6/09/2020

超フラット中尺パターの効能 (ライ角59度、長さ40インチ)

このコースは本当に気持ちが良いです。(@Hidden Valley 3rd green)


更新が途絶えていましたが、2020年は大変な年になりました。
武漢から漏れ出したCOVID-19のウイルスが世界中に蔓延し、ゴルフ場も1か月以上クローズになり、マスクなどのフェースカバーをしてのラウンドがスタンダードになり、バンカーレーキも無くなり、カップは浅くなり、ゴルフもプレースタイルが随分と変わりました。

こうなりますと、コースに出られるだけで本当に幸福です。


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Facebookの広告だったかと思いますが、FGX Putterというユニークなコンセプトのパターの存在を知りました。

ウエブサイトはこちらです。 →   FGX Sports

Rick Shieldsの YouTubeでの紹介のビデオが判りやすいので、こちらをご覧ください。


笑っちゃってますね。すごい楽しそう。(笑)

これまでのパッティングで常識とされてきた、「目に下にボールをセットする」ということは全く無理になります。
(私の場合は変則デジタルパット方式を実践していて、まるで目の下にボールをセットしていませんのでこの点は違和感ありません。)

このパターのスペックとしては、長さが39インチ、ライ角はものすごくフラットになっていて59度です。
ライ角も長さも 5番アイアンくらいの数値になっていますので、感覚的には 5番アイアンを構えるようにセットしてカップを狙う目標に合わせ、アイアンをストロークする延長のような感覚でパッティングをする、ということなのだろうと思います。

たしかに考えてみれば、パッティング・ストロークというのはゴルファーにとって、他のクラブとは全くの別物のストロークになっていて、両肘を張っていたり、なかなかに不自然なケースも散見します。
もし 5番アイアンのロフト角が4度になっていたら、グリーン上で自然なストロークで転がすことができるのでは...というような感覚ですね。おそらくですが。

我々ゴルファーの自然な感性を使って、案外フィーリングのよい、距離感のよいパッティングを、良い感じのライン出しで打てるんじゃないかな?って気がしてきます。


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で、このパターを検索して調べていくうちに、hammY Putterという商品も存在していたことに気が付きました。

Reviewをしているウエブサイトはこちらです。 →   hammY Putter

こちらも YouTubeでの紹介のビデオ をご覧ください。



こちらのパターも、38インチの中尺パターの長さになっていまして、ダブル・ベンド・シャフトという2回曲がったシャフトが付いていて、ライ角はすごくフラットな59度になっています。

こちらはコンセプトがFGXパターとは異なっていまして、グリップには長尺パターで使われる左右の離れたスプリット・グリップが装着されています。

スタンスをカップに対して45度開いたオープンスタンスで構え、スプリットのグリップでセットアップして、右手を主体に、アイスホッケーのスティックの様にパターを使ってストロークします。

これも従来の、目の真下にボールをセットするパッティングとは大違いです。

偶然にもこの二つのパター、打ち方のコンセプトは大きく違いますが、ほぼ同じフラットなライ角、通常より長めのシャフトになっていました。


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この 2点の興味深いパターのスペックを踏まえまして、こんなパターを作ってみました。

写真をクリックで拡大します。

ベースにしたのは、クリーブランドのクラシック・シリーズの、ベリー・パターです。

なんといっても私はピンのスコッツデール形状のヘッドが好きで構えやすいです。
FGX や hammY のようなセンターシャフトにはなりませんが、パターヘッドを目標に合わせるのに慣れている形状の方が良いでしょう。
むしろ、5番アイアンも、ホッケースティックも、センターシャフトではありませんからね。この方が良いくらいではないかと勝手に思ったりします。

それと、このパターは中尺のべリー・パターなので重くなるグリップと長いシャフトとバランスをとるために、パターヘッドが400gと通常のパターよりも約50g程度重くなっています。これも普段から 50g程度重く錘で調整したヘッドのパターを使っている私には好都合。

シャフト長はいろいろ選べるのですが、今回 FGX や hammY に大体合わせる目的で、40インチにしました。(必要であれば、39、38インチと切ることもできます。)


そしてここからが重要ですが、ライ角を元々の72度 (極めてスタンダードなパターのライ角です) から大きく曲げて、59度の超フラットなライ角に調整する必要があります。

写真をクリックで拡大します。

写真を見ていただくと、ネック部分がぐいーっと曲げられているのが見えるかと思います。(13度もぐいーっとフラットに。)

このクリーブランドのクラシック・シリーズのパターは、マルテンサイト硬化の 17-4ステンレスが使われていまして、しかもヘッドは贅沢な削り出しで、ネック部分は溶接されていませんので、根元が強いです。

これをバーナーで熱してネック部分を柔らかくしておいてぐいぐいーっと曲げてしまおうという算段でこのパターを選びました。通常の鋳造ステンレスは折れてしまいますが、この磁石にもくっつく削り出しの 17-4 鋼であれば行けるんじゃないか?と踏んでいました。

こうして出来上がったのが、YSPZ特製の 超フラット中尺パター (ライ角59度、長さ40インチ) です。


アンカーリングはこのパターが売られていた2011年頃はOKでしたが、2016年以降は禁止されていますし、もちろんベリーには付けません。

超フラットなライ角ですので、構え方は大きく異なってきます。


写真をクリックで拡大します。

グリップは、ベリー・パター用の長いWinnグリップが装着してありますので、FGX式に5番アイアンかの様にグリップすることもできますし、hammY式にスプリット・ハンドで握ることもできるようにしてあります。


ボールに構えた時に、上から見た感じは、こんな感じになります。

写真をクリックで拡大します。

ネックの曲げた部分は気になりませんね。
ものすごく出来栄えよくできたと思います。(自画自賛)


このパターを使って、異次元のパッティング感覚の体験をしてみたいと思います。

FGXも、hammYも、どちらもパッティングがあまり得意ではなく、距離感を出すのに苦労していたりとか、ライン出しが上手くいかなくて苦労している、例えばラウンドで40回以上もパットしてしまうゴルファーが、全く違ったコンセプトのパターを使うことでラウンドのパット数を 32回程度に改善する、っていう目的のパターのようですので、現在気に入っているエースパターにとって代わるようなことはなかろうとは思いますが、

・・・ゴルフ物理学・心理学的な知的興味を満たすべく、なんどかこのパターでラウンドをし、体験レポートをしようと思っています。


リビューをレポートしました。  ---> クリック



1/03/2020

2019年の成績と、2020年の数値目標


毎年恒例の2019年の成績の振り返りと、2020年の目標を更新します。

昨年の記事はこちらです。 → 「2018年の成績と、2019年の数値目標

ブログもまたしばらくほったらかしでしたし、ひっそりと記し、今後も不定期の長いインターバルで自分だけ用に。


昨年の記事に沿って、数字を並べてみます。
青字が加わった昨年のデータです。

2008年 (5月-12月)
Score Average:   +9.2
Putts per Round:  33.53
Putts per GIR:     2.029
(パーオン率は9.1/18ホールくらいで、平均18.4パットぐらいでした。)

2009年
Score Average:   +9.4
Putts per Round:  32.23
Putts per GIR:     1.967
(パーオン率はぴったり8.00/18ホールで、平均15.738パットでした。)

2010年
Score Average:    +9.1
Putts per Round:  32.18
Putts per GIR:     1.947
(パーオン率は8.11/18ホールで、平均15.786パットでした。)

2011年
Score Average:    +8.7
Putts per Round:  31.83
Putts per GIR:     1.947
(パーオン率は7.81/18ホールで、平均15.195パットでした。)

2012年
Score Average:    +8.5
Putts per Round:  31.08
Putts per GIR:     1.990
(パーオン率は7.83/18ホールで、平均15.575パットでした。)

2013年
Score Average:    +12.9
Putts per Round:  31.65
Putts per GIR:     2.016
(パーオン率は6.00/18ホールで、平均12.097パットでした。)

2014年
Score Average:    +11.7
Putts per Round:  30.44
Putts per GIR:     2.027
(パーオン率は4.80/18ホールで、平均9.730パットでした。)


2015年
Score Average:    +9.9
Putts per Round:  31.57
Putts per GIR:     2.051
(パーオン率は7.03/18ホールで、平均14.42パットでした。)


2016年
Score Average:    +10.4
Putts per Round:  31.98
Putts per GIR:     2.047
(パーオン率は6.98/18ホールで、平均14.31パットでした。)


2017年
Score Average:    +11.6
Putts per Round:  31.57
Putts per GIR:     2.111
(パーオン率は5.93/18ホールで、平均12.51パットでした。)


2018年
Score Average:    +11.2
Putts per Round:  30.71
Putts per GIR:     2.068
(パーオン率は5.74/18ホールで、平均11.86パットでした。)


2019年
Score Average:    +9.9
Putts per Round:  30.21
Putts per GIR:     2.003
(パーオン率は5.86/18ホールで、平均11.73パットでした。)




2019年はスコアもパットも2018年より少しだけ改善しました。
誤差範囲のような改善ですが、悪化するよりずっと良いです。


前の記事で書いていた努力目標とは裏腹の結果です。

現実問題として歳を取るにつれ飛距離が落ちてしまったこと、これは大きな課題です。
このままでは青ティーから白ティーへの移行も考慮しなければなりません。


2012年 → 2013年の悪化は肘の故障でしたが、今後とも年齢との戦いになってきそうです。


スコアの方は、こんな風になってます。

2007:    +5.1 +4.7 = +9.7
2008:    +4.6 +4.6 = +9.2
2009:    +5.3 +4.1 = +9.4
2010:    +4.6 +4.5 = +9.1
2011:    +4.1 +4.7 = +8.7
2012:    +4.5 +4.0 = +8.5
2013:    +7.3 +5.6 = +12.9
2014:    +6.5 +5.2 = +11.7
2015:    +5.3 +4.7 = +9.9
2016:    +5.5 +4.9 = +10.4
2017:    +6.1 +5.5 = +11.6
2018:    +6.0 +5.3 = +11.2
2019:    +5.2 +4.7 = +9.9

2007年のデータは、11コースだけ。 プレーは近所の市民コースばかりです。
2008年の5月にブログをスタート、08年は延約39ラウンドしました。
2009年は、約40ラウンドでした。
2010年は約30ラウンドです。 (諸事情でラウンド数やや減少)
2011年は約41ラウンドです。
2012年は約40ラウンドです。
2013年は約30ラウンドです。 (肘痛発生)
2014年は約39ラウンドです。 (スランプ継続)
2015年は約72ラウンドです。 (以前バック9だった多くを18ホールでプレー)
2016年は約42ラウンドです。 (特に取り組みなし)
2017年は約56ラウンドです。
2018年は約49ラウンドです。 (メディテーション効果に気付く)
2019年は約62ラウンドです。 (飛距離が徐々に落ちてる…)


ランド数はコンスタントに週末18ホールをプレーする友だちとラウンドすることで増加しました。楽しむラウンドが増えています。
メディテーション効果でメンタル面に良い効果があるので、スコアにもさほどこだわらず積極的にラウンドしています。


昨年は、『2018年の最後のラウンドで、飛距離を20Yほど伸ばして戻すきっかけをつかめました。』と書いていましたが、これは弾道を高くする結果にはなりましたが、トータルの飛距離は戻ったとはいいがたく、もう一工夫が必要です。
飛距離を伸ばし、0.12/18だけの良化では到底足りません。
パーオン率を復帰させることが目標です。


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バーディー数も集計してみました。

2007:  23個 (22ラウンド)
2008:  42個 (39ラウンド)
2009:  42個 (40ラウンド)
2010:  34個 (30ラウンド)
2011:  44個 (41ラウンド)
2012:  37個 (40ラウンド)
2013:  22個 (30ラウンド)
2014:  21個 (39ラウンド)
2015:  60個 (72ラウンド)
2016:  34個 (42ラウンド)
2017:  24個 (56ラウンド)
2018:  26個 (49ラウンド)
2019:  46個 (62ラウンド)

バーディー数も2018年よりは改善しました。
しかしまだまだ、1個/ラウンドのレベルまでは戻っていません。やはり飛距離が必要かと思います。

2019年は、上りのパッティングを残すには? という取り組みを試してみたい、と書いていましたが、これはなかなかに難しいです。
ただ、セカンドショットのクラブ選択は昨年よりも安定してきたと思うので、そこは成果が出てきたと感じます。

また、2019年は秋口以降からアイアンをマッスルバックのMB2に戻しました。
友人がミズノのMP-4を使い始めたのに合わせて、一緒に見直しを図りました。


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さて今回も、Z版「がんばり率」の結果です。

(データのピックアップをシンプルにするためにダブルボギー以上にしてしまったホールは除きまして、ボギー・オンしたホールで 2パット以上なら失敗、1パットでパーなら成功としてデータを抽出したデータです。)


何年も達成に至っておりませんが、基本的には「Z版がんばり率 50%達成」を掲げて目指しております。

2008:  2/6 = 33% (1ラウンド)
2009:  95/291 = 32.6% (40ラウンド)
2010:  68/205 = 33.2% (30ラウンド)
2011:  129/328 = 39.3% (41ラウンド)
2012:  142/303 = 46.9% (40ラウンド)
2013:  94/237 = 39.7% (30ラウンド)
2014:  160/360 = 44.4% (39ラウンド)
2015:  237/560 = 42.3% (73ラウンド)
2016:  208/493 = 42.3% (42ラウンド)
2017:  178/454 = 39.2% (56ラウンド)
2018:  181/412 = 43.9% (49ラウンド)
2019:  232/526 = 44.1% (62ラウンド)


このデータでも、若干の改善がみられました。
1ラウンド毎だと分からないくらいの差ではありますが、少しづつ上達しているのかな、と思います。


ボギー・オン数も2017年と2018年のデータはがくっと増えています。
アベレージで10年7.36回から、11年は8.00回、12年は7.58回、13年は7.64回、14年は9.27回、15年は7.78回、16年は7.70回、17年は8.57回、18年8.40回、19年8.48回。

こちらも微増ですね。ドライバーの距離が戻ることが必要です。


2019年はハザードに入れないゴルフを心掛けてプレーしていました。
ちょっと安全策に走りすぎているかもしれません。


2020年こそは飛距離を伸ばして戻すきっかけをつかみたいと思っています。




8/19/2019

Green Slopes Golf のグリーンデータ・ブックレットをレビューします


こういうの欲しかったんですよねー。


Save Par LLC.っていうテキサス州オースチンの会社から出ている、グリーンの傾斜のデータを載せたブックレットです。
(テキサス州オースチンって言えば、ストーンコールドの出身地で田舎町のイメージでしたが、この頃はマイクロソフトの一大拠点にもなってて、ハイテク企業がどんどん増えてるイメージなんですが、こういうのもデータ収集会社のお遊び的な起業だったりするんでしょうか? …根拠ありません。)


こちらのサイトをご参照ください。

Green Slopes Golf   (←リンクをクリック。)


早速ね、いくつかコースを購入してみました。
今なら 4コース以上の購入で 40%オフ!とかでしたので、まずは 5コースほど。



実のところ、1コース試してみたら気に入ってしまいまして、5コース買い足して今は 10コースになってます。


各ブックレットに使い方のページが挿入されていまして、以下の通りです。


写真をクリックでサイトのGreen Analysisのページにリンクしてます。


グリーンの形は実際のグリーンの各ホールと同じ形、グリーン色の濃い部分が実際のグリーン上で高くなっているところ、白っぽい方が低くなっているところです。

図の下側が、コースでのグリーンの入り口にあたる方向です。

縦・横のグリーンのサイズとか、グリーンの難しさのレーティングが数値化されています。

グリーンの傾斜が、矢印の大きさと方向で示されていまして、さらに色分けされて分かりやすく表現されています。

図中に薄く引かれている等高線は、3インチの高低差を表現して引かれています。

矢印のお尻 (矢尻ですかね?) の位置は、5フィート刻みに配置されています。
実際に使ってみて、細かさとしてはこのくらいで十分だと感じました。
矢印での表現の合間に当たる部分を緑色のカラーリングの濃淡で表現して補っている訳ですね。 さらに等高線も引いてありますし。


販売されているコースのラインナップはどういう選択かはちょっと謎なのですが、私の周辺コースでは、すごく敷居が高いしプレイベート・コースでラウンドする機会もなさそうな、リビエラとかロサンゼルスCC、El Caballero CCとか入ってるかと思えば、ムニシパル(市民)コースのあまり整備のよくないグリーンのデータとか要るの?ってコースも入ってる割りには、私や友人が良くプレーするパブリックの人気あるコースが入っていないところが多かったりして、ちょっと戸惑います。

そのうちにラインナップが充実して、コース数がもっと増えることを期待したいと思います。


パッティングが好きで、こうしてブログ書いていろいろ試しているのに、グリーンの読みや記憶が今いっちょな私としては、これはもうすごい強い味方、新兵器です。

実際キャディさんが付いてくださったラウンドは (普段ほとんどありませんが)、明らかにパットが良く入るんですよね。
そういう意味では、期待大です。

このブックレットはR&AとUSGAのルールに適合するサイズで作られています。