7/08/2022

打ち上げ・打ち降ろしの、高低差の計算

Jurupa Hills CC の17番ホール、 375yのパー4で右ドッグレッグになっているホールです。

まずはティーインググラウンドからの景色を。


このホールのティーショットはいつもちょっとプレッシャーです。
右ドッグレッグがどこから曲がって行くか分かりにくいですよね? これ何よ、どこ行けばいいの?的な。笑
右側の木の中は一応セーフですが割と木が密集していますので、出せる方向を見つけて出すしかなくなります。
左サイドの木々は少しまばらに見えますが、この左はドライビングレンジになっていまして、OB扱いになります。(それと、よく飛ばす人のレンジボールがこのホールにはたくさん散乱してきますので、いつもこのホールでだけカラーボールを持ち出してプレーするようにしたりしています。)

右側にせり出している木の枝に引っかかってしまうと右ドッグの曲がり角にも届きませんし距離的にも260y以上残って厄介ですので、どうしてもやや左サイドを狙うことになります。
...が、左サイドも広くはありませんから打ちづらいティーショットになりますねー。近くの左サイドに迫り出してる木には当てたくありませんし。
狭いからといって、3Wで打っていくとすると曲がり角まで届くかどうか微妙ですし、残りも190-200y程度残すことになって、2打目の緩やかに登りのショットがキツくなります。

で、結局グリーンが遠くはなるんですが左サイドいっぱいの辺りに打っていきます。


こちらが2打目地点の写真です。


このホールのもう一つの特徴、フェアウエー中央に忽然と立っているように見える奇妙な電柱がみえます。

ピンの位置はこの謎の電柱の少し左のずーっと後方に写っています。青い旗ですから、グリーンの奥目。ここから178yの登りっていう感じでしょうか。

打ったボールが電柱や電線に当たった場合は打ち直しが出来ますので気にする必要はないのですが、これだけ目線っていうかもしくはプレーのラインに入ってくると、邪魔ですねー。笑
(フェアウエー上に電信柱、かなり珍しいかと思います。)

ティーショットを左サイドに打つと、この謎の電柱が真ん中に来ちゃうんですよね。

私の2打目は5Wで打っていって、電柱の右から少し回り込んでグリーン右サイドのガードバンカーの左をぎりぎり交わしてグリーン後方の右奥のカラーでした。ピン位置が奥でしたのでOKです。カラーから、2パットでパー確保。

このホールも、ティーショットは毎回同じような場所に行ってしまいます。
左ギリギリです。トータル距離として右ドッグレッグを遠回りする格好になりますねー。
ライは写真では平らに見えますけど、まぁまぁの登り傾斜です。

長くはないですが難易度が高いホールだと思います。


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( ↑のホールみたいな緩やかな傾斜ではなくて)、極端な打ち降ろしや打ち上げのホール、いったいぜんたい、何年もゴルフやっててどうしてこうもピッタリ距離を合わせるのが難しいのか??

打ち降ろしや打ち上げのホールでは、グリーンまでの距離を足し引きして考えてクラブ選択して打つわけですが、自分のショットの精度の問題もあったり、風の影響もあったり、ライの影響もあったり、空気の気温や湿度の影響もあったり、要因が多くていつまでたっても判然としない原因にはなっていると思いますが、それにしても距離を合わせるのが難しいことが多いです。

いつも一緒にラウンドしている友達とかには意見を求められる程度には、ある程度合わせられている方のゴルファーではあるかな、とは思いますが、アバウトな勘だけで打つのではなく、ちょっとしたガイドラインというか、自分の中でのもう少し確かな換算の指針があるといいなぁ、と以前から思っています。


こちらに、12年前の記事なのですが、30-40yも打ち下ろしている 140yちょいのパー3のホールの珍しい現象のことを書いています。


まだレンジファインダーが一般的ではなかった頃に書いたのですが、こんなにすごい打ち降ろしているのに打つ人打つ人がことごとくショートしてしまう不思議なホールでした。

川の手前にショートする人までいました。ダフリとかじゃなく。
おそらくですが、140yだけど 120y打てば届くかなと考えてPWなりで打っていって、ティーアップしていてしかも見下ろしてから構えるのでスイングがスティープに入りボールがフェースの上の方に当たるなりしてクラブ選択以上にショートしたのかな、とか想像しますが、考えられないくらいみんなショートします。

何度もラウンドしますとね、何番で打ったら確率が良いかが分かってきますけどね。


こちらにも、3打目がかなりキツい登り傾斜になっているパー5と、ものすごい打ち降ろしのパー3があるコースのホールをピックアップして記事にしたものがあります。これは6年前。


何度かプレーしますと、経験値が積み重なって、どのクラブで打ったときに上手く行って、その時の風がどうで、とかでクラブとショットの選択がまぁまぁ合うようにはなってきます。

でも初めてのコースだってありますし、たまにしかプレーしないコースだと覚えていませんので、ジャッジが難しい。


最近では、レンジファインダー(レーザー距離計測器)の多くの機種にスロープっていいまして、高低差の補正をかけた打つべき距離を教えてくれる機能が付いています。
しかしながら、私の個人的な感想としては、あまり私の実感する数字と合致していません。
もっと、DRを平均で280yぐらい打つゴルファーの弾道をベースに計算している(のかどうか分かりませんが)ような気配がします。

そもそも、ボールのところのスタンス取るライがどのくらいの傾斜か、とかは計算に入っていないはず。

ライの状態とかもですが、そういうファクターがあまりないパー3のティーからでも、スロープで示される数字は私には合っていないと感じます。



ここでちょっとおさらいとして、一般的にはどういう高低差の換算がされているのか見てみます。

【高低差】打ち下ろし10ヤード=マイナス10ヤードはウソだった! 打ち上げ 打ち下ろし番手選びの方程式」  鳥海博文プロ - Golf Digest


Uphill & Downhill Yardage Adjustments」   Probable Golf Instruction

How to Calculate Elevation Change in Golf」  Lyle Stefanavich - SportsRec

Adjust Yardage, Trust Golf Swing to Deal With Elevation Changes」  Pete Styles PGA Pro Instructor - Golf Info Guide


ここに貼った以外ののサイトも含め、日本では一般的には、+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離で埋め合わせする計算をベースにしているようです。
(...でもこれでは合わないと思います。みなさんも結果が良くないのでは?)


最初のリンク、鳥海博文プロのアドバイスはきめが細かいですし、実際にご自分でやっていらっしゃる感じがいたします。
PWの弾道の場合と、6番アイアンの場合の弾道を分けて想定し、それぞれに、5y刻みで影響を解説していて実践的です。5y刻みが多少荒っぽいと感じますが、風など他の要因や、クラブの飛距離自体がぴったり10y間隔ではありませんし、十分な目安なのでしょう。


2番目のリンク、みんゴルの解説は補正距離がもう少し大幅です。
10ヤードの打ち上げの場合は1.5~2番手、20ヤードの打ち上げの場合は3~4番手上げる必要がある。と書かれています。
一般に言われている「+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離で」よりも、1.5~2倍を推奨しています。 
個人的には、最低でもこのくらい足さないと足りないな、と思っています。
ただ、記事中にライの傾斜にも言及はしていますが、特にその場合の補正換算は書かれていません。


3つ目のリンク、ゴルフ豆辞典の場合は極めて数学的な分析がなされています。
弾道別の違いについてや、落ちてからの転がりについても解説がされていますが、具体的に何番手増やすとか何ヤード増やすとかは言及されておりませんで、逆に弾道の高・低を打ち分けるような高度な対策に言及されていて、私には手に負えません。


英文の1番目のリンク、Probable Golf Instructionには、弾道のシミュレーション曲線が描かれています。
6番アイアンの弾道で、平地だと162yに着弾する弾道では、20y高い位置では141yで 21y短く着弾、20y低い位置では180yで 18y長い位置で着弾する、と計算されています。
鳥海博文プロと同じく登りの方が打ち下ろしよりも影響は大きい傾向を裏付けていますが、ほんの 3y程度の違いで、そこは鳥海博文プロとは違います。


英文の2番目のリンク、SportsRecでは、15フィート高さが変わるごとに 1クラブずらすことがアドバイスされています。
15フィートっていうのは、5ヤードです。クラブ間の飛距離差が10yぐらいを想定しいてるとすれば、やはり「+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離での 2倍の換算になりますね。
クラブ間距離が15yぐらいある飛ばし屋ゴルファーだとしますと、3倍の換算になります。 


英文の3番目のリンク、Pete Styles PGA Pro Instructorは、「+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離で」をそのまま推奨。 イギリス人なのに高低差をヤードで表現するって珍しいな。普通は高低の表現にはフィートを使いますからね。
しかしこのプロは実際にはこの換算使ってないと思うなぁ。合うはずないし。男子プロはクラブ間のギャップが15-20yぐらいあるのが普通ですし。そもそもフィート使ってないのが怪しい。


サイトではなくてフォーラムなのですが、こういう意見もあります。↓

Uphill/Downhill driving percieved distance.」  Rough rule of thumb for some designers has been 3 to 1 for elevations 10% or less. For example, 10 ft rise/fall over 300 feet would add/subtract 30 feet (3x10) to/from the 300 feet.

10%以内の(それほど極端でない)エレベーションで、例えば 300フィートを打つ時の 10フィートの高低は、30フィートの距離の足し引きで調整する。

分かりにくいですか? ヤードにしてみます。
例えば 150yを打つ時の 3.3ヤードの高低は、10yの距離の足し引きで調整する。
この例ですと、「+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離での約 3倍ですね。


まぁこうやって、ざっと検索してみて見たところで、けっこうみんなバラバラですね。
私が毎回、距離の換算が合わなくても当たり前だったな、と思いました。


私としてはもう少し掘り下げたい意向です。

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さて、そもそもレンジファインダー(レーザー距離計測器)の多くの機種に付いている、高低差の補正をかけた打つべき距離を教えてくれるスロープ機能はどうやって計算されているんだろう? って疑問に思いますよね。

ググってみました。...が、説明されているサイトが見つからずハッキリとは分かりません。

こちらに、とあるレーザーアキュラシーというレーザー距離計測器のウエブサイトに載っていた図があります。


 20y高い位置にあるグリーン上のピンまで水平距離で166yあるとき、仰角は7度程度で直線距離は168yになり、そのままで打っては手前のバンカーに捕まります。
補正したスロープ距離としては、186yを推奨します。

...という図になっています。

このケースでは、ボールを打つライは傾斜していない想定なんですね。
20y高い位置にある166yを186y換算で打てってことですから、たまたまかもですが「+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離でに合致した数字に帰着しています。

レンジファインダー(レーザー距離計測器)のスロープの数字が合わないなー、って感じるのはこれが原因かな。
打ち上げは足んないんですよ、大体。
打ち降ろしも、数値が引かれ過ぎてて逆にまた足りないケースが多いんです。

あくまでも個人的な意見ですが。


もう一つ、分かりやすい図を見つけたのですが(これもウエブサイトではなくてフォーラムで)、弾道が高いプレイヤーAと、弾道が高いプレイヤーBではこんなに結果が違うっていう図です。↓ 



水平で、2人とも同じ150yをキャリーするショットを打っていますが、打ち上げではプレイヤーBがグリーン面に届かずショート、そして打ち下ろしの場合はプレイヤーBが今度はグリーン面をオーバーしてしまうという図です。
これを見ますと、弾道が高いショットの方が高低差には対応しやすい、っていうことになりましょうか。

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ざっと調べてみて思いましたことは、やっぱりキャリーの飛距離をきちんと把握した上で、トータルではなくてキャリーの距離を管理して換算しないとだな、ってことでしょうか。

各クラブのトータルの飛距離でクラブを選ぶと、ことごとくショートする結果になる、っていうことは容易に見てとれます。
だから、+/-10yの1倍、1.5倍、2倍、3倍みたいな話になってくるのでしょうね。


こういってしまうと身も蓋もありませんが、そもそも論として、自分の位置と、グリーン面の高低差の把握の仕方をちゃんと分かってやってる人はどのくらいいるのでしょうか?
「ん-、これは向こうが15フィート(5ヤード)高いな。」とか。
そこが正確ではないから、1.5倍、2倍、3倍みたいなありえないほど大きな認識の差が出ているのでは?

レンジファインダー(レーザー距離計測器)を使う時、ボール側は目の高さから測り、ピン側はちょっと上の旗の付いてる位置で測定するんだろうな、っていう前提で内臓のプログラムは作られているんだろうと想像しますが。
仰角が表示される機種もありますね。

漠然と 2クラブアップ、1クラブダウン、とかではなくて、今後はキャリーがいくつだから何番のこのショットで打とう、的な考え方に変えてみたいと思っています。
その上で、結果はどうだったのかをフィードバックしていきたい。
でもそもそもの高低差の数値を把握する術が簡単ではないですね。

個人的な経験としては、極端な打ち上げのホールで 2クラブどころか 3-4クラブも大きいはずのクラブで打ってみて上手く行った経験が何度もあります。そして普通な程度の傾斜で 2クラブ上げて打ったはずなのにショートだった経験も数知れずあります。
ということで、一般的には登りはアンダーエスティメイトし過ぎ、下りはオーバーエスティメイトし過ぎでは?って思ったりしてます。


今のところの感覚としては、
「10%以内の(それほど極端でない)エレベーションで、例えば 300フィートを打つ時の 10フィートの高低は、30フィートの距離の足し引きで調整する。(= 例えば 150yを打つ時の 3.3ヤードの高低は、10yの距離の足し引きで調整する。)
っていうやつが、トータルの飛距離を使った際には的確かも知れません。
ただし登りの場合だけに限ります。

打ち降ろしの方は、冒頭にも書きましたように、こちらは逆に距離計測器のスロープの数字を使うと引き過ぎていてショートすると思っています。
+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離で」どころか、その半分か1/3で良い実感です。


友達とのラウンド中のやり取りも、「今のはね、150yのクラブでフルで打っていった。」「160yのクラブで軽めに打った。」とかの会話が交わされます。(競技の時はこういう会話できませんですね。)
『キャリーで145yをきっちり打ってみたよ。』ってプロみたいな表現を使う人はそんなにいないんですけど、きっとそういう視点で考えないと距離合わないんだろうなぁ。

今日以降、キャリーの距離に注目して自分の弾道にあった換算を、意識して構築していってみたいと思っています。


7/03/2022

ゴルフコースの距離に関しての考察

Happy 4th of July! 
(Independence Dayってあまり言わなくなりましたね。4th of Julyじゃ意味分かんないじゃん?って思ってます。 )

今回も最近では珍しくなった、初めてラウンドするコースでの写真です。
サンディエゴ住民の友達の誘いで、Balboa Park Golf Course に遠征してきました。


こちらは1番 344y、打ち降ろしのパー4です。
後方にサンディエゴのダウンタウンの街並みと海が見えます。
とても良い景色のホールです。
こういうホールでは、目線が下がって左肩が下がっていってしまわないように、目線を高いところにキープして構えないとミスショットが出てしまいますので要注意です。

2打目は約80y、少し左の木の枝が気になる位置ではありましたが、やや右で奥目の8歩にグリーンオン。
しかし、スタート時間を間違えて教えられ、駆けつけでティアップして練習グリーンにも寄れず準備不足だったこともあり、初めてのコースでグリーンが一日中読みにくかったりもありまして、いきなり3パットのボギーでスタート。


こちらは10番 439yのパー4のグリーンです。


ここのグリーンも景色が素晴らしいです。
私はDRでティーショットしてまずまずの当たりでフェアウエーの右サイド、そこから軽い登りで205y残っていた位置から3W で打ち、写っていますグリーン左のバンカーに捕まりました。
もう少し左の写真からはみ出た辺りです。
上手く打って出せたのですがいまひとつ寄り切らず5歩を残し、このパットが入らずボギーでした。

80切りたかったのですけどねー。
この日は 40 40 = 80 (33)でした。
グリーンが硬くて上手く打ったと思ったチップショットが、3~4歩スーッと行ってしまうケースが多かったのと、グリーンの曲がりが上手く読めませんでした。パーオンが7回しかないのに33パットはちょっと多かったかな。


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今回のテーマは、どうでも良いかもしれませんのですが、ちょっと気になったのでメモ。

この間珍しく南カリフォルニアで雷雨があったのですがその前後、空気が湿っていました。
そうすると、ことごとくグリーンをショート目だったんです。普段そんなに正確に打てているわけではありませんが、飛距離が落ちている感覚がしました。自分のスイングの調子ではなさそうだと感じまして。


1.空気が濡れていると、ボールが飛ばずコースが長くなる。

湿度が高いと、とした方が良いのかも知れませんが、どちらかというと雨の前後と、最中、という感じがします。 (夏の蒸し暑い時は体力的にも飛ばしにくい感じ?)

地面が濡れているとボールも濡れますしね。ボールが濡れていると空気抵抗にも影響しそう。
芝の下の土が濡れているとソールも抜けにくいですし。転がりませんし。

実際多いんです。雨は降られないんですが、早朝ゴルフがほとんどなので朝露とか、スプリンクラーで巻いた水とかで地面は濡れてて靴の中まで濡れるのはよくあります。

距離にしてどのくらい違うのだろう?感覚的には、1-2クラブの間くらいでしょうか?
ご意見を募集します。


2.風が吹くと、実はコースが長くなる。 (桶屋も儲かる。)

これは確実です。
ゴルフボール(弾道)への風の影響 (with Beaufort Scale)」という記事にまとめてありますが、プレイヤーのApex (頂点:弾道の最高到達高度)に比例してボールは風の影響を受けます。
驚いたことに100y打とうが200y打とうが、影響される度合いは同じ。ApexはDRからウエッジまで何番のクラブで打ってもだいたい同じ高さに上がることが知られています。


それで、向かい風の時は 10mphの風で 10y距離が戻されるのですが、同じ 10mphの風が追い風の時は半分の 5yだけ距離が向こうへ流されるんです。横へ流されるのもだいたい半分の 5y。斜めの風の場合は、縦と横で按分します。

そうしますと、ラウンド全体で考えた時には、風が強ければ強いほど距離的にはコースが長くなる、っていう結果になります。
戻される方の影響が倍で効いてきますので。


3.標高が高いとコースが短くなる

標高が高い方のシエラ・スターGCをラウンドした経験から言いましても、空気が薄いとボールがよく飛ぶ実感がありました。感覚的には 2クラブくらい? 標高は約8,000フィート(約2,400m)です。

日本にはそこまでの標高にゴルフ場はありませんが、菅平グリーンゴルフ場は標高が1658mありまして、やはりボールがよく飛んだ記憶があります。

 (ちなみに標高が海抜下214フィート(約-65m)のファーネス・クリークGCの方は、噂では「2クラブ飛ばない」っていう話でしたが、これは主に暑さで体力が奪われる方が原因と思われ、空気の密度的にはそこまで影響がありませんでした。普通の飛距離で用が足りました。)


4.アップダウンの多い山岳コースはコースが短くなる

これはコースに拠るかとは思います。
山岳コースでは、気持ちの良い打ち降ろしのホールを作り、傾斜を戻ってくるために登りのホールも作るわけですが、ホール間のインターバルなどを上手く利用して、打ち降ろしの方が多くなるようにレイアウトして設計しているコースが多いです。 グリーンを終えて、次のホールのティーへはカート道を登っていく、的な。

つまり打ち降ろしの方が、打ち上げのホールよりも多くなり、コース全長の数字と比べるとプレーしてみてコースは短くなる、という傾向になります。


5.気温が寒いとコースは長くなる

ボールがある程度暖まると飛距離はよく飛ぶことは良く知られています。
故意に温める行為はルール違反になりますが、ポケットに入れていて肌温でやや暖まる程度は大丈夫です。
ヨコシンPの実験によりますと、ボールの温度が 0°Cと 30°Cでドライバーの飛距離にして数ヤード違う模様です。ホンダの実験でもほんの数ヤード(こちらの記事は気温と書いてますが実験はボールの温度です)
打った瞬間に大きく変形し潰されたゴルフボール内では温度上昇が起こり、ボールを温めることにはあまり大きな意味はないとも言われています。

一方、気温の高い・低いは、空気の薄い・濃いに影響していますので空気の気温が低い方がボールが飛ばないのも事実でしょう。

大雑把な計算を上げておきますが、

0°Cー30°C (といっても計算式は絶対温度なので-273°C基点で計算します)で、だいたい 207hPa(ヘクトパスカル)くらいの差。
標高で言うと1900mぐらい高いと、201hPaなので、ボールの温度よりも、実は 気温の差による気圧の差の方がボールの飛距離への影響は大きいのではないかと推察されます。私は見積もってみて驚きました。

なんといっても、ゴルフボールは空気抵抗との戦いなので。

それに加えて、寒いと着こんでいて動きにくい、体が冷えて動きにくい、冷たくてグリップが硬い、と、ボールが飛ばない要素が満載です。

飛距離への影響で言えば、この項目を最初に持ってくるべきですが、逆に言うとゴルファーはみんな体感して知っていますのでね。後回しにしました。


6.ディンプル がすり減った、または傷ついたり変形したボールは問題外。(おまけ)

大事なことなのでもう一度、なんといってもゴルフボールは空気抵抗との戦いですので、ディンプルは大きな役割を担っています。


この Myth Bustersの ディンプル付き自動車の実験では、燃費が 3.65 miles/gallon も向上しましたからね!(笑)


6/29/2022

30-100yに関して (今回は60y)

こちらは先日の Santa Barbara GCをプレーした時の、5番ホールパー4、340yです。

写っているのは一緒にラウンドした地元のMichealです。

ティーからはズドーンと40フィートぐらい下がっていってグワーッと登ってくる斜面が見えています。向こう側の平らなところまで打てれば、そこから左ドッグレッグしていって100yぐらいのセカンドショットが残るのでしょうけれども、DRの"キャリー"が250yくらい必要です。
私にはそこまでの飛距離がありませんので、見えている壁のできるだけ上の方へ行くようにお願いしながら打って、着弾したボールが後ろへゴロゴロゴロゴロ戻ってこないように祈るしかありませんでした。
なるべくグリーンに近いFWの左寄りにドローを打っていきまして、残りは多分120-125yぐらいだったのですが、ピンが見えないどころか、その後ろの木さえも目の前の斜面で見えず、しかも強烈に左足上がりのライ。写真ですとそこまでには見えませんが、傾斜きつかったです。
斜面を上の方まで登って行ってピンの方向を確認、傾斜の地面に目印を見ながら後ろ向きにボールまで下がってきて、そして3クラブくらい足して150yくらい打つ換算で打っていきました。上手く打ったと思ったのですが、登り傾斜が急であまりボールが上がったように見えません。方向は良かったのですが、行ってみるとグリーンのちょい左手前にボールが止まっていました。足らないのかー。ワンバウンド目から登り斜面のKIKUYU芝にボールの勢いが止められてしまったに違いありません。
チップショットが1歩に寄ってくれまして、パーセーブできました。


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というわけで題記の件、こちらが「例えば」、ということで考えてみたい状況の一つです。


グリーンまでほぼ平らの軽い上りでグリーンは若干受けています。ピン(白旗)の立っているカップ位置はグリーンの左寄りで、グリーンの手前エッジからは 20yくらいのグリーン真ん中やや後方くらい、カップの手前に緩い段差があって、是非ともピンハイに打っていきたいという状況。

ボールの位置は短く刈られたフェアウエー上で残り60y程度、カップ位置より1.5フィートくらい低い感じです。

グリーンの左側にはバンカーが二つあって要注意です。右側にもバンカーがありますがピンが左寄りのため、そこまでは行かないかなー(場合によってはミスして行くかもしれませんので気を付けないと)、それからグリーンの後ろは傾斜で向こう側に落ちているので、そこまではいかないように注意したい、っていう感じでしょうか。

ライの芝は特に逆目になってはいないけど芝はピチっと短か目。

…このような状況で、どのクラブを持って、どんなショットを打ちますか?


この状況からは、「確実にここから 2打で上がれる」というほどにはやさしくはありませんが、逆に難しい状況でもありませんので、できれば 2打で上がりたいし、悪くてもここから 3打でホールアウトできれば、という場面と捉えることができるかと思います。

意外にも、この状況から4打も5打もかかってしまったり、なんとなく苦手意識を持ってしまっていたり、っていうアベレージ・ゴルファーが少なくない模様です。
これが問題提起です。


特に難しくはないのですけれど、一緒にラウンドしている私の友人界隈で言いますと、このくらいの距離が嫌だっていう人が実に多いです。
まず、本当に 60yなのかどうかが定かでない人が多いです。グリーンが近いとほぼほぼフィーリングで打つため、距離そのものを測らない人がけっこう多いのです。 
で、もしも測って60yピッタリだって分かっても、この 60yを「中途半端な距離」と感じる人が少なくない模様です。

多くのアベレージゴルファーは、例えば 40-70yぐらいを中途半端な距離と捉えているようなのです。

千葉市民ゴルフ場で普通にパープレーでラウンドするマーク金井さんですら、こんなことおっしゃっています。

ちなみにパー5で一番リスクが高いのが40y~60yです。この距離はハーフショットで距離感がつかみづらいですし、案外、ザックリやダフりが出やすい。そしてザックリやダフりが出ると精神的なダメージも大きいです。加えて、ボールがディボット跡やラフに入ると距離感が出しづらく、グリーンオンの確率も下がるのです。グリーンに近づけるとホッとできますが、実は中途半端な距離というのはミスが出やすく、落とし穴も多いのです。これはプロも同じだそうで、2オン狙って失敗して40y~60yを残すと、ボギーを叩くことが多々あるそうです
(アベレージゴルファーにはそういう傾向もあるかなと思いますけど、『プロも同じ』ではないでしょうさすがに。)


それは置いときまして、私の観察では、こういうときに多いのが 何気に56°を持って(人によってはなんと60°を持ちます。)、かなり振ってズバーンって打って、グリーンにはかろうじて乗るけど、ピンには15yぐらいショートします。もしくはグリーン手前の芝に喰われてグリーンの手前でストップしてしまいます。20yぐらいショート。
このパターンをすごく多く見かけます。

グリーンオーバーも絶対したくないし、下りのパットも残したくないし、って思うと、まぁグリーンには乗ったんだから。って自分に言い聞かせて納得してしまうんですよね。
トップしてグリーンをオーバーするようなケースもなかには見かけますが、それ以外はだいたいショート、それも大ショートしています。
しっかり狙い通りに打ってカップをかなりオーバーする、っていうショットはまず見かけません。

上記状況のライからは、56度や60°では実はものすごくショートしやすいんですよね。
あるいは左に引っ掛けやすいです。
ロフトの大きなウエッジは距離を出すときにはあまり扱いやすいクラブではありませんので。

フェースを開いて上手に使うアベレージプレイヤーもいますが、一般的にはスイングが大きくなるとロフトの大きなウエッジはブレやすくなります。
地面の硬さとか芝目の向きとか、その場の傾斜とかいろんな原因でバラつきやすくて。実はダフリやすくもあります。ライによってはトップも出やすい。

ピンの手前に 15yとか20yショートっていう結果って、グリーンには乗っていますが、よく考えたら、打とうとした距離の、下手したら「2/3」しか打っていないのに、満足しちゃっているのです。2パットでボギーは取れますし。少なくともトップして往復ビンタとか、ザックリで2yとかの事態は避けてグリーンに乗ってはいますしね。
(この、『「2/3」しか打っていないのに、満足しちゃう』、っていう表現は以前、『ゴルファーに愛を』というテニスコーチのブログの中のどれかの記事で読んで、「目から鱗、その通りだな。」と思ったことです。 どの記事も面白いブログですので、よろしかったら探してみてください。)


でも難しくはない60yの状況なのに...、このままで満足してると、スコア減りませんよね? 


本で読んだちょっと古い10年くらい前のデータですが、60y前後からのアプローチで、PGAツアー・プロはアベレージで大体カップから平均16フィート(約4.8m)内外に付ける、というデータがあります。 (このカテゴリーの数字が特に良いのはジム・フューリックで、平均でなんと8フィート(2.4m)を切っています。) 

上の写真のような「簡単な状況」に限れば、ツアープロなら16フィートじゃなくてワンクラブ以内に付けてくることでしょう。トーナメントの、ピン位置がギリギリのアンジュレーションのきついグリーンの状況の 60yではありませんから。


グリーンの前もバンカーとかでガードされていなくて、グリーン上もカップまで20yもあって球足が使えるという状況なのに(a lot of green to work withって英語では言います)、SWやLWで行くのはなぜなのでしょう? 
短い距離だからですね。フルショットに近いショットで打っていきたい、っていう一点かと思います。実は利点があまりありません。

例えばですが、LWのフルショットがたまたま65yで、受けグリーンならその場で止まるから、とかの理由だとすれば、アリではあるかな?とは思います。でもロブウェッジってボール側から見るとフェース面がすごく薄く見えて、いかにもトップしそうな気配がします。
使うのが得意な方もいらっしゃいますが、相当な練習量が必要だと思います。(得意って言っても、平均で 16フィート以内につけていますでしょうか?)

私自身は、LWのフルショットとかはミスが出やすいし左にも引っ掛けがちですし、下を抜けて右へショートなんてのもありがちですから、まず使わないことにしています。

さらにこの写真の状況とかですとカップの手前に傾斜があって、カップをショートしたボールは傾斜で戻ってきてしまいかねません。

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私が思うには、60yのショットを身につければ良いと思うわけなんです。

ミスの少ない、大きくないスイングで方向性を重視してラインを出すなら、PWかAWで。
事前に練習をしておいて、50yキャリーとか 55yキャリーの 60yを打てるショット、とか、トータル 60yぐらいのショットがあれば、それで打てばいいだけなので。
転がり分を増やすなら、9番アイアンを使っても良いと思います。

ちょっとだけ高低差があってカップの方が少し高い位置にいるのを計算に入れれば、63-65yぐらいの計算で距離が合いそうなストロークを使って、キャリーで50-55yくらいでしょうか?
そういうショットを、あまり高く上げずにポーンと、ゴミ箱にゴミを放るかのように、シンプルに打てば良いケースです。

この写真のピンまで 60yの状況は、難しくはない状況であるべきだと思います。


100yがちょうど良い距離で打ちやすいと思ってるゴルファーが多いと思うんですけど、...本当に? (←過去の記事)
16フィート(約4.9m)以内に付いてますか? 
あるいは、ちょいズレて 93yとか 107yからだったらどうなんでしょう?