細貝さん方式の応用を試みようとしています。
細貝さんの、パット・エイミング教本には、数々の役立つ情報が詰め込まれていますが、その中のひとつに、2段(もしくは3段4段)グリーンの明確な読み方、があります。
本の内容を詳しく解説することはいたしませんが、これを実験実践してみまして、自分のゲームに応用してみたいという主旨の記事です。(^^)
物理計算的な部分と解説は細貝さんの本を読んでいただくとしまして、標準的なグリーンでは「1/10法」という非常に覚えやすく有用な法則が使えます。
あいにく米国のコースにはあまりはっきりした2段グリーンというものがポピュラーには存在しておりません。
(先だっての、サン・ディーマス・キャニオンの9番ホールのグリーンは見事な3段グリーンでしたが。)
そこで、練習グリーンが2段になっている、こんな練習グリーンへ行ってみました。
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上のグリーンと下のグリーンの間は、短く刈ったフェアウエーくらいな感じの芝になっています。
写真にはちょっと縞々に残った朝露が写っていますね。
目標カップのピンが写真では見えにくかったので、白く色をつけてみました。
手前のボールの右にあるのは、こちらの記事でご紹介しましたyspz式パッティング練習カップです。(笑)
ボールから上の段のグリーンのカップまでは、18歩(約12m半)の距離です。
段までが6歩ぐらい、段の上側もカップまでは6歩ぐらいでしょうかね。(←実はこの距離はあまり重要ではありません。)
さて、ここからは私の応用練習振りなのですが、こんなトリックをしてみます。
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段の途中、ちょうどしゃがんだ私の目線の高さぐらいの位置から15歩程度の位置に下がりまして、段差の落差を目測してみます。
私が目安にしておりますのは、腕を伸ばしてみたときの小指の先の幅でして、これがこの距離からですと約1フィート高さに相当します。
黄色線で表しております、カップとの落差は約2.5倍ですから、2.5フィート程度ということになりまして、細貝さんの「1/10法」を用いて単純に25フィート(私の歩幅で約11歩)は余計に打つ計算になるのです。
(こちらのグリーンは、スティンプメーターで9フィート前後の標準的なグリーンですから、調整換算が必要ありません。)
その手前のこちら側の下のグリーン面(ピンク色で示した長さ)は、この小指指標で測ることはできません。
写真で見えるような小指で4本分も落差があるわけではないのは明白です。
視点が違うからですね。
ほんの緩やかに登っていて、登りの分1-2歩強く打つ程度の平らな傾斜です。
従いまして、本来18歩しかない距離ですが、
18 + 11 + 1 = 30歩、
ということで、30歩の強さで打つことになります。
分かりやすいでしょ?
間の部分は、グリーン面よりも芝が長めですが傾斜も強いですし相対的な距離が短いですから影響は無視できる範囲です。(もし必要な場合は調整を入れます。)
逆に、同じラインを上の段から下の段の練習用カップに打つ場合は、
18 - 11 - 1 = 6歩、
ということで、6歩の強さで打てば良いということに。 (マジですか?)
で、打ってみた写真がこちらです。
登りのパット結果 ↓
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下りのパット結果 ↓
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登りの方は、カップまでの距離が見えないためかどうしてもsubconsciousが上手く働かずスムーズにそこまで強いスピードで打つことが簡単ではないことと、
もうひとつ、私自身のデジタル・パットが30歩の距離をきちんとマスター出来ていないこと、の2つの理由で、ちょっとばらつきが大きいですね。 残り2歩半と5歩。
どうしても大きくショートしがちです。
逆に、下りのパットの方は 6歩の距離を打てば勝手に寄ってくれますので、ほとんど練習せずとも上の写真ぐらい(のボール二つとも1歩半以内ぐらい)には簡単に寄ってくれます。
想定した計算さえ合っていれば、という前提ですが。
通常のパット練習では、登りの方がカップに寄り易く、下りのの方がちょっとしたスピードの差で残り距離のばらつきが大きく出やすいものなのですが、この場合、明らかに下りのパットの方が上手く行きやすいのです。
上の段に登った後のグリーン面が高い位置にあって見えにくいことも、subconsciousによる距離感をも使いにくい状況にしている原因だと思われ、なかなか両方のボールを 2パットで収めるのが大変です。
・・・さて。
そう考えてきますと、
例えば、2打目に残り160-200yぐらいのアプローチのショットが残っていたとしましてグリーンが2段グリーンだったとしますと、その場合はカップの位置の距離に拠って下の段や上の段を狙う訳ですけれども、
常に大きめのクラブを選択してアグレッシブに打っていき、上の段に残ったら残ったでいい、という攻め方も選択肢に入って来ますね。
私のテークバック換算グラフがこちらにありますが、
パットの距離とテークバックの相関図
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6歩をきちんと打つことの方が、グラフを大きくはみ出ている30歩を打つことよりもはるかに簡単です。
ちなみに、(細貝さんの本に解説されていますが、) 段を登る/下るラインは、真っ直ぐであろうが斜めに横切っていようが、距離感に調整は必要ありません。
それが物理法則の美しいところなのです。(^^)
余談ですが、最後の写真に映っている赤いジャンパーのおじさん、よく見ますと写っていますが、長尺サイドサドル打法の使い手です。
私の yspz式パッティング練習カップを見て、話しかけてきてくださいました。(^^)
なにやら段を上がったり下がったりしながら写真撮ったり歩数を測ったりしている私の練習が気になったのかもしれません。(^^;
ボールの真後ろに正対してラインにパターを合わせ、そこからパターはそのままに自分だけ左に半歩移動してセットして打つ、という手順でパットしていました。
距離感も正確で、非常に上手いパッティングでした。
繰り返し繰り返し、上り下りと40-50フィートぐらいの長距離を練習なさっていました。
やはり、ライン出しが正確な長尺サイドサドル打法ですから、ロングパットの距離感を練習で埋めようとなさっていたのでしょう。
30歩の距離感は難しいと思いますね。私の場合は26歩くらいまでは練習していますが、それ以上となると平らな場所を探すのが難しいので、練習頻度が極端に少なくなります。
返信削除しかし、30歩くらいのパットはラウンド中には時々あります。グリーンに乗らなかったときに、グリーン外から30歩くらいの距離感で打つ場合があるのですが、往々にしてオーバーしてしまいます。それも上りの場合にオーバーし易いかな。それはピンが見えている場合で、ピンまで上っている事という意識と、グリーン手前の芝抵抗が大きいと言う意識が重なって、Subconsciousが働きすぎるためと思っています。Zさんの実験では、カップが見えない時は逆にショートするんですね。
一方で、下っている場合ですが、下りの場合には、芝の転がり抵抗の読みが難しく、本件の例では6歩と読んでますので誤差も小さいでしょうが、もう少し下り傾斜が入った場合は、一層難しさが増すように思います。やはり下りラインの高低さを確実に読む方法を見つけ出した上で、精度を上げればZの主張されるように、下りの方が易しい事になるかも知れません。私の場合は、未だ下りの距離間がイマイチですので、上りの方が良いかなという所です。
trimetalさん、こんにちは。
返信削除2段グリーンに行って、適当に選んだ場所が、段を挟んで18歩だっただけなのです。
おっしゃるとおり、例えばカップが段を降りてすぐとかだったらお手上げですし、また登りが段差を入れても20歩の強さ以内だったらそれほどむずかしくないと思いますので、私が書いたのは極論な面もあります。
しかし、この18歩の上り下りでは、下りの方がコントロールが遥かに楽だったのです。(^^;
(細貝さんとメールでやり取りさせていただいているのですが、)実は指ではなくってパターのシャフトに貼った鉛テープで正確に測る作戦を立てています。
ついでに鉛直を出す練習もして、パターでプラムボブをやって、水平を見ることも出来ますし。
まぁ、とりあえずやってみたときは待合室でこのぐらい離れると1フィートという指標を考えて実行したので、指だったわけです。(^^;
それとおっしゃるとおり、グリーンのすぐ外の長めの芝の抵抗はoverratedされているケースが多いですね。
「カップが見えない時は逆にショートする」かどうか、もうちょっと色々なケースで実験してみます。
trimetalさんも出来ましたら試してみて、教えてくださいです。m(__)m