10/24/2011

R&Aによるルール変更 (アドレスの後にボールが動く)


今年の5月チューリッヒ・クラシックの最終日の15番、(写真の場面ですが)ウエブ・シンプソンが喰らったペナルティーをご記憶でしょうか?



優勝争いをしていて、1打差でトップのシンプソンはこの15番ホールのグリーンでアドレス後にボールが動いたと申告して1打のペナルティーを受け、プレーオフの末にバッバ・ワトソンに敗れました。

もしこの時に1打差を保ったままシンプソンが優勝していたとしたら、現在ワールドランキングNo.1のルーク・ドナルドを上回ってシンプソンが今年の賞金王を獲得していた。というサイド・ストーリーも記事には書かれています。


これは、ルールの中でも特に馬鹿げているルールとして知られて来て長年経っているルールのひとつでして、今回の改正はみな歓迎ではないでしょうか。


アドレス後に、風など明らかに自分の動きの影響では無い理由でボールが動いた場合はペナルティーは取らなくて良い、ということになりました。


今までにも、このルールが適用された例は数多く知られていますが、昨今のTVを観ていた一般人からの連絡で失格になったり、いろいろと昔とは違った事情が出てくる中でルールが少しづつ見直されていくことは良い流れですよね。



USGAからも同様のアナウンスがなされたという記事も出ています。

USGA and R&A change rules for wind moving ball




記事には、他にも変更されたルールが書かれていまして、

* 13-2のライの改善のルールに抵触しない限り、純粋にコースを綺麗に保つ目的であればショットを打つ前であってもいつでもバンカーの砂を均しても良い。

* プレーヤーが自分のスタート時間後5分以内にプレーできる状態でスタート地点に到着したときは、競技失格とはせずに、マッチプレーでは最初のホールの負け、ストロークプレーでは最初のホールで2打とすることができる。

ということになったようです。

(個人的には、後者の方は別に失格のままでもいいんじゃないかと思ったりしますが。)



また、アドレスの定義も変わったようですね。

上記の風で動いたボールの処置に絡んできますけれども。

新しい定義では、クラブソールをボールの前なり後ろなりにセットした時点でアドレスに入った、とするそうです。
(以前は、スタンスまで取ったところでアドレス、でしたが。)


記事には、grounding (地面に付けた) という表現が使われていますが、ソールを浮かしていればまだアドレスではないってことなんでしょうか?(←未確認)

ハザード内ではソール出来ませんから、スタンスを取った時点でアドレスのようですね。



※ 上記変更は、JGAのルール・ページにもすでに反映されている模様です。



肝心な点が抜けていました。(^^;

kobaさんがコメントで問いかけてくださったとおり、このルール改正は2012年の1月から適用されるそうです。


---


追記 (6・20・2016): 

2016年 オークモントでの US OPEN でダスティン・ジョンソンが受け入れたペナルティーに関しての私の感想は、こちらです。 ↓

http://yspz.blogspot.com/2016/06/blog-post.html




12 件のコメント:

  1. こんにちは。
    JGAのリリースが見つからなかったのですが、これは2012年度からのルール改正ですよね?

    プロのトーナメント仕様の高速グリーンなら、ありえる状況なので良い改正ですね。

    風など明らかに自分の動きの影響では無い理由・・・風以外の理由はあるのか?
    地震で動くコトはありえますね。
    フンコロガシが糞とボールを間違える、なんてないか(笑)

    冗談はともかく、風も弱かったりしたら何で動いたのか証明出来ない時は、やっぱりペナなんでしょうか?
    風で動くより、ボールの置き方によって芝が寝て動いたって経験の方が多いような気がします。

    返信削除
  2. こんにちわ!

    ルールの改正があったんですね。

    でも、明らかに風でボールが動いたのにアドレスしたからといってペナルティが課せられるのは変でしたよね。

    Zさんの未確認事項への回答です!
    パターのソールを地面に付けていなければ、アドレスした事にはなりません。
    だから、ジャックN.はパットの時にはパターを浮かしたままにしてたというのは、有名な話だそうです。
    チームプレーの際、このソールしたか、しないかで結構、明暗が分かれたりしてました。

    返信削除
  3. kobaさん、こんにちは。


    すみません、書き忘れましたね。
    おっしゃるとおり、2012年1月から適用だそうです。


    PGAでは芝が寝ていて動くケースはほとんどなさそうですけど、我々にはありますよね。

    何れにしてもこれは良い改正だと思いましたです。


    あとは、スパイク跡も改正して欲しいかな。

    返信削除
  4. スノーマンさん、こんにちは。

    ジャックは、アドレスしないで打っていたことになると思われますか?


    まぁ、なるべくこのルールでペナルティ喰らう可能性のある時間を短くしようとしていたのでしょうけどねー。


    チームプレーで何の明暗が別れたのか、ちょっと気になりますねー。
    なにがあったのでしょう?(^^)

    返信削除
  5. 選ばれし物2011/10/25 2:32

    やっと 改正されるんですね。

     物理的に ヘッドで動かした 以外は
     グリー上では ノーペナで良いと思います。

     ただ グリーン以外だと そうすると
     ちょつとこれは難しいかな・・。

     無理やり ソールを押し付けて
     ボールが動いたから ノーペナリプレイス等と
     考える輩が 繁殖しそうだし・・。

     スパイク跡については 面倒そうですね
     スパイク跡を 治す振りして
     ラインを確認したりとか する 輩も出てきそうだし。
     スパイク跡なのか それ以外の傷なのか
     区分けが 難しいそうだからね

    返信削除
  6. こんにちは。
    千葉の冬は風が強いことがあって、グリーン上でボールが勝手に動いていくことが多々あります。私も、アドレス後にボールが風で動いてペナルティを申告したことがあります。

    別の人ですが、マーク後にボールをグリーンに押し付けて固定して2ペナ取られた人が居ましたけど、これは論外ですね。

    他責なのにペナルティになるのは、何となく納得感が無かったのですが、ちょっとすっきりしました。

    返信削除
  7. 選ばれし物さん、こんにちは。


    そんなに難しくないと思いますよ。

    >グリーン以外でも、ソールを押し付けてボールが動いたら 


    グリーン外でも適用されますが、このケースは確実にペナルティーです。

    プレイヤーが動かしていないのにアドレス後に動いた場合、ノー・ペナルティーになるわけで、しかも今回からソールした時点でアドレスしたことになるとアドレスの定義の方も変更になりますから。


    スパイク跡も難しくないと思いますけどねー。
    みんなすでにピッチマークは直しているわけですから。(^^)

    ボールからカップまでライン上をずーっと直してなかなかパットしないなんて輩が出てくるとうまく行きませんけどね。(笑)
    (ケビン・ナとか、やりそう?)

    返信削除
  8. Ryuichiさん、こんにちは。

    ボールを押し付けてペナルティーになった方、かわいそうですね。
    ボールが元のところになぜか座んなかったんでしょうねー。

    押し付けて埋め込んでも全然パットには有利になんないのにね。(笑)

    あれ、ディンプルと地面の座り具合もあると思うんで私なんかはボールをちょっと回してみて置いてみるんですけど、ラインとか矢印とかを合わせててボールの置く向きと位置が決まっちゃってる方は難儀するかも知れませんね。

    返信削除
  9. アドレスの定義ですが、現在のルールでは、スタンスを取って、ソールを地面に付けた時となっています。ですので、グリーン上で風の強い時や、斜面で動きやすい時は、ソールを浮かせるやり方はプロでは普通ですし、私も実践しています。

    今回のルール改正では、スタンスの有無に関わらず、ソールを地面に付けた時がアドレスとなっていますね。ですので、trimetalは現状のルールと大きくは違っていないと思っています。

    一方、ハザードについては、私もはっきりしませんが、ある記事によると、ハザード内ではアドレスの概念が無くなるのだとか。その意味ははっきりしません。詳しい説明を待ちたいです。

    返信削除
  10. trimetalさん、こんにちは。


    私の場合は、パターヘッドをソールしてからスタンスを取りますのでかなり違ってきますです。

    でも今回のルール改正で随分マシになりますですね。(^^)


    ハザードのケースは、こちらに明記されていますです。
    http://www.usga.org/Rule-Books/Rules-of-Golf/Definitions/

    Addressing the Ballのところの後半部分。


    JGAではこちらです。
    http://www.jga.or.jp/jga/html/rules/rulebook/ch200/ch200.html#2


    ですから概念的に言えば、ジャックの場合もスタンスと取り、ボールの後ろにパターをセットした時が(ソールが浮いていたとしても)アドレスと言えるように私は考えています(が、こちらは明記されていません、と思います)。(^^;

    返信削除
  11. 現行のルールでは、ハザード内はスタントを取った時点でアドレスですが、新ルールではどうなるのかイマイチ分からないのです。

    ハザード内でアドレスの概念が無くなると、ルールの適用方法も変わるのかななんて思いますが、すっきりしません。

    時差ぼけで未だ起きています。

    返信削除
  12. こちらにJGAの正式リリース?があります。

    http://www.jga.or.jp/jga/html/jga_data/04KISOKU_NEWS/2011_KISOKU/2012CodeRelease(JP)final.pdf


    アドレスの定義の変更の件は、USGAのサイトにもJGAのサイトにも反映されていませんね。
    写真をクリックしてリンクしている記事だけです。
    しかしながら、今回のルール変更に寄っていつがアドレスかが問題になってくる場面が無くなったとも言えますよね。

    以前は、アドレスした後に仕切りなおしてライン読みなおしたりしている間もアドレス中だという定義だったのですから、隔世の感がありますね。(笑)

    返信削除

(コメント欄には、a, b, i など、ごく簡単なタグだけ使えます。)

コメント欄は承認制にしているわけではないのですがBloggerのスパムコメント対策システムが働いているため、すぐに反映されない場合がたまにあります。m(__)m