3/11/2016

パターの芯についての再考察とサイトラインの調整


PXGにDLCコーティングのオプションが出来るようになったらしいです。


画像をクリックでPXG.comにリンクしてます。


これは黒光りしてかっこいいですねー。

  * DLC (Diamond Like Carbon) Coating


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先日、「アンサー (PING Anser) 型 パターの芯について考察」という記事で、パターの芯について考えてみました。

その続きです。


まずは前回チェックしなかったパターフェースに直角方向の鉛直線との関係を見てみます。

画像をクリックで拡大します。

前回、大体誤差範囲かなと書きましたが、物理的にはシャフトの先の部分は全部構えた方から見て右側 (上の写真で向かって左側) にくっ付いていますからシャフトはわずかに傾きますねー。

実際にやってみまして、グリップの中心の位置から鉛直の線を引いて見ますと、グリップ中央の位置がちょうどパターフェースの表面くらいの位置に来るように作られている様子でした。

さすがカーステン・ソルハイム設計。(^^)

ボールとコンタクトする点が鉛直線上にあることがパッティング・ストロークにとって実際に良いのかどうかは別にしまして、意図は十分に汲み取れます。


さらにズームした写真です。

画像をクリックで拡大します。


パターのヒールはドアの板には触っていません。フリーフローの状態です。
慎重にやりましたので、おそらくこのあたりでバランスしています。


確認いたしましたところで、前回のパターフェース方向から見た向きに戻ります。

画像をクリックで拡大します。


これは前回の記事の写真と同じものですが、白線とピンク線を加えました。

黄色の鉛直線上に芯が在ったとしまして、パターの真ん中くらいの高さの点からパターのトップエッジ方向に垂直に線を引きまして、そこに目印をつければ、ボールをストロークする際に芯で打つようにする目印になります。

しかしこの写真を撮った時点では、ヘッドを重くするためのウエイトを、トゥ側とヒール側に 25g ずつ入れていました。
このため、トゥ側の錘の影響がより大きく効いてしまい、芯 (もしくは鉛直線の位置) がやや「トゥ寄り」にズレていました。

前回の記事に書きましたように、現在はトゥ寄りを少し軽くしてヒール寄りのウエイトを重くしましてアンバランスの重さで入れておりますので、ピンク色の線の辺りに修正されています。そして、トップブレードのその位置に目印 (サイトライン) を設置し直しました。

せっかく新調しましたパター (ニューポート) ですからね、芯がズレてしまったのではもったいないですし、またズレているならその新たな芯の位置でストロークしたいです。
感覚的には、ズラすのであればトゥ寄りではなく若干ヒール寄りの方が安定するし使い勝手がよさそうです。
(ズラすといっても、ここではほんの1-2mm程度のお話をしています。ピンクは実はセンターから1mmほどヒール寄り。)

ピン・アンサー (もしくはニューポート) の場合は、元々のパターにはサイトラインまたは目印がありませんから、こうして設置する場合には好都合です。(^^)


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さて、重力でバランスしたときの鉛直線上の位置は確認いたしましたが、それがパターの芯なのかどうかはまだ釈然としていません。

そこで皆さんはどうしているのか、ざーっと検索してみました。 リンクを羅列します。

http://www.golf.com/instruction/hit-pure-putts
https://moderngolfthoughts.worldsecuresystems.com/golf_sage_blog/locate-your-putters-sweet-spot


http://golfhabits.com/2014/08/07/how-to-find-the-sweet-spot-on-your-golf-putter/
http://www.threefooter.com/sweet_spot_folder/putter_sweetspot.htm

http://tuhsphysics.ttsd.k12.or.us/Research/IB07/SandJohn/index.htm


http://www.physicaleducationupdate.com/public/Golf_Find_Your_Putters_Sweet_Spot.cfm
http://www.golfloopy.com/putter-sweet-spot/


米国では、シャフトの中ほどを指で摘んでパターフェースをティーペグでつついて、フェースが回らずに真っ直ぐ帰ってくる点を見つけるやり方が、スイートスポットを見つける方法として一般的な様子です。

上にリンクしました7つのサイトともほぼ同じ方法です。
ただ、摘む位置がグリップのすぐ下だったり、シャフトの中腹だったり、あるいは突付くものがティーペグだったり鉛筆だったりの違いでした。

ボールでコンコンってやって反発を感じるっていう方法はやらないみたいですね。


リンク先に共通して書かれているのは、「パターにあるサイトラインの位置が芯の位置とは限りませんよ、テストして芯の位置を確認しましょう。」っていうことでした。



...ということで、もちろん私もやってみます。

ますは調整後のピンクの目印の辺りにアタック。

真っ直ぐ前後に揺れる


真っ直ぐに振れてそのまま帰ってきます。
(静止画像にしてよくみますと、私がアタックしている点は目印より若干ヒール寄りだったかもしれません。)

キャプチャーした静止画像


何度か繰り返して実験してみた感じとしましては、芯の位置からミリングのラインで2本分 (約2mm) くらいまでのヒール寄りは許容範囲で真っ直ぐ帰ってくるようです。トゥ寄りの方がズレに対してシビアな感触です。
(すみません、動画は後で見てピタリの位置ではなかったことに気づきましたが、許容範囲も含めまして判りますので撮り直さずにこの動画をアップしました。)



次に、パターの見た目でいう真ん中、バックフェース側にある3つの丸いスタンプの真ん中の円の中央の位置辺りをアタックした動画です。

少しトゥ側が開いてよれる


もしオプションでこのパターにサイトラインをオーダーしますと、バックフェースのデザインから見ましても真ん中のここの位置のトップエッジのところにサイトラインまたは目印のドットが付けられると思われます。

しかしながらこの位置では上の動画のように、トゥ側が押されてパターフェースが開いてよれてしまいます。

キャプチャーした静止画像


静止画像で見ましても、ど真ん中の位置を突いています。

最初の動画の位置とはわずか3mm (ミリングのラインで3本くらい) ほどのズレですが、ヘッドの戻り方が異なっています。
芯を外したオフセンター・ヒットではボールの出てゆくラインが右にズレても全然おかしくありません。

私はパターのトップブレード上に自家製のサイトラインを付けていまして、その位置を今回ピンク線の位置にアジャストしました。

この位置でボールを打つように、今まで以上に意識して練習してみようと思う次第です。


また、パター・フェースの上下方向のズレに関してですが、もちろん真ん中でボールの赤道をヒットすることが理想と (直感的には) 思われますが、これですと実はボールの直径とパター・フェースの縦の幅から計算してみますと、パターのソールが10mmも地面から浮いた位置でヒットすることになります。

もっと地面すれすれでストロークするゴルファーの方が多いのではないでしょうか?
私もその一人です。

その場合にボールの赤道に当たるのは、パター・フェースのやや上方寄りの部分、ということになります。
だとしますと、鉛直線はパターフェースを斜めに走っていますからトルクの発生しない鉛直線の位置は若干3mm程度ヒール寄りになりますね。知らずにトゥ寄りのヒットになってしまっている可能性が考えられます。

もうひとつ、むしろパターにはロフトが4度ついている分、最初に接触するのが一番直径の大きい赤道部分とは限らないかも知れません。ボールの赤道よりわずかに下の方を打つことが可能かもしれませんね。

この辺りの検証は、先送りにしようと思います。



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余談ですが、私の場合はボールを左目の真下にセットしません。

左足かかとの内側の線上くらいにボールの右端がくる辺りにボールを置きまして、ボールを右後方から見るような形でストロークいたします。
デジタルパットのシステム的な事情でこういう形になっています。

結果として、ボールをストロークするときには、気持ちパターヘッドが最下点を過ぎて上がっていく辺りでインパクトを迎えます。

ボールが左目の真下にない不都合よりも、ボールと目標を同時に視界に入れることが出来る好都合の方を優先しているからなのですが、もしかしたらボールの転がりが良くなる効果もあるかも知れないと思いました。
(ただし、登り斜面にスタンスしてパッティングするときに体の重心が右へ振れないように注意しませんと、最下点でダフってしまうことがあります。カッコ悪。)


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実験ついでに、パターを左手の薬指辺りの位置で紐で吊るし、パターを回転させてみました。
この動画、ちょっと面白いですよ。

パター、回転!


紐はシャフト中心には結び目を持ってくる訳に行きませんので、多少暴れてしまう面は否めませんが、あらためて見えてくる部分があると思いました。

グリップ側の回転は、紐の結び目が真ん中に来ていないからというわけではありませんね。
パターの重心の位置の問題で、グリップ側は広がって回ります。

シャフトやグリップを含むパター全体の重心を中心にして、ヘッド側とグリップ側でバランスし合ってパターの重みのあるヘッド側の重量と反作用してグリップがぐるぐる回る物理現象に見えます。

私のパターは、実はグリップ側にカウンターウエイトが入っていまして、かなり重くなっています。
同じ回転を、カウンターウエイトの入っていない同型のパターでやってみますと、グリップ側で描く円の径がもっとずっと大きなものになりました。

その代わり、ほとんど動かない点(全体回転の中心)、パター全体の重心は、もっとずっとヘッド寄りに近い方に位置が下がります。



物理現象としては当然のように思えますが、これがパッティングの際にどのように影響しているのかを考えますと非常に興味深いです。

カウンターウエイトは、オフセンターヒットした際のパターヘッドの暴れを軽減してくれる作用がもしかしたらあるかも知れない。

そして一方でパター全体の重心の位置を上方に移してしまうため、パターフェースとパター全体の重心との距離が離れることになり、てこの原理的にはグリップ側の動きがパターヘッド側に伝わりにくい可能性もある。
(これはある意味、パターヘッド側の不必要な動きを抑えることにつながる利点ではなかろうか?)


この点も、先送りにして検証が必要かと思います。


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追記:

とりあえず、調整後のこのパターで iPING の測定を試してみました。
 「iPINGをエースパターでデータ採り直し

良い感じになっている様子で安心しました。
コースで活かしていきたいと思います。


4 件のコメント:

  1. 重量バランスひとつとってもいろいろ考えて作られてそうですねえ。やっぱ高いパターのほうが入るのかも(^^;

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  2. 基本設計はカーステン・ソルハイムさんのピンアンサーですけどね。

    ヘッドの錘が取り替えられるのが気に入りましてこれにしました。
    (カウンターウエイトは、僕が勝手に入れています。)

    このぐるぐる回る動画面白いでしょ?
    カウンタ入ってない奴は、もっと広がってブインブイン回りますよ。

    パターの芯とトルクに関しては、だいぶ分かってきたような気がしてきました。(^^)

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  3. イロイロ実験されていて、参考になります。

    PINGのパターと言えば、私はこの方、THE BANK OF PUTTERSさんですが、http://putters.exblog.jp/5609112/にカーステンの例のレコードジャケットの画像があります。
    あまり、フェース面とシャフトの中心を一致させようとする意図はないはずです。オフセットのアイデアはヘッドの軌道をストレートにする工夫だったような.......。
    つまり、振り子軌道のシャフトが最下点の位置にきたときに、フェース面でも最下点と同様な効果を得るためだったように記憶しています。
    後発のブランとは、見え方をすっきりするようにシャフトとフェース面を一致させるようなデザインを採用し手いるブランドが多いように思います。
    ANSERタイプではないんですが、同じヘッドでシャフトのベンドの位置でフェースのバランスを調整しているモデルがあるのでグリップから吊り下げて実験してみました。これからブログを書こうと思います。

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  4. おおー、Dさん、貴重なコメントをありがとうございます。

    このサイト、よく拝見していました。ずっとピンアンサー使っていたものですから。

    で、このレコードジャケットぼやーんと見ていましたが、じっくり見たことはありませんでした。
    左下の左の方の絵には、シャフト中心から線が出ていてフェース面あたりにボールも書かれていますね。

    最終的なアンサーの仕上げとしては、シャフトの太さ分オフセットになっていましたっけ?

    僕が書いた黄色線は、シャフト中心から引いた線ではなくてパターがバランスした鉛直線なので、たまたまフェース面付近に来ていたのですけれども、おっしゃるようにカーステンさんの意図にあったかどうかは定かではありませんですね。
    だた、アメリカの人の場合はパターの芯を吊り下げてティーペグを突つくことで探すっていうのを以前からやってるようですので、ぶら下げてみてはいたんじゃないかと想像しました。

    あと、ジャケットの上の方のちょっと左の絵、パターヘッドの重心点か何かの点を左へずらして振り、その分パターヘッドにロフトが付いて...みたいな絵も描いてありますね。

    いまさらながら、よーく見てみると面白いですね!

    本当にありがとうございます。(^^)


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