2008年のUSオープンでタイガーと歴史的な死闘を演じたロッコ・メディエイト、かなりの不調に陥っていたんですね。
Qスクールを受けなければならないところまで来ていたようですが、先日のFrys.comオープンで優勝して、一気にエグゼンプションが取れることになってほっと一息だそうです。
そうでなければ、賞金ランクで182位。 ジョン・ディアー・クラシックでの15位があるくらいなものでしたし、苦しいところだったみたいです。
Frys.comオープンでは、初日に3番ホール(191y)でホールインワン、2日目には4番ホールでイーグル(160y)、3日目土曜日には15番のパー5でイーグル(111y)、最終日には17番でイーグル(116y)と、
神がかり的に 100yの外から放り込みまくったそうです。(笑)
2年間のエグゼンプションがあれば、50歳でチャンピオンズ・ツアー入り。
2年間のエグゼンプションがあれば、50歳でチャンピオンズ・ツアー入り。
神の思し召しだったのでしょうか?♡
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さて、本題です。
このところ、立て続けに細貝隆志さんのお本の関連の記事をアップいたしましたが、実はありがたいことに細貝さんにも(みなさんからのコメントも含めまして)読んでいただけております。(^^)
(細貝さん、ありがとうございます。m(__)m)
・ 「パット・エイミング教本」
・ SFSS打法に恐怖のDHSシナリオなし?!
上記記事のコメント欄では、
私自身、conscious(意識)には、振り子のようなつもりでストロークしていました。
しかしsubconscious(無意識)には、テークバックに比べて3倍も速いしピードで(まさに)ストロークしていた、ということが、スーパースロー・ビデオの撮影によって判明しています。
完全な振り子での計算は、実質のストロークに合うはずがありません。
というようなことを書かせていただいたのですが、
・・・細貝さんからメールの返信をいただき、再考するにいたりました。
とても説得力のあるご説明だったからです。
ちょっとその部分を抜粋してみます。
パットの距離と振り幅の関係ですが、結論から言うと、私は長尺パターでは「距離は振り幅の二乗に比例する」に近いと感じていますし、また、実際にパターを振る際には二乗法則が成り立つように右手の力の入れ方も「振り子」的な感覚を保つように心がけています。これに対して一般の人の間には「距離は振り幅に正比例」という考えが根強くあります。
Zさんがご指摘のように、誰も手を離してパターだけを振り子にしてボールを打つようなパッティングをするわけではありませんし、ダウンスストロークでは必ず手でパターを「積極的に押して」(パター振り子固有速度の)2倍や3倍の速度となっていますから、完全な振り子の場合の「距離は振り幅の二乗に比例」理論は当てはまらないと考えるのは当然です。少しでも物理の素養があれば、「振り幅が大きくとも小さくともいつも同じ力具合でパターを押すように心掛けている」という自身の感覚から、パターは等加速度運動をしていると考えたくなります。
パターヘッドが等加速度運動(例えば、物体の自由落下の運動)でインパクトまで加速していると仮定すると、力x移動距離(力の方向への)はエネルギーですから、テークバック量はボールをヒットするエネルギーに正比例する、すなわち振り幅とパット距離は正比例するとの結論に達します。
しかし、この結論は実感と異なります。多くのゴルファーは4m程度の距離は25~30cmくらいテークバックするのが普通(一番感じよく打てる)でしょう。では16~20mのパットの場合にテークバックを4~5倍の1m以上もするかといったら、ほぼ絶対にといっていいくらいにそんなに振り上げることはありません。1mの短い距離を打つときにも、プロなどのスムーズなパッティングが出来る人ほど15cmやそこらのテークバックは取ります。この「実感」はむしろ「二乗に比例」に近いように見えます。
「振り幅=距離(正比例)」と「実感」はなぜ違うのでしょう。それは人間は「腕を振る」という動作においては等加速度運動は不得手だから(やっていないから)です。人間にとって歩くときに腕を振る動作が一番慣れているし無意識に行えるし、従って無理のないストレスを感じない動作です。この時の腕の振り方は正に振り子そのものです。腕がどの位置にある時にどのくらいの力を入れているかに意識を集中してみれば分かりますが(振り子の力が角度αの正弦sinαであるのと同様)、振り上げたところで力が一番強く、腕が真っ直ぐ下の位置を通過するときには脱力しています。
以上のことから、人間の感性に適合した自然なスムーズなパットの打ち方は、腕を歩く時のように振り子の意識でスウィングするのがよいことが分かります。理に適っているので、多くの人が無意識のうちにこの打ち方に収束していくため、結果として「実感」は「距離は振り幅の二乗に比例する」に近いことになるのです。
みなさん、いかがでしょう?
私のブログを読んで下さっていらっしゃる方々はご存知ですが、私は今までに自分のテークバック量とボールの転がる距離の関係を、グラフ化して記録しております。
(標準的速さのグリーンで平らなグリーンの場合の数字です。)
・ テークバック相関グラフ
・ペンデュラム+アームマッスルのミックス・ストロ-ク
上の方の記事では、ノリさんのデジタルパットも大解剖させていただきまして、スタンス幅の設定によって断続的ではありますが、それぞれが直線的(つまり「距離は振り幅に正比例」しています)でした。
下の記事では、私自身は4.9mまでは直線的、そしてそこからは(ピュアなペンデュラム式では無いためか?) なだらかな曲線になっていて、併記いたしましたデーブ・ペルツ自身のデータも、(30フィート以下のみながら)直線的、つまり距離は振り幅に正比例していました。
ところがですね、こちらのグラフをご覧ください。
(拡大しないと見えませんですね。(^^;)
ピンク色の数字とグラフ上の線が、「距離が振り幅の二乗に比例する」として、私のプロット・データに近似してみたものです。
(ちなみに比例係数は、12.9です。4.9m以降14.7mまでの平均値を取りました。)
テークバック量を、ミリ単位で調整しているわけではありませんので、私のデータ自体は1cm、2cm飛びになっていて、ある程度3本の直線と取れないこともありませんが、こうして二乗に比例した平方根曲線として近似してみますと、私が4.9m以降を打つテークバックは特に、非常に良い一致を見せているような気がして来ます。
(本来、ピンク色の線にはプロット点は要らないのですが、数字自体も対比するためにも入れておきました。)
1歩を11cmのテークバック、3歩を19cmのテークバックと言う辺りは、私的にはちょっと打ち過ぎてしまうと思いますが、逆に言えばそれくらいテークバックしても、加速感を殺せば打てなくもない気もします。
ましてや、私のconscious(意識)の部分では、肩からパターヘッドまでを腕に振り子運動をさせている気持ちでストロークはしています・・・。
そしてなにより、物理法則的には「距離が振り幅の二乗に比例する」方が理に適っているようにも思えます。
一方、デーブ・ペルツの本にはペルツ自身のデータの他に、「perfy」というロボットのデータも出てきます。
こんなやつ↓です。(笑)
pils (ピュア・イン・ライン・ストローク)式のペンデュラム(振り子式)・ストロークを完璧にこなします。
この人(?)のデータも、実は「0を通らない直線」なんですよね。
上の図のD.P.のラインよりもさらに上方にもう少し急角度に立ちます。
D.P.と比較して、腕(振り子のように動く部分)の重量が軽いために、振り幅が大きくなるからだそうです。
(この人のデータも、本には30フィート(9.1m)までしか出てきません。)
ノリさんも、ペルツも、しかもロボットのperfyも直線的(つまり「距離は振り幅に正比例」)なデータをお持ちです。
(正確には0を通らないので本当の「正比例」ではありませんが。)
ちょっと分からなくなってきました。(笑)
(↑無責任な!(笑))
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追記いたします。
細貝さんのサイト、「パットのお悩み解決広場」に、細貝さんのテークバックと距離に関する細貝さんの見解をさらに詳しく書き加えていただいた旨、ご連絡をいただけました。
「よくある質問 Q&A」の中にあります。 →(ここをクリック)
(細貝さん、ありがとうございます。m(__)m)