8/09/2021

南カリフォルニアの古いコースに特有の激ムズのKIKUYA芝のライをご紹介します。

久しぶりにSan Dimas Canyon GCをプレーしてきました。



グリーン手前のフェアウエー中央にオークの木が立っています。
木の左下にあります赤いピンフラッグが見えますでしょうか?

日本には 2グリーンのコースが多くて、そのためもあってフェアウエー中央付近に木が生えているレイアウトはちょくちょくあるそうですが、米国のコースにはあんまりありません。
ここはちょっと珍しい例ということになります。


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さて、新しく Edel Golf のウエッジを導入した (←一つ前の記事) のは、『究極のゴルフ fromUSA』の Toshiさんから「このウエッジはバミューダのラフからも簡単に出せる。もうほぼチートでしょう、これ。」って聞いたから、...これは大の苦手のKIKUYU芝でも出てくれるかも?って思ったからなんです。

ちなみにラフの芝の違いとしては、Toshiさんが「日本のラフは簡単に打てちゃうから、今回のオリンピック (霞ヶ関カンツリー倶楽部)でも、PGAのプロが初日の最初の方でみんなチップショットの距離感をオーバーして打っていたでしょ?」「みんなすぐにアジャストして、そっからはもうボギー打たないからスコア伸びるよね。」っておっしゃっているくらいで、日本のラフとはちょっと違います。
ジョージアやフロリダのバミューダの粘っこいラフは格段に出にくいそうです。

で、、私の周辺コースに多くあるKIKUYU芝は、ジョージア州とか東海岸各地のバミューダ芝とも趣が違って、とにかくゴワゴワしたものすごく根っこの強い芝で、それこそ普段慣れていないPGAのツアープロがトーナメントでザックリやる場面がちょくちょく見られるくらいには厄介です。


KIKUYU芝
https://en.wikipedia.org/wiki/Pennisetum_clandestinum


東アフリカの原産だそうです。
伸びるのが早くてアグレッシブな性質があり、オーストラリアやニュージーランド、南アフリカや南カリフォルニアで多く見られる、って書いてありますね。

南カリフォルニアの有名なコースですと、今年 全米オープンが開催されたトーリーパインズとか、今年Genesis Openが行われた (過去にはメジャーも開催されてます) リビエラ・カントリークラブとかも、このKIKUYU芝のコースです。

南カリフォルニアのコースは、市民コース、パブリックコース、プライベート・コースに至るまで、KIKUYU芝のフェアウエーとラフ、ポアナ芝のグリーン、っていう組み合わせのコースがとても多いです。 古からあるコースは特にこの組み合わせがほとんどです。


いくつか写真を撮ってきました。
ゴワゴワっとした、厄介な感じが上手く伝わると良いのですが。


なんといっても、この海老腹のような硬い硬い根っこが特徴です。



横に伸びていて、とても強いです。
こういう、緑色じゃない部分が露出している場所を探して写真撮りました。
硬そうなイメージが湧きますでしょうか?

ということで、ライの方に。


まずは典型的なファーストカットのラフのボール。


強い芝の葉っぱに支えられて、ボールがむしろ浮いちゃう感じがします。見た目では。
この写真見ても、ボールもくっきり見えてますし、浮いてる感じに見えますですか?

しかしながらこの写真の状態は、実はボールが下半分埋まってます。
ものすごくしっかり打たないと、「バフッ」ってなって、クラブが食われて飛距離が大幅に落ちます。
半分トップ気味ぐらいにボールに直接コンタクトを心掛けて打ち、ボールがフェースを離れた後クラブが食われてもいい、ぐらいな感じで打っていけば大丈夫な、厄介度40%ぐらいなライです。(個人的な感覚の評価です。)
見た目で侮れません。


(KIKUYU芝でも、フェアウエー上のボールを打つ状態は一応打ちやすいです。厄介度10%ぐらいです。)


そしてこちらが、やや深めなラフのライ。


このライは、ボールの深さのジャッジさえしっかりできていれば、見た目ほどの恐怖感は必要ありません。バミューダでこの深さですとネックにまとわりついてクラブは回るしどこ飛ぶか分かんないかと思いますが、KIKUYUではこれはショートアイアン以下でしっかり打てば大丈夫です。(ただししっかり振るので10yとかの短い距離は無理ですし、スピンも全然かかりません。)
ボールの深さのジャッジっていうのは、つまり足が沈んで地面の高さに立てていれさえすればボールにはコンタクトしてくれると思います。厄介度50%


そして、多くのKIKUYUに不慣れなゴルファーが陥るザックリの罠、簡単そうに見えてものすごく厄介なライがこちらです。


ボールは完全に浮いているように見えます。
多いのが、グリーン周りの花道などの、ショートカットのタイトなライです。
花道だし、大体転がせばいいぐらいなグリーン周りのライでサンドウエッジを持った日には、必ずソールのバンスが自分の見えないところで思いっきり引っ掛かって、ザクーッ!!ってなって、1yも飛びません。
芝の葉っぱが本当に強いので、この写真のように芝目が逆目になっていますと、ピッチングとか8番アイアンで転がそうとしても引っ掛かります。しかも芝の密度が濃い。
ものすごく厄介です。 厄介度90%

グリーンに近ければ、逆にパターで転がす分には芝の上を滑るように転がってくれます。葉っぱが硬いので。
4y以内でスプリンクラーヘッドが途中にあったりしなければ、間違いなくパターを推奨いたします。
大概グリーンにほど近くて、10-15yぐらいのライなので、振り幅が小さいということも災いします。クラブが全く抜けてくれません。

これがしかし打つ方向が順目もしくは横目の芝目であれば、ほとんど問題を感じずに普通に厄介度10%ぐらいでチップショットできると思います。


そしてこちらの、やや長めのカットの逆目のライ。



これも厄介です。
ボールは浮いているように見えるのですが、運悪くカップに向かって逆目に置かれてしまった場合には、もうザックリ覚悟で打っていくしかありません。
ただ救いは、ひとつ前のライと違って、20-30yあるケースが多いことです。
振り幅が少し稼げますので、もう少ししっかりと打つことができます。 厄介度80%

グリーンのすぐ近くでPGAのツアープロが思いっきりフェースを開いて大きなスイングでちょろっとボールを上げて打っている場面も見ました。
強く振ることができれば、クラブヘッドが抜けてくれますからね。



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こちらに参考のために厄介度90%の花道とかの逆目のライで、ウエッジをなるべく打ち込まないように表面を払うように擦ってストロークして芝目がどうなるか試してみた写真を上げておきます。


後で考えたら、写真撮る時に余計なところにボールを置く必要はなかったのですが。
ボールの右真後ろ、ボールの左上の方、ボールの左下の矢印が差しているあたり、3か所に跡がついています。
クラブが逆目に当たって、芝がモコっと抵抗した跡です。

こんな打ち方でボールを打った日には、1yも行かないか、もしくは弾いてトップしてグリーンの向こうっ側までカッツーンと大オーバーです。

写真みたいに、別の人が打ってモコっと持ち上がった芝がボールの真後ろにあったりしたら、もう冷や汗ものです。

本当に悪夢の様に厄介なライです。
そんな風に見えないと思いますが、トーナメントでPGAのツアープロでさえやらかしている場面をいくつも見ましたので、間違いなく厄介です。


今年の全米オープンは久しぶりにトーリー・パインズで開催されましたのでそういう場面が見られるのが楽しみでした。
トーリー・パインズでは毎年ファーマーズ・インシュランス・オープンが開かれていますが、あれはいつも1月の開催で、芝がまだ時期的に強くないんですよね。
でも、全米オープンが行われた 7月ともなると、KIKUYUの本領が発揮されます。

フィル・ミケルソンや、金メダルを獲ったザンダー・シャフリーなんかは南カリフォルニアのゴルフ場に慣れていますからそういう場面は見られませんでしたが、パトリック・リードがグリーン横わずか 5yからザックーって1yしか行かないのやったり、ディシャンボウもラフからシャキーンってシャンク気味にボールが出ちゃったりしていました。


で、まぁそういうことで、こういうKIKUYU芝でEdel Golfのハイバウンスウエッジでソールに溝まで掘られているウエッジはいったいどういうパフォーマンスをするのか?っていうのが、私の興味です。(^^)


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検証した動画を貼った記事をアップロードしました。
  ↓



8/03/2021

Edel Golf のハイバウンス・ウエッジ、Digger Grind Sole 58°ロフト


こちらは Upland Hills CC、10番ホールの脇で撮った写真です。


いかにも南カリフォルニアのコース、って感じます。

ここは元々が距離の短いコースで、C. C. の名の通り大昔はプライベート・コースだったのですが、ずいぶん前からパブリック・コースになってます。10番と18番ホールを宅地用に売却してコースの延命を図ったため、さらに短いコースになってしまいました。

Cucamonga Peakの山頂を望む立地にあって、でもコースはほとんど平坦で、歩きのラウンドにはちょうど良いコースです。


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58°のウエッジ、バウンスが強烈なハイバウンスで 25° もある Edel Golf の Digger-Grind ソールのモデルを、「究極のレッスン」の Toshiさんと 3284Pから『もうチートってくらい簡単』『ものすごく良い!』ってことで絶賛のご推奨があったので、まずは旧モデルを購入してみました。

ちなみに 3284プロは気に入り過ぎて代理店契約を結ぶ運びになった模様です。
ご購入の際は是非とも 3284プロのYouTubeかインスタグラムからコンタクトしてプレースタイルに合うウエッジを見繕ってもらうことをお勧めいたします。




こちらの写真が、私の購入したD-Grindのハイバウンスが見えるように撮った写真です。


リーディングエッジよりもソール中央付近がはるかに高くなっているのが見えるかと思います。バンス角にして25度くらいあるらしいです。


私はカリフォルニア州におりますので、こちらの中古品を入手いたしました。


刻印は元のオーナーのお名前でしょうかね?

とても良い状態で売られていました。


ソールやヘッドの背面には多少の擦過跡などありますが、フェースのグルーヴ溝はまるで新品のような状態です。

まぁ使えばすぐに傷は付いてきますが。


シャフトは私も好きな KBSの Wedgeフレックスが挿さったものです。


ソールには、独特の溝が形成されています。


この形状が Digger-Grind と名付けられたものだそうです。

Toshiさんによると、粘いバミューダのラフからでも簡単に打ててオートマチックに出せちゃうそうです。
バンカーなんかも、なんにも工夫しなくても普通に打てば出る。っていうことでした。


そんなの聞いちゃったら、大の苦手の KIKUYA芝の逆目のライに持って行って試してみない手はないじゃないですか。

見た目があんまり好みじゃなくて今まで手を出しませんでしたが、そういう話なら!ってことで入手。

早速ショップに持って行って、ロフト角 58度とライ角 64度 (←標準値です。) をチェックしてもらって、結果微調整。ステンレスですが、少々ならアジャスト可能な素材と聞いていましたので。


Toshiさんがインスタライブで試しに使ってみていらしたのが、やはり旧モデルのこれと同じモデルのウエッジでしたので、新型のものでなくても大丈夫と思います。


C-Grind、T-Grind、V-Grind、そしてこの D-Grind の 4種類です。
3284プロは、V-Grind がお勧めだそうです。


コースに持って行っていろいろと試せましたら、またご報告いたしますので!


7/29/2021

オーバースイングの修正ドリル (DR編)

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7/29/2021

こちらの 2枚は、Supertwilightという夕暮れプレーでの Lakewood CCの写真です。
いつも 12-16 ホールぐらいプレーして日没になります。18ホール回れない時間帯はグリーンフィーが半額以下になります。(^^)

11番ホールのフェアウエー脇の池


14番ホールのもうすぐ日没


18ホール追われませんし、スコアも付けませんので、練習のつもりでいろいろ打ちます。
新しい夕暮れプレー友達もできました。
このラウンドがいちばんリラックスしますので、かなり好きかも知れません。(^^)

夕暮れプレーとはまた別の、早朝 9ホールのプレーというのもありまして、これもグリーンフィーはだいたいどこのコースも半額になります。


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さて題記の件ですが、早朝の 9ホールのプレーで Lakewood CCのクラチャンの Markに会って知り合いまして、何度か一緒にプレーするうちにいろいろとアドバイスをもらいました。

「だいたいみんなテークバックが大き過ぎるし体が右に流れちゃってるんだよね。」
「トップ作ってみ?」って言われまして、トップで止めたところでグリップをグイって引っ張られますと、よろよろよろ~っとよろけてしまいます。

「コンパクトにトップを作って右の太ももの内側に力込めてみ?」っていうことでやってみますと、グリップを後ろから引っ張られてもよろけません。

その時はちょっとしたアドバイスでしたが、トップをコンパクトにするにはものにするにはどうやればできるようになるんだろう? って思いまして、練習場であの時の感覚を再現するべくいろいろと試してみました。


テークバックの手の位置に意識が行ってしまいますと、「コンパクトに止める」という方向性になってしまって本末転倒でパワーが出せません。
(ちなみに英語では Short Swingっていう表現をします。)

むしろ、「右足の太ももの内側に力を込める」という部分だけに意識を集中してみては?と思いました。
それでとりくんでいますのが、こちらのドリルです。 ↓


 
見たまんまですけれども、野球のバットスイングのテークバックのイメージで右足の太ももの内側に力を込め、そこからアウトサイド低めのボールを打つかのようにアタックしていっています。

素振りを数回繰り返し、イメージが消えないように普通に構えてドライバーを打ってみました。

トップのオーバースイングが多少コンパクトに収まると同時に、一番の悪癖だったトップで左に突っ込む癖が軽減しているように思います。
もうちょっと直したいなぁ。 

このドリルを続けて行ってスイングの改良、コンパクト化をもっと進めていきたいと思っています。



このドリルのスイングと、ひとつ前の記事のドライバーがものすごく具合いが良いので調子に乗りまして、Driver off the deck (直ドラ) を練習してみました。
なかなかボールは上がりにくいですが、思ったよりも打てるように思いました。

パーシモンのウッドのドライバーや、そのあとの GBB (グレートビッグバーサ) くらいまでは高重心設計のヘッドでしたので、普通に直ドラを打ってはいましたが、それ以降のドライバーはどれも低重心設計でフェースの下の方でボールを拾ってバックスピンで上げるようには出来ていませんので試しもしませんでしたが、スペックが合っているドライバーと、たぶん TaylormadeのSpeed Pocketのおかげできちんと当たれば結構飛んでくれるようです。

先日コースでも試してみましたが、私の 3Wではどう頑張っても届かない 236yの軽いアゲンストからグリーン奥に乗せるショットが打てました。

今度いつかできたら動画を撮ってポストしてみたいと思います。


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追記: 8/11/2021

最後のところに、「今度いつかできたら動画を撮ってポストしてみたいと思います。」と書いていましたが、意外に早く撮影する機会に恵まれました。
友達が面白がりまして、Marshall Canyon GCを一緒にラウンドした際にスマホで録画して送ってくれました。



けっこう良い音でバチーンと打てたところが撮れて嬉しい限りです。(スイングはまぁいろいろ直したいところが見えるのはいつものことなので。(笑))

5番ホールかな。結果的には、グリーンの右に外してバンカー越えの約 26yのラフからのチップショットが残りましたが上手く寄ってくれましてパーが取れました。
チャレンジして打って行った甲斐があったと思います。

...手前20-30yに刻んだ方が優しいチップショットが残るんじゃないの? っていうのは確かにそうなんですが、方向が上手く合えばグリーンオンもあったかもしれないショットですので、特に手前が池とか条件が悪くなくて、ボールのライが良ければ積極的に打っていくマネージメントも悪くないと思います。(^^)