7/21/2010

ナイキ・メソッド パター 001



今年(2010年)のジ・オープン、ルーイー・ウェストハイゼンの圧勝で終わりましたね。
そして今回、タイガーのナイキ・パター使用に注目が集まりました。

このパター実はすでにメジャーで2勝を上げています。

昨年ターベリーで行われた全英オープンで、トム・ワトソンに最終ホールで追いつきプレーオフで勝ったスチュワート・シンク、そしてやはり昨年NYのベスペイジ(ブラックコース)で行われたUSオープン勝者のルーカス・グローバーです。


しかしタイガーの使うパターとなりますと、知名度も売り上げも大幅にもう全然違ってきます。

なんでもかんでもタイガーならいいってもんでもないだろうと思うのはこちらの勝手ですが、市場はそうなってるんですから仕方ありません。

(写真はNike.comから。画像をクリックするとリンクに飛べます。)

(ミシェル・ウィーや、ポール・ケイシーもメソッド・パターを使用しているようですね。)


こちらの記事によりますと、ウッズが99年から11年間愛用し、13個のメジャー・タイトルを勝ったスコッティ・キャメロンのニューポート2モデルのパターと、今回ウッズが全英に投入したナイキ・メソッド001のパターは仕様がほぼ同じで、ライ角も同じ、サイトラインのドットも同じ、グリップも同じピンのグリップを使用して仕上げてあるものだそうです。

ただし、ロフト角はメソッド001のスタンダード・ロフトで、1度立っている2.5度になっているそう。
(ナイキのカタログ・スペックには2度ってなってますけどね。)

開発段階から、ウッズの意見を取り入れ、キャメロンに何かあった時の
バックアップパターは、いつもこのメソッド001だった、とのコメントも載っています。



ナイキのサイト上記リンクのページに、メソッド・パターのポリメタル・グルーヴ・テクノロジーが解説されています。

(画像をクリックするとリンクに飛べます。)


ボールを手で転がそうとしたときに、最後指先でボールを放るようにして
グッとボールに回転がかかる、そんなイメージを具現化したパター・フェースで、打たれたボールは早い段階から順回転のロールを始めるため、転がりが安定し直進性が増す、という設計だと、動画の中で説明されています。


Nikeの別のページにスーパースローで撮影した比較動画がありますが、通常のパターに比べて間違いなく順回転が打ってからすぐに始まっている様子が見えます。

Forward Roll in Motion

(比較対照されている、traditional putterの方のロフトはちょっと寝過ぎているような気もしますし、メソッド001とピンパターの比較でも無さそうですが、 ・・・映像を見やすくするためなのでしょうか?
まぁいいでしょう。)




そして今回タイガーが、「オールド・コースのグリーンは遅めで、遅いグリーンはにはいつもてこずって来たから。」という理由ながらついにメソッド001を使うことにした、と発表しました。

しかし、3日間合計99パット(33、31、そして35パット)という予想外に悪い結果が出てしまい、初日2日目はやや雨模様だったものが、週末には雨が上がり強い風によってグリーンが速くなっていったこともあり、最終日には
トーナメント半ばにして元のキャメロン・パターに戻してしまいましたよね。

キャメロンに戻した最終日は、27パット。
必ずしも同条件ではありませんから、パターだけの差ではないと思われますが。

これはナイキにとっては少し遺憾な結果になってしまいました。




しかしこのパター、意外に良い効果を持っているような気がしてなりません。

根拠は私が何度も記事に引用しているデーブ・ペレツのデータにあります。


ゴルフボールにはディンプルがありますよね。
このディンプルの角に(通常は均一平面の)パターフェースが当たり、方向がずれてしまうことが少なくないのだそうです。

硬いカバーのボールほど、ディンプルが大きいほど、この傾向は強くなります。
硬いためにインパクトでの設置面積が減り、ディンプルの角で打ったボールが少し逸れて出て行く可能性があるという訳です。

ひどい例では、約5フィート(1.5m)のパットで狙いから3.84インチ(9.8センチ)も外れてしまうというのですから、ボール(1.68インチ)2個分以上もズレてしまうということで、ディンプル以外はパーフェクトなパットをしていても、カップを外すには十分な影響があるんですよね。

昨今は、樹脂インサートの入ったパターが数多く出ていますが、柔らかいインサート素材のパターの方がこの場合は良い、という結論になるんです。


メソッド・パターのポリメタル・グルーヴ、このディンプル問題に関しては
矯正してくれる方向で動いてくれるような気がします。
(残念ながら、データはありません。)


一方、ロフト角が小さい効果については、デーブ・ペレツの見解から照らし合わせてみますと懐疑的です。

そもそも、昔から言われ信じられている「ビリヤードの上突きの押し球のように最初から順回転で転がるパットは球足が長く直進性も良い」ということ自体、はっきりと否定はしないもののデータから見ると迷信だと言わざるをえない。としていますので。

今まで使い慣れたパターと同じロフトを選んだ方が良いのでは無いでしょうか。(ハッキリとは言い切れませんが。)


タイガー、今後ナイキのパターに切り替える日が来るのでしょうか?


7/17/2010

Louis Oosthuizenってどう読むの?


ジ・オープン2日目を終わって2位のマーク・カルカベキア(これも驚き!)に5打差、トータル -12アンダーで、突然トップにたった南アフリカの27歳の若手プロ。

Louis Oosthuizen

米国マスコミはしばらく誰も、彼の名前をどう発音して良いのか判りません。


ラウンド後の記者会見では司会の女性に、


"Ladies and gentlemen," began the news conference moderator in her soft Scottish accent, "we're joined by Peter Oosterhausen, who scored 5-under 67 for a 12-under-par total to be atop the leaderboard.
Fantastic round today. How do you feel about your position going into the weekend?"


(「みなさん、」と、司会女性のソフトなスコットランド訛りの声で記者会見が始まり、「今日5アンダーのトータル12アンダーでリーダーボードのトップに立った、ピーター・ウースターハウゼン プロをお迎えしました。 今日は素晴らしいラウンドでしたね。 この(5打差のトップという)ポジションで週末に向かうお気持ちはいかがですか?」)


と、名前も姓も両方間違って紹介されてしまいました。
いくらなんでも、ピーターって。(笑)



本当の読み方は・・・


と言う記事がここに。↓
http://sports.espn.go.com/espn/columns/story?columnist=wojciechowski_gene&id=5385423&sportCat=golf&utm_source=bleacherreport.com


Louis」は “Louie”と、 「Oosthuizen」は “West-hi-zen” と、発音するそうです。

(カタカナだと、ルーイー・ウェストハイゼン (またはウゥストハイゼン)に近いでしょうかね。)


仲間からは、Shrek (シュレック)と呼ばれているらしいです。



とりあえず、これだけお知らせしておきます。(笑)




***

追記します。

いやー、ブッチギリの優勝でしたねー。(^^)
メジャー大会でこう言うのを見るのは久しぶりでしょうか。

まだ27歳ですから、One time wonderに終わらず、今後も度々の爆発を見せてもらえたら、と思います。♡




~~~




追記: 6/07/2011


この記事を書いたとき、司会の女性が、ピーター・ウースターハウゼンって紹介したのが不思議でしょうがなかったんですが、どうやら原因が判りました。


ルイスとピーター、遠すぎるでしょ? って、不思議だったんですよね。




で、元PGAのツアー・プロにして解説者をやっているイギリス人のこの方、
   ↓
Bio of Oosterhuis Peter | AEI Speakers Bureau

ピーター・ウースターハウさん、・・・のことが頭にあって、間違えちゃったっぽいですね、いかにも。




間違えた女性ご本人の説明があった訳じゃありませんが、私の独断でここに断定しちゃおうと思います。(笑)



7/15/2010

2010年 オールスター・ゲーム


タイガーが、この全英オープンでパターを変えるそうですね。

ナイキのメソッドで、11年間使い続けたキャメロンのニューポート2とほぼ同じ形状に仕上げてあるパターだそうですが、ボールの出だしがこのパターの方が速いので、グリーンが比較的遅めのオールドコースに適しているというのが理由だそうです。

まぁどちらかというと、今季パッティングのスタッツがすごく落ちていて調子が悪いので、苦肉の策っていう感じではないでしょうか。

キャメロンのニューポート2も、ちょこちょこと仕様を変更はして来ていたようですね。



***


地元エンジェル・スタジアムにオールスター・ゲームが帰って来ました。

メジャーリーグには30チームありますから、30年に1回まわってくるかどうかのイベントです。


エンジェル・スタジアムで行われたオールスター戦は、前回が89年ですから、意外に早い21年で戻って来たことになりますね。当時は28チームでしたが。

2番手で投げたノーラン・ライアンが勝ち投手になり、初回にホームランを放ったボー・ジャクソンがMVPに選ばれたオールスター。
あの頃は、まさか次のオールスター戦を球場で生観戦することになろうとは思ってもみませんでした。
ここ6年ほどシーズン・チケットを買い続けていましたので、チケットは4月には入手済み。
今日のイベントは6歳児には価値が分かりにくいですから、同じくエンジェルズ・ファンの友人と一緒に行ってきました。


この朝(7月13日火曜日)、早朝の6:32am(東海岸時間)にヤンキーズの元名物オーナー、「The Boss」ことジョージ・スタインブレナー氏が亡くなったとの訃報が米国メディアを駆け巡りました。

ボスは独立記念日が誕生日で、80歳になったばかり。
死因は、マッシヴなハートアタック(強い心臓発作)ということでした。

お金に糸目を付けず、スター・プレイヤーをどんどんヤンキーズに引き抜いてくるオーナーで、嫌われることも多かった人ですが、野球界にとっては多大な功績を残した名物オーナーでした。

私は熱狂的なエンジェルズ・ファンですが、全くもってアンチ・ヤンキーズではありませんので、がむしゃらに勝ちに行くこのオーナーは好きでした。(^^)


ゲーム前に、Moment of Silence (黙祷)を捧げることになりました。



バックスクリーン左の旗も、半旗で掲げられていますよね。



グラウンドもスタンドも全員です。




当日は交通渋滞も駐車場も最悪な事態が予想されるため、ゲームは夕方6時からですが、会社には早退を申請し、2時には球場入りしました。

(我ながら入れ込んでますねー。(笑))


(正面入口)



ゲームの方は、結果をご存じの方も多いと思いますが、

あの近鉄でホームランを打ちまくったチャーリー・マニュエル(現フィリーズ監督)が率いるナショナル・リーグが、素晴らしい投手が続々と出てくる投手戦を制し、3-1で勝利しました。
96年にフィラデルフィアで勝ったのを最後に(2002年の引き分けを挟んで)、アメリカン・リーグが勝ち続けていましたから、実に14年ぶりということになります。



死ぬまでに一度はスタンドで観戦してみたいと思っていましたので、本当に感無量です。





***

追記です。:

実はその前日の月曜日、「The Voice of God」と呼ばれていたヤンキーズの名物PAアナウンサー、ボブ・シェパード氏の訃報もありました。

私がこの間ヤンキースタジアムへ行ってこの記事を書いたときにはまだご存命だったんですよね。

こちらは99歳の大往生でした。


1回の裏、デレク・ジーターが打席にたったとき、エンジェル・スタジアムで、
『Batting second, No.2, shortstop, Derek Jeter, No.2』というシェパードさんのアナウンスが流れました。

この時もじーんと来ましたね。
つい先月、NYで23年ぶりにお声を聞いたばかりでしたし。