12/04/2009

距離計測機能付パター(DMMP)


コネチカットのtrimetalさんから、大変興味深い商品(パター)を教えていただきましたので(と言っても日本の商品ですが)、私からの考察を加えつつご紹介してみたいと思います。


まずは、大本のHPのリンクはこちらです。
http://www.dmmpdesign.co.jp/

使い方の説明が、詳しく書かれていますので読んでみました。

この商品の核心部分は、この↓目盛りが刻まれているグリップですね。


グリップエンドのところに貫通穴があけてあり、多くのプロがやっているような形でパターを立ててぶら下げて持ったときに、水平が出せるようにしてあります。

そして、30cmのテークバックで打つパットの距離を基準にして、その他の距離をテークバックの大きさで打ち分ける、という仕組みです。
基本的な考え方は、私の実践しているデジタルパットに近いですので、コンセプトは分かりやすかったです。


もうちょっと具体的な使用法も見てみましょう。



この図が仕組みを端的に表していて分かりやすいのですが、まずは30cmのテークバックでボールを打ち、転がった距離を確認します。マークなどを置いて打つ前のボールの位置が分かるようにしておくといいですね。

で、打つ前のボールの位置の真上にこのパターを吊るし、▽マークの位置に打ったボールが重なるように自分が動いてパターと自分との距離(「腕の長さ」とされているのがこの距離ですね。)を調節します。

で、ラウンド中パットを打つ時に、この時に決めた「腕の長さ(ボール上に吊るしたパターと自分(の目)との距離)」をいつも一定に保っておいてボール後方からパターをボールの真上にかざして吊るし、カップを見ます。
その時に、カップが重なる位置のグリップ上の目盛りを読んで、目盛りの表示するcmのテークバックでストロークするとカップまでの距離になる。 というシステムですね。


あらゆるグリーンの速さ、あらゆる傾斜、あらゆる人のストロークの個人差にも対応できるのは、30cmのテークバックで実際に打った距離を基準にキャリブレーションするから、という訳です。



このページの図 ↑ とかを見ますと、ちょっと複雑に感じてしまうのですが、やってみると意外にシンプルですね。



いくつか、問題点も感じます。


このシステムで一番肝心になるのが、「腕の長さ(L1またはL2)」で、これはすなわち“ボール上に吊るしたパターと自分(の目)との距離”な訳ですが、これをラウンド中にずっと一定に保つ術が説明されていません。

これは一定に保つのがけっこう困難な感じがするのですけれど、このパターを使い込んでいくと慣れて出来るようになるのでしょうか?
といいますのも、グリーンのスピードなどの差で毎回ラウンドするたびに違う距離になりますから。

ボールからつま先までの距離で確認して、それをさらにこのパターの目盛りを使って測り、傾斜に負けずに真っ直ぐ立つようにする、とかすれば、一定に保てるかなー、とか思いますが、そうなるともはやパッティングそっちのけの測量になっちゃって実用に向かないような?

まぁ、いつもホームコースで使い、いつも同じ距離で持つようにしている、とかならアリなのかな?


もっと大きな問題は、R&AやUSGAで公認されるかどうか。

ルールブックのグリップに関する項目には明示はされていませんが、グリップに目盛りが入っているとなりますと、当然非公認にされるものと思われます。

HPには、
>現在、ゴルフ規則の適合性についてグリップのみを英国R&Aへ審査を申請しております。
と書かれています。

露骨に目盛りに見えないように、あたかもグリップの柄かのように工夫してはありますが、おそらく通らないでしょう。


テークバックの大きさを、どうやって作るかの説明もされていません。
ノリさんの「決め打ち(デジタルパット)」では、スタンス幅を変えて右足の靴や太腿を基準にコントロールする術がキチンと確立されていますが、このパターで分かるのは、36cmとか、55cmとか80cmとか、数字で分かるだけですからね。

私の経験では、80cmのテークバックを振り子式ストロークで真っ直ぐ引くのは至難の業です。


あとひとつは、どうやって一定のストロークを保つかということ。
振り子式ストロークが推奨されています。

発明者で社長の小祝秀明さんという方は、パットの上手な方だと確信はいたしますが、説明にやや不備があると感じました。

身長と拍数の対照表まで用意して“全くの振り子式パット”を推奨なさっていますが、全くの振り子のような動きをしますと、ボールはよく転がりません。

先日のテークバック相関グラフという記事に書きましたが、本人が限りなく振り子に近くほんの少しの一定の加速度を加えているつもりで打っているパットも、実際にスローで録画してみますと、トップからインパクトにかけてはテークバックの3倍強ものスピードで振っているのです。

でも、振り子式パッティングを推奨するために、わざわざパターが重めに出来ているところには共感いたします。


それと、これは大した問題ではないのですが、長い距離ほど誤差が出やすいパターグリップを使っての測量よりも、ボールからカップまでの距離は歩測した方がずっと正確だ、という点も挙げられます。
Homeのページにある「お客様の声」にも、そういう意見が上がっていますね。



問題点をいくつか挙げてみましたが、よいアイデアであることには間違いないと思いました。(^^)

少なくとも、HPにも書かれているように

>初級者の負担を軽減するために開発

されたものとしては、秀逸で画期的なシステムです。

ただ、商品としてはいささか魅力に欠けるような気がいたします。

ゴルフの初級者向けにしては、システムが少し複雑で取っ付きがよくないこと。
そしてまた、Homeのページにある「お客様の声」に、初・中級者向けの価格を考えて欲しい、というショップからの意見もあがっていますが、初心者向けにしては“物が良い”だけに値の張ってしまうパターの匠、IPTの山田パターと組み合わせてしまったところも、マーケットを見誤っているような気がしてなりません。


でも、私は好きですね、この商品。
できればグリップ単体だけ2,000円ぐらいだったら欲しいかな。(^^;



公認されなければ結局「練習だけ」用なのですから、手持ちのスペアのパターのグリップに銀マジックで目盛り線を自分で入れて、グリップエンドに細いストローでも貼り付けてみてどのくらい有用か実験して試してみますけど。

・・・というのは聞かなかった方向でお願いします。m(__)m (笑)



12/03/2009

パッティング動画-5 (Glow ball 予習)


たまたまゴルフショップで「glow flyer™」っていうボールを見かけまして、金曜日にGlow ball Golf トーナメントで9ホールプレーするのに先駆けて、グリーンだけでもと思ってちょっと試し打ちに行ってきました。(笑)

買ったのは、↓の写真(左)のようなボールで、金曜日もおそらくこれを使うのだろうと思います。

でも、販売元のページ(http://www.nightflyer.com/)を見ますと、「Night
Flyer CL
」っていう、蛍光スティックを突っ込まない新製品が出てるみたいですね。
振動を与えると10-12分間光るように出来てるらしいです。

スティックの方は、中身を折って光らせてボールに差し込み、6-8時間光るらしいです。


で、このボールは両極に穴が開いてますので、滑らかに転がすためには方向性があるようです。



写真の白い矢印の方向に転がした方が、青い矢印の方向に転がすよりも、明らかに滑らかに転がるようです。


スティックの中身を折って光らせていないんですが、スティックを差し込みまして、転がしに行ってみました。



ここは、ナイター施設のあるHeartwellというパー3のゴルフ場の練習グリーンです。
タイガーが、3-4歳の時によくラウンドしたゴルフ場で、短いパー3が18ホールあり、グリーンの状態はそこいらの普通の長さのパブリックコースよりもずっと良いんです。(^^)

ここは、コースの方もナイター設備があって、早朝夜明け前とか夕方日没後にもプレーできます。(私はやったことありませんが。)


前回の記事「Glowball Golf at Coyote Hills」の時に得た情報では、この
glowballは15-20%飛ばないが、パターで打つときはよく弾くらしい、ということでした。

動画は、私の7歩の距離(約5m)のパッティングですが、1球目が普通の
白いゴルフボール、2球目がglowballです。

いつものパッティングのルーティンどおりに、まずはボールの付近に立ちイメージを作り、ボールの後ろへ回ってカップ方面と目標にするスパットを見ながらリラックスするための素振りのストロークを2回やり、スタンスを決めてから打っています。

打ったときの音が大きく違うんですよね。
glowballの方は、どうも「ペチッ」って音がして、つい力が入ったりしてしまったり。
どっちか片一方がカップインしちゃったりして距離の違いが見えなくなっ
ちゃって、何度か撮り直ししました。(笑)


2球目の方が少しだけ距離が出ていますよね。
確かに弾きがいいんですね。
ボールが硬く、打感が軽くて、パター・フェースとの接触時間が短くて飛び出す感じです。
ですから私の打ち方だと、若干ですが右にも出やすいです。


しかしですね、動画には撮っていませんが、14歩とか18歩とかを試してみますと、明らかに普通のゴルフボールの方が球足が長くて、同じストロークでより長い距離が出ます。
どうもね、glowballの方が軽いんですよ。

ちゃんとした秤が手元に無くって正確ではないんですが、約15%ぐらいボールの重さ自体が軽いです。
重さぐらいなぜ同じにしなかったんだろう?

元々商品としては、私のような早朝ゴルフをやる人が、日の出を待ちきれなくてスタートするとか、スーパー・トワイライトで安くプレーしたい人が日没後にプレーを少し続けるとか、そういう使い方でどうぞ、って感じで売り
出したらしいんですよね。
今では、glowballトーナメント用、って言うぐらい各地で開催されるような感じになってるっぽいですが。

そういう訳で、本当はチップショットとかも試してみたいのですが、金曜日までには時間が取れそうもありません。(^^;

あと、暗闇で光ってたらどうか?って予行演習もして置きたかったんですが、それもちと無理かな。

なにしろリピーターの人が多いらしいですから、私らだけが3ホールでボール無くなって、早々にちゃんちゃん、なんて状況もありうる訳でして。(笑)


なんでこんなのに真面目に一所懸命なんでしょう?(笑)
自分でもちょっと笑ってしまいます。

12/01/2009

パッティング動画-4 (50歩(約35m))


うちの息子の補習校の近くのゴルフ場の練習グリーンには、なかなか広くてそれほど混んでいない、練習にもってこいの練習グリーンがあります。

私の基準のスピードにもかなり近く、気持ち少ーし遅い程度。

奥寄りの3/4程度には、1-18番の番号が振られた旗と、これに対応した
ティーマーカーが設置されていまして、Gパンはいた人とか、小さい子供連れの人とかが気軽にパットパット・ゴルフ的に興じていたりすることもありますし、ゴルファーが数人真顔で競い合っている時もあったり。

大半の人は、ラウンド前に番号とは関係なく無造作な感じで空いているカップを使ってパット練習をしていく方々で、入れ代わり立ち代りといった感じです。


ここへ、先日のテークバックの大きさを再確認する意味でパット練習しに行きました。

ところがですね、あの時の記事にも書きましたが、切り返しのトップの位置に気を取られすぎてしまうと、どうも出て行くボールの距離がいまいち安定しません。
何cmのところで切り替えしているかは大雑把にして、やはりカップに集中しないとなかなか距離が合わないようです。

難しいものですねー。



まぁそんな訳で今日は、ちょっと空いたところを見計らって撮影しました、
50歩の距離のパットの動画をアップしてみたいと思います。
ここの練習グリーンは広いので、やろうと思えばもっと後ろに下がって80歩の距離も取れそうです。




力加減、テークバックを掴んでみようと、2球ほど適当に打ってみまして、それから撮影しました。
さすがに50歩もありますと、途中に左から右に斜めになった段はありますし、ずっと向こうの方の右側にもマウンドがあったりして、右へ左へ曲がるラインになっちゃいます。

全体的にもやや下りで、43-45歩程度の強さで打つことになるんじゃないでしょうか。(よく判りません。)



途中でカメラがガタガタするのと、ぴちゃぴちゃしゃべっている声が入っているのは、うちのお壌ちゃん2歳児の仕業です。(笑)

この動画の右側は、18番パー3の池になっていて真ん中に噴水がありまして、その水の音も雑音で入っています。


スーッとやや右へ出て行って、段差を斜め右に降りて行き、向こうの右手のマウンドのところで大きく左に曲がり始め、そのまま下るようにピンに寄って行き、30cmに付けました。(もちろんまぐれです。(笑))

この動画のパットはたまたま30cmに寄りましたけど、この後さらに打った
3球は、7歩オーバー、1歩オーバー、2歩半ショートでした。
最初の撮らなかった2球は、2歩・5歩、ショートしていたのですけれどね。

これだけ長いと、もし2歩以内に付けられて2パットでいけたら万々歳ですね。


一方、案外こういう距離は歩測と見た目の雰囲気で集中してしかもリラックスして打てれば、十分2-3歩以内に付けるチャンスあるかもなー、と思いました。
まぁ、狙っているカップの周辺の傾斜とかにも拠るんですけど。

4歩ぐらいの短い距離でも、どうやっても2歩以内に止められないようなパットもありますもんね。
あくまでもレア・ケースだとは思いますが。


こういう長いパットはあれですね。
右足の踵が上がっちゃいますね。(笑)
パターフェースもフォローで立ってますしね。
アイアンショットをストロークするのと同じになっちゃう様子です。(^^)


人間の勘っていうのもなかなか捨てたものではないように思ったり。
その一方で、そうかと思うとちょっと思っていたのとグリーンのスピードが違って全然距離が合わなかったり。

やっぱり、デジタルに何点かを抑えて置くのはとても大切なことだな。と、
こんな遊びからも再認識した次第でありました。(^^;



***

私のしょぼい動画の後でこれを出すのもなんですが、(^^;

この↓、デーブ・ペレツの有名な動画をご存知でしょうか?

「それでは、200フィート(約61m)のパットがどんなものなのか、お見せしましょう。」と言って、アリゾナのコースにあるグリーンでラグパットの極端な例を実践して見せています。


www.thegolfchannel.com/golf-videos/golfs-amazing-videos-dave-pelzs-200-foot-putt-12755/?ref=26000&rsec=352
(リンク先で見ていただいた方がYoutubeより画質が良いです。)


すごいですねー。

ボールが足元に2つ在って、てことは3つ用意されていたみたいですから、撮影で最初の1個目だったんでしょうか。
本人もものすごい喜びようですから、何回も打ってないはず。(笑)


打った瞬間に、「Oh, I really hit that. (あー、良いの打ったぞ、これ。)」
「I hit that baby solid. (これはしっかり打ったぞあのボールちゃん。)」
って言ってますから、寄るぞ!って言う感触はあったんでしょうねー。

途中で左に逸れてってるところで、
「I don’t know where it’s going. (どこ行くんだか判んないぞ。)」
「But...(でも...)」
って言ってますけど、右に戻ってくるのは知ってますから、このフレーズは軽いジョーク入れたんでしょう。

で、するするーっとカップに寄って行って、ズドンとカップインしたところで、自分でもあんまり上手く行ったんで笑っちゃって、「Noooo!」って叫んでます。


すごい嬉しそう。
気持ちがよく分かります。(^^)