先日の、Extreme 19thという記事に追記しようと思ったのですが、新しいエントリーを使って追記します。
まず思いましたのは、「仮に私がこの19番ホールにプレーしに行ったとして、飛距離的にワンオンできるチャンスはあるんだろうか?」ってことですね。
懸賞の1億円はともかくとして、私にはワンオンできるチャンスの無いパー3だとしたら面白くありません。
百歩譲っても、せめて手前70yまで用意されているフェアウエーにだけでも届かなければ。
(何回も打たせてもらえるのかどうかは疑問ですが)打っても打っても届かないようであれば、打ってみたくなりませんよね、気持ち的に。
でもって、サイトにあった図をもう一度見てみます。
確か水平換算で280y相当飛ばすと、ちょうどグリーンに届くような感じで書いてあったような・・・。
およよ!
280mじゃん! ヤードじゃなくて!
って、ことは、280m(約306.2ヤード)飛ばなくちゃいけないの?
それも水平距離のキャリー?
ってか、キャリーだけで306.2yって言うと、・・・ゲーリー・プレーヤーでも届かないんじゃないの??
なんだろうなぁ、これ。
ちょっとこの図はちゃんと検証してみる必要あるかな?
と、思いまして。
で、ピタゴラスの定理でティーインググラウンドからグリーンまでの距離を確認してみると、
高さ430m。水平距離が470mがグリーン手前エッジだからプラス15mぐらいして485m。
430の2乗と485の2乗を足してスクエアルート(平方根)を取ると・・・、
あれ?645m?
ますます遠のいてるじゃん!
で、逆算してみますと、上記の図に描いてある587mというのは、ティーインググラウンドから一番近いフェアウエイ(水平距離で400m)までの斜め直線距離でした。
なんといういい加減!(笑)
これは真面目に検証してみましょう。
ボールのスピン量とか、空気抵抗とか、そういう計算はちっと難しいですけど、放物線で近似して、大体の感じを掴むだけでも、大きくは間違っては居ない数字が出るでしょう。
パラボラ(放物線)の方程式はこうなります。↓
この方程式に、ボールの初速や打ち出し角を入力して重力加速度で計算してみます。
(ちなみに南アでの重力加速度は、9.80665よりも大きい数字になる(つまりボールはより落ちやすい)はずですが、ここは一応世界標準になっている数字を使います。まぁ誤差範囲ですから。)
最高到達点までは、ボールのスピンとディンプルによる揚力が大きく影響すると思いますが、ボールが落ち始めてからは、きっと放物線に近い軌道で落ちていくはず。
平地で打つティーショットには最適の打ち出し角がありますが、430mもの高さがあるんですから、低く打ち出して横の距離を稼げば、うまく高さを利用すれば、もしかしたら届くかもしれません。
計算する上で、ちょっと問題点があります。
ヘッドスピードのデータは巷でもよく耳にしますが、ボールの初速のデータって言うのは、あんまり出回っていないんですよねー。
まぁそれで、平地でのキャリーの飛距離を前提に、逆算してボール初速に使用しようと思います。
例えば、キャリーで309m飛ぶなら55m/s、キャリーで255m飛ぶなら50m/sって具合です。
方程式でいろいろ確認してみますと、ボール初速が50m/sあれば(キャリーで279y(255m)飛ぶということですのでヘッドスピードにして48m/sぐらいってことになりましょうかね?←この換算は方程式とは全然関係ありません。(^^;)、430mの高さから普通にいつもどおりにショットして、水平距離で
482.6m飛んで、ちょうどグリーンに届く計算になりました。
よかった、キャリーで306ヤード飛ぶ必要は無さそうです。
それで、この時の飛行滞空時間が、13.65秒。
・・・あ、あれ?
ゲーリー・プレイヤーの言ってた、24秒ってのは?(x_x)
雰囲気でテキトーに24秒とかって言ったんでしょうか?(笑)
空気抵抗で、方程式よりゆっくり落ちる可能性も無きにしも非ずですけどねー、いくらなんでも13秒半が24秒は無いでしょう。
(ちなみに、ボールを430mの上空からボール初速0で真っ直ぐ落とした時、かかる時間は計算上、空気抵抗無しだと 9.365秒になります。)
で、ですね、ボール初速が50m/s出せる人が、10度ほど低く打ち出しますと、理屈上、横の距離がもっと稼げます。
50m/sで、521.6m。滞空時間は短くなって12.735秒です。
これだとグリーンオーバーして奥のブッシュ行きですね。(笑)
さて、それでは私の飛距離で届くかどうかの計算です。
ボール初速が46m/sだとしますと、水平距離にして最大出せるのは215.6m(約235.8y)。
んー、こんなもんかなー。ラン入れて250-260yですからね、私のドライバーの飛距離。
普通にいつもどおりに打っちゃいますと、水平距離にして431y飛んで、なんとかフェアウエイの真ん中あたりに届きそうです。(^^)
そして、グリーンに届かせるべく、打ち出し角度を最適化して、なんとか届く方法はないかと模索。
低すぎますと、滞空時間が短くなって水平距離が稼げません。
高すぎますと、上に上がる分だけ滞空時間は伸びるものの、せっかくの高さを活かせずやはり水平距離が稼げません。
少しずつ下げて行って確認してみますと、約20度ほど低く打ち出すことが出来れば、水平距離にして481.7m、なんとかグリーンに届きそうです!(^^)
ただし! ・・ついては、ボール初速を落とさずに低く打ち出すショットが出来なくてはならない。
ちびしー。(笑)
でも、普通にいつものいいショットを繰り出せばフェアウエーには届く、っていうのは朗報です。(^^)
それと、本来は、当日の風を読まないといけないと思われます。
いずれにしても、とてつもなく難しいショットになりそうです。(笑)
***
追記です。
計算が間違っていました。
続きも含めて動画のある記事をアップしましたので、そちらをご参照下さい。(^^;
2 件のコメント:
素晴らしい計算です。
滞空時間の差は恐らく空気抵抗による落下速度の限界によるものではないかと。方程式だと雨粒の落下速度が殺人的になるあれと同じかと思いますです。
ゲーリーさんは自分で打ってそこにグリーンを作ったと考えることも出来ますね。
Posted by:Uすけ at 2008年10月14日(火) 16:16
Uスケさん、コメントありがとうございます。
滞空時間、空気抵抗でもう少し長くなりそうだということは考慮に入れたとしても、13秒が24秒はちょっと無いかと思われます。
ゴルフボールにはディンプルがありますから、ボール後方に出来る空気の渦による抵抗はそう大きくならないみたいですよ。
たとえ回転(スピン)を失って揚力が無くなった後でも、ディンプルは効果的に働きます。
ここ(http://kt.dse.ibaraki.ac.jp/Golfball/Dimple.html)にあるグラフを参考にしてみますと、まぁ無抵抗の理論値から15-6%程度遅くなる程度だろうとされています。(茨城大の授業で教材になったんでしょうかね?)
ご指摘の雨の話も書いてありますね。
抵抗なしの13秒に対して・・・結論的には、まぁ15秒がせいぜいかな、ってところでしょうかね。
実際打った人が24秒って言ってるんだから24秒だろ?っては思いますが・・・、HP自体かなりいい加減ですからねぇ。
それと、ゲーリー・プレイヤーの人となりとかレッスン番組での物言いとか見てますと、テキトーに24秒って言った可能性も大です。と私は感じます。(笑)
ゲーリー・プレイヤーのコメント例を、根拠としてあげときます。(数字が絡むとすごいアバウトです。)
“Guys, when you get to 70, you're allowed a mulligan.”
“If there's a golf course in heaven, I hope it's like Augusta National. I just don't want an early tee time.”
“Our entire country attracts six million tourists a year, compared with 50 million for Orlando,”
“I remember. That's the year I won at Augusta. That's the year I won three tournaments going into Augusta.”
“Being up one point is irrelevant. It's like a mile race and you're 50 yards ahead. There's such a long way to go.”
“I got so strong I felt like a giant, ... When I stood on the tee with Arnold and Jack, I was tiny compared to them. But I never believed they were bigger than me. So the mind is so fascinating.”
Posted by:やきそばパンZ at 2008年10月15日(水) 10:12
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