雨の続く1週間、友達と乗り合わせて2時間ドライブして、日曜日の雨が上がった時間帯にラウンドしてきました。
昨年10月にご紹介しました、全12ホールの珍しいゴルフ場です。
基本的にはジョシュア・ツリー(サボテンの一種)が生えている砂漠地帯に位置しているのですが、
このところの雨でコース中に水たまりが。
普段ほとんど降らないので、あまり水捌けの良い設計をしていないというのはあろうかと思います。
38 37 = 75でしたので、この日のラウンドのディファレンシャルは 7.2でした。
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さて今回のアイディアは、お友達の syoballさんのOHKPコースマネージメントに学びました。
昨年7月に、「ゴルフコースの距離に関しての考察」という記事で、雨でグラウンドが濡れてぬかるんでいるとボールのランもなく空気も湿っていてコースの距離が長くなるとか、風が吹くと風向きに寄らずコース全体の距離は長くなるとか、気温が下がるとボールが飛ばずにコースをプレーする距離が相対的に長くなる、とかっていう考察をしていました。
飛距離が十分に飛ぶプレイヤーにとっては大差ない距離の差なのかもしれませんが、私の現在の飛距離で青ティーからプレーをしますと、この長くなった距離の分スコア的には難易度が増します。
これが前提です。
昨年12月に「ゴルフゲームの本質はロングパットなのかもしれない、という仮説」という記事を書きましたが、ゴルフゲームを距離別に分けてそれぞれのパートで改善を試みています。
ゴルフゲームマネージメントとしては、以下のようなおおよその距離別にショットに向かうアプローチ(取り組み)を細分化しましました。① グリーン上: デジタルパット② 15y以内: テキサスウエッジ、D-Chop を中心とした転がし
③ 10-30y: クロ狙い2.2 を主体にしたチップショットとピッチショット⑤ 100-150y: 各アイアンのフル(1/1)と 3/4ショットやノックダウン⑥ 160-220y: 打ちやすいスペックのウッド類とイス軸法 (ゾンビ立ち)⑦ ドライバー: 魚突きドリルこんな感じで距離別に分けてのグリーンへのアプローチを考え、それぞれで距離のコントロール方法を考えて実行しています。
簡単に取り組み内容を取りまとめますと、
①のグリーンでは、縦距離の把握を改善するために、グリーンの横からと最大傾斜下方からの読みに重点を置き、3パットを激減させる。
②の15y以内では、徹底して転がし、大きなミスを避ける。
③の10-30yでは、シンプル化したショットで余計なことをせず、草摺りを徹底してトップやダフリを避け、打つ時にはイメージに任せて邪魔をしない。
④の30-90yでは、決め打ちを使って、強めとか弱めとかの調整を排除して安定化させ大きなミスを避ける。
といった様に、基本的にはミスを極力減らす方向性でスコアを削ろうとしています。
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今回の件は次の、
⑤の100-150y と、⑥の160-220y のグリーンへのアプローチショット(英語で言うアプローチ、グリーンを狙うショット)の部分の改善の取り組みになります。
現状は風や傾斜を読んでクラブ選択し、基本的にはフルショットで対応しているゾーンです。(とはいえこの頃は以前の90%ぐらいの距離で大き目のクラブを選択しています。)
今まで心掛けていますことは、Lakewood CCの元クラチャンのMarkから教わった、ショット前の本気のリハーサル、草摺りの素振りです。
あたかもボールがあるかのように、実際のボールと似通ったライでショット前のリハーサルのストロークをします。もはや素振りではありません。
これは特に傾斜になっていたり、ライが悪かったり、必要に応じて行うようにしています。(実は全ショットで必ず行った方が良いのかも知れません。)
syoballさんのOHKPコースマネージメントでは、JG(ジガー)で転がしてカップに寄せる組み立てを軸としているため、グリーンへのショットはピンへ向かうのではなく、転がしやすい場所に運ぶというアプローチ(英語の「接近する」とか「入り口」とか「取り組む」という意味のアプローチです。)が取られています。
私のコースマネージメントとしましても、バンカーなどのハザードを極力避けるように保険をかけてグリーンを狙って打っていますから、大きな差はありませんのですが、syoballさんが利点について説明なさっていまして。
それがこちらの記事です。
この中に、
・G手前までの距離を基準にコースの長さを捉えられること
(15*18y=270y分短くなる:短めミドル1H分近くに匹敵)
・これにより、飛ばすことのデメリット(HZDに届いてしまう)
を回避できること
と書かれています。
6,700yのコースを6,400yのコースみたいにプレーできるのでは?
グリーンを狙う時、特に今回の⑤の100-150yと ⑥の160-220yのケースにおいては、ピンをデッドに狙うのではなくて、グリーン周りのハザードを避けて安全に寄せを打てる領域に照準して打っていく方が、今のショット精度とか実力からすれば明らかにベターです。
そして、全般的にはどのコースでも受けグリーンになっていることが多い訳ですから(Spyglass Hill GCのような例外もなくはありませんが)、グリーンの手前側にターゲットエリアを見つければ、15-20yも短い距離を打てば用が足りてしまいます。
ピンまでの距離を測定して180yだったとき、機械的に180y打つクラブを持ってしまうプレイヤーも少なくないと思いますが、狙っていく位置がグリーンの手前のバンカーと逆のサイドのエリア、とかの場合、165yを打つクラブを選択して打つことになりますので、1クラブか2クラブも短いクラブで打てばよいことになります。
これはホール攻略の上で大きなアドバンテージとして利用できるのですね。
特に⑥の160-220yのケースにおいて、相対的にやさしいクラブで安全なエリアに打っていくショットをしっかりと意識して、3次元的にエイミングしたいと思います。
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具体的にホールレイアウトをGoogle Mapで見ていきます。
私のティーショットは青ティーからでは右サイドのバンカーを超えません。
このバンカーは持ち上がった丘に造られていまして、向こう側にフェアウエーを横切って池に向かうコンクリートの排水溝の細い線が見えますが、その部分が低くなっています。
グリーンへはティーのセットされた位置とティーショットの出来によって大体160y-200y相当の打ち上げのショットが残ります。
拡大します。
このホールで狙うエリアは、黄色く囲んだグリーン右手前のエリアです。
左サイドのバンカー群を避けて、右サイドのカート道横に立っている木までは届かないクラブで打つと、このエリアに運ぶことができます。
エリアを想定するときは、私はいつも大体グリーンと同じサイズぐらいの大きさのターゲット・エリアを想定します。
ピンまで打つ距離よりも 15y-20y程度短い距離を打つクラブを選択するとちょうど良いはずです。
日本には、2グリーンのコースも少なくありませんので、そちらも見ていきます。
こちらは日本の富士箱根CCの15番ホール、457yのパーです。レギュラーの白ティーからでも427yあり、この全体に距離が短めのコースとしては長いホールで、しかも登りです。
バックティーからですと、セカンドショットをグリーンから60-100yぐらいの位置へレイアップすることになろうかと思いますが、レギュラーティーからであればもう少しグリーンの近くまで打っておきたいところです。
拡大します。
メイングリーンとサブグリーンの間も深いラフやバンカーなどを造っていないのも、距離と登り傾斜がすでに十分にこのホールを難しくしているので必要ないからかと思います。
無難にメイングリーンとサブグリーンの手前のエリアにターゲットして打っていきたいところです。
このケースではグリーン二つ分の広さがありますので、ピンまで届くクラブで打っても差し支えないと思いますが、2クラブ分長いクラブを登り傾斜から打つことを思えば、綺麗にグリーンオンする可能性はそんなに高くはないでしょうし、どうせ寄せのショットを打っていくことになるのであれば手前のエリアを狙って打っていき上りの寄せを残す手は大いにありだと思います。
ピンが右のメイングリーンにあったとしても、黄色く囲んだ左グリーン手前のエリアに打って右サイドのバンカーや手前の木を避ける方が良いと思います。
最後にもう一つ余談ですが、こちらは18番ホールのグリーン付近です。
パー5ですので、3打目に打つクラブは、先ほどの15番と比べるとグッと短いウエッジかショートアイアンで打っていくことになると思います。
ですから、グリーンは4つのバンカー群でガードされ、右のメイングリーンの奥(後ろ)と右サイドは砲台の傾斜で転がり落ちるようにガードされています。
このケースで狙うエリアは、2つのグリーンの間の安全ゾーンになってきますね。
「十分に届くクラブで打てるにもかかわらず、メイングリーンのピンまでは届かないクラブで打つことになる」っていう辺りが、今回の狙い方、コースマネージメントの味噌になってきますので、わざわざ持ってきました。
黄色く囲んだゾーンも、クラブが短い分、ターゲット・エリアを少し小さく想定しています。
こういった辺りをこれから意識的に、熟慮してクラブと使うショットを選択してラウンドすれば、ラウンド中のホールやティーショットの出来によっての「攻・守」のメリハリもついてきますし、距離の長いホールでティーショットを力んだりとかの必要ないミスの予備軍を避けることができるかなと思いました。
そしてこの後の寄せ(ショートゲーム)こそが、先日の記事「パーとボギーの境界線」になって来ると思います。
今さっき、ー15をー30で考えUPしました(笑)
返信削除つまり、18Hで、540yカットできます!
ロングホールまるまる1本です。てことは、17Hプレーと同じことになります。
やっぱ誰かの考えたOHKPは、飛ばないヘボの味方!(嬉)
syoballさん、ありがとうございます。
返信削除ホールレイアウトによるとは思うんですけどね、この作戦は僕も実践していこうと思います。
本文中に具体例を上げました。
syoballさんは、この辺は、芝が逆目とか、砲台がきつめ、とかやばいJCライになりがち、とか、(グリーンのデータだけではなく)グリーン周りのデータが活かせますね!
さすがに、81Hしか回りませんから。詳しくもなりますよ。鬼のように(笑)
返信削除基本的にはコースをよく知ってると有利にラウンドできると思いますけど、たまに怖さを知るのも良し悪しになる時もありますよね。
返信削除こっちへ逃げて打っとけば安全に運べるっていうレイアウトは俄然有利に行けますけど、ここもダメあっちもダメなホールは知ってるだけにものすごい打ちにくかったり。
ただ、グリーン周りのコンディションは、よく知ってる方が断然良いプレーできますよね。
ところでこの間、地面が柔やわでベトベトな日にラウンドしたんですが、チップショットがことごとくダフりました。(カジュアルウォーターからは救済して移動してドロップして打ってるのに、です。)
普段バンスで助けてもらって打ってるのがよく分かりました。途中で番手を変えてバンス減らしたり転がし気味に変えて対応しましたが難しかったです。あれは確かにJGR一辺倒っていうのはアリだと思いました。
開幕したら雪解けコンディションですもんね。
洋芝ですし、気温低い時の方が多いですし、特にぬかるんでたら北海道のゴルフは厳しいと思いました。
ちなみにですが、僕はこの記事のようにGoogle Mapを見て、死角になっている部分を上空写真で確認して狙うエリアを決めて打つことが時々あります。見えていない木やバンカーが把握できて有用です。
返信削除(もちろん競技ではなく、あまり把握していないゴルフ場でのラウンドのお話です。)
google map は精密でいいですね。
返信削除下が軟弱ってのは、実にイヤなもんです。フルショットならダウンブローに入る分にはどうてことありませんが、WWのコントロールショットでは、バンスの滑りを使うほうがいいわけですけど、その肝心のバンスがちょっとでも触れると、火傷の水泡の皮がぺろ~と剥けるようになってしまい、ST具合の計算がまったくなりたちません。
やはり、転がしだと思います。JGあるのみ(笑)
syoballさん、それをね、先週末に痛感しました。
返信削除えらいショートして、でも頑張って4-7歩入れたのが3つありましたが、敢えなく素ダボも3つやりました。
チップインも一つ、ベタピンに寄ったのが2つ。
実は普段58のクロ狙い2.2のところでバンスがちょっと少ない54使ったりしました。
間違いなくムズイので、JGRは良い案だと思います。
北海道ゴルファーは大変ですね!
大変なのは、まあいいです。辛いのはオフが馬鹿みたいに長いことです。
返信削除毎日2Rづつ脳内Rしていますが、時々空しくなります。
11月~3月はクローズで物理的にできません。
シーズンの最初の2月とオフ前の2月は、薄芝でズルムケやすい。
まともに快適な芝状況でプレーできるのは、正味3ケ月くらい。
WWを操れる人って、すごいと思いますし、誰もJG使ってないのが不思議です。
syoballさんの発想の人がいないのか、環境の人がいないのか。
返信削除そう思うとProdynはえらいなぁ。
こっちのチッパーはことごとく35-45°です。
(ジガーには19とか25°とかあるっぽいんですが、すべからく骨董品です。)
そもそも20-25°が最適というのがsyoballさんからしか聞こえてきませんけど、実感としてそのくらいが転がしやすそうですもん。
UTでツアープロが転がすことありますからね。
マーク金井さんは25度がいいと言ってそうですけどね。なんせメーカーだから。
返信削除ツアープロが転がす番手のロフトは見逃せないですね。プロは無駄なことは絶対しないわけですから。平均何度くらいなんだろう?。21~23度くらいと予想しますが・
返信削除おそらくですけど、ゴルフメッカのジョージアとかフロリダとかオハイオのライ芝、ケンタッキーブルーグラス、ティフトン、フェスキューとかのモシャモシャした粘い芝を飛び越えたりもチッパーでこなすために35-45°もロフト付けてるんじゃないでしょうか?
返信削除南カリフォルニアはKIKUYUは厄介ですけどそんなにモシャモシャは多くありません。
▼▼さんは千葉県民Gと赤羽Gに特化しちゃってますからR25が効果的なんだと思います。
syoballさんは、転がしは25°、飛び越えは30yのWWと2分していらっしゃいますから、バッチリと思います。
芝質で違うかもしれませんね。私の属する81Hは、ペタペタの期間が4ケ月あり、ハイシーズンはちょっと沈む感じでダフリNG、深いラフは腰がなくて絡みつく感じです。Gの芝目はなくて傾斜のみって言われますが、しばしば非常に芝目強いです。Gの速さは、9.5Ftくらいのことが多いです(マイタッチは普通歩きで10.5歩、大股で測り直し必要)
返信削除>深いラフは腰がなくて絡みつく感じ
返信削除これだとここをワンバンさせるって訳にいきませんものね。
東京の河川敷にはこういうところグリーンサイドにはほとんどないんですよ。
パター型のジガーものすごく有効なはず。
JGRとSWQF30Yの二刀流(?)でどこまでいけるか楽しみです。
返信削除本当に良い案だと思います。
返信削除ほんっとに30yだけでほとんど用が足りると思いますです。
残り距離別でしっかりと攻め方を考えておられるのですね。参考になります。また、「エリアを狙うときはグリーンくらいの大きさ」ということも勉強になります。
返信削除少しやきそばパンWさんやしょぼさんとは違う考えなのかもしれませんが、私もコースを短くして攻めようかと思案しております。というのは、ドライバーの飛距離を200yard前後飛べばいい、しかし可能な限りフェアウェイに置きたいと思うようになりました。
ひぐけんプロ推奨のハーフスウィングを徹頭徹尾守り抜き、コントロール最優先にしようとしております。また、グリーン周りのハザードに届かないように攻める(ひぐけんプロ師匠によると、コースを広く使う、だそうです)ようにすると、OHKPにかなり似るようになります。
ただ、「届く番手」のときに煩悩をどう抑えるか、が課題です。パーオンできそうなのに・・・と考えるのをなんとかしたいです。
さすらいさん、コメントありがとうございます。
削除グリーンくらいの大きさを想定するのはパー3のつもりで打ってくイメージなんです。100y前後ならもう少し狭くイメージしてます。いずれにしてもブレを考慮してトラブルになるところへ行かないためなのですが、エイミングする目標は一点で、そこに向かってセットアップしています。
届く距離で、グリーンぐらいの大きさに収まる感触がある時はグリーンオン狙って打っていくべきと僕は思います。ピンがどこでも、グリーンのセンター狙いで。パー4のグリーンは意外に大きいので一番安全だったりするかも?
グリーン周りを、この記事のように上空から観察しますと、どのエリアなら安全に打っていけるのかジャッジしやすいと思います。
あと、ダフリのミスはゴルフには付きものですので、手前のハザードを越えなくちゃならないラインはなるべく避けて、グリーンの入り口(花道)を中心にしたエリアを確保するとより安全かなと思います。
さすらいさん、一個忘れていました。
返信削除ハザードを避けるために届かないクラブでレイアップした場合、必ず3打目にハザード越えが残ります。
これをベタピンにつけようとしますと高確率で火傷をしてしまいます。
ハザードを確実にキャリーして越えることに集中して、2パットで良いという覚悟が肝要かと思いますので、スコアのことは頭をよぎらない様に、僕の場合は考えています。