先だってPalm Springsに遠征に行ったときの写真です。
こちらはCoral Mountain GC (旧 Trilogy at La Quinta) のコースのエントランス道で、ちょうどHarvest Moon (ハーベストムーン、中秋の満月)と、そのすぐ上のJupitor (木星)が煌々と光っていてとてもきれいでした。到着直後の夜明け前の西の空です。
ここへ来るには車で約2時間かかりますから、3時半に起きて4時ちょい前に出発、もうすぐ朝の6時になろうかという空の写真です。すごく綺麗でした。
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タイトルには「仮説」と書きましたが、私自身の現レベル時点でのゴルフゲーム、ラウンド時のゲームマネージメントに限定で言えば、ほぼ 90%これが本質だと確信しています。 ロングパット。
ゴルフ歴 38年になりますが、その大半の期間、一番肝心な『距離感』というものについて、疑心暗鬼でした。例えば「毎日のようにゴルフ場で練習をしないと身につかないものなのではないか?」あるいは「子供のころからゴルフに慣れ親しんだ人だけが授かる特別な感覚なのではないか?」と疑念を持っていました。
なにか雲を掴むような、というよりぜんぜん掴めないような、どうすればピンにぴったりのショットが打てるのか??
例えば 200y先のグリーンに乗せようとして打つ時、タンジェント6°が1/10ですから、たったの 6°方向性がズレただけで200y先では 20yも (200 x 1/10 = 20y) 目標からズレてしまいます。
通常のグリーンの幅が40yぐらいですから、グリーンを外れてしまいますね。
で、6°っていうのは時計の針で言うと、1時(30°)、じゃなくて、1秒です。たったの1秒!
しかも縦の距離も合わせなくちゃならない。
なんかもうゴルフのナイスショットって、根本的に無理ゲーなんじゃないかと。(笑)
特に私は勘が鈍い方でして、運動神経的にもそういう感覚がついてこない感じがあります。
ハンドアイコーディネーションとかに優れた、運動神経の良いスポーツアスリート系のゴルファーには、もしかしたらこういった悩みは少ないのかも知れません。(私には分かりません。)
このところ、ゴルフのゲームマネージメントのありとあらゆる部分をほんの少しずつ改善してきまして、スコアが改善して安定してきています中で、自分なりの距離感というものがなんとなくおぼろげに構築されて来つつあります。
ですので、この段階でのまとめをしておいて、今後の更なる改善と安定化につなげていけたら、と思いメモして残しておく主旨の記事です。
私のゴルフゲームマネージメントとしては、以下のようなおおよその距離別にショットに向かうアプローチ(取り組み)を細分化しましました。
② 15y以内: テキサスウエッジ、D-Chop を中心とした転がし
③ 10-30y: クロ狙い2.2 を主体にしたチップショットとピッチショット
⑤ 100-150y: 各アイアンのフル(1/1)と 3/4ショットやノックダウン
⑥ 160-220y: 打ちやすいスペックのウッド類とイス軸法 (ゾンビ立ち)
⑦ ドライバー: 魚突きドリル
こんな感じで距離別に分けてのグリーンへのアプローチを考え、それぞれで距離のコントロール方法を考えて実行しています。
(別項としては、1DJK(一打献上)状況になりますがラフの深さとか傾斜具合とか鑑みてのショット選択、
...そしてもう一つ大き目な課題に残っているのが、砂からSS(サンドセーブ)をいかに取るか?です。)
ひとつひとつの項目の、実際にプレーする上での方法論の詳細を書き留めておきます。
① グリーン上のパッティング
大前提として、グリーン上のパッティングの距離を歩測します。その上でグリーンのスピードを確認し、傾斜を読み、芝目を読み、コース全体の傾斜やグリーンの硬さ、風の影響や傾斜の心理的な影響などにも注意を払いますが、いずれにしても私の場合は出力の強さを決め、登りであろうが下りであろうが、横に曲がるラインであろうが、スパットを定めたら打つ強さも決めて、決め打ちをします。
この際、3パットを防ぐ肝としては、パッティングラインの横からとグリーン外からのライン読みが非常に重要で、(通常ゴルファーの間でポピュラーに行われている)ボールの後方からやカップの後方からの曲がりの読みの 4倍は重要です。
*ここで作り上げたデジタルの 9.5フィートの速さのグリーンが前提のパットの距離感、が私の基本のベースデータになります。
② 15y以内
テキサスウエッジはグリーンの外部分を1.5倍の距離として換算した数値を足すのがガイドラインです。傾斜や芝目、そして特に芝の種類によってアレンジが必要です。
D-Chop はリンク先とそのリンク先を参照いただけますが、「あたかもグリーン上であるかのような錯覚」を適用した距離感をもってストロークします。
8鉄とかPWを使います。
③ 10-30y
クロ狙い2.2 を主体にしたチップショットとピッチショットを使います。 58°のウエッジで打ちます。
この時の距離感も、ロングパットの距離感がベースです。私の場合は普段あまり意識にない「ボールの落としどころ(OD)」を強く意識してそこにロングパットの距離感を適用していきます。打ち方は特に工夫せず、リピートしやすいストローク。これもイメージとしてはロングパットと同じです。
④ 30-90y
2x6システムの方は、2種類のスイングを使います。セットアップするスタンスから若干変えていまして、二つを明確に変えています。そのスタンスでの (言わば)フルショットに作り替えたスイングを目的としています。便宜上、1/2 (ハーフ)スイング、3/4 (スリー・クォーター)スイングと呼んでいます。スイングは 2種類だけで、距離の打ち分けにはクラブの方を持ち替えます。
SLJ を使ったコントロールショットの方は、AW(50°)を使い、あたかもパターで打つかのようなイメージを持ち、そのイメージを適用したパッティング・ストロークのイメージのスイングで 30y-60yの距離を打ち分けます。60yのパットは実際には打ったことがありませんが、あくまでも錯覚を応用したイメージの距離感です。でも異常によく距離が合います。
詳しくは省きますが、2.5秒ほどフェースを開くと 5y程度距離を落とせます。
⑤ 100-150y
この距離は基本的にはアイアンのフルショットで距離が合いますね。ほとんどのゴルファーはこの距離に苦労はしていないと思います。キャディーバッグの中のクラブセットで、一番間が詰まって本数が充実している距離だったりします。
3/4ショットやノックダウンショットが打てると、風に対応したスピンの少ない低い弾道が打てたりして距離のコントロールに便利です。
⑥ 160-220y
この距離は、5番アイアン、4番ハイブリッド、スペックの合った打ちやすい5Wと3Wで、マン振りではないフルショットを打つことを基本にしています。
プレッシャーがかかったり、待ち時間が長かったり、リズムが崩れそうなときはショット前にイス軸法 (ゾンビ立ち)をすると、ある程度効果的に防ぐことができます。
⑦ ドライバー
私の場合は不器用ですので、ドライバーで距離のコントロールを考えることはほとんどありません。...というか全くありません。
狭いホールほど、敢えて振り切るように気を付けています。
バンカーとか木とかの障害物に届かせたくないような場合は、加減して打つとかせず、クラブを変えます。
...ここまで距離の打ち分けの内容の詳細を書いてきましで、気が付くことがあります。
私が距離を打ち分ける場合のベースとなっているのが、ことごとくロングパットの距離感なのです。
錯覚の感覚を適用するにせよ、人によっては振り幅でコントロールするにせよ、あるいはインパクトの強さ感覚でコントロールするにせよ、とにもかくにもベースになる距離感というものがあって、 距離を打ち分けるわけですけれども、私の場合はほぼすべてのコントロールショットでロングパットの距離感がベースになっていて、ここを意識しだしてから①-⑤全部のケースで距離感が安定してコントロールできるようになってきたのです。
ゴルフ歴38年とは言いましたが、昨今レンジファインダーで距離を測って確認しつつ打ってデータをフィードバックできるようになったのがすごく大きいですね。ここ数年で私のゴルフがグッと変わってきました。
そう考えてみますと、日本人のゴルファーには特に多いのではないかと思うのですけれども、一番やらないのがロングパットの練習、っていう人がものすごく多いような気がします。
ドライバーばっかり振り回して打つ人が多いのはそれ自体を楽しんでいるわけですから分からないでもありませんが、熱心にチップショットを繰り返し練習するスコア重視でプレーしたいゴルファーでさえも、ロングパットの練習はあんまりしないなぁ、っていう人が多いのではないでしょうか?
長年ゴルフやってて、こういう時って右に行っちゃいやすいんだよなー、とか、こういう場面ではダフりやすいんだよね、とかっていう経験則は積み上がってきているんだけど、いまいちスコアが減ってこない、っていう場合も多いんじゃないかと思ったりします。
私がまさに38年もやっててスコアあんまり減らないじゃん?って自分で思っていました。
で、ここに来て急に私自身のラウンドのスコアが目に見えて減って来たことで、はた!と思った訳です。(つい最近、長年の念願だったアンダーパーも出せました。)
「これ、そもそもロングパットの距離感を持ってなかったら、他のショットに応用できないんじゃ?」って思ったのです。
ロングパットに関しては、距離感のみならず、ショットの基本動作としてもゴルフの基本になっていると思います。
初心者が初めて打つ時に、パッティングストローク・ドリルでPWや7番アイアンを打つところから始めるレッスンがあります。
チップショットを打つ時にもロングパットのイメージを持って打つと、インサイドやアウトサイドにテークバックを引くことも置きにくいですし、インパクトでフェースがボールにシャローに入って適度なスピンがかかる安定したチップショットが打てます。
例えばですけど、あくまで想像ですが、スコットランドでゴルフの原型のゲームが始まった時、きっとパッティングから始まってると思うんですよね。
あの全英オープンのような、50yも100yも先から転がしてくるようなコンディションで始まって。
最初の頃は、他の人のボールを飛び越えて打つスタイミーっていうルールがあったらしいですし、その辺りでボールを持ち上げて打てる二ブリックっていうクラブが出来て。バンカーも飛び越えて。
これ空中飛ぶと距離出るじゃん、もっと飛ぶの作ろうってなってマッシーっていうクラブが出来て。ドライビングアイアンが出来て。その後にもっと飛ばすウッドクラブが出来てきて。
そうしますとね、ベースとしてはパターを打つように打てる感じで色んなクラブが出来て発達して来てると思うんです。
そもそもはどのクラブも、パターの様に打つように作られて出来たんじゃないか、っていう。しかもアイアンなんか 100年以上前から基本的な形状は変わってませんからね。
興味がある方は、「ロングパットの練習」という部分を見直してみると、良いスコアに繋がってくるかもしれません。(一個人の主観によるメモです。)
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一般には実現が難しいロングパットの練習に関しては、お友だちの syoballさんが、とても有効な素晴らしい解決法、練習器具をお持ちです。
ステマとか目的ではありませんので書きませんが (リンク先で探していただくとして)、ロングパットの距離感の練習をして、自分のデータベースとして持つことは、ゴルフゲームの全体に及んで有効だと思います。
(練習器 5万円ぐらいするそうですが、最新のドライバー買うくらいならこの練習器の方を買ったらゴルフスコアにとって良い投資になるんじゃないかなと思います。)
書き足しておきますと、
返信削除ニブリック(9番相当)、マッシー(5番相当)、ドライビングアイアン(1番相当)ってあったんですよね。
間のクラブに、ミッドアイアン(3番相当)ってのが出来て、マッシーニブリック(7番)、ミッドマッシー(4番)、って増えていった、っていうクラブの歴史があります。
大きく振りかぶるんじゃなくて、ロングパットの延長で「パチーン」と打って打てるように作っていったと思うんですよね。
そういう打ち方を基本にしていけたらなー、って思ったりしています。
グリーンの直径がだいたい30yなんで、25yくらいまではパターで転がせれば、どこに乗っても、なんとかなるような気がしますね。25yのLPなんて、大げさと思われがちですけど、普通にそういう状況に遭遇しますんで(私がヘボなせいかも)、25yまでのLPをルチン練習に入れている、珍しい男です(笑)。WWがへたくそ~恐怖感があり苦手で、40yくらいは転がせるんじゃないかと思ってしまう(無理)んですが、エプロンやちょっと外れたところからはもちろんパター、それ以上はJGで行きたいんですけど、その時の距離感は、普段練習しているLPや超LPの距離感ですね。あやふやなものですけど、インパクト打感として、この手の中にあるかんじがします。Wさんのご教示もあり、最近やっと、30yとか50yとかのWWの目鼻がついてきた感じがしますが、やはりLPの延長線上で転がしていく方に親和性を感じてしまいますね。
返信削除25yっていうと75フィートですかー。2パットで行くの大変ですよね。でも上手く打てば2パットでいけます。
返信削除僕のブログのラウンド記にもパッと思いつくだけでも2つ、70フィートのパットがあります。(75ではありませんが。)
https://yspz.blogspot.com/2022/08/999.html
https://yspz.blogspot.com/2016/03/dos-lagos-145.html
この記事に書いていますけど、SLJにも、クロ狙いにも、ロングパットの距離感を取り入れることができます。
ODよりも漠然とカップまで意識を持った方が良いsyoballさんや僕のようなタイプはおそらく親和性が高いと思います。
OD狙いは、近くなら距離感らしきものがあるから、レバレッジで遠距離に届かせるという発想で、存在意義は分かりますけど、近かろうが遠かろうが、その距離を感じられれば、モアベターですよね。ところが、30ヤードとか遠くまで転がす練習機会が、なかなかない!。バンカー練習以上に?そのチャンスがないのが問題だと思いますね。ラウンドした日に練習グリーンでLPの距離感を培うのが好ましいと思いますが、あまり見かけません(笑)。それに、雪国ではそれも出来ません。ホテルの長いカーペットの廊下みたいのがあれば叶いますが、非現実。ではどうするか?
返信削除練習器具メーカーから1円も貰ってるわけではありません(笑)。
syoballさん、本当にロングパットの練習機会って我々一般ゴルファーには少ないんですよねー。
返信削除僕もラウンドに行った時ぐらいしか練習しませんし、25y(75フィート)はなかなか体験しないですもんね。
EXPUTTで練習するのは良い考えだと思います。(僕はこちらで売っていないこともあり持ってないんですが)。
そんなにたくさんでなくても、ラウンドの時に30歩ぐらいを何往復か打ってみるだけでも感覚掴めて来ます。練習グリーンが空いてたら良い機会なのでその都度やったら随分違うと思うんですよね。
で、その距離感を8番やAWや58°に活かせる訳です。
必ずしも転がさなくても、応用して使えると僕は感じているんです。
毎日25yのLP練習してる奴はレア(アレ)ですね(笑)
返信削除EXPUTT上でも、日によって、気分によって、体調によって、部屋の明るさによって、ターゲットへの集まり具合に差がでますね。
たいていはSPがぴったりならMPはOVぎみ、LPはSTぎみというパターンが多いですが、どの距離帯もぴったり!という日もたまにあります。ラウンド直後がとくにそうなりますので、本物Gでの練習がいかに大切かわかります。
EXPUTTでは、到達距離だけでなく、ボールスピード、インパクトのブレード向きや、軌道の俯瞰像なども分析してくれます。距離感に肝心なのはボールスピードであって、フェース向きや軌道の影響はあまり関係ないようです(LPや超LPの方向のズレもあまりない)。ブレード向きは若干オープンで、フォローで若干アウトサイドイン軌道が多いのですが、これをスクエア・スクエアにするように頑張ると、とたんに距離が合わなくなります(STしやすい)。たまにスクエア・スクエアでばっちり寄ることもありますが、肝心の、今どう打ったか?という感覚は何も残りません。これは、チョーキングによる歪みが関係しているのかもしれませんが、このまま続けます。やっと育ってきた、手の中?の距離感を失いたくないですから。
スクエア・スクエアは目指す必要まったくないと思います。
返信削除iPINGのデータでも、Pelz先生の本にも、PGAのツアープロも個々人それぞれオープンとかクローズとか差があるそうです。
ただパットの上手いプロはそのオープンクローズ度合いが一定しているのだそうです。
僕は21歩まではデジタルに指標持っていますが、それ以上例えば30歩とかの時はチッピング的なストロークで打ちます。Pelz先生の言うChiputtっていうやつです。