1/17/2023

パーとボギーの境界線 (--> ハッスル・ゾーン(Hustle Zone))

昨年末に、Soboba Springs GC をラウンドしてきました。

1966年のオリジナルが Desmond Muirhead (Dinah Shore Tournament Courseなどを設計)のデザインで、Cary Bicklerがコースデザインをリノベートしたというなかなか貴重なコースです。


コース自体は全体にフラット目で大きなウォーターハザードが印象的に配置されているタフ目なリゾートコース、といった趣です。この日のスコアは76でした。
(デズモンド・ミュアヘッドのコース近くにそんなにないんですが、偶然続きました。)


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さて、タイトルは多少ミスリーディングな感じもしますが、ボギーとダブルボギーの境界線でも良いんです。同じです。

多くのゴルファーが、それこそプロからスクラッチ、70台、80台、90台のスコアのレベルのゴルファーにいたるまで、「ゴルフは結局、"スコア"は Chip & Puttだから。」っていう認識はしていると思うのですよね。

ほんのちょっとの、チッピングでは僅かな 1-2yの差が、そしてパッティングにおいては微々たる数インチの差が、+/- 1打になって大きく影響するのがこのChip & Puttのエリアになります。


当ブログで何度も何度も触れていますが、デーブ・ペルツのパッティングバイブルに書かれている「ザ・ゴールデン8」というパッティングの最重要ゾーンを表示したグラフを見ますと、なぜ僅かな距離の差が大きなスコアの差になるか、一目でピンと来ます。


黄色く塗った部分が、カップまでの残り距離が 2フィートから10フィートまでの、結果が大きく異なるクリティカルな 8フィートのエリア、ザ・ゴールデン8です。


それで、これをアレンジしましてコースで実際プレーしていて体感できる数値に置き換え、大きく異なるクリティカルな エリアを若干狭めまして、3フィートから8フィートの、僅か 5フィートのまさにグラフの傾斜が最も急角度な傾斜になっている範囲にフォーカスしまして、昨年11月に「ワンクラブとワンピンの感覚」に焦点を当てたブログ記事を書きました。

ワンピンとワンクラブの差は、 
PGAのツアープロのデータでも、ワンピンとワンクラブでは、35%と90%の差に出ています。 
ハンディ20前後の一般アマチュアでは、ワンピンとワンクラブでは、15%と75%の差に出ます。
抜き出しておきましたが、まさにここが焦点です。

私の現在のレベルで考えますと、

ワンピンワンクラブでは、カップイン率25%80%大きな差になってくる。

...ぐらいで考えてよいと思います。
ここが今回取り上げて考えています「境界線 」です。
あの広々とした250エーカー(約100万㎡)もあるゴルフ場でプレーしていて、僅か 5フィート(約1.5m)の攻防のお話です。


この記事には syoballさんからずばりのコメントをいただいていまして、


まさにおっしゃる通りなんです。

パッティングに関しては、HDCP20前後のアマチュアレベルよりは技術的に改善できているけれどもプロのレベルには到底至らないくらいの数字にレベルアップできていますので、ここをさらに改善することは難しいです。(読みの向上には取り組みを続けていますが)。
...ということで、ラウンド中は結果には執着することなく、淡々とグリーンの読みとパッティングのストロークに最善を尽くすのみ。

ただ、パッティングした結果の方はワンピンとワンクラブの距離では 25%80%カップイン率として出てしまいます。(これはもう仕方ありません。)


そうしますと、どこに取り組むかというと、その前のショットということになります。 
カップから ワンクラブか、ワンピンか、っていう距離に打つアプローチとなりますと、150yとか200yとかからは到底狙える距離ではありません。

なにせゴルフっていうのは、200y向こうから打って左右+/-20y以内に入れるためには、+/-6°以内(時計の針で+/-1秒以内)に入れないといけない無理ゲーをプレーしている訳です。しかも横向いて構えて打って。

カップから ワンクラブか、ワンピンか、っていうアプローチは、まずグリーン周りの15y以内。 
それと、私の場合これからターゲットにして改善していく余地が十分にあるのが、グリーン周りの10-30yからのアプローチ、っていうことになってきます。

この両者と、それ以上の遠い距離から乗せたボギーオン全体の内どのくらいワンパットでホールアウトできるか、という指標が Z版頑張り率になります。 2011年から取り始め目標を掲げている指標です。今年も50%以上を目指しています。

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そして現在の取り組んでいる方法論が、グリーン周りの10-30yで使うクロ狙い2.2です。

こちらの記事

カップへ寄せるショットの弾道、イメージを思い描き、ワンバウンド目を落とす位置を漠然と(きっちりピンポイントではなく漠然と) 決めて、そこに向けてのスタンスを取り、素振りというより本番さながらのストロークで草摺りしながらのリハーサル、そしてその時に両手でグリップしたクラブで目標を指して制止する。
イメージをビジュアル化するわけです。

そして、リハーサルのストロークのマッスルメモリが残っている 8秒以内にボールの位置に構え直して本番のストロークをする。という手順になります。


フィードバックのために一応レーザー測定器なり歩測なりで、カップまでの距離は確認をしておきますが、距離による決め打ちは全くしません。

むしろグリーンのアンジュレーションや起伏、傾斜、グリーンの速さ、グリーンの硬さ、芝目の向き、そして何よりボールがある位置のライの状況(芝の長さ、向き、下の地面の状況、傾斜)などの情報を収集して出る弾道のイメージを作り、そのイメージでボールが出ていくように素振りのリハーサルをして、そのままのイメージでボールをストロークします。
気持的にはロングパットのイメージです。

この、決め打ちではない距離のコントロールは個人的には新分野でして、20歩以上のロングパットと同様にイメージ優先の、自分がゴルファーとして持つ経験則によるsubconsciousの力を利用した方法で、デジタルパット2x6システムなどの決め打ちとは趣きが異なりますので、なかなかに新境地といった感じで取り組みがいがあります。


このグリーン周りの10-30yで使うクロ狙い2.2 が悪くてもワンピン以内、良い確率でワンクラブ以内に付いてくれるようになるところが理想の目指す到達点です。 

なかなかそこまで思うようには行かないんですよねー。一方、仮にワンピン以内に付けるのを失敗しても、グリーンに残っていれば 2パットでホールアウトできるチャンスは十分ですので、ちょうどワンピンくらいに付けた場合と失敗した(けどグリーン上の)場合とでの、パーとボギーのカップイン率の境目は多くて20%以下程度しか違いませんからほぼボギー、スコアには直結して出にくいのですが、それでもワンピン以内を繰り返していれば、周りから見た安定感とか、ゴルフのしぶとさとか、そういうところがグッと改善されてくるはずだと思うのです。

この10-30yの距離から、6割くらいワンパットでホールアウトできるようになれば、 ハンディキャップが 5以下のスコアを安定して余裕をもって維持できるのではないかなと思っています。



...そしてこの、グリーン周りの10-30yで使うクロ狙い2.2 と、D-Chop、テキサスウエッジなどによる転がしが、ボギーとダブルボギーの境界線にも、重要な部分になってきます。

先日の記事「ダブルボギー以上の削減 大作戦」の中で上げていました

6.ボギーオンも逃してしまった時のグリーン周りのショートゲーム

の場合、まさにグリーン周りでピンまで30y以内の場所にいることが多いであろうと想定されます。

ダブルボギー・フリーのラウンドを達成するには、このダボオンの場面で粘り強くボギーを拾っていく必要があります。

ワンクラブ(約89cm、3フィート弱)以内に付けるのが理想的ですが、せめて 2歩(約1.4m、5フィート弱)以内に付いてくれれば、大いに1パットでセーブできる確率がぐんと上がって 80%以上ボギー・セーブできるでしょう。ワンピン前後(だいたい3歩半)ですと 20-25%ぐらいしかセーブできません。16フィート(7歩)まで離れますと 10%以下しかセーブできなくなります。(16フィートは基準の距離で、得意にはしていますがカップイン率は10%以下でしょう。)

この、主にクロ狙い2.2 を使って行くつもりのグリーン周りの10-30yを、個人的に「ハッスル・ゾーン(Hustle Zone)」と呼んで、重点を置いて取り組んでいきたいと思います。

(*注: ハッスルには、hustleとhassleがあります。)


自分で傾向を考えてみますと、登りのグリーンではショート目が多く、下りのグリーンではオーバー目が多いように思います。
次に上りのパットを残す意味では良い傾向ですが、より短い距離を残すには、という観点も持って打ってみたいと思います。でも基本的には登りのパットを残すのが良いんですよねー。
結果としての自分の傾向を意識することでフィードバックをかけて改善に繋げたいと思ったりしています。



5 件のコメント:

  1. HZは、OHKPでは、JGR(orSW30)に相当ですね。
    HZはオシャレな命名です!。ハッスル・ハッスル!

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    1. syoballさん、そうなんですよ。
      なんでも名前つければいいってもんじゃありませんが、名前つけると明らかに特別意識が行きます、僕の場合。
      ご存知の「Z版頑張り率」からつけました。

      15y以内はやっぱり転がしが一番で、寄りやすいですし入ったりとかもありえます。

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  2. WW得意な人は、WWでもいいんでしょうけど、私はさっぱりなので、やはり、転がし1本槍です。

    具体的にはPTによるテキサスと、JGによるテキサス延長の転がしです。

    テキサスはもちろん、JGRもLP~超LPの練習が大事になってきますね。

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  3. syoballさん、とても良いと思います。
    15y以下は僕もほとんど転がしています。(D-Chopも転がしの一種)
    持っていませんが、転がし専用のクラブがあればその方が使い勝手が良いのは理解できます。

    これは持論で間違っているかも知れませんが、佐伯Pの9IRのように転がして寄せるときに落とし所を強くイメージして打つ、...のは得策ではないと思っています。12の法則然り。
    少なくとも僕には(個人的に)合いません。
    一定して5yのところに落として15y転がす、っていう打ち方は、5yのコントロールをcm刻みでやらないと、4.5yだと2yショート、5.5yだと2yオーバーとなってしまうわけで、増幅されてしまう訳ですから。
    全体的な転がっていくイメージを持ってロングパットのように打って、ワンバウンド目は結果的にあの辺、という打ち方の方が全然イメージしやすいです。

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  4. 昨日の羊APでのAWによるWW練習では・・・・15Y以下でOD明確に意識するとSTしがちと感じました。

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