PXGの新しいドライバーが、USGAの適合クラブリストに載ったそうです。
クリックで元記事にリンクしています。
ウエイトのビスの数が16から11に減っているので、420ccくらいの小型ヘッドではないか?
という推測がMy Golf Spyに書かれていました。
PXGに関しての過去記事:
「PXGアイアン(およびクラブセット) の衝撃」
「PXG Gold 発表 (モデル# 0401)」
しかもついにあのマーク金井さんもPXGの0311アイアンを購入なさって気に入っていらっしゃる模様です!!
---
このところパターの芯について 2つの記事を使いまして四の五の考えてみて来たわけですが、
「アンサー (PING Anser) 型 パターの芯について考察」
「パターの芯についての再考察とサイトラインの調整」
基本的にはパター全体の重心点がシャフト周りのトルクのバランス点となっていることが判りました。
しかしながら、いわゆるでかヘッドのパターの中には、パターヘッド単体の重心がパターの芯になっている例もありそうですし、また、いわゆるブレード型 (PING ANSER型などの細いモデル) のパターであってもパターヘッド単体が低重心化されていて転がりに影響している点などもありますため (つまりはヘッド単体の重心も影響しているので)、パター全体の重心が全てというわけではありません。 (シャフト周りのトルクには多大に影響していますが。)
つまり結論としまして『パターの芯』と言った場合には、まだファジーな部分が残ってはおりますが、ケースバイケースに考えることによってある程度の目処は付いたと考えます。
---
一方で、ドライバーの場合は、下の記事にもスペックを記しましたが、
「Taylormade SLDR 430 TP Driver スペックの整理」
重心深度、重心距離、重心高、重心角など、どのスペックをとってもほぼヘッド単体で測定する数値になっています。
『ドライバーの芯』といった場合も、おそらくこのヘッド単体の重心位置と深く関係性があるクラブフェース上の位置に帰着すると考えられます。
クラブ全体の重心点など考慮するにも及ばない、そこまでの影響はない、と考えても良いのでしょう。
芯 (Sweet Spot) というものの概念はこれほどにも、物理的に捉えた場合には言わば曖昧なものであると私には思えてなりません。
一説によりますと、スイートスポットは決まった点ではなく打ち方によって位置が変わるもの、と説明されていました。
こちらのサイトにもその一例があります。
「The Sweet Spot is Dynamic」
完全にレベルに打った場合と、+5度の仰角で打った場合の比較がされています。
Dynamicという単語は和製英語の「ダイナミック」とちょっとニュアンスが違うのですが、この場合は「動的な」という意味ですね。 動きの中での、スイートスポット。
画像をクリックで元記事にリンクしてます。
+5度のアタック角を付けることで、図中の C点が、レベルの場合の位置 (緑色の丸) から若干上方の位置 (橙色の丸) へ移動しています。
しかもドライバーの場合は、スイートスポットよりも若干上の位置で打つとスピン量が減ってよく飛ぶ、という解説もよく聞きます。
日本の場合は、パターもドライバーもアイアンも、一様に『ボールをコンコン当てると一番反発が強いところが芯である』、とされていますが、この表現、実はボールの大きさから言ってもピンポイントで見つけにくい上に、物理的根拠には乏しいですよね。
雰囲気的には、すごく分かる気がする表現ですが。
マーク金井さんのブログに、先月こんな記事がありました。
「世界で一番やさしいドライバーは飛ぶのか?」
ゴルフ人口が減少する中、初心者ゴルファーにも取っ付きやすくてとても打ちやすいように、重心距離を極端に短く 10mm 以下に設計して作った (いまのところ)ルール違反のドライバーです。
画像をクリックで元記事にリンクしてます。
バンパーと名付けたそうです。
ゴルフスイングは、スイングした時の回転(に近い)運動と、それに加えてシャフト軸周りのトルク方向の回転運動との2つの回転運動の組み合わせでボールをより遠くに飛ばしている、っていう話だったと思いますが、
マーク金井さんほどの上級者でアスリートヒッターの方が打って、飛距離のディスアドバンテージは 5~10y 飛ばないだけだったそうです。
両方芯を食った打球での比較だそうです。
スイート・スポットで打てるかどうかのファクターは飛距離に大きく影響しますので、それだったら重心距離はルール適合範囲で短ければ短いほど打ちやすいんじゃないかと思ったりしました。
いまどきの通常のドライバーの重心距離は、大体どれも 40mm ちょっとありますよね。
例外はもちろんありますけど、平均的に言って。
スイートスポットの広さ (ヘッドの大きさ) と、飛距離のアドバンテージに重きを置いているということでしょうか。
私は今まで、
ホンマのExtra 90 が重心距離 33mm (約8年)
キャロウエイのグレートビッグバーサ が重心距離 36mm (約11年)
キャロウエイの FT-3 が重心距離 34mm (約11年)
そして今のテーラーメード SLDR 430 TP が重心距離 33mm
と、重心距離が短いドライバーばっかりしか使っていませんですね。 (^^;
シャフトもトルクの小さいシャフトを歴代好んでいる様子です。
古くはハリソンのトルク2.7のシャフト、True TemperのE70、AldilaのNV65S、そしていま現在のフジクラのモトーレ・スピーダー TS 6.3 (TP) のS がやっぱりトルク 2.7 となっていて小さいです。
つまり、シャフト軸周りのトルク方向の回転運動を使えていない、使うのが下手、ってことだったのか!
(話が逸れすぎました...。(^^;)
---
とりあえず以上の理解を踏まえまして、「では、アイアンの場合はどうなんだろう?」という疑問が湧きます。
メーカーさんからは基本的に、重心高と重心距離がスペックとして出ているものは出ている様子ですね。
...ということはつまり、ヘッド単体での測定です。
折しも、例のEdel Golfが芯の位置を全番手でフェース中央の位置に設計したアイアンセットっていうのを販売しています。
説明によりますと、ホーゼルの肉を落としてトゥ寄りに配分しているそうです。
通常のアイアンは、フェースの中央よりもヒール寄りに重心?芯?スイートスポット?が来ているものがほとんどだということですよね。
ということで、例によってぶら下げてみました。
さらにズームアップ。
画像をクリックで拡大します。
軸周りのトルク中心は、こんな位置にあるということですね。
これは私の54度のウエッジです。ATV GRIND の Taylormade TOUR PREFERRED WEDGE。
まだ全然使っていない、ストックしているものです。
ちなみにボールでコンコンってやってみましたが、よく分かりません。
もう一つ気になるのは芯の位置の高さです。
高松志門-奥田靖己の高松流では、基本はスコアラインの溝の下から2本目で打つ、ってことだったかと思うのですが、重心高はそんなには低くありませんよね。
しかもアイアンの場合、ウエッジの場合は特にフェースの上をボールが動いて激しくスピンをかけているのじゃないかと思います。
パターとは事情がかなり違いますよね。
要するに芯の位置っていうのは、けっこう物理的にはアバウトなものなんでしょうか?
すごい詳細に位置が判っても、そこで打つ技量はないのに (笑)、すごく気になります。
位置そのものよりも、物理学的な意味がとても気になります。
(例によって結論なしの記事で申し訳ありません。(^^;)
いつも、鋭い考察ですね。
返信削除基本的にヘッドの設計はスクエアな状態でのインパクトを考えて作成されていると思いますので、スイングはこういう状態でインパクトできることを目指さないとならないわけです。
そのために考えなければならない、重心の位置ですが、
ダウンスイングにおいての、フェース面の管理です。リリースによってヘッドがターンする量はだいたい決まりますから、自分にあった重心位置を選択したいものです。
シャフトを中心としてフェース面にに対してどの角度に位置するかが重要です、重心深度が浅いヘッド(フェース面との角度は小さい)はダウンスイングにおいては、フェースは開きやすくなります。
逆に重心深度が深いもしくはヘッドのセンターよりヒール側に存在する(フェース面との角度が大きい)場合、それほど開いて降りてきません。
これがあって、初めてフェース面に対しての重心位置(重心の高さ、重心距離)の考慮です。
多分、本当にぴったりというヘッドはなかなか出会えないのかもしれません。
Dさん、コメントありがとうございます。
返信削除コメントいただいて、「あー、なるほど、そういうことだったのか!」と思ったのですが、アイアンもボーケイのウエッジも、Titleistのクラブは今いっちょ重心距離が長すぎるのかどうか合わない感じがして結局使いこなせないままでした。
今のクラブを使いこなしているかどうかと言われてしまうとアレですけど、すごい助けてもらってると思います。
実際には「撓り」まで考えると、ゴルフショットって本当にすごいですよね。
僕は調子が落ちるとスイングが詰まって右に真っ直ぐ出る球が出ますが、だからといって左に狙いをズラすとかえって事態を悪くします。そりゃそうです、6°も左にズラすと150yで15yもズレちゃうわけで、6°って時計の文字盤でたったの1秒ですもんね。