このコースは、Dos Lagos (スペイン語で Two Lakes) という名前ながら、3つのLakes (池)があります 。この18番ホールの 2打目からグリーン後方までの右サイド全部に横たわる池がそのうちのひとつです。
よく飛ぶ人が右サイドに行きますと池に届いてしまいます。
私は滅多に届きません。
ただし、手前に斜めに横切っていてブッシュが生えている川はしっかりと越えなければなりません。左サイドへフックを打ってしまうとこの川に捕まることもあります。
ホールレイアウトとしては、右サイドの池を回り込むように右にドッグレッグしていまして、池ポチャのショットが出やすいホールにはなっています。
コース全体に半分の 9ホールにはかなりキツめのアップダウンがあって、もう半分の 9ホールはこの18番も含めてフラット、そして木はまばらにしかなく、この辺りには珍しいバミューダ芝のコースで風が強いと遮るものがありませんので難しくなる、っていう特徴のコースです。
- このホールに関して題記の問題の私個人の結論をいいますと、ティーショットが飛び過ぎて池に入るのは構わないけれども、2打目の地点から池に入れるのは絶対にダメだ、です。3打目は1-17番のスコア次第。 (理由は後述します。)
---
題記の件、もちろん池には入れない方が良いに決まってます。
でも、入ってもOKなハザードと、絶対に入れないようにすべきな池と、自分のなかでハッキリと区別をつけておくことは、ラウンドのコースマネジメントとして大切だし有効だっていうことに気が付きました (たぶん) 。
ウォーターハザードって聞いて、私が真っ先に思いつくホールがこちらです。
フロリダの TPC ソーグラスの 17番ホール、パー3。
私はプレーしたこともないのに、このホールが思い浮かびます。
PGAの Players Chanmpionshipの舞台として、何度もTVで目にしているかと思います。
ピート・ダイの設計の代表作として有名ですが、元々はあまりゴルフしない奥さんのアイディアだったそうです。
風の計算が合いにくいのと、馬の背になった硬くて速いグリーンはボールを止めにくいようです。Players Chanmpionshipでの距離は137yくらいだそうです。
では、過去記事からいくつか池のあるホールを取り上げて振り返り、分類してみたいと思います。
パームスプリングスにあります、同じピート・ダイの設計の PGA WestのTPCスタジアム・コースにもアイランドグリーンがありまして、緊張のティーショットが体験できます。
同じ17番ホール (Alcatraz) です。
記事中に書いていますが、このケースはもう緊張でズボンたくし上げながら無心で打ち、かたずをのんで ボールの行方を追うしかありません。
ドロップ・エリアとなるティーインググラウンドは、ホール図を見ていただけますように、右の方のどんどんグリーン近づいて行ったところに接地されているのですが、50-80yの短い距離が苦手なゴルファーも少なくありませんから、ちょっとキビシイのですが、グリーンが右サイドに向けて多少受けグリーンにしてあります。
これは入れても仕方がない池です。
次の池は同じ PGA WestのTPCスタジアム・コースの 5番ホール (Double Trouble) 、496yのパー5です。
ピート・ダイの池って、こういう板でピシッと仕切ってフェアウエーギリギリに護岸が切ってある池が多いのですが、美しく厳しいと同時に、アベレージのアマチュアにはある意味では親切な造りになっていると思います。
池に入れないよう、フェアウエーの幅にボールをコントロールするようにプレーしますが、ちょっとミスしたらボールが池に転がり込みますね。
でもですね、ワンペナ払ってポイントオブリリーフの位置からワンクラブレングズ内にドロップしてプレーするときに、まずだいたいフェアウエーからの良いライになりますし、ルール上でいうストロークと距離のペナルティーという意味では、距離の方はあまり痛手になりません。
ですから、水におびえることなく若干安全目に攻めていけばよく、たとえ池ポチャしたとしても、「1ストローク」増えた、と割り切ってプレーすれば、大叩きにはなりにくいはずなのです。
これは入れても OKな池です。
次の池は、タスティン・ランチ GC のシグニチャー・ホール、11番の美しい池越えのパー3、160yです。
風があると、ハイブリッドで行かないとってなりますからやさしい距離ではありません。
パー3の池は、だいたいどれも入れてはいけない池に分類されます。というのも、リカバリーが利かないんですよね。1打付加では大抵収まらず、ダボ以上、トリプル、クワドループルになりやすいからです。
このホールに関して言えば、もうどこでもいいから向こう岸のどこかに着弾して、跳ねて結局は池でも良いから、とにかく向こう岸にドロップできる状況を作ることが望ましいです。
もちろん、グリーンに近い 50-70yのくらいの位置にドロップエリア(特設ティー)は設けてありますが、またもや池越えです。
もしドロップエリアの距離(50-70y)が苦手でしたら、その目の前のティーインググラウンドの前の方にドロップして打つ (もしくはもう一度同じティーからの打ち直しで打つ) ことになり、これはもろにストロークと距離のペナルティーで 2打分を喰らいます。
これはすごく入れたくない池です。
次の池は、日本の三重県の方のあるコースのパー4で、私はプレーしたことはありません。
11番ホールの一見なんともないティーショットがキーになるパー4 と説明されていました。 レギュラーが348y、フロントが328y、レディースティーは280yだそうです。
この右サイドの池にはティーショットが右に曲がってしまった時に入りますが、よく見ていただきますと、池の淵がラフになっていて、池に向かってうねった傾斜になっています。
赤杭も打たれていませんから、池の淵を横切った地点を基点にしたウォーターハザードからの救済はワンクラブ以内でドロップをしなければならず、この傾斜地のラフにドロップになるでしょう。
その上、池の周りとグリーンへ向けての方向に、木が植えられています。ドロップ後にグリーンへ打っていくには、この木々をかわして打っていかなければなりません。
こんな池には絶対に入れては駄目な池です。
池からの救済を受けたにもかかわらず、さらに真横に出すだけショットを必要とするかもしれません。OBと同等かむしろより酷い扱いになります。
念には念を入れて、フェアウエーの左半分のさらに左寄りに打つべきでしょう。
フェアウエーが丁寧に右に傾いていてボールは右へとキックして転がるのでしょう。
ちょっと設計意図を疑いますね。
本当にグレッグ・ノーマンの設計なんだろうか?
バックティー(402y)からだとこの右の池、ブラインドになってて見えないみたいですし。
---
ということでいくつかの池の個人勝手な分類をしてきましたが、ついでにいくつか私が過去にラウンドした中で、面白いな、と思った池を紹介いたします。
シー・クリフCCの18番ホールは、このコースで唯一特徴的で印象に残る、写真に撮ってもとても美しいホールでした。左ドッグレッグのパー5、481yです。
グリーンの手前が池で阻まれていて、飛ばす人は 2オンを狙って行けますがチャレンジになります。私はもちろんレイアップ。
でも、目の錯覚なんです。
リンク先の本文に書いていますが、上空から見ますとグリーン手前の、池の手前の横に細い帯の様に見えるフェアウエー、写真で真ん中正面辺りのこちらの方向に打つ方がずっとやさしいし、グリーンに安全に近づけます。ちょっと写真の角度からは想像できにくいのですけれども。
Google Mapで上空から見てみますと、
白い矢印の方へ打った方がやさしいことが分かります。
赤い矢印の方向は、広くないですし、練習場が右サイドにあって、小さい木も植わっていますし、得策ではないんです。
上の写真からは、ちょっとビックリなくらいイメージが違いますね。
そしてこちらのレッドホークGCには、ユニークなパー3が二つあります。
こちらの 8番ホールはグリーンが水に囲まれ、
なんとなく水の 8番の方がプレッシャーかかりますし、それを反映するかのように 12番の方が若干距離が長く設定されています。
どっちがスコア的に厳しいかというと、ピン位置とかにもよるのですけれども、12番の方かなー、って思ったり。幸運にも14年前の記事の時のラウンドでは両方でパー取れた模様ですが。
---
最後に、冒頭のドス・ラゴスGCの 18番ホールの池の話に戻ります。
またまたですが、Google Mapでの上空からの写真をご覧ください。
1打目のティーショットでドライバーを打ち、良い当たりがやや右サイドへ出ますと、池に届く可能性がなくはありませんが、私はいつもDRを持って左サイドを狙って打っていきます。
仮にこの池に届いて入ったとしても、それは当りとしてはとても良い当たりだったっていうことですし、ワンペナルティーを払えば、ピンから結んだ線の延長線上のライの良いところにドロップできます。そして、距離としてはほとんど損をしません。
1打目で池に入るのはOKです。1打増えますが。
そこから 2打目をレイアップしていきますが、図にありますように池越えで打っていくことが多いです。
このショットは、向かって行っているバンカーの左に逸れて例えばカート道のさらに左に行ったとしても、十分に次打が打てますので、もっと左を狙って行ったって良いのですね。先日のラウンドでは現にフェアウエイバンカーのもっと左へ行きました。
ですから、友達がフェアウエーセンターを狙っていって、つま先下がりでちょっとスライス目に出て池に入る、とかっていうプレーをみることは少なくないのですが、すごくもったいないです。
ライだけではなくて、ゴルファーの脳がグリーンの位置は少し右の方にあるっていうのを認識していると、右へ行きやすいっていう要因もあります。
この 2打目を決して池に入れては駄目です。 レイアップなのですから。
そして 3打目は、打っていく場所がグリーンですから、大きく水を避けて打つ訳にはいきません。グリーンのすぐ右まで池が迫っています。
このグリーンはピンが手前ですと、グリーン手前の小さなバンカーが効いてきて難しくなりますが、それは池とは別の話で。
ピン位置が右寄りだったりしたときには、もうピンは無視してグリーンのやや左サイドに狙って打ちます。
どこにピンが立っていても、このグリーンは左を狙います。
最終ホールですから、グリーン中央くらいまでは狙っていきたいですね。パー5の3打目なんですし。
スコアを鑑みて、最後のショットを打ちましょう。
3打目を池に入れるのはNGではありますが、キックで入った場合とか、仕方ありません。
というのが、私の個人的な見解です。
羊②の登りP4で、GON狙って入れるGBINは受け入れるが、アプローチの3打目がGBINするのは絶対ダメ、と同じようなことですね。
返信削除syoballさん、コメントありがとうございます。
返信削除おっしゃる通り、そのケースと類似の考えです。
この池の分類はあくまでも個人的な分類ですが、同じくらいのレベルのsyoballさんには賛同していただけるかと思います。
「池で1打失うのは良いが、2-4打も失うのは駄目」っていう、個人レベルでの許容範囲のジャッジを考えていまして。
個人的には、1打を池に献上するのはスコア的にはたったの1打、という状況でさえあれば許容できる、そういうスコアでラウンドをしておりますので。そう考えると、池があるときのプレーが楽になります。
「右サイドの木の中に行くくらいなら左サイドの池に入れとけ。」的な判断もアリかと。
(アンダーやパープレーをしなければいけないレベルのゴルファーは、そもそも入れては駄目でしょうし、バーディーとのトレードオフになるのでしょうか?)
私は、Wさんと同じレベルには一生たどり着けないでしょう。
返信削除1DKJはたった1打で、2打以上の大たたきを回避するのが目的ですから、池入れも一種の1DKJと言えるシーンがありうるのですね。具体例も多く、勉強になります。
syoballさん、ごく最近も 79、80のスコアでラウンドされてるじゃないですか。
返信削除それで、僕らのこのくらいのスコアであれば、池ポチャでも1DKJ的に捉えて許容できるスコアなんじゃないかな?って考えることによって、楽な気持ちでマネージメントできるかもな、っていう主旨です。
精神衛生上もいいですし、思い切って打てますし。
ただし1打のおさめておきたいので、という観点で考察しました。
そういう意味では、ピート・ダイの設計のコースは畏怖の意味での怖さはあるんですけど、よく造られているなぁ、って思ったりしてます。
コースデザインの楽しみってのもあるんでしょうね~。
返信削除やってみたい気もしますが、いろんな事を知ってて抜けがないようにやらないといけませんからねー。学んではみたいなぁ。
返信削除