8/18/2010

デイビッド・プライス氏側の説明


別な記事の予定でしたが、予定変更いたします。(^^;

ダスティン・ジョンソンのペナルティー問題に関しまして、その時のローミング・オフィシャルだったデイビッド・プライス氏側のコメント(&説明)が載った記事をみつけました。↓

PGA official on gaffe: Johnson just had 'to ask'

プライス氏は、ダラスの方なので、記事はESPNダラスのものです。


(ちなみに全くの余談ですが、デイビッド・プライスという名前は、メジャーリーグのタンパベイ・レイズに同姓同名の左腕ピッチャーが居ます。 2007年のドラフトで、全米いの一番に指名されたピッチャーで、今や球界のトップエリートの一人です。)


この記事の後ろの方に、


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実は14番でもDジョンソンとキャディはプライス氏に質問しています。
「ここで素振りしてもよろしいか?」と。 そこはフェアウエイから大きく外れていたがバンカー外だったので、プライス氏は練習スイングをしても良いと答えた。

そしてさらに16番でも、Dジョンソンのキャディがプライス氏に、ボールのすぐ近くにある小石を取り除いても良いか?と尋ねました。
プライス氏は、「そこはバンカー内なので、ルールによりボールを動かさない限りルースインペディメントは取り除いても良い。」と答えた。 と書かれています。


18番の2打目を打つときに、なにかして欲しいことはないか?と尋ねるとDジョンソンは、観客にもう少し右の方を開けるように言って欲しい。ということだったので、そうしたが、

バンカーかどうかについては尋ねられなかった。


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つまり、Dジョンソンは、単純に18番でもプライス氏に質問すれば良かったのだ。

という結論づけです。


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まぁ、Dジョンソン側に落ち度があったという結論には賛同しますが、16番ホールでのプライス氏の発言が本当であれば、Dジョンソンはさらにペナルティを喰らっていないといけないお話になりますね。
バンカー内はルース・インペディメントを取り除けませんから。

例え競技委員が間違って答えたとしても、ルール違反はプレイヤーの責任になります。


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今回の件で私が一番納得行かないのは、記事中のその後に書いてあるところです。


Dジョンソンに、ルール違反のことを告げに行くのは簡単なことではなかった。
もし最後のパットが決まって居たら、私はPGAチャンピオンに対して「貴方は実はチャンピオンではない。」と告げなければならなかったのだ。
最後のパットが外れたからと言って、事態がそれほど良くなるわけではないが、難しいことだった。

しかし、Dジョンソンがもしそのまま(ボギーとして)カードにサインしてしまったら競技失格となり、ライダーカップのポイントにも影響し、賞金も0、もっと大きなインパクトを受けてしまう。

プライス氏は、スコア提出所を去るDジョンソンを大変に気の毒に思った。




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なんでそんなに偉そうなのか?

打つ前に、ここはバンカーだよ、と既知の事実を告げてもルール違反ではありません。

あるいは、プレイヤーが質問しない限り答えないのであれば、最後までそうするべきではないのか? (例え結果がディスクォリファイだったとしても。)

また、質問されていないのに、現に「なにかして欲しいことはないか?」と話しかけているではないか?


「観客のみなさん、ご協力をお願いします。お下がりください。あなた方の立っているエリアはバンカーですから。」という風に言うことも出来るわけです。


また、競技委員長からの事後の説明で、『ローミング・オフィシャルがあれだけ観客が取り囲んでいる状況でプレイヤーに声を掛けるために近づくのは困難である。』という「言い訳」がなされたのも、ただの取り繕い感が否めません。



極論すれば、競技委員の言い方一つ、胸先三寸で結果が違ってしまう。 ゴルフの実力ではなく。

・・・と、いうところが一番もやもや致します。




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追記:

どうやら、2015年にはまたこのウィッスリング・ストレイツにPGAチャンピオンシップが戻ってくることが既に決まっているそうですね。

それまでに、この事態を何とかしろ!って意見も多く聞かれる中、

コース・オーナーのハーブ・コーラー(Herb Kohler)氏は変えるつもり全く無し。
PGA of Americaの理事長、ジム・レミー(Jim Remy)氏も、900個のバンカーをウエイスト・エリアに指定して、300個のバンカーをバンカーに指定して印付けろっての?無理!とか言って、後押ししている状態です。


やり様がないのなら仕方ないとも思いますが、あんなにフェアウエーから外れたところのレーキもない小さなバンカーは潰して草ボウボウにすればいいだけなんですよね。
ダスティン・ジョンソンは、ルールで割食ったかも知れませんけど、その以前にあんな酷いティーショットから、4番アイアンで打てるライを貰えていたわけで。


結局5年後までにどうするのか、楽しみですね。




8/16/2010

これがバンカーってのは、無いよなー。



ダスティン・ジョソンの、最終ホールの2打目です。








あそこまで大場面なのだから、オフィシャルが「そこはバンカー扱いでせすからね。」とリマインドするぐらいしたらいいだろうと思いますけどね。
(セッティングの段階で紛らわしいのが判っていたからローカル・ルールにも書かれたのでしょうし。)


最終的にプレイヤーに責任がある、と、ぶった切るのは簡単ですが・・・

なんか、正直ちょっと興醒めです。


8/15/2010

コーリー・ペイビンとジム・グレイのいさかい


今、ちょっと話題になってますね。


こちらが一番まとまった記事です。(他にもいろいろ出てますが。)

Pavin denies offering pick to Woods

(「Pavin denies offering pick with Woods」←上のと同じ内容の別のサイトの記事です。)


ライダーカップで米国チームのキャプテンを務めるコーリー・ペイビンと、なぜかちゃっかりGolf Channelのリポーターになっていたリポーターのジム・グレイが揉めました。


(クリックした先は写真のリンク元です。)


発端はタイガーの不調です。
ライダーカップ・メンバーは、ポイントで上位8名と、キャプテン・ピックの4名の合計12名でチーム編成されます。

タイガー不調のため、今のところライダーカップ・ポイントは10位。
先日のプロ入り最悪のパフォーマンスだったブリジストンのトーナメント前(水曜日)にも、タイガー本人にこの質問がありまして、


ライダーカップのトップ8が決まるまであと2週間ですが。
もし、キャプテン・ピックで出場するように要請されたら、全力で出場しますか?

-> 自力でチームに入れるようにプレーしようと思ってます。

もし、そうならなかったら・・・?

-> 自力でチームに入れるようにプレーしようと思ってます。

それは曖昧な表現のお答えですね・・・。

-> 自力でチームに入れるようにプレーしようと思ってます。


・・・なんていう、ある意味馬鹿げたやり取りがあったばかりなんですが、これが伏線といえば伏線です。

(私から見ましたら、トップ8に入っていなくてもトップ12には入ってますし、世界ランキングの方も1位、もし落ちても2位、ってことで、別になんのためらいもなくペイビンがピックするだろ? 批判する人居ないだろ? ・・・ってか、スポンサー的にはどんなに不調でもタイガーが出てくんないと困るだろ? って思ってますから、マスコミのしつこい質問が馬鹿げていると感じるのですが。)



で、記事に書かれている内容を分かりやすいように時系列的に箇条書きにしてみます。


Gray reported Tuesday evening that Pavin told him he would pick Woods for the Ryder Cup if he didn't make the team on his own at the PGA Championship. He quoted Pavin as saying - it was not on camera - "Of course I'm going to. He's the best player in the world."

(火曜日に、ジム・グレイがゴルフチャンネルで、もしタイガーがトップ8に入らなかったときタイガーを選ぶのかどうかペイビンに聞いたところ、「もちろん(チームメンバーに)選出するよ。世界一のプレイヤーだからね。」と((非公式に)カメラの回っていないところで)、言った。 と放送しました。)


Pavin was so angry when he heard about this Wednesday morning that he tweeted while on the golf course that "Jim Gray has misquoted me re: picking Tiger. I never said such a thing and will not say a thing until 09/07."

(ペイビンは水曜日の朝になってこのことを聞いて怒り、ゴルフコースからツィッターで、「ジム・グレイはタイガー選出の件について私(の発言)を間違って引用した。 私は全くそんなことは言っていないし、(期限の)9/07までは、なにも言うつもりはない。」とトゥイート(さえずり)しました。)


Gray had said on air earlier Wednesday after Pavin's tweet that there was "not one part" of what Pavin said that had been misquoted.

"And quite frankly, I happen to like Corey Pavin," Gray said. "I've known him an awfully long time, and in this instance, he is being disingenuous and is not telling the truth."

(グレイは水曜日の放送中、ペイビンのツィッターでの発言に対し、「1箇所も」ペイビンの言ったことの引用は間違っていない。

「正直、コーリー・ペイビンのことは好きだったんだ。」とグレイは言い、「長いこと彼を知っているが、今回の件では、彼は不正直で本当のことを言っていない。」と。)



Jim Gray approached Pavin after a news conference Wednesday, and they stood no more than a foot apart, facing off as if they were in the middle of a boxing ring. Pavin's wife, Lisa, pulled out her mobile phone and recorded the conversation.

Pavin said Gray called him "a liar" and said, "You're going down."

(グレイは、ペイビンが水曜日の記者会見を終えた後ペイビンに詰め寄り、ボクシングのリングの真ん中にでも居るかのように、30cmと離れていない距離で睨み合った。 ペイビンの妻、リサさんは携帯電話を取り出し二人の会話を録音した。

ペイビンによれば、グレイは彼を「嘘つき」呼ばわりし、「お前は破滅する。」と言ったそうだ。)



注: たぶんこれは奥さんの携帯に録音されていますでしょうから本当だと思いますね。


As Gray turned to walk away, Pavin barked at him, "You're just going to walk away?" They continued to argue, although not loud enough that their words could be heard by about a half-dozen reporters.

(グレイが立ち去ったとき、ペイビンはグレイに向かって「逃げるのか?」と吠えた。 二人は口論を続けたがその場に居た6人ほどのリポーターには内容は聞こえなかった。)


"He called me a liar, which is one thing I don't do," Pavin said. "I said he was full of something. I'm not going to have someone call me a liar."

(「奴は俺を嘘つき呼ばわりした。それは俺が決してしないことのひとつだ。」とペイビン。「俺は、『お前はfull of something (なにかまみれ)だ』と言った。誰かに俺を嘘つきと呼ばせたりはしない。」)

注: full of something (なにかまみれ)の部分は、本当はfull of shit (糞まみれ->ゲス野郎)って言ってる筈です。


Pavin noted that he has been asked about Woods and the Ryder Cup since the start of the year, and he had never revealed any of his plans.

"Of all the people I know in the media business, he would not be my first choice to tell that to," Pavin said. "He wouldn't be my second, third or fourth choice, either."

(ペイビンは、タイガー選出に関しての質問は今年の初めからずっと受けてきており、どうするかについては一度も表明したことはない、と念を押した。

「メディアに居る私の知人全員の中で、もし仮に私の考えを伝えるにしても、グレイは私が最初に選ぶ相手ではない。」と、ペイビン。「グレイは、2番目でもなく、3番目、4番目にも、いずれにもならない。」)



とまぁ、こんな感じで、世間の受け止め方としては、「なんで中学生の喧嘩みたいになってんの?」っていう感じです。


しかしまぁ補足しますと、ジム・グレイって人は、実に嫌らしいハイエナみたいなリポーターで、人としてどうか?と思うようなインタビューをいままで数々行って来ていて、本当にゲスなリポーターですから、世間一般の人からはものすごく嫌われています。

レイカーズのプレイヤーにも以前度々コートサイドとかでインタビューしてましたが、私も大っ嫌いです。

っつーかね、タイガーがチームメンバーに入って当たり前なのに、ゴルフ・マスコミはそもそも何でそんなに揚げ足取りなのか?と。

タイガーが、ライダーカップ・ポイントで12位にも入っていないんなら、まぁ、疑問の声も上がるでしょう。
でもね、今時点で10位ですからね。選ばれて当たり前。



最後に、敵方のキャプテン、コリン・モンゴメリのコメントが出ていますが、傑作です。

When European captain Colin Montgomerie was asked what he would do if he were in Pavin’s position, the Scot said: “Oh, that’s a very difficult, dangerous and undiplomatic question. But of course I’d pick him, yes.”

(ヨーロッパ・キャプテンのモンゴメリは、(タイガーの選出に対して)もし貴方がペイビンの立場だったらどうするか?と質問され、「うーん、それは、・・とても難しくて、危険で、外交的にまずい質問だね。 でも、僕だったら・・もちろん(メンバーに)選ぶよ、うん。」)



真相としては、ゴルフ・チャンネルでリポーターに拾われたジム・グレイが、特ダネを焦って勇み足しておきながら、訂正したペイビンに切れて暴言吐いた、ってところじゃないでしょうか。

ていうか、タイガーがライダーカップに出るのなんて、そもそも特ダネじゃないだろ?(呆)