3/28/2016

ドス・ラゴス (Dos Lagos) の14番ホール、最後が急な登りのパー5


WGCマッチプレー、良いマッチがたくさんありましたねー。
ウエストハイゼン応援していたんですが。



解説で来ていたトム/カイトがヨーダみたいになってて驚きました。




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先日来、ブログ友達のPING芸人さんと、最後に登りのキツいパー5 の攻略のお話をしていたのですが、

「登り坂がふぅふぅ言うほどキツくてグリーンへのショットの距離感がつかみにくいパー5 のホール」、で思いつくコース (ホール) のうちのひとつがここでした。

それで、記録を見てみますと、この14番ホールでダボ打ったり良くてもボギーだったり、まだパーが取れていないことに気が付きました。

もちろん攻略出来ていないホール、コースなんてのはいくらでもありますが (^^;、パー5でパー取れてないって言うのはなかなか難しいホールだと思うんですよね。


ということで先週末のイースターの 3連休の間に、ラウンドしに行ってきました。

ちょうど、コースのウエブサイトのコース紹介のページに写真が載っているホールです。
シグニチャー・ホールのひとつなんでしょうか。

        Dos Lagos Golf Course Details (←クリック)


このページにスコアカードも置いてあります。

クリックで拡大します。


14番の 614y のパー5なのです。 スコアカードの簡略ホール図には書かれていませんが、ティーショットは右に13番との間に大きな池がありまして、落とし所がとても狭くなっていて難しいホールです。 ホール・ハンディキャップも 2 になってますね。


ちなみにドス・ラゴスGCは以前にもご紹介しております。


上のリンクにある写真にルートを白線で描き入れてみました。

画像をクリックで拡大します。


この角度からですと、そんなにキツい登りに見えないかもしれませんが、3打目はかなりの登りです。 写真撮ってありますので、出来るだけ表現してみようかと思います。



まずはティーショットから。

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写真に、白線で印を入れました。
左側は岩ゴツゴツの斜面ですので、運がいいと岩に当たって出て来ることもありますが、ブッシュか岩の間かですと落ちて来ません。

友達のフランシスコが打っていますが、右側の池と、左側の岩ゴツゴツ斜面の間は、15-20y 程度しかないんじゃないでしょうか? 数値の真偽はともかく、すごく狭く感じます。


この日は青ティーが設置されていたティーインググラウンドがひとつ前でしたので、614y ではなくて 580yでした。
それでも最後の上りを考えてもとても長いですので、ハイブリッドで刻むのも残りが長くなって厳しいので、とりあえずドライバーで行ってしまいます。


次に 2打目地点の写真を2点。

画像をクリックで拡大します。

友達のフランシスコはここ。

私のドライブはもう少しだけ先に行っていました。上の写真のカートの向こう側ぐらいです。
私の 2打目地点から見た風景がこちらです。

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写真に 3打目のためのレイアップの狙い場所を白い線で囲んでみました。
右側の大きい方の円が普通のの狙い目で、180-220y ぐらいかと思います。
左サイドのバンカーに入れると厄介ですから広くてフラットな部分を狙う意図です。
フェアウエー右サイドはずーっと崖ですね。

しかし、3打目はとてもきつい登りで、できればそう長くないアイアンで上から落とす感じに行きたいところでもありますから、DRが飛んでて調子が良ければ左側の小さい方の狙い場所に 3W とかを打っていくのもアリだと思います。



いよいよ3打目地点です。

2打目は狙いの右寄りに出まして、距離は十分出ていたため向こう側のラフまで届いてしまいました。

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ちょっとラフですけど、バンカーより右で良かったです。
写真右寄りから真中の上の方にあるグリーンに向かって 142y 程度でしたからラフの芝はさほど問題ありません。

当然ながらグリーン面は見えませんが、もしピンが奥ですと旗さえ見えません。
かなりの登りです。

でも、この写真では傾斜が分かりにくいと思いますので、次の写真を。
横向きに撮ってみました。

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友人たち二人が向こう側にいます。
数少ない木々の生えている角度と、傾斜の角度を見比べていただきますと、すごい急なのが分かっていただけるかと思います。

ここから、風は右から左にそれほど強くない横風と見まして、ユーティリティーで打っていきました。振り回さないように 10時のテークバックで 155-170yぐらい打っていくイメージです。


今回は、上手くグリーンに乗ってくれたっぽいです。
グリーンの右サイド寄りだと思われ、こぼれていないかどうか心配な感じ。

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登ってきてみたら、白い矢印の位置に乗ってくれていました。
右サイドに軽いマウンドがあって、グリーンの真ん中方向にボールを転がしてくれた様子でした。

左の方に黄色い矢印を入れましたが、木の頭だけ少し見えています。それだけ高台にこのグリーンがあるんです。
右の水色の矢印はこの下に友だちが4打目のアプローチを打っていたんですけど、傾斜がキツいのでまだ姿が見えていません。

幸いグリーンには乗ってくれましたが、このパットは 13歩の下りでしたから、慎重に距離を合わせなければなりません。

実はもう一人の友人は、奥側からのチップショットでグリーンをこぼれ、見えない位置にアプローチしに行ってしまったのです。(笑)


6歩のストロークでカップ 3つ左を狙ってパットしまして、無事にOKに寄ってくれました。

画像をクリックで拡大します。


次にパットをしようと私のパッティングを見ていたもう一人の友達のパトリック。

いま見ますと、旗が赤いし、言われてみればカップはグリーン手前目に切ってあったんですね。

このホールはけっこう登んないとピンの頭が見えませんし、距離感は登りがキツくて分かりませんし、グリーンの真ん中狙うに限りますね。


そうだ、近々行ってみて、ドライバーが調子いいうちに 14番ホールの攻略を頑張ってみよう! なんて思って、けっこう何日も前から 14番ホールのことばっかり考えてましたが、運良くこのホールで初となるパーが取れました。 (^^)


でもこのホールに限っては、攻略法が見つかったとかの類ではなく、良いショットを繋げないと攻略できないホールですのでホール攻略の記事としてはあんまり面白くありませんですね。すみません。  (^^;

(過去ログに、ひとホールだけ取り上げて攻略法を模索した記事がいくつかあるのですが、そちらは工夫をこらして攻めています。)



3/26/2016

グリーンの傾斜にプラムボブ (Plumb-Bob) を利用する時のポイント


WGCマッチプレー、見るの楽しいですねー。

この空振り、ご覧になりましたでしょうか?


手首を傷めたとかで、このまま棄権しましてフィル・ミケルソンの勝利となりました。


これだけ見ますとね、気の毒だなー、痛かったかなー、って思ってしまいますが、TVで経過を見ていた私にとりましては、違った見え方をしました。

ダニエル・バーガーというプレイヤーです。




まずそもそもひとホール目にフィル・ミケルソンの 1-footer (30cmのパット) のコンシードを拒否します。 もちろんマッチプレーに大先輩とかそういうのは関係ないと思いますが、勝負どころでもなんでもない場面ですよ? それも30cm。

で、この空振りのショットも、

何度も何度も何度も何度も何度も素振りして岩に当たらないか確認して、(・・・までは良いんですが)、キャディーさんを呼んで何やら相談して何度も何度も何度も何度も何度も素振りして、それからクラブ変えて、何度も何度も何度も何度も何度も素振りして、それからまた前の方に歩いて行って、戻ってきて何度も何度も何度も何度も何度も素振りして...、

とにかくずーっと待ってるミケルソンが呆れた顔して我慢して待ってたくらい長かった訳ですけど (カメラでフィルの表情が抜かれます)、そしてその挙句に、またまたまた何度も何度も何度も何度も何度も素振りして、で、やっと振ったのがこの動画のスイングです。

空振りでクラブ飛ばした後、すぐに棄権して、マッチ終了。

あんだけ待たせて、素振りして、一体彼は何を確認していたのか?


手首振ってましたけど、見ていた感じでは全然大丈夫だと思います。

ちょっと性格悪そうだもんなー。 (ものすごく偏見です。すみません。)


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では本題に。


このエントリーは、Green Keeperさんのブログにあります、「プラム・ボッビング(←クリック) という記事を拝見しまして、おーこれはやってみなくては!ということでメモしておくために書いておくものです。

詳しくは、プラム・ボッビング1~5 の記事を、是非ともご覧になってみてください。


プラムボブっていうのは、私も大好きな青木功がグリーンを読む時にやっているあれのことです。



私も20数年前にやり方をある方から教わりまして、ずいぶんと真似してみたりしたのですが、どうも有効に使えていなくて、ずっと使わずに来ました。

カップとボールを結ぶ線の延長線上に利き目が来るように立ち、パターのシャフトをカップとボールに重ねておいてからヘッド側の手を離し云々ってやつですが、明らかに曲がる方向が分かる場合にやっても仕方ありませんしね。 微妙なときはいまいち役に立てることができていなかった感じで。

グリーンに自分が上る前に、ホール全体の傾きに対してグリーンそのものの傾きがどうなっているかとか、注意深く観察するようにしたり、あるいは自分の足の裏で体重のかかり方を感じるようにして傾斜をジャッジしようとかいろいろ試して来ていますが、なかなか感覚が鋭くない私...。


Green Keeperさんのブログで拝見しまして、まさにハサミは使い様、...使い手の工夫が必要だったんですね。


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そもそもプラムボブってなんでしょう?
ゴルフ用語ではないんですね。

先の尖ったおもりが糸にぶら下がってて、建築現場などで地球の万有引力(重力)を利用して鉛直を出す道具のことを、Plumb Bobといいます。

クリックでHandymanのサイトにリンクしてます。


英語で「すもも」の意味のPlumではなくて、Plumb、錘とか鉛直という意味の単語です。
同じ発音ですけどね。
Plumb Bobの Bobはどこから来たのさ? まさかWilliamのニックネームののBobじゃないよね?

...なんて思いましたが、こういった錘には昔、鉛がよく使われていたみたいですね。
柔らかくてとても比重が重いので、釣りの錘とかにも噛み潰しの鉛製の錘とかが使われています。
糸を挟んで潰したりできるし持って来いですもんね。

鉛は英語で lead ですが、ラテン語では「Plumbum」というのだそうです。

なるほどー、Plumbum が英語で訛って Plumb Bob か。(^^)

画像をクリックで拡大します。


そういえば、昔高校生の時に必死で覚えた原子周期律表の鉛の記号は「Pb」ってなってますね。
青い色のところにある原子番号82番。


* 細貝さんからメールを頂きまして、bobには揺れるという意味があってショートヘアのボブというのもそういう意味だと教えていただきました。

そういえば、bobblehead 人形とかの bobble も bob ですね。 
こちらはぴょんぴょんと上下に動くことを意味しています。

もうちょっと調べてみようかな。(^^)


…どうもですね、語源はラテン語の bombitare 「ブンブンうなる」から、bob になった、って言う説が有力っぽいです?


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Green Keeperさんのおっしゃるポイントは要するに、ぶら下げると少しパターシャフトが傾くけれども、パターの向きによっては見かけ上鉛直線にシャフトが真っ直ぐ向いてくれる角度があるんだからそこに印をつけておいていつもその印が自分に向くようにすれば鉛直線が出せるじゃん? ってことなんですよね。

以前の記事で見ていただきました写真をもう一回貼りますと、こちらも、

画像をクリックで拡大します。


そしてこちらも、

画像をクリックで拡大します。


微妙に鉛直からずれています。
アオキのパターはキャッシュイン型だからなー。 ...とか思ったりしてましたがアホでした。(笑)


シャフトの左側のラインが鉛直線に合う位置にマジックペンでラインを引いてみました。
こんな感じ。  ↓



ちょうどシャフトに貼られている Titleist のシールのシリアル番号?(AJ748814)っていうのが打ってある辺りでしたので印つけなくてもいいかなーとかも思いましたが、せっかくですので。


それで、この印を自分の正面に向くように指先でシャフトを摘んで重力に任せて鉛直を向くようにぶら下げます。
こんな感じ。  ↓


うーん、なかなか良いんじゃないでしょうか! (^^)


実はこの印の位置、パターをシャフトで支えてバランスを取り、ヘッドが傾いてバランスして止まった位置の真上の部分にあたります。

探すのすごい簡単ですね。



この位置は実際にはシャフトの中心線が重力の鉛直線上と見かけ上重なる位置になりますので、私の場合はほんの1mm程度この真上よりも右寄りに印を付けました。

「シャフトの左側の縁のライン」と「鉛直線」を完全に合わせ、その状態で利き目の左目を使うためです。


グリーンによって、上りか下りかがボール側から見たのとカップ側から見たのとで違って見えたり、ラインを横から見ても微妙だったり、悩む場面が時々あります。
こういう時に、信頼できる鉛直線を持っていれば、できることがいろいろ出てくるかもしれませんですね!

これ持ってゴルフ場に行くのが楽しみになってきました。

いやむしろ、練習場の段階ですでに微妙な傾きを確認しちゃおう。 (^^)




3/25/2016

Taylormade SLDR 430 TP Driver スペックの整理


ローリー・マキロイは今季からナイキメソッドのオリジン B2-01 というパターを使っていますが、今週の月曜日から販売開始になったようです。


どうやら今回は、B1-01とB2-01がAnserとAnser2に相当したスタイルになっているようです。



画像をクリックでPGA.comの記事にリンクしています。


最初にナイキメソッドのパターが出た時、001というモデルをタイガーが使いましたが、あのころはかなり角ばってましたし、プロ用というか速い硬いグリーン用といいますか、ロフト角が2度とか2.5度とかで最初から順回転を与えて転がりを良くするとかだったのですが、今回のオリジンシリーズはやや日和ったのかロフト角 3度になっています。


フェースには、RZNというボール用に開発された樹脂が採用になっているそうで、ものすごくソフトな打感になっているみたいです。



画像をクリックでPGA.comの記事にリンクしています。


青い樹脂インサートがショックアブソーバーのようにサンドイッチ構造になっているようですね。

ソールにはウエイトが4個装着されています。

ちなみにあの時はタイガーがトーナメントで初使用して、3日目にはもう元のキャメロンに戻してしまったのですが、そのキャメロンはロフト3.5度に調整されていたそうです。



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先月の記事でご紹介していましたテーラーメードのSLDR 430 TP ドライバーですが、ここ3年ぐらいの中では ずば抜けてあまりにも調子が良いので (←ただし本人比。) 、スペックを整理してメモしておきたいと思いました。

テーラーメードのウエブサイトに行っても、重心距離や重心深度、重心アングルといった細かいデータは出ていませんでした。

画像をクリックでTaylormadegolf.comにリンクしています。


検索してみましたところ、マーク金井さんのブログに、SLDRの特徴が解説されていました。 もちろん2014年の発売の頃に書かれた記事ですが。

さて、このSLDR。ソールに配されたウエートを移動させることで重心距離が約6ミリ調整できます。ドローポジションにすれば重心距離は約32ミリになって、フェードポジションにすれば重心距離は約38ミリ。フェードポジションでも体積(460CC)を考えると重心距離は決して長くはありません。ですが、実際にスイングしてみると「なにこれっ!!」っていうぐらいフェースが返ってくれません。捕まりづらさが手に伝わり、フッカースペシャルなドライバーになります。 
では、なぜ重心距離が38ミリでも捕まりづらいのか? その答えは重心の深さにあります。例えば、テーラーメイドのグローレは捕まりやすいと評判のドライバーですが、SLDRと比較すると重心距離はやや長めです。 
SLDR   重心距離32~38ミリ
重心深度33.5ミリ
重心アングル17.5度
 
グローレ   重心距離41.2ミリ
重心深度38.5ミリ
重心アングル24.7度
 
SLDRの場合、重心深度が浅めで、重心アングルが非常に小さい。これが原因で捕まりづらい(フェースが返りづらい)のです。対してグローレは重心距離が長めですが、重心深度も深い。重心アングルもやや大きめ。なのでフェースが返りやすく捕まりやすくなっているのです。「重心距離=捕まり指数」というのが常識だと思っている人が少なからずいますが、重心距離だけを見てしまうと本当の捕まり具合は見えてきません。マーク金井は重心距離と重心深度のバランス、そして重心アングルの大きさをチェックして、捕まり具合を判断しています。

マークさんによりますと、ヘッドは 約208g程度ということでSLDRは近頃のドライバーとしてはやや重い目だそうです。
さらに、米国仕様のSLDRの重心位置調節用のスライド式ウエイトは 20gあり、日本仕様の 18gよりも 2gだけ重いのだそうです。


ずばりのデータは見つかりませんでしたが、Golf Spec.comというサイトに、かなり近いところのデータが載っていました。


SLDR 460
体積
表示ロフト
実測ロフト
ライ
FP
453.7cc
9.5
9.2
59.0°
18.8mm
重心距離
重心深度
重心高
重心高2
重心角
34.5mm
34.0mm
31.1㎜
26.2mm
19.8°


SLDR430ツアープリファード
体積
表示ロフト
実測ロフト
ライ
FP
418.3cc
10.0
9.3
56.0°
17.4mm
重心距離
重心深度
重心高
重心高2
重心角
33.7mm
33.2mm
30.6㎜
25.2mm
19.2°


私のは米国版のSLDR 430 ですので、ウエイトの重さとヘッドの大きさを鑑みまして、重心距離 33.5mm、重心深度 33mm、重心角 19° 程度、という感じになりますでしょうか。


私の友人の説明でも、重心深度が浅いドライバーは上がりにくくて許容度 (forgiveness) が小さく難しい。ってことだったのですが、どういうわけか私にとってはとにかくフックが出にくいですし、逆方向の右肩が突っ込んでのスライスもなぜかかなり出にくいということで、左右への散らかり具合がすごく小さく収まってくれるのでありがたいドライバーです。


またこのドライバーは、標準のロフト10.5度のままでもフェースが若干オープンです。
私の場合は、Lowerのサイドに2ポイントアジャストしていまして 9.5度相当にしていますが (ただし飛ばし屋だからではなく低い弾道が好きなため)、この設定ではさらにもうほんの少しフェースがオープン目になります。

これはひとつ前のFT-3もそうでしたが、パーシモン時代からのストレートから若干オープン気味のフェースの見た目を好んでおります私にとっては非常に構えやすくて、SLDRを気に入っている大きな理由のひとつになっています。(^^)


シャフトは標準のフジクラの 57Sよりも若干重い 65Sというシャフトと、もう一本フジクラモトーレ 6.3 TPの 67Sというトルクが 2.7 と非常に小さいシャフトと、2本いっぺんに買いましたのですが、両方を 5ラウンドずつぐらい使ってみまして、TPのシャフトの方がバラつきが少なくて肩が突っ込んだスライスも出にくいと分かりました。
画像をクリックでTaylormadegolf.comにリンクしています。


飛距離は若干 65S の方が、もっと言いますと 57S の方が距離が出るときは出るようですが、安定性を取りたいと思います。 そんなに大きく変わりませんしね。

今度、今まで8年来の一番のお気に入りシャフトだったアルディラのNV 65Sもスリーブを付けて用意しまして比較してみようと思ったりしています。

スイングが若干変わっていますので、どう出ますかどうか楽しみです。



3/22/2016

オデッセイ Toe Up パターと、ニュートン・プロライン・パター


今週はいよいよWGCマッチプレーですねー。

マッチプレーの放送、普段のストロークプレーと違った攻め方とかも見られますし、格闘技めいている部分もあって、観るの好きです。


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ここのところ、トルクバランスのイーデル・パターっていうのが巷で話題になっていましたので、

Edel Putter (イーデル・パター) と Axis1 Putter (パターヘッドのトルクってなんだろう?)」というエントリーを書きまして、その後パターの芯とか重心とか、軸周りのトルクとかいろいろ考えていたのですが...、


お友達のしょぼさんから、コメントをいただけまして、
ニュートン・プロラインパターというのが、国産で、トウが上を向くバランスの設計ですね。これはよさそう!と思って昨年入手しましたが。アイアンのようなフィーリングが出ず、距離感がめちゃくちゃになり放棄しました。端っこに乗せてLPで勝負するタイプの私?には不向きでしたね。 
#マニア受けするのか、買った時よりずっと高く売れました(爆)

マジか? 日本にはなんでもあるなー。 と思ってとりあえず検索したんですよ。

クリックで、トップゴルフ工房さんのサイトにリンクしてます。


おおー、これかー。

確かに起き上がりこぼしみたいにトゥが上を向くわけで、しかもシャフトの中心線がパターの重心を向くというシンプルな設計です。

左右に振った時に、ルール上ライ角が付いている関係でシャフトは若干自分に向かって斜めになりますから、パターヘッドが勝手に真っ直ぐ向きたがるっていうわけですね。

ショートパットには本当に良さそう。
直進性が高そうです。

イーデルパターも、Axis 1 も、基本的にはこれと同じ設計思想ですよね。

・ シャフト周りのトルクをゼロに近くする。
・ トゥが上を向く位置でバランスさせる。


でも、しょぼさんが使った感想を書かれているように、アイアン感覚でロングパットをトルクを掛けて打つっていうことが出来ませんから、確かに距離感は出しにくそうです。
出ないことはないのでしょうけど、違った感覚と練習が必要になろうかと思います。


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で、そんなこと言っている矢先に、オデッセイから出ましたよ、おんなじの!

www.odysseygolf.com/families/toe-up/
( オデッセイのウエブサイトのリンク ↑ です。)


4月15日以降に、こちらの2モデルから店頭に並ぶ予定だそうです。

クリックで画像のリンク元へ。


こちらの写真に写っているのは、#9 と #1 っていうモデルです。 ソールに番号がありますね。

装飾こそ違いますが、基本的なコンセプトは全く同じですね。
ソールの方から見て、どこがトルクの中心になっているかひと目で分かるデザインになっていますですね。


オデッセイのサイトの説明図がこちらです。 ↓


画像をクリックでオデッセイの該当ページへ。


なんか安定しそうな起き上がりこぼし的な感じ。

実際にこんな感じでバランスするようです。 ↓

クリックで画像のリンク元へ。


なにやらトルクバランスはひとつの方向性として業界のムーブメントになりつつあるような感じがします。


が!

これは多分に私見であって、まだいずれの4種類のメーカーのパターも試してないのにこういうこと言うのはナンですが、

例えばキャッシュインとか、IMG5とか、PING アンサーとか、・・・みたいな感じの、ロングランで銘器として生き残る感じがどのパターにも感じられないのは私の気のせいでしょうか?


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追記 (4/24/016) : ショップに行って試し打ちをしてきました。

->  「オデッセイ Toe Up パターを試し打ち



3/19/2016

Ping TR 1966 Putters ~ ピン・アンサー 50周年


ベイヒルでのアーノルド・パーマー・インビテーショナル、ブライソン・ディシャンボウが出場していますね! 3日目終わって、3日間 72、72、72 と毎日パープレーのトータル、イーブン・パーで 57位タイと頑張っています。


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PINGから、PING Anser 50周年をお祝いする意味も込めた新しいピン・アンサー & アンサー2 のパターが今年の1月末頃発売になりまして、先月ぐらいから私が行く界隈の店頭でも見かけるようになりました。


画像をクリックでPINGのウエブサイトにリンクしてます。


オリジナルのアンサーは1966年にデビューしまして、PAT Pendingで発売されましたが、特許そのものは1967年に承認されたんですね。
それで、1982年に特許が切れてからは、それはもうあらゆるメーカーから同型のデザインのパターが発売されて今にいたっています。

私がこのパターが出るほんの少し前の昨年12月に買ったキャメロンのニューポートもその内のひとつですね。
地クラブ的なメーカーのものも含めたらいったいいくつ同型が出ているのでしょうか、とても数えきれません。


PING社自体も、アンサーと名のついたモデルはずーっと販売していますが、今年出たやつは50周年だけあって、当時のいわゆるスコッツデール・モデルと言われるオリジナルのアンサーの雰囲気を醸し出した風格あるモデルになっていて、良いですねー。

画像をクリックでPINGのウエブサイトにリンクしてます。


すごくイイ感じです。
とくにバックフェースのデザインとか、これまでのMilled AnserとかTR Anserとかよりもノスタルジックな良い雰囲気が出ていると思います。
今のエースパターもすごく気に入っているのですけど、これも欲しいなぁ。(笑)


ヘッドの色もブラス素材風に塗られていますが、ヘッドは 17-4 ステンレス製だそうです。
17-4っていうのはクロムとニッケルの含有量の%ですので、SUS201ステンレス鋼あたりに相当します。
いわゆるステンレスとしては汎用鋼の種類で、キャメロンの使うSUS303鋼の半額くらいのステンレス鋼ですね。 (SUS303鋼はすごく削りにくい鋼材ですけど鋳造には向いています。)
まてよ、キャメロンは自分で商標登録したGSS素材 (ドイツ規格の切削性改良型SUS303鋼) でしたっけね。

PINGは今までのステンレスヘッド製のAnserモデルにSUS304鋼を使ってミルド・アンサーなどのモデルを出していましたので、今回SUS201鋼にしたのは価格を抑えるためもあるのでしょうか。
それとも今回のTR1966パターは、パターヘッドを鋳造(Cast)してからフェース部分を切削加工(Milled)して作っているらしいですので、きっと両方の加工をしやすくするための素材選択だったのでしょうかね。

SUS201鋼はクロムとニッケルの含有量が若干低めでステンレス鋼なのに錆が出ることもあるのですけど、ブラス素材風コーティングが塗られていますから大丈夫ですね。
ブロンズPVDフィニッシュと名付けられています。


画像をクリックでPINGのウエブサイトにリンクしてます。


今回のTR1966は、当時のオリジナルのパターを3D スキャンして復刻するとともに、当時の図面も合わせてアレンジし、雰囲気、ニュアンスを保ってデザインしたとカーステン(息子) さんがコメントしていました。

トップブレードの厚さを含めた構えた時の見た目、バックフェース側のデザインやシンボリックなサウンド・スリットやネックのクランク形状など、注意深く作られているそうですが、パターヘッドの重量は昨今のパターに主流な重さ340gにしてあるそうです。 1966年当時のパターヘッドは個体差がいろいろあったのですが、総じて250-320gぐらいでしたから、どこかに上手に配分して重くしてあるのですね。



それからやはりTR Anserと同様、今回のパターにもTRグルーブが採用されています。


パターヘッド全体に横に走る溝が、ボールに順回転を与えて転がりを良くしてくれるのだそうですが、さらに注目なのが、影で微妙にひし形に見えている部分です。

TR溝につきましては、Green Keeperさんのブログで拝見して

Club PINGのこのページを読みまして、


ほほーっ! すごいなー。と思いましたのですが(是非リンク先を読んでみて下さい。)、スイートスポット“付近”で多少ズレてボールをヒットした際のボール初速の変化が少なくなるのだそうでして。



画像をクリックでClub PING JPのウエブサイトにリンクしてます。

レーザー加工だと思いますけど、ひし型の真ん中ら辺が溝が深く、周辺部分は浅く加工されているそうです。


このひし形の真ん中がこのパターのスイートスポットになっている訳ですが、冒頭の写真を見ていてふと、「ん? パターフェースの真ん中には見えないぞ?」と思いましたのです。

パターの芯については、こちらの2つの記事で考察していたわけですけれども、

パターの芯についての再考察とサイトラインの調整
アンサー (PING Anser) 型 パターの芯について考察

いろいろパターぶら下げてティーペグで突いてみたりして探っていたスイートスポットの位置は、アンサー型パターの場合、やはり若干ヒール寄りに位置しているのがオりジナル設計のようです。


フェース正面を向いた写真がないかなー、と思って探しましたら、さすがGOLF WRX、写真がありました。

画像をクリックでGOLF WRX.comにリンクしてます。


約3-4mm程度でしょうか、ヒール寄りにズレている様子がハッキリと分かります。


キャメロンのニューポートの場合は、パターフェースのほぼ中央にスイートスポットが来るように設計されていた様子でしたが、ソールに錘が入る仕様であるのを良いことに私のエースパターもほんの少しヒール寄りにスイートスポットが来るように調整しなおしました。

よく分かっていませんが、その方が良いと直感したのです。(^^;


ピシっとサイトラインの入っているアンサー2のモデルの方が愛用しているゴルファーは多いのだろうと想像していますが、私は線も点もないアンサー・モデルの方が好きです。

構えた時の見た目のためだと思いますが20年以上も使っているせいでしょうか、目標にきちんとパターフェースを向ける、という部分でアンサー型にまさるモデルは私には今のところありません。
ゴルフショップや友人のパターなど、機会ある度に興味を持ってストロークしてみるのですが何がどうしてかどう言ううわけなのか、一番きちんと目標を向いてくれるのです。


実は、キャメロン・セレクトのニューポートは、2016年型からサイトラインが入ってしまいました。
アンサー2 (ニューポート2) に入っているようなサイトラインです。

ラインがない方のが良いと思う人は私だけではないようですので、このTR1966はすごく気になる (というか買いたくなる) パターです。(^^)


3/16/2016

ゴルフルール上の「公正の理念 (equity)」


KIDさんの「究極のレッスン」が再開しましたね! 楽しみです。

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先日、ゴルフ友達の方々とラウンド後に談笑していたときに、「前にさ、バンカーでボールが完全にもぐっちゃって見えなくなっちゃったことあったんだけど、ああいう時ってルール上はどうするの?」みたいなお話が出ました。

そこからの連想でちょっと思い出しましたことをメモ。

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私のブログでは「ルールを楽しんで理解したい」という主旨のもとに「ルール関係」カテゴリーの記事をいくつか書いております。

日本ではどうしても武士道ならぬ「ゴルフ道」的な、迷った時は自分に不利なように処置をしておけば間違いない。・・・といった、実は間違った考え方がされる傾向にあり、ルールを詳しく知ることはゴルファーの責務だという肝心な点がなおざりにされがちだなぁ、と常々感じています。

そのことを、「ゴルフ道とルール解釈 (タイガーの件のboulder(大岩))」と言う記事の中でも、こう言う風に書いております。

ゴルフマスター(塾長)さんのブログに、99年フェニックス・オープンの最終日にタイガーが動かした1トンはあろうかという巨大なルースインペディメントのお話が出てきていました。

ルールについて 3.

そのすぐ次の記事では、「自分に不利になるように処置しておけば間違いないだろう」とか、「ゴルフ武士道」のようなものに則ってひたすら自分に厳しく処置をすれば良いと考えるのは早計である場合がある、というお話を書いていらっしゃいます。


私は実は常々、ルールは出来る限り正しく学び、ルールで許される範囲で最善の処置を為すことこそ、ゴルフと言うゲームを楽しむ & なるべく良いスコアをしようとする者のresponsibility(責務)であると考えています。

例えば、ラフにあったボールに対して何らかの救済を受けてドロップする場合、1クラブレングスとか2クラブレングスとかそれぞれルールで規定されている範囲の中で、フェアウエー部分とラフの部分と選択肢があったとしますね。ルール上はラフもフェアウエーもスルー・ザ・グリーンとされていて区別がありませんから、ルールの規定する範囲内であればフェアウエーになっている部分を選んでドロップすることはゴルフルールには反しません。

例えば泥がついたボールを、自分のボールのマークが付いているかどうか確認するため等ルール上の何らかの理由でマークしピックアップして元の位置にリプレースする時に、泥をクラブフェースが打たない側に向けて置くこともゴルフルールには反しません。(泥を拭ってはだめです。)

プレイヤーの責務は、ルールを良く理解し、ルールの中でベストのスコアが出せるように努力すること、であるべきです。


こんな記事も書いています。

ボールはあるがままにプレーすればいいってもんじゃないんだよ?!(裁定集から-3)


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ゴルフルールには、プレーに関する規則 第3章に規則1から規則34まで、あらゆるプレーに関するルールが規定されています。

しかし、それだけでは判断がつきにくいような過去に実際に起こった事例を逐一まとめたゴルフルール裁定集というものがありまして、分厚い冊子が発行・発売されていますし、ウエブ上では無料で公開されています。

読み物として、すごく面白いです。

裁定集の中には、実際に起きたとは信じられないような例がいくつも載せてありまして、例えば「ボールを打ったら真上に上がり落ちてきてクラブフェースにたっぷりと付いた泥の上に落ちてくっついて止まった」とか、「誰かが旗竿をいたずらでグリーンの外に突き刺していた」とか、「旗竿の旗にボールが引っかかる」とか、

・・・マジか?って思いますよね。


上記のリンクにあります、タイガーがフェニックスオープンで500kg以上もあろうかという岩をルースインペディメントとして退けて救済を受けバーディーを取った件なんかは、裁定集には載っていません。 なぜなら、その50年も前に巨大な倒木をルースインペディメントとして大勢で取り除いて救済を受けた件がすでに載っていたからです。
タイガーは、当時若かったにも関わらずルールを良く勉強していたのだなぁ、と伺われます。

(逆にミシェル・ウィーは、色々とルール上のトラブルに見舞われた事件が多いことで広く知られていますが、彼女の場合はルールを良く知らず、自分なりの拡大解釈をしてしまうために起きたトラブルが殆どです。)


Page4_1.jpg (600×337)
Golf Canada, Rules of Golf


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さて、いつものように前置きが長くなりましたが、

ゴルフとは面白いもので、裁定集にそれだけ事例が書かれていても、なおゴルフルールに規定された文章からでは判断がつきにくい場面が出てきます。
そういう事例も含めて裁定集に書かれているわけでして、裁定集を読んでいますと「公正の理念に基づき・・・」と書かれている項目をいくつも目にします。

以前私は、「バンカーにレーキ突き立てたヤツ誰よ?! (裁定集から-6)」というエントリーの中で、

どうも、英語でいう「equity」と、日本語でいう「公正の理念」の間には、
・・・微妙で深いニュアンスの溝があるような気がいたします。(笑)

って書いていますが、これは日本語としての「公正の理念」という言葉の響きが、どうも英語のequityとはニュアンスが違うなー、と感じたんですよね。

equityを辞書(小学館)で引いてみますと、こう書かれています。

理念って付くとちょっとニュアンスが違いませんでしょうか?
JGAの和訳は非常に的確なので、ケチを付けるつもりはないのですが、「公正の理念」っていう訳語が誤解を生みやすくしているような気がしてなりません。

しかしこれは言葉としてのイメージのお話でして、ゴルフルール上のJGAの和訳「公正の理念」と、R&A、USGAがルール上で言う「equity」は全く同じ意味です。


そして実はJGAのホームページにも、「公正の理念」に関するコラム (←クリック) が載せられていまして、
ゴルフ規則には公正の理念という考え方があり、規則に関する紛議について公正の理念を用いて裁定する場合があります。 
しかし、この「公正の理念」という言葉が必ずしも正しく使われていないようです。
と書かれています。


リンク先を読んでいただけると明確になりますが、「公正の理念 (equity)」は、実のところゴルフルール上で規定されている言葉です。


ゴルフ規則 (Rules of Golf)   におきまして、

第3章 プレーについての規則   の、

規則1 ゲーム   の中に、

1-4 適用できる規則がない場合
規則に関する争点について適用できる規則がないときは、公正の理念に従って裁定がなされるべきである。


と書かれています。

つまり、ゴルフルール上で言うところの「公正の理念 (equity)」とは、『ゴルフルールに規定がない時に裁定集も熟知した競技委員が新しい事例について判断をする際に考え方の拠り所とするもの』なんですね。
裁定集にすでに載っているような事例を自分勝手に武士道的に解釈するものではない訳です。


こちらの裁定集の第3章 規則1-4のところに、個々の事例がある程度まとまって載っています。 面白いですよー。
    ↓

適用できる規則がない場合(公正の理念)  (←クリック)

1-4/2 打球がクラブフェースに付く
1-4/3 ホールから離れた所に旗竿が突き刺してあった場合
1-4/9 ストロークの妨げとなる鳥の巣
1-4/11 危険な状況とは


このリンクのところに書かれているもの以外の (違うところに書かれている) 面白い事例としては、


6-3a/3   マッチプレーで、ふたりともスタート時間に遅刻した場合。方や1分の遅刻、もう一方は3分の遅刻。

→  公正の理念(規則1-4)に従って、1番ホールは (両者このホールの敗けとし) ハーフとみなされ、マッチは2番ホールから始めることになる。



33-2b/2  パッティンググリーン上のホールの近くに球が止まっていたのに、そのホールの位置を変える場合

→  プレイヤーAのボールが50cmについていた。そこにプレイヤーBのボールが飛んできてホールを直撃して破壊したため カップを切り直さざるを得なくなった。
公正の理念(規則1-4)に従って、Aのボールは新しいカップから50cmの似たようなライに置かれるべき。Bのボールはあるがまま。



19-5/5   初めの球が暫定球に当たる (暫定球を打ったら最初に打った方のボールに当たって初めのボールを動かした、って意味です。)

→  公正の理念に従うとともに(規則1-4)、規則19-5aより類推して、プレーヤーは、その球をあるがままの状態でプレーしなければならない。



なんかニュアンスが分かったような気がしてきますね!? (^^)



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とても貴重なコメントを頂きましたので、追記としてここにコピーしておきます。
(コメント欄までご覧にならない方もいらっしゃいますので。)


thinkputt said...

ぴったりと適用する規則がないものについては、規則1-4にある「適用できる規則がないときは、公正の理念に従って裁定がなされるべき」となります。
実は、この一節はゴルフ規則の中でも最も難解(←あくまでも私の意見)で、かつ最も誤解されている文言だと思います。

R&Aの原版の「in accordance with equity」をJGAは「公正の理念による」と翻訳したため、日本語の『公正』という字面に惑わされてしまい、一体この一文が何を言わんとしているのかの正確な内容がほとんど(or全く?)理解されていないのです。(日本のゴルファーはまず間違いなく「みんなにとって一番公平(fair)と思われる内容で裁定するってことじゃないの?」と答えるはずです)
英語圏の人達にとっても「equity」という単語は日常的な言葉ではなく、なかなか掴みどころがないのですから、ましてや非英語圏の人間にとっては何をかいわんやとなるのも仕方ないことでしょう。

equityがルールに最初に登場したのは1891年R&A規則ですから、その当時(及びそれ以前)にby equityとはどういう意味を持っていたのかが解釈の原点になります。
当時の人にとって、規則rules(=法律law)→紛議dispute→エクイティequityとくれば、連想するのは、一般社会での訴訟における、Common Law裁判では救済されない紛議を取り扱うエクイティ裁き(衡平法)のことです。

コモン・ローとは古くから英国圏で行われてきた法体系であり、別名「不文法」とも「判例法」とも呼ばれることから分かるように、現代の我々が慣れ親しんでいる法律(成文法)とは異なり、所謂「法典」といったものがなく、あるのは判例集だけであって、その判例を積み上げた合意を基盤として法を運用し判決を出す法制度のことです。社会を構成している共通の原理や慣行、慣習といったものは当り前の不文律だから、そんなものをわざわざ法典に入れる必要はないという概念です。従って、成文法では「法に書いてない行為は違反にはならない」のですが、コモン・ローでは「法(判例集)に書いてない行為でも共通の原理や慣習に反するものは違反である」となるのです。

ゴルフの最古の13ヶ条ルール(1744年)を見ても分かるように、現代以前のルールには原理・原則といったものは書いてなく、書いてあるのはトラブルになった時の対処方法ばかりで、あたかも「判例集」とも取れます。このことからゴルフ規則は正にコモン・ローであることが分かります。

コモン・ローを補間する役目としてのエクイティー裁きは、国王の側近である大法官が、コモン・ローのベースとなっている不文律の原理原則や慣習を踏まえ、公平と柔軟性とに重点を置いて、最後には(大法官が)めいめい自分勝手な良心に従って(独断と偏見をもって?)判決を下すというものでした。

以上のことから、ゴルフ規則1-4の「in accordance with equityでの裁定」とは、ゴルフの精神を踏まえ、規則や裁定集にある類似の事例との整合性等も考慮に入れながら、最後には権威者(=競技委員長)が独断と偏見をもって裁定する意味であるとの結論になります。
ゴルフに関するQ&Aサイトにあった回答にも次のように書いてありました。

Achieving the fairest outcome did not mean do the fair thing (although the word clearly derives from “fair”), it meant create a rule to cover this situation that will be as fair to all parties as possible. That concept worked its way into the rules of golf to provide a way to address situations that were not covered by the written rules. It does not look for the fair solution from the disadvantaged player’s perspective, it looks for a balanced solution. Often, the balanced solution will actually seem unfair to a particular golfer. (See for example decision 1-4/7)

The USGA says equity means to treat like situations alike, not do what is fair. If a situation is not covered by a specific rule, then ask how the rules treat like situations, and treat this situation the same. It does not say find the solution that is fair to the player because he got dealt a raw deal. Raw deals are part of golf. Rule 1-4 is intended to provide a way out of a situation that the rules do not address, not out of a bad situation.

Rule 1-4 is not a catch-all rule, it is a safety valve. Without it players would be forced to quit a round when encountering an uncovered situation.



3/11/2016

パターの芯についての再考察とサイトラインの調整


PXGにDLCコーティングのオプションが出来るようになったらしいです。


画像をクリックでPXG.comにリンクしてます。


これは黒光りしてかっこいいですねー。

  * DLC (Diamond Like Carbon) Coating


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先日、「アンサー (PING Anser) 型 パターの芯について考察」という記事で、パターの芯について考えてみました。

その続きです。


まずは前回チェックしなかったパターフェースに直角方向の鉛直線との関係を見てみます。

画像をクリックで拡大します。

前回、大体誤差範囲かなと書きましたが、物理的にはシャフトの先の部分は全部構えた方から見て右側 (上の写真で向かって左側) にくっ付いていますからシャフトはわずかに傾きますねー。

実際にやってみまして、グリップの中心の位置から鉛直の線を引いて見ますと、グリップ中央の位置がちょうどパターフェースの表面くらいの位置に来るように作られている様子でした。

さすがカーステン・ソルハイム設計。(^^)

ボールとコンタクトする点が鉛直線上にあることがパッティング・ストロークにとって実際に良いのかどうかは別にしまして、意図は十分に汲み取れます。


さらにズームした写真です。

画像をクリックで拡大します。


パターのヒールはドアの板には触っていません。フリーフローの状態です。
慎重にやりましたので、おそらくこのあたりでバランスしています。


確認いたしましたところで、前回のパターフェース方向から見た向きに戻ります。

画像をクリックで拡大します。


これは前回の記事の写真と同じものですが、白線とピンク線を加えました。

黄色の鉛直線上に芯が在ったとしまして、パターの真ん中くらいの高さの点からパターのトップエッジ方向に垂直に線を引きまして、そこに目印をつければ、ボールをストロークする際に芯で打つようにする目印になります。

しかしこの写真を撮った時点では、ヘッドを重くするためのウエイトを、トゥ側とヒール側に 25g ずつ入れていました。
このため、トゥ側の錘の影響がより大きく効いてしまい、芯 (もしくは鉛直線の位置) がやや「トゥ寄り」にズレていました。

前回の記事に書きましたように、現在はトゥ寄りを少し軽くしてヒール寄りのウエイトを重くしましてアンバランスの重さで入れておりますので、ピンク色の線の辺りに修正されています。そして、トップブレードのその位置に目印 (サイトライン) を設置し直しました。

せっかく新調しましたパター (ニューポート) ですからね、芯がズレてしまったのではもったいないですし、またズレているならその新たな芯の位置でストロークしたいです。
感覚的には、ズラすのであればトゥ寄りではなく若干ヒール寄りの方が安定するし使い勝手がよさそうです。
(ズラすといっても、ここではほんの1-2mm程度のお話をしています。ピンクは実はセンターから1mmほどヒール寄り。)

ピン・アンサー (もしくはニューポート) の場合は、元々のパターにはサイトラインまたは目印がありませんから、こうして設置する場合には好都合です。(^^)


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さて、重力でバランスしたときの鉛直線上の位置は確認いたしましたが、それがパターの芯なのかどうかはまだ釈然としていません。

そこで皆さんはどうしているのか、ざーっと検索してみました。 リンクを羅列します。

http://www.golf.com/instruction/hit-pure-putts
https://moderngolfthoughts.worldsecuresystems.com/golf_sage_blog/locate-your-putters-sweet-spot


http://golfhabits.com/2014/08/07/how-to-find-the-sweet-spot-on-your-golf-putter/
http://www.threefooter.com/sweet_spot_folder/putter_sweetspot.htm

http://tuhsphysics.ttsd.k12.or.us/Research/IB07/SandJohn/index.htm


http://www.physicaleducationupdate.com/public/Golf_Find_Your_Putters_Sweet_Spot.cfm
http://www.golfloopy.com/putter-sweet-spot/


米国では、シャフトの中ほどを指で摘んでパターフェースをティーペグでつついて、フェースが回らずに真っ直ぐ帰ってくる点を見つけるやり方が、スイートスポットを見つける方法として一般的な様子です。

上にリンクしました7つのサイトともほぼ同じ方法です。
ただ、摘む位置がグリップのすぐ下だったり、シャフトの中腹だったり、あるいは突付くものがティーペグだったり鉛筆だったりの違いでした。

ボールでコンコンってやって反発を感じるっていう方法はやらないみたいですね。


リンク先に共通して書かれているのは、「パターにあるサイトラインの位置が芯の位置とは限りませんよ、テストして芯の位置を確認しましょう。」っていうことでした。



...ということで、もちろん私もやってみます。

ますは調整後のピンクの目印の辺りにアタック。

真っ直ぐ前後に揺れる


真っ直ぐに振れてそのまま帰ってきます。
(静止画像にしてよくみますと、私がアタックしている点は目印より若干ヒール寄りだったかもしれません。)

キャプチャーした静止画像


何度か繰り返して実験してみた感じとしましては、芯の位置からミリングのラインで2本分 (約2mm) くらいまでのヒール寄りは許容範囲で真っ直ぐ帰ってくるようです。トゥ寄りの方がズレに対してシビアな感触です。
(すみません、動画は後で見てピタリの位置ではなかったことに気づきましたが、許容範囲も含めまして判りますので撮り直さずにこの動画をアップしました。)



次に、パターの見た目でいう真ん中、バックフェース側にある3つの丸いスタンプの真ん中の円の中央の位置辺りをアタックした動画です。

少しトゥ側が開いてよれる


もしオプションでこのパターにサイトラインをオーダーしますと、バックフェースのデザインから見ましても真ん中のここの位置のトップエッジのところにサイトラインまたは目印のドットが付けられると思われます。

しかしながらこの位置では上の動画のように、トゥ側が押されてパターフェースが開いてよれてしまいます。

キャプチャーした静止画像


静止画像で見ましても、ど真ん中の位置を突いています。

最初の動画の位置とはわずか3mm (ミリングのラインで3本くらい) ほどのズレですが、ヘッドの戻り方が異なっています。
芯を外したオフセンター・ヒットではボールの出てゆくラインが右にズレても全然おかしくありません。

私はパターのトップブレード上に自家製のサイトラインを付けていまして、その位置を今回ピンク線の位置にアジャストしました。

この位置でボールを打つように、今まで以上に意識して練習してみようと思う次第です。


また、パター・フェースの上下方向のズレに関してですが、もちろん真ん中でボールの赤道をヒットすることが理想と (直感的には) 思われますが、これですと実はボールの直径とパター・フェースの縦の幅から計算してみますと、パターのソールが10mmも地面から浮いた位置でヒットすることになります。

もっと地面すれすれでストロークするゴルファーの方が多いのではないでしょうか?
私もその一人です。

その場合にボールの赤道に当たるのは、パター・フェースのやや上方寄りの部分、ということになります。
だとしますと、鉛直線はパターフェースを斜めに走っていますからトルクの発生しない鉛直線の位置は若干3mm程度ヒール寄りになりますね。知らずにトゥ寄りのヒットになってしまっている可能性が考えられます。

もうひとつ、むしろパターにはロフトが4度ついている分、最初に接触するのが一番直径の大きい赤道部分とは限らないかも知れません。ボールの赤道よりわずかに下の方を打つことが可能かもしれませんね。

この辺りの検証は、先送りにしようと思います。


3/08/2016

iPINGをエースパターでデータ採り直し


AdidasがTaylormadeを買収する話が出ていますねー。(@_@)!

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再度 iPINGのデータ採りです。

お友達の道具屋さん最近周りでやけに流行っているとおっしゃっていまして。(^^)


この間のデータはこちらです。(スペアのパターでやってみたせいかどうか分かりませんが、テンポとかちょっとデータが変でしたので。)
         ↓
進化していた iPING を久しぶりにやってみました。


過去 (2011年) の記事はこちらです。

iPING (パッティング・アプリ)
iPING 試してみました。
続・ iPING 試してみました。



設定は、スティンプメーターで 9.5フィートくらいのグリーン上で10フィートの距離を5回1セットでパットします。


2回やりましたデータがこちらです。(^^)


1回目



2回目



2度目のセッションの方がほんの少し安定していますね。

Closing Angle (一番開いた時と一番閉じた時の角度の差) は、どちらも平均値 6.5° となりました。
Strong Arc 寄りの Slight Arc に分類されました。

Impact Angle も最終ストロークは -2.3°、−0.0° とバラけていますが、どちらも平均値は-0.4° でした。若干のクローズ。

前回、テンポのデータが 1.6 と出ていておかしかったのですが、今回は両方とも5年前と同じ 2.2 になりました。ちょっと安心。


Lie Angle (ライ角) はインパクト時で 71.8°、71.2° ということで、どちらも 71° ちょっとという感じですね。

Shaft Lean は前回は若干のハンドファースト方向でしたが、今回は両方ともにわずかにハンドレイト方向でした。私の場合はボールをかなり左にセットしていますしね。(左足かかとの内側線上にボールの右端、くらいです。)
とはいえ、1°程度ですから前回も今回もほぼ真っ直ぐ立っている状態と解釈してよさそう。


やはり、エースパターの方が格段に安定する様子です。


パターに関しまして、ちょっと気になるスペックがありましたので、エースパターの方は最近ほんのり微調整をしました。

この件に関しましてはまた別記事をポストいたしますが、ライ角調整とかの思い切ったやつではなく、ほんのちょっとです。
背景となった実験を動画で見ていただこうと思っています。
(自分の理解でいいのかどうか、いまいっちょ確信できない部分も多少ありまして。)


この調整がコースでもすごく良い方向に出ることを大いに期待しています。(^^)



3/06/2016

ウエッジの距離のコントロール: 3x3システム (プラス 2x7システム)


アダム・スコットの2週連続優勝。
今季は長尺のアンカーリング・パッティング・スタイルを手放す形になっていましたが、乗り越えたどころか逆に何かを掴んだ感さえありますですね。

Aim Pointも取り入れたり、積極的に取り組む姿勢が伺われますね!


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6年以上も前に書いておりました「3x4システム by デーブ・ペルツ」という記事、当時は私の中では正直まるで消化できていませんでして、

一昨年の4月に「「えんやーとっと」のハーフショット 7時半」というエントリーと、続けて「コントロールショットの練習動画」というエントリーまできまして、ようやくスリークォーターショット9時と、ハーフショット7時半、そしてフルショット10時半のスイングのシステムが少しづつ消化できるようになって来ました。

一番大きかったのは、ゴルフ友達のひとりがレーザー式レンジ・ファインダーを私にくれたこと、です。(笑)


そもそも正確なコンタクトでアイアンやウエッジを打つ実力でもないと自覚し、アイアンショットに関しては基本的にはクラブを持ち替えてフルショットするだけ、たまにスリークォーターで打つのは ノックダウン・ショットを打つ時か、ファエウエーバンカーや傾斜のきついライからなどのフルショットでは安定しない状況からのショットくらい、というものすごくアバウトなゴルフでした。

100y以内のショットに関しては、3x4システム by デーブ・ペルツこそ頭には入っては居るものの、そもそものピンまでの残り距離がものすごくアバウト、むしろ遠くても100yの杭の近くからの方が距離が合って寄っちゃう!?という状態で、40-80yともなれば多少歩測も加えてみたりはするものの大概は目分量でウエッジを振ってはみるもののあとは運任せでボールに聞いてね、というゴルフだったと反省しています。



こんなごく普通のレーザー式レンジファインダーで、友人がもっと小型で高性能のやつを買ったので古い方をくれたのです。 eBayで売った方がいいんじゃないの?といいつつそれなりのお礼をしまして使い始めることにしました。
近頃の高低差まで出るような高性能版ではありませんが、距離は非常に正確です。
旗がリフレクターを付けてあるタイプですとかなり遠くてもさらに正確です。

なんでもかんでも測るんじゃなくって、最初は隣のホールに行っちゃった時とか(笑)、カートのGPSでの距離表示とどのくらい整合性を見せるかとかパー3で試してみたり。


ところがですね、ある時点で「これは100y以内の距離に使うと一番使い手があるんじゃないか?」「3x4システム (私の場合にはウエッジ3本ですから3x3システムですが)のフィードバックに良いのでは?」と思うようになりまして。


そして、こちら ↓ の「コントロールショットの練習動画」というエントリーの追記に至ります。

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(4/26/2014 追記)

ウエッジのシャフトに、7:30、9:00、10:30、それぞれの飛距離を練習場とシミュレーターとで少し数打ってみまして、それっぽい数字を書き入れてみました。




左から、SW、GW、PWです。 (私のSWはロフト角が54度です。)

それぞれ、今までフルショットだと勘違いしていました実際には110-120%のMax飛距離は、左から80y、100y、110y くらいの感覚でしたので、大体良い数字になっていると思います。

端数が細かいのは、私が正確に打てるからでは決してなく、理想的なテークバックで安定して打てたときには この距離に近くいて欲しい、ぐらいの目安です。

とはいえ、我々人間のsubconsciousに理想を意識させておくことは間違いなくプラスに働くはずです。

(ちなみにルール的には適合しますので心配は要りません。)

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シャフトに書いてある数字はクラブが変わって若干変わっているのもありますが、今も書いています。  →  こちら

距離は、一般的なグリーンの状態でフラットをイメージ、ゴルフショップへ行ってフライトシミュレーターを使わせてもらいまして、安定した状態でいくつもボールを打って(私の場合は)多少のランも含めたトータルの距離で書いています。几帳面な方はキャリーの距離も抑えておくと良いと思います。
(本来のペルツのシステムはキャリーの距離だったと思います。)


そして一旦コースに出ますと、今度はレンジファインダーで得られる距離と、そこから高低差や芝のライの状態、風やグリーンの硬さ、速さ、受け具合、左足上がり下がりの傾斜など、足し引きをする見積もりによって打つクラブを選びます。

まー大抵の場合はチップする場所よりグリーンがせり上がって高い場合が多いですね。
それとグリーンがコンパクションの影響などでどのくらい止まりやすいか、のファクターが割と大きく関わってきます。
レンジファインダーで測った残りが52yだったとして、例えば「大体56-57y打てばちょうどいいかな?」となったら『54度のウエッジで9時』を選択する、って形になります。


このシステムを取り入れたことによる効果としては、まずいわゆる素ダボが大幅に減りました。
乗らず寄らず3パット、とか、乗らず乗らず寄らず入らず、とかのパターンでのダブルボギーがほとんど出なくなります。
(他のパターンのダボは出るんですよ?(笑) )

ラウンドに1回か2回あるかどうかではありますが、ティーショットをミスしたホールで2打目をレイアップしてからの3x3システムショットでパーセーブとか、パー5でのバーディーとかが決まることもあったりして、これはすごく嬉しいです。



それともう一つ。

7時半のテークバックで打つハーフショットはなかなか難しいのですが、9時のテークバックで打つスリークォーターショットは慣れてくると一番安定して打てます。
そこで私は、9時の飛距離を6番I〜9番Iのシャフトにも書いています。

2種類(9時、10時半)のスイングにアイアン4本とウエッジ3本で、2x7のシステムになりますね。
上手く使えば、方向性の良いとても有用な武器になります。(^^)



特に大切だなー、と感じますのは「フィードバック」です。

距離を測ってから、諸条件による見積もりをしグリーンのコンディションを考えてチップショットやピッチショットを打ち、次回の状況への精度向上に繋がるように経験値を上げていく、という手法は、ちょうどパッティングの際の歩測とストローク後のフィードバックと同じ感じです。


今後ともフィードバックをかけてブラッシュアップしていけたらなー、と思ったりしてます。

お奨めですよ!(まだ私は十分にはマスターしてませんけど!)



3/03/2016

進化していた iPING を久しぶりにやってみました。


お友達の道具屋さんイーデル・パターのフィッティングにいらしたところ、ストロークに合っておりませんので他のパターをお奨めします。と言われ、ライ角の合うパターを新しく購入なさってライ角調整もなさる予定で調子が良さそうだ。という記事を書かれていました。

フィッターさんのところで取ったデータと、iPINGのアプリで取ったデータがほぼ同じであったということも書かれていまして、懐かしいと同時に iPINGが進化していたことが判りました。
あれ、すごいアプリなんですよね。 状況の差によるストロークのほんの小さな変化が如実にデータに出ます。

私は過去に3つ記事を書いておりまして、いずれも2011年のものです。

iPING (パッティング・アプリ)
iPING 試してみました。
続・ iPING 試してみました。


随分と画面も変わっていました。

実のところ、iPINGというアプリではなくなっていまして、PINGのアプリの一部、Putting Practice with iPING Cradle という位置づけになっていました。



まずはアプリを立ち上げ、 iPhoneを壁などの垂直面に押し当てて、キャリブレーションをします。

そして、「Ping!」って音とともにボールをストロークします。


いまだに iPhone 4Sを使っていることもありまして、PINGから当時出ていたクレードルも健在ですので、カーペット練習場にて10フィート相当の距離を10ストロークしましてデータを取ってみました。



実際には、グリーン上で10フィートの距離をパットするのですが、このカーペット練習場は私が普段ラウンドしますスティンプメーターで 9.5フィートくらいのグリーンと比較しますと 30%ぐらい速いスピードですので、13フィート、カーペットのタイルで6枚半を設定しまして、10ストロークしてみた訳です。



出てきた私のデータがこちらです。(^^)
(えーっとまぁ、定時の夕方4時はだいぶ過ぎてますのでオフィスでちょっと遊んでもまぁ良しとしといて下さい。(^^;)



過去の記事の数値とさほど変わっておりませんですね。

Closing Angleというのが、一番開いた時と一番閉じた時の角度の差でして、私のストロークは 8.9° 平均6.6° ですので、「Strong Arc」「Slight Arc」と診断されます。Strong Arc 寄りの数字です。
PINGに因りますと、L字パターが一番合います。45度くらいのアンサーでも可です。という推奨です。

6.6° となっているのが、Consistency (安定度) のデータと思われます。(かな?)
私のHDCPのパッティングの腕前としては、まぁまぁと言ったところの数値でしょうか。
これはどうやら8.9が最終ストロークのデータで、6.6度が平均値ですね。
consistencyは、棒グラフの凸凹に現れていると考えて良さそうです。(以前はconsistencyって項目があったのですが。おそらくPatting HDCPというAppのメニューの方にあるのかも知れません。)

Impact Angle -0.4° というのは、ボールを打った瞬間のフェースの角度で、マイナスはクローズ側に0.4度閉じているという意味です。 この数値はプロでも 0° ではありませんで、+でもーでも良いから毎ストローク同じ数字になることが望ましいそうです。

5年間でテンポがちょっと速くなっていたところだけが、過去の数値と変わっていた部分です。 以前は2.2くらいでしたので、これはちょっと早過ぎのような気も。
デジタルパットに慣れて、あまり目で視認しなくてもよくなったので早くなったのか、もしくは (こっちの方が怪しいと睨んでますが) ドライバーのスイングのテンポを短くしたことでパターもテンポが短くなったの“かも”しれません。
(そうだとすると、自分的には軽く衝撃かも。)


さて、そして下2つが以前のiPINGには出なかった (と記憶してます) データです。

Lie Angle (ライ角) は18.3° となっています。 インパクト時の鉛直に対しての数値なので、パターのライ角でいうところでは 71.7° になります。
上の写真には出ていませんが、セットアップ時のライ角も記録されていまして、そちらは 17.1° となっていました。 72.9° 相当ですね。

最後に Shaft Lean というのはシャフトの傾きで、インパクト時で -0.3°、これはハンドファースト方向にわずか 0.3° 傾いてますよ、という意味です。
同様に、セットアップ時の傾きも記録されていまして、私は -2.4° でした。
まぁ、これはほぼ垂直と言ってもいい範囲ではないでしょうか。


私のパターのスペックは、ロフト4°、ライ角71°、シャフト長(パター長)が35インチとなっています。
大体ストロークに合っているんじゃないでしょうか。
データを取る度に、例えば実際のグリーンでストロークしたりですとか、出てくるデータは若干違ってきますので、おおよその部分で合っていれば大丈夫だろうと考えます。

ヘッドのウエイトも変更して少し重くしていますが、それ以上に利いているカウンター・ウエイトが入っていますので私には先代同様とても使いやすいパターです。(^^)



このアプリは本当にすぐれものです。

例えば測定にはまっすぐのラインを打つように推奨されていますけれど、敢えてグリーンのフックラインの部分でデータを取りますと、以前「ダウンヒル・スライダー」という記事に書きました、「subconcious (潜在意識) が足りない読みを補おうとして勝手にパターヘッドをオープンにしてインパクトする」なんていう様子が数字に出て来ます。
本人は真っ直ぐ打っているつもりなのに勝手にフェースが開くんです。 これはもちろん結果にとっては良い方に出る動きです。


iPhone 6 以降用のクレードルが販売されていないところが玉に瑕なのですが (PINGのHPを見ましたら売っていました! 以前のようにゴルフショップには出回っていないのですが)道具屋さんのブログでクレードルの代替品を自作でDIYする方法が紹介されています。

是非お試しになってみてください。(^^)


しかしPINGでクレードルを販売しなくなったのはもったいないですねー。


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追記 (3/08/2016) :  追加データを今度はエースパターで採りました。

                iPINGをエースパターでデータ採り直し