 3 - III D14S-②
8 3 - IV U②
9 3 - I D14AL-①

10 3 △ II 14A-①
11 4 - III 3S
12 3 - I D17B-①
13 3 ◯ IV
14 4 △ IV U13S
15 3 △ II D15S-1BL-①
16 3 - IV
17 4 - IV 11A
18 3 - IV

32(17)・32(16)= 64(33)


アップ&ダウン(寄せワン)が一番の課題の私としては、5オーバーの64はなかなか良い方のスコアかと思うんですが、コースレート/スロープでディファレンシャルを計算しますと、10.3となりますから、それほど良いスコアではないようです。(x_x;

毎ホールのティーショットがフェアウエーキープしたラウンド、という風に見ますと、・・・まぁそうかな、とも思います。

最初2ホールの連続ボギーなんか、125y、121yをグリーン外してボギーにしていますからね。(x_x)

パー4の4番ホールでのボギーは、フェアウエイバンカーに捕まり、あごに近くてレイアップせざるを得ませんでした。約50yのサードショットが寄せきれず。

見事にこの辺が、私の弱点になりますね。


パーオンが10ホールで20パット(3パットと1パットがひとつずつ)、
外した8ホール中、3ホールがアップ&ダウン(寄せワン)のパーです。



さて、結果的な分析になりますが、8番、13番、16番、18番のワンパット(いずれも2-3歩の距離)は、くしくも全部第4象限(IV )からのカップインになっていましたね。基本的には登りのフックラインです。

んー、確かに第4象限(IV )に残すという作戦は一つのカギになりそうです。


一方、2-3歩の距離(1m半-2m)なのにパットを外している1番、5番、11番、そして5歩(3m半)の2番ホールですが、それぞれ、IIIIIII となっています。

1番、2番のパーパットは下りのフック。
5番と11番のバーディートライは、下りのスライスと登りのスライス・ラインでした。

それに加えまして、このセオリーを頭に叩き込んでいれば防げたかもなぁと思うのが、15番での3パットです。
第2象限(II )から、下りのスライスのファーストパット15歩の距離(10m半)をショートして外したため、、残りは約1歩(80cmぐらいでした)の距離でしたが、下りのスライス・ラインを残していて、見事に外しました。
まさに人類にはカップイン出来ないライン!(大げさ)

基本的には、第2象限(II )からのファーストパットをALに外すと、返しが第4象限(IV )からのショートパットになりますから、2パットで行くには(よほど傾斜が急でない限り)悪くないルートになろうかと思います。
第2象限(II )からは、絶対にショートしては駄目なんですね。

実際、6番、10番もこの第2象限(II )からのケースでしたが、6番はショートしたもののオンラインでスライスしたため真っ直ぐの下りが残り、10番は山側に距離がぴったりで外しましたので、1歩のフックライン(ただし横の厳しいライン)が残りました。


これは、非常によい実験・勉強になりました。

あくまでも、あまりアンジュレーションの強くない、ほぼどれも受けグリーンの、比較的易しいコースでの検証でしたが、これを基本に応用しない手はないなぁ、と感じた次第です。(^^;


どうですかね?


***

追加記事アップしました。

第4象限(IV)を有効利用