お友達のノリさんが所属のクラブで初めてのマッチプレーに出場なさると言うことで、「concedeって英語では言うらしいけど、アメリカでのプロの試合では実際何て言ってるんでしょうね。It's a gimmeなんてホントに言ってるんでしょうか?」って素朴な疑問を書いていらっしゃいました。
英語シリーズ、やるの忘れてましたので (^^;、
ノリさんを応援する意味も込めまして、これを機に書いてみようと思います。
(ホントにちゃんとシリーズ化するんだろうか?(笑))
第1回: Good Drive!!
第2回: いやん、バンカー!
まず“It’s a gimme.”ですが、本当にこういう風に言います。
ちょっと解説加えますと、“gimme”は“give me”の意味で、まだ“v”とか
“th”とかの発音が出来ないちっちゃい子が使う、いわば赤ちゃん言葉です。
“That one is a gimme”とかも言いますね。
応用編としては、“I will give it to you.”ということも出来ます。
あとは、“Pick it up, Mike. It is good.”とか。
米国の、ファーストネームで呼び合う習慣は、ビジネスシーンであろうがゴルフであろうが登場します。
ラウンド前に同組になった人と握手しながらお互いの名前をファーストネームのニックネームで交換してからゴルフが始まります。
いきなり命令形で“Pick it up.”が使いにくい相手には、“You can pick it up.”とか“Please pick it up.”とか言えますが、一緒にゴルフやってて“Please”はあんまり登場しません。
例えばブッシュ大統領とゴルフしていても、“That is good, George”とか言っちゃうのが米国流です。(笑)
それと、いやん、バンカー!の時にも出てきましたが、ボールじゃなくて人を主語にして言う言い方はカリフォルニアではポピュラーです。
“It is”の代わりに、“You are good. It’s a gimme.”とかって言うんです。
あとは、“give”があるならいつも対になる“take”もあると言うことで、“It’s good. Take it.”なんて言うこともあります。
“It is conceded.”とか、 “I concede it for you.”とか。
コンシード(concede)っていう単語を入れて言う言い方は正式ですね。日本と一緒です。
是認する/与える/認める、という意味ですね。
それでですね、意外に使われないのが、“OK.”とか“It is OK.”です。
普通は、“It is OK to hit now.(もう打ってもいいよ。)”とか、相手のボールマーカーに対して“It is OK to leave it there.(動かさなくていいよ。)”とか、「だいじょぶよ。」ってニュアンスで使われるのが“OK”です。
ですので、“It is OK.”って言われちゃうと、例えば、「ピン持ってくれなくてもいいよ。」とか、「(ボールはそのままで)マークしなくてもいいよ。」とか、いろんな場面で使われちゃうんですよね。
使えないこともありません。
まさに打とうとして動作に入ろうとしている時に、“That one is OK, you
don’t have to putt.”っていう具合に使えます。
例えばボールを指さして“It’s OK, you know, ....(いいよ。(・・・わかるでしょ?))” という感じで意思表示もありかなぁ、とか思いますけど、そもそも分かりにくいですから、実際マッチプレーでは使うの避けた方が良さそうです。少なくとも“That one is OK.”と言った方がいいですね。
あくまでも自然なのは、“That is good.”と、“OK”ではなくて“good”を使う方です。
「オッケー。」では駄目、ということで、
まぁこれまでにもよくありがちだった“和製”英語ということになりましょうか。
最後にコンシードのエピソードをいくつか。
フィル・ミケルソンはUSアマチュア選手権の時に、自分は1.2mに2オン、相手は
約6.5mに3オンしていた場面で、コンシードしたことがあるそうです。
結果的にはこの1.2mを決めて無事にこのホールを取ったそうです。
ゲーム後に質問されて、「少し自分にプレッシャー掛けたかったんだ。」と答えたんだそう。
全く逆の理念を持っていたのはサム・スニードだそうです。
「コンシードなんてのは絶対にやっちゃ駄目だよ。」と常に言っていたそうです。
一方、紳士的なコンシードとして有名なのがジャック・ニクラスがイングランドのトニー・ジャクリンにコンシードした1969年のライダーカップでの最終日最終パットです。
(上の写真の場面。)
先にパーで上がった二クラスは、まだ2フィートほど残していたトニー・ジャクリンにパットを打たせずコンシードして、この年のライダーカップを引き分けで終わらせました。
引き分けでも、カップは前回勝っていた米国が持ち帰ることになっていたんですね。
地元開催の英雄、トニー・ジャクリンに敬意を払い、60cmのパットを決めれば引き分け、外せば負け、というパットを打たせなかったのです。
これに憤慨したのはこの時の米国チームのキャプテン、サム・スニードだったそうです。(笑)
ニクラスは大物ですからね。(^^)
恐縮です
返信削除ありがとうございます。
これって知りたかっただらけ
お気に入りに登録してじっくりお勉強します。
初のマッチ楽しんできます、ってホントかな~?
コチコチで舞い上がっている内、
「終わりだよ」なんて声かけられそうです。
ありがとうございました。
そうそう、今度クラプトンのmy father's eyeの意訳教えて欲しいです。調べてみたんですけれど、日本語になってないんです。
それでは!行ってきます、です。
Posted by:ノリさん at 2008年09月28日(日) 05:16
ノリさん、コメントありがとうございます。
返信削除マッチプレイ、悔いのないようにご自分のプレーを十分に発揮できるよう、応援しています!
楽しんでプレーなさる事と思ってますけどね。
ノリさんとこに書きましたが、私は大学生時代に同好会対抗戦でマッチプレーやったことあるんですが、当時はレベルが低すぎて、マッチプレー経験のうちに入らないです。
片方が池に3発打ち込もうがOB打とうがホールアウトするまで分からない!手に汗握る!(笑)
わはは。
歌の歌詞は、文法も守りませんし、単語もひねるし、意味も敢えて分かり易くしない場合も多くて、基本的に訳すの難しいんですが、一肌脱いで(←大げさ(笑))やってみます。
クラプトンの曲、少ししか知らなくて、この曲の背景とか作曲した時の状況とかまるで知らないんですけど、その範囲でよろしかったら訳してみますね。
こちら←をクリック。
(日付を古くして、前の方に入れてあります。)
歌詞の翻訳とか、私はまるで素人ですので、多少ぎこちない部分はご了承下さい。
(例えばMy father’s eyesを「親父の目」としましたが、「僕の父さんの両の目」とか「私の父の眼差し」とか言う風に訳しますと、雰囲気ががらっと変わります。)
Posted by:やきそばパンZ at 2008年09月28日(日) 15:31
いろいろ教えて頂いてありがとうございます。
返信削除結果は敢え無く敗退でした。
しかし、始めてのマッチはとてつもなく新鮮で程よい緊張感に包まれて・・・・
素晴らしい体験をしました。
ベテランの方々が
“It is conceded.”をどういう言い方をしているのか実際に聞きました。人それぞれで実に面白かったです。
内容は記事でアップします。
それと、クラプトンの歌詞の和訳ですけれど、
Zさんの和訳最高です!
誰の訳よりも歌詞の内容が伝わってきました。
ありがとうございました。
“Please”はあんまり登場しません。例えばブッシュ大統領とゴルフしていても、“That is good, George”とか言っちゃうのが米国流です。
これなんか、序列や建前、しきたりを意味もなく?重んじる日本と比べると信じられませんね。
Posted by:ノリさん at 2008年09月29日(月) 06:39
敗戦、残念でしたけど、いい経験なさいましたよね。いいなぁ。
返信削除マッチプレーが初めてで、相手の方がゲーム巧者のハンディ格上の方ですから、仕方ないところでしたですか?
それとも猛反省の部分もあったり?
ところで、2ヶ国語を学ばざるを得なくて4歳で苦労している息子を見ていますと、日本語はホントに難しいです。
「拙者の父君の両の眼(まなこ)」もmy father's eyeですもんね。
今週は土日と急にまた残暑で暑い日が続きましたので、今日は息子とプールに行ってきました。
昨日(土曜日)もゴルフに行きませんでしたので、和訳する時間たっぷりありました。(って言うほど時間かかってませんけど。)
Posted by:やきそばパンZ at 2008年09月29日(月) 08:26
It’s a gimme. やコンシード(concede)は知ってはいますが、使っている人をしりません(^^;
返信削除昨年のマッチプレーで目上の方に「それコンシードします!」って言いました。
私の5回ほどのマッチプレー体験ではほとんどがOK オーケーですね
はじめて「それ いいよ」って言われたときは、ピックアップしていいのかなぁ・・・って迷いました
次の日曜日は倶楽部選手権予選です。予選を通ればあの楽しい緊張感のマッチプレーがまた体験できます。
しかし、バブル崩壊経営ですので、出場資格を持つシングルが山ほどいてて・・・約100人出場で予選通過が16人という狭き門
深呼吸しながら気合い入れてやってきます
Posted by:golfreak銀 at 2008年10月02日(木) 14:13
golfreak銀さん、コメントありがとうございます。
返信削除マッチプレーのご経験豊富なんですね。
「それ いいよ」って言うのは困りますねー。
「「お先に」していいよ」なのか、「パットしていいよ」なのか「パットしなくていいよ」なのか?とか思っちゃいますね!
(全面停止とかでコメントがしばらく入りませんでした。)
Posted by:やきそばパンZ at 2008年10月09日(木) 00:06