1/13/2011

パッティング成功率: 人間の限界値



実は「パット・エイミング教本」の著者、細貝隆志さんから、先だっての「G-Macの強さの秘密」という記事を読んでくださったということでメールを頂きました。

中身は、人類が到達できる限界のパッティング精度というお話です。

(クリックで細貝さんのHPに。)


非常に興味深い内容とデータですから、私だけが楽しむのでは勿体ありませんので、みなさんにご紹介しようと思います。(^^)

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まずは、ベースになりますのが、細貝さんのホームページ、

パットのお悩み相談室

の、よくあるQ&Aコーナーの最新更新Q&A、「パットが入る「確率」についてもっと説明して下さい。(←クリック)と言う記事を読んでいただく必要があります。


ちょっと難しい内容ですが、細貝さんが統計計算上で予測したパットが入る確率を、アベレージ・ゴルファーと、プロレベルの正確なパッティングに分けて想定し、標準偏差の正規分布を基本にして計算してみた、というデータです。

さらにジャストタッチ(30cmオーバー)で打つ場合で想定される差でありますとか、また、3パットが出てしまう確率の計算ですとかが、計算結果として表に整理されています。


プロとアマではどの距離でどのくらいの差があるのか。
3パットの確率は?
どの距離はどのくらいの確率でカップインするものなのか?
非常に面白い考察です。


私が今年の目標を書いた記事の中で、

> 「1歩に寄せていれば85%はカップイン出来る確率が、2歩ですと約50%3歩残すとカップインは20%弱になってしまうのが私くらいのアマチュアの平均値ですから、そこの微妙な差が大きく打数には反映します。」

と書いておりましたのですが、ずばり細貝さんの想定で計算されたアベレージのアマチュアの数字と適合しています。


これが前提です。
(リンク先の詳細の内容はちょっとハードル高いですかね?)

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そして、私のG-Macの記事で、PGA Tour.comで非常に詳細なデータを公開していることを知った細貝さんが、上記の想定して計算で出てきたデータと、PGAのデータとの照合にトライしてみた、ということでわざわざメールを下さったのです。

メールの中の、そのデータ照合の部分の記述をそのまま載せます。


先日の私の記事の関係で、私自身は「putting」の中の
距離ごとのワンパット成功率(Putting from xx feet)と、
距離ごとの3パット確率(3-Putt Avoidance xx-xx feet)の二つに
特に興味を持ちました。


各該当項目の中のランキングトップと100番目のプレーヤーの
データを抜き出して、先日の私の記事中の数値モデルから得られた、
「トッププロ」(あるいは『人間の限界』)レベルの計算値(理論値)と
対比してみたのが次表です。

Putting from ○○feet(カップインした確率)
パット距離   #1確率 #100確率   理論値
---------  -------  --------   ------
0.9m以下    100  % 100  %      99.8 %
0.9~1.2m    99.0       91.0          97.4
1.2~1.5m    95.5       80.6          94.2
1.5~1.8m    87.8       69.0          85.3
1.8~2.1m    81.5       58.6          78.0
2.1~2.4m    66.7       49.1          71.2
2.4~2.7m    69.0       45.0          64.6
2.7~3.0m    60.9       40.7          58.9
3.0~4.5m    37.7       29.8          45.4
4.5~6.0m    30.5       17.5          30.8
6.0~7.5m    21.3       12.1          22.6
7.5m以上    10.1         5.4    (約12mで10%)


3-put Avoidance (3パットする確率)
パット距離  #1確率 #100確率   理論値
--------   ------   --------   ------
1.5m以下    0  %    0    %        0   %
1.5~3.0m   0           0.46           0.0
3.0~4.5m   0           0.97           0.6(未満)
4.5~6.0m   0           1.47           0.7
6.0~7.5m   0           2.50           1.0
7.5m以上   3.80        9.71       (約13mで3.8%)

上記の二つの比較表で見るように、数値モデルで
『人間の限界』として計算した理論値に、各スタッツ項目の
ランキングNo.1のプレーヤーの成績は非常に近いと思いました。



驚くべき合致だと言って良いと思います。

細貝さんがおっしゃっているとおり、各距離における、PGAでトップのプレイヤー(それぞれの距離で別々のプレイヤーです)のデータの最高のデータを集めますと、ほぼ細貝さんが理論上で組み立て想定した数字と互角に渡り合えるのですから、この辺りがまさに人間としての限界値であろう、と断言してしまって申し分ないだろう、という結論に達します。


と、同時に、100位のプロと1位のプロのあまりの差に少々驚きますね。

もっとも差が大きいのが、2m前後のパットです。

1.82.1m    81.5%       58.6%          (78.0%)

トップのプロは、人間の限界の理論値を上回り81.5%を決めていますが、100位のプロ(ということは十分にシード権が取れる堂々たるPGAのツアープロということですけれども)は、58.6%しか決めていないのです。

この差は大きいですよー。


たかが2mのパット、されど2mのパット、という訳です。


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いつも引き合いに出しております こちらのグラフ、デーブ・ペレツがいうところの「ザ・ゴールデン8」という領域の距離での凌ぎ合いが、スコアには非常にクリティカルに反映されるわけなんですね。





これは、ツアープロでなくても同じです。

我々アマチュアであっても、2mのパットをどのくらい決めるか決めないか、その辺りがスコアには非常に大きく影響してくる、という訳なのです。(^^)


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ところで、「パット・エイミング教本」ですが、在庫切れしてヤフオクで倍を越える3,500円とかの値段が付いて売られているようですが、細貝さんが増刷の英断をなさいました。

製本分全部売り切った後にやっととんとんの慈善事業なんだそうですけどね。
パッティングへの情熱で純粋に動いていらっしゃるお姿に胸を打たれます。m(__)m

私なら、(読んだ後の今でも)3,500円でも買うなぁ、という シンプルかつ貴重な内容の本です。



1/12/2011

カミロ・ビジェガス、2011年ハワイの開幕戦で失格に。


表題の通りなんですが、1日目を終えて-1アンダーだったカミロ・ビジェガスがルール違反を指摘されて失格しました。




まぁそれだけならなんてこと無いニュースなのですが、ちょっと面白いのは、その場ではルールオフィシャルの指摘を受けず、TV放送を見た一般のファンからの連絡で競技委員会がreviewをしてビデオでルール違反を確認、結局過少申告で失格を決定し、ビジェガスもこれを了承して裁定が下された、というところです。


ここに、問題の行為のビデオがあります。


                     
選ばれし物さん、goma2さんによりますと、日本では視聴できないように設定されているそうです。(^^;

こっちはどうでしょうかね? 消えるまでは見られますでしょうか?
                      ↓




この場面、ちょうど私も放送中に見ていて、「ん?」と思ったんですけど、・・・さすがに電話はしなかったんですよね。(笑)


まぁ、よく見れば疑いようもなく、ゴルフ規則23-1に違反しています。

球が動いている場合、その球の動きに影響を及ぼすかも知れないルースインペディメントは、取り除いてはならない。」と、はっきり書かれていますね。



実はこのビデオの問題のショットの前に、同じところからもう一回チップショットを打っているんです。

カパルア・プランテーション・コースの15番ホール、555yのパー5でグリーンを外して手前に大きく下がったエリアからのチップ・ショットでした。
カップの位置が、割合にグリーン手前に近い難しい位置だったんですよね。



3打目のアプローチでは、ボールを高く上げてグリーンへ打って行きましたが、わずかにグリーンエッジにショートして、ころころころころ転がり戻ってほとんど元の位置。

今度はディボット跡の中からでしたので、低い弾道で打ってバンプ&ランを使って攻めてきたショットが、上のビデオのショットです。


このショットもぎりぎりでエッジに届かなかったところから転がり落ちてきて、今度はボールがほぼ完全に元の位置に戻って来ようか、という場面で、(ルールを把握していなかったらしいです)ビジェガスが、自分の打ったディボット(芝の塊)をクラブで払いのけてしまったんですね。

頭に血が昇っていたという様子ではなく、これにボールが当たって止まったら申し訳ないとでも思っているかのような感じでした。
(苦笑いでしょうけれど、笑顔さえ浮かんでますよね。)



それで、この事件に対して、例によって口数の多いイアン・ポールターがツイッターで、吠えたのでした。

Villegas disqualification triggers spirited rules debate

“An armchair official tweeted in to get Camilo DQ’d,” Britain’s Ian Poulter said in a Twitter posting. “What is wrong with people? Have they got nothing better to do?
(アームチェアーに座ったオフィシャルがツィートしてカミロがDQんなったらしいね。)
(おいおい、どうかしたのかい君たち。 他にもっとマシな やることないのかい?)

“Yes the rules are the rules. It was a mistake on Camilo’s behalf. He didn’t know he had done wrong, but people calling in? No one likes a snitch.”
(そりゃルールはルールだけどね。 カミロのミスには違いないさ。ルール違反犯したって知らなくてさ、でも一般人の電話だろ? チクられるの好きなヤツなんかいないね。)

“Yes he should have been punished but it’s a shame it wasn’t before he signed his card,”
(そりゃあ罰は受けるべきだけどね、でもスコアカードにサインする前じゃなかったなんて気の毒だよね。)


記事を読みますと、TVに映る回数の多いプロとそうじゃないプロとの間に不公平が出るんじゃないか? という論争になっているようですが、

私から言わせれば、TVにはっきり映ってるのにオフィシャルや関係者が先に気が付かないのはまずいだろ?ってところでしょうかね。

オン・コースのローミング・オフィシャルだけではなくて、放送のモニターを見続けるオフィシャルを置いた方がいいような気がします。 (もし居ないのであれば。)



一方、電話した方の、Dave Andrewsと言う人は、フロリダに住む年間150ラウンドもするゴルファーだそうです。

Viewer who saw Villegas infraction tried to help

「スコアカードをサインするまでには30分以上あったと思うよ。」って、おっしゃってます。
だた、「助けになれば」って思っただけだよ。
ってことですから、ポールターのツィートはファンに対してけっこう失礼ですね。

たくさんの人が見てくれるからツアーが成り立っているんだろうに。


で、誰に(またはどこに)電話していいか分からないので、ツィッターで見たことを書き、以前TVリポーターとして働いていたキャリアもあって、PGAツアーのウエブサイト(ウエブサイトのプロデューサー含む)とゴルフチャンネルにメールしたんだそうです。
PGAツアーのサイトのコメント欄にもコメント入れた、と。

いま放送してる放送局に電話するのが通常だろうと思うんですが、そのルートはそのルートで「掛かってくる電話の80%以上はほとんど意味ないんだ。」ってことらしいです。


やはりモニター・オフィシャルを何人か置いたらどうなんでしょうか。


1/10/2011

ゴルフスイング-15 (練習)


久しぶりのスイング動画です。(^^)
けっこう久しぶりかなー、と思いましたけど、実に1年半以上振りでしたですね。

ドライビングレンジで撮影しましたが、そもそも練習場に来るのが 2ヶ月ぶりだったりします。(^^;
土曜日、うちの奧さんが 3歳の娘を連れておもちゃ屋さんとパン屋さんへ行くと言うことで、息子を日本語補習校からピックアップするまで約2時間。
暖かい午後の時間私に 2時間あったら行くとこはゴルフ屋さんか練習場しかありません。(笑)


で、レンジに来てもまずは普段毎日のようにやっている練習でウォームアップ。




振っているのは、スイング・ウエイト・トレーナーです。
最初はキャラッシーのスイング・マジックの感覚で、右手はシャフトを上から下に勢いをつけるだけの補助をし、左手一本で振っています。

この片手スイングをいつもは駐車場で5-8スイングぐらいやります。

グリップは、専用のグリップ練習用のグリップが付いていますからいつも同じストロングのスクエアグリップで握れます。
これが私にはかなり重要だと思っています。


たこおどりではありません。(笑)


その後、同じ感覚を保つようにして両手でグリップして、素振りします。
これをいつもは駐車場で3-5スイングぐらい。 気が向いた日は10スイングぐらいやっています。

(数がすごく少なく聞こえますが、マジでその程度です。(笑)) 
ちなみに、全然他の方に参考にしていただけるような練習ではなかろうと思います、念のため。(^^;


スイング・ウエイト・トレーナーにかなりの重さがありますので、ただ自然に重力に任せて振るだけで下半身と上半身のタイムラグも発生してくれます。

なるべく重力に任せて振ることを心がけています。

スイング理論的なことは全く考えていませんが、後方から目標確認し、セットアップを丁寧に取り、そこから振り始めると言うステップは、駐車場でやるときにも欠かしません。



このあとの練習はほとんどをウエッジで費やしたわけなんですが、後ろのおじさんがアメリカ人には珍しい教え魔さんで(笑)、フロップ・ショットや悪いライからのローパンチのテクニックなどを教わりました。

このおじさんのスイングも撮影してあげたのですが、自分で自分のスイングを見て凹まないところがさすが大物だなぁと思いました。(笑)


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そういう訳で、自分で見ると多少凹む(・・けど何度も撮影してある程度もう現実を知っているからヘーキ...なところの) 私のドライバー・スイングがこちらです。



テークバックからストロークしてフォロースルーまでの部分だけを、210FPSの1/7スピード再生のスーパー・スロー動画にしてあります。
ちょいフック系の打球ですね。

カメラにお尻を向けてからのスタートが申し訳ありませんが、ルーティーンとリチュアルをいつも一定になるように気をつけていますのでご容赦下さい。

インパクト直後からボールの行方を目で追い、最後まで確認しています。

クラブをくるくるーって回しながら戻しているのは自分では無意識でした。
生意気な感じしますねー。 でも、気をつけても直んないと思うなぁ。 無意識ですからね。(^^;



スイングの根幹部自体も、あちらこちらと直したいところが出てくるのは山々ですが、修正する方法論、ドリル、どこをどう気をつけてどうすればどういうスイングになる、という具体案などがなければただの絵に描いた餅ですよね。

例えば、「スイング中の頭の上下動を抑えたい」と思ったとしまして、実現の方法が単に「動かないように気をつける」とかですと、何もないに等しいと思うんです。

理想のスイングにうるさくない私としては(^^; 、現時点ではこのぐらいのスイングでまぁよしとして妥協しようと思います。


2時間居て、結局打ったボールは50球でした。
それも40球ぐらいはウエッジで。

ビデオ撮影とかでちょっと余計に時間もかかり(←いやむしろ教え魔おじさんか? まぁ、会話も楽しいからいいんですけどね。)、練習グリーンに15分ぐらいしか行けなかったのが心残りでしたが、まぁまぁ納得の練習ができたと思います。(^^)


たまーにドライバーもアイアンも、どうもオフラインな感じで調子よくないことがあるんですが、アラインメントが合っていない場合が多いみたいです。

セットアップって、スイングそのものより大事なんじゃないか?と、ときどき思ったりしています。