7/18/2009

インダストリー・ヒルズ (アイゼンハワー・コース)


ここは私の家からもそう遠くないところにある、チャンピオン・コースです。
ウィリアム F. ベル氏の設計で、黒のチャンピオンティーからだと7,211yあり、かなりアップ&ダウンのある、コースレート/スロープも75.1/142という、非常にチャンレンジングなコースになっています。

過去に何度もUSオープンの予選会場として使われていますし、LPGAのツアーイベントも行われました。

インダストリー・ヒルズには、第34代大統領の名を冠したアイゼンハワー・コースと、伝説の女性プロゴルファーの名を冠したベイブ・ザハリス・コースと、全部で36ホールあります。


Industry Hills Golf Club at Pacific Palms (Isenhower Course)
http://www.ihgolfclub.com/ike.htm


ベイブ・コースの方は、距離が短めで、非常にタイトでトリッキーな、別な意味で私には難しいコースです。

今回は、アイゼンハワー・コース(通称アイク)を、青のバックティーからラウンドしました。



いつものように写真を何枚かご紹介します。


最初の写真は、4番ホールの451yパー4。

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派手な打ち下ろしで、ヤード数ほど長くは無いのですが、写真でご覧いただけますとおり的になるフェアウエーが遥か下にちいちゃく見えまして、上空にはターゲットがありませんので、非常にティーショットが構えにくいホールです。

これが日本なら、雲なんかをターゲットに構えて、覗き込んで左肩が下がったりしないように注意して構えたり出来なくも無いのですが、難しいです。



6番ホールは、ひたすら長い469y、パー4です。

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黒のチャンピオンティーからですと、実に496yあります。
そのくせ写真で判りますように緩やかに登っています。

もうここは私にとってはパー5ですね。



これは12番の451y、パー4です。


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長い上に、左ドッグレッグです。
左のフェアウエーバンカーからぐーっと左に曲がっていって、左の木々の裏で見えなくなっているところにグリーンがあります。

右側は、がーっと開けているのですが、2打めがものすごく長くなる上に、けっこうタフな芝のラフですから、2オンはノーチャンスになります。



最後の写真は、18番ホール、627yのパー5です。
これも長いですねー。
黒のチャンピオンティーからだと、652yになります。

画像をクリックで拡大します。


280yぐらい先の左側に、池がありますね。
木で隠れてしまっていますが、大きな噴水が上がっていて、綺麗です。
ティーショットは打ち下ろしで、グリーンへは最後ぐっと登っています。

正面にそびえている建物は、隣接のホテルです。
プロショップも、この中に入っています。
10年ぐらい前は、シェラトン・リゾートのホテルだったんですが、何年か前にヒルトンになり、今はパシフィック・パームズ・リゾートになっています。

この日はメタメタだったんですが、このホールは気持ちよくプレーできました。
ティーショットもよく飛んで、セカンドの3Wも会心の当たり、両ショットともフェアウエーのうねうねの下り坂を捉えて、伸びてくれました。
3打めは約100yの打ち上げで、このホールを長く感じなかったくらいです。
やや引っ掛かり気味のアプローチは左11歩(約8m)に付けて、いいパットを打ったんですがカップの縁で止まって届きませんでした。残念。


7/17/2009

パッティングの距離感(続き2)


前々記事「パッティングの距離感」前記事「パッティングの距離感(続き1)」の続きです。


お話は大きく変わりますが、数ヶ月前のゴルフマガジンで、

Tiger's 5 Secret Keys to Score Lowという、非常に興味深い記事がありました。
「良いスコアを出すための、タイガー5つの秘密」とでも意訳いたしましょうか。

2002年から2008年のUPオープンまでのタイガーのスタッツをすべて分析し、どこが優れていてあれほど強いタイガーになるのか分析した記事です。

この記事についてはまた別の機会にいろいろ考察してみようと思いますが、かいつまみますと、例えば2008年のスタッツで言えば、ドライビング・ディスタンスが1位な訳ではなく(27位)、ドライビング・アキュラシーも08年で言えば82位、ラウンド平均パット数は32位、GIRでのパット数は28位、パーオン率(GIR)は50位、サンド・セーブ84位、スクランブルは8位と、どれも1位ではありません。それなのになんでいつも強いのか?タイガーの強い秘密はなんだ?という解析をした記事です。
(ちなみにGIRは02、06、07年には1位でしたので誤解なきようお願いします。)


上記記事では、ラフから打ったときのパーオン率が非常に高いことや、いかに入れやすいラインのパットを残すようにアプローチしているか、100y-125yの距離からアプローチショットを打ったときのカップまでの距離の平均がPGAのツアープロのアベレージに比べて4.5フィート(約1m37cm)ほど近いこと、決めたパットの距離の平均がツアープロのアベレージに比べて10.5インチ(約25.7cm)ほど長いこと、そしてパー5でのスコアがツアープロのアベレージに比べて0.25ストローク(つまりラウンド平均で1打!)少ないこと、などが説明されていますが、今日はそれは置いときます。


別な記事かTVで見たのですが、他のツアープレイヤーにタイガーの一番の強みを聞いてみますと、多くのツアープロが「clutch putting」を挙げます。

しかし、パッティング数が1位だったことは一度もありません。
GIRでのパット数は、07年に4位、05年に5位、04年に2位と強いところも見せていますが、これがタイガーのパットのずば抜けたすごさを見せているスタッツとも言いがたいと思います。

「clutch putting」を示すデータとしては、ツアーアベレージに対して平均して10.5インチ(約25.7cm)長いパットを決めるというアドバンテージがある、と言うデータが物語ってはいますけれどね。


ここで、取り上げたいのは、タイガーのショートパットの強さです。
3フィート(約91.5cm)のパットが2002-2008年の間に、2,700回あり、そのうちのなんと2,691回を沈めているのです。
実に99.6%以上の確率です。

オーガスタでも、10フィート(約3m5cm)を制する者が勝利すると言われていますが、(ソースがどこだったか失念しまして恐縮ですが)10フィート以下のパットのスタッツに関して言えば、タイガーはツアーのアベレージに対して72ホールにして6.6ストロークのアドバンテージがある、ということです。

これは実に18ホールにして1.65ストロークの差です。
2008年のタイガーはラウンド数が満たないので平均ストロークの順位に入っていませんが、ご存知のとおりこのカテゴリーのスタッツに関してはずーっと1位で、2008年も68.90ストロークで実は隠れ一位なのです。(隠れてないか。(笑))
これに1.65ストロークを足しますと、70.55ストロークとなって、とたんに59位タイまで落ちてしまいます。

つまり、10フィート(約3m5cm)以下のパットの正確さが、タイガーの強さの一端を強く支えていることには間違いありません。


ここに、デープ・ペルツのグループが膨大なデータベースを基に解析した、コロンビア大学統計科のスタディ(論文)があります。プロのデータです。

A Probability Model for Golf Putting



グラフだけこちらにコピーしてもって来ましたが、
これから見ましても、タイガーの3フィートのパットを決める確率99.6%が、いかにずば抜けているかがうかがい知れます。
(赤でタイガーの3フィートをプロットしたのは私です。)


ここでひとつ前の記事の話に戻るわけなんですが、3m以下のパットの精度を上げると言うことが、いかに大切か、という話になってきます。

まぁ逆に言いますと、多くのプロが練習を重ねているにもかかわらず、タイガーに歯が立たないことのひとつが、なんと3フィート(約91.5cm)以下のパットである、ということですから、達成するのは容易なことではないのだろうと推測が成り立ちます。

しかしながら、何らかの方法で、1m、1.5m、2m、2.5m、3mを打ち分ける技術を確立すれば、アマチュアのパッティングとしてはひとつ上の段階に進めるに違いないと思ったりする今日この頃なのです。

タイガーの、ほとんど無いと言っていいくらいショートしてミスすることの無いパッティングは、決して度胸などではなく、1m、1.5m、2m、2.5m、3m、・・・を打ち分ける技術に裏付けられた確固たる自信の下にストロークされた結果なのだと思うのです。


7/16/2009

パッティングの距離感(続き1)


前記事「パッティングの距離感」の続きです。


では、デジタルパットを使わない人は、具体的にはどうやって距離感を作っているのでしょう?

ここはひとつ、ゴルフのオーソリティーの見解を見てみようと思い、二つのサイトを調べてみました。


まずは、社団法人 日本プロゴルフ協会(PGA Japan)

「パッティングの距離感を養うには」(2007年11月16日)というポストが見つかりました。
ウイークリー・レッスンというコーナーです。

引用します。

パッティングの距離感を養う上で一番簡単な方法は、まず初めに1mを打ち次に2m、そして3mというに、徐々に距離を伸ばしていき距離感をつかんでいく方法がお勧めです。
一般的な距離感をつかむ方法に、例えば10mを打つとすれば5mの2倍を打てばいいという方法がありますが10mを打つという感覚は体の中にはないわけなので、距離を合わせることはできません。また、自分の感性に任せポーンと無意識に打った距離から徐々に距離を縮めていくという方法もありますが、こちらも同じく全て感覚の世界に留まるため、確実ではありません。説明した通り、距離感を養うためには、1m、2m、3mと徐々に打っていくのがいいわけですが、それが難しいという人にはまずは1m、次に3m、更に6mというように、初めは自分の中のメモリを大きいところから始めるのもいいでしょう。それである程度打てるようになったら、1、2、3、4mというように、メモリを細かくしていくと共に、10m以上の距離についても同じように練習をしていくといいでしょう。10m、13m、16mと初めは大きく分けて、次第にその間を詰めていくようにしたらいいと思います。



06年2月17日にも、同じ解説がありました。

「下りラインのパッティングの際、ラインとタッチを出す方法とは」

まず、平坦な状況で1m、1.5m、2m、2.5m、3mという距離を打ち分けられるまで練習をしてください。そして自分の体の中にこれら距離の基準を植えつけてしまいます。いわば体の中にパッティングの物差しを作ってしまうのです。この物差しができてしまえばあとは簡単です。実際の下りのラインに行ったら、実際のカップとは異なる仮想のカップを想定し、1mないし2mといった自分の物差しに合わせてパッティングすればいいのです。

ここで気が付くことのひとつは、なんだかんだ説明して、結局「練習しろ」ってことしか無いじゃん。っていうこと。
まぁ、PGAですから、ハナから練習時間の短い下手くそアマチュアなんぞは相手にしてらん無いかも知れませんので当然と言えば当然です。


で、もうひとつ気が付きましたことが私にとっては目から鱗で、非常に重要だと思いました。



私のデジタルパットの基準では、いわゆる内-内のストロークで7歩(約5m)転がるグリーンが基準になっています。
つまりこれ以下は、内内以下なので、打つときに内-内の半分までストロークバック(テークバック)すれば2.5mくらいが打てると言うアバウトな処理をベースに、目に入る距離とか傾斜とか芝目とかスパインとかの情報を脳にインプットして、パッティングしていました。

3m以下なら余程の傾斜で無い限り、まぁ縦の前後50cmには入るだろうと言う、貪欲さに欠ける処理をしていたのです。
つまり(速くないグリーンであっても)5m以下はデジタルパットの内-内以下の距離、ということで考えていました。
決してショートパットが苦手な方ではありませんが、非常にショートパットに強いと言う自覚もありません。(^^;

逆に言えば、1m、1.5m、2m、2.5m、3mを打ち分ける、という精度の細かい距離のコントロールがあって初めて、3m以下のパットを普通にボコボコしぶとく入れてくるプロのパッティングが成り立っていたのです。
1mのパットであっても、例えば曲がる横のラインであれば、距離感とラインがばっちり合っていなければ簡単にはカップインできません。

すべからく2パットに収める努力を続けていましたので、3m以下を50cm刻みに打ち分ける練習は考えたこともありませんでした。

※この話は、あとでまた、次の記事に登場します。
(くどくてすみません。(^^;)


ノリさんのブログの解説にも、実は3.2m以下の打ち分けは説明されていません。(ノリさんのことですから、ご自身は3.2m以下も打ち分けをなさっている筈と思いますけれど。)



次は、社団法人 日本ゴルフ協会(JGA)を見てみましたが、こちらはルール的なことの解説が主で、技術の解説やレッスンのコーナーはありませんでした。

余談ですが、非常によくまとめられた、これだけは知ってコースへという、小冊子のpdfが置かれてありましたので、記念にリンクしておきます。

これだけは知ってコースへ(JGA編)


次の記事にも続きます。)


***

そしてさらに。

お友達のロボレラさん千成ラウンド その2という記事に、非常に興味深いことが書いてありました。

引用します。


結果が出たから言えるのだが、私の距離感はキャリーの距離感であって総距離の距離感ではないらしい。
それは落とし所までの距離感は持っているが、最初から最後まで転がして止める距離感は持ち合わせていないと言う事だ。
そのため転がる距離や割合はある程度一定と仮定して、キャリーの距離感を考えるようにしたのだ。

このやりかたにした結果、上りと下りの距離感の出し方が理解しやすくなった。
上りの場合はカップに近いところに落とさなければならないし、下りの場合はかなり手前に落とさなければならない。
しかし、カップより1m先まで転がるようにとか、カップの手前1mに止めるようにとかいった距離感の考え方より、キャリーを考えるやり方のほうが私には私には実感しやすかった。
最初の何ホールかは距離感が合わなかった事が多かったが、グリーンの状態がわかってくるとキャリー後のランの距離が読めてくるのでわかりやすい。



これは、イメージとしてはかなり画期的な方法だと思いました。

驚く無かれ、ショートアプローチのお話ではなく、パッティングのお話です。
パターのキャリーをイメージして打っていらっしゃる方、どのくらいいらっしゃるでしょうか?

私はロボレラさんとは逆に、グリーン周りからのチップ&ランや転がしのアプローチ(D-Chop)を、ロングパットのイメージで、ワンバウンド目の落としどころには全くこだわらずに打つことで、距離感が出せるようになりました。
(勝手にD-Chopと名付けて愛用しています。(笑))
このアプローチは、冗談抜きに私にとっての救世主でした。

デジタルパットをアプローチに応用する、ロボレラさんとは逆方向の考え方でではありますが、ある意味では非常によく似ていると思いました。

私はロボレラさんの方法を、3m以下の打ち分けに応用してみようと思っています。

やり方は・・・、これから模索してみます。(x_x;

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