11/30/2022

ゴルフの腕の懐の深さについて考察


12/01/2022 : 追記しました。 ↓の方。

−−−

写真は、Seven Hills GC の1番ホールのグリーンです。
 


コース名は 7 Hillsですが、コース自体は全体にフラットで、ハザードなども少なく癒し系のコースです。
グリーンが南カリフォルニアには多くはないベントグリーンで、パッティングもクリーンに転がってくれて楽しくプレーできました。

David A. Rainville と Harry Rainville親子の設計です。
この近隣では、Mile Square GCEl Prado GCSan Juan Hills GC、あるいは去年のクリスマスにプレーしたNV州の Boulder City GC など、たくさんのパブリックコースの設計を多掛けています。

伸び伸びプレーできる感じのコースが多いかな、っていう印象でしょうか。


---


さて題記の件ですが、ゴルフの腕の懐の深さというよりは私の場合は浅さになってきます。

今年の 6月に「スコアが改善して安定してきているので、思い当たるところをメモして記録しておく投稿 / 3x4システムを 2x6システムに再構築 (30-100y)」というメモも書いていますし、今年になってラウンドのマネージメントが上手く行っているのは確かなのですが、先ごろ ↑のSeven Hills GCをラウンドする直前に 92とか85というスコアを打っていまして。

寝違えて右肩を痛めたという原因もあったにはあったのですが、むしろ硬くて速いグリーンに対応できず、強風が吹くとなおさら集中できず、っていう要因でスコアを落としました。
これはやはり、ゴルフの腕、技術の懐の浅さが露呈していると思った次第です。


冬に近付き、グリーン周りの芝がペタペタのベアグラウンドに近い状態になってきていることもあろうかと思います。

悪条件が重なると、途端にスコアを落としてしまうなぁ、と思いましたのです。
(グリーンが硬くて速いのは悪いことではありませんが難条件です。)

こういった悪条件下でラウンドするときには、スピンを多めにかけてボールを止めるとか、フワッと上げて止まるボールを打つとか、飛距離が打てるのでショートアイアンで高いボールを打ってグリーンへ乗せていけるとか、そういった、ゴルフの腕の懐の深さが深くないとなかなか対処が難しい、ということに行き当たりました。

私はショットの技術的にはあまり技を持っておりませんで、グリーン上、15y以内、15-30y、30-60y、100y以内、という風に分けた中で最もシンプルで怪我のないカップへのアプローチを心掛けています。 各分野で最適化をしてスコアを削る工夫を重ねている格好で、何も特別なことをしていません。

そうなりますと、例えばグリーンが硬くてボールが止まらない場合、いつもの打ち方のまま手前から行く、グリーンの外でワンクッション、ツークッション入れて行く、といった対処にならざるを得ませんで、結局ボールは大きくオーバーしたり、グリーン手前で止まってしまったりしてしまう訳です。

例えば風が強い時も、まず第一に(以前書きましたが) コースが長くなります。そしてフォローだとグリーンでボールが止まりにくい。やはり対処するには、距離が打てる(よく飛ばせる)こととか、スピンをかけてボールを止める技術が要りますね。
アゲンストでは、ボールこそ少し止まりやすくはなりますが、ちょっとしたサイドスピンが入っているボールはスピンが増幅されてボールが大きく曲がりやすくなります。斜めのアゲンストならなおさらです。これに対処できるショットの正確性がより必要になってきます。

風の強さに合わせて距離や狙う方向のアジャストをして打つことはできますが、やや低いボールを打つ、ノックダウンショットを使う、くらいの技術的な対処しか持ち合わせていません。飛距離も足りません。
それとやはり、パッティングやチッピングの時に風がビューっと来ますと、集中が途切れてしまいがちです。


そういった訳で、難条件下でも崩れずにスコアを作る技術というのは、また一段階別な、深い技術の懐を持ち合わせないと対処できないのだなぁ、と実感しました次第です。


幸い、硬くて速いグリーンでもパッティングに関してはデジタル出力のキャリブレーションで対処できますので、これをベースに、少しでもマシな対処ができるよう方策を練ってみたいと思います。(長期的に、でないとできそうもありませんが。)


−−−

追記: 12/01/2022

概念的な数値で言いますと、例えばですが パー4のそのホールでの出来が 3.5−4.4はスコアが 4となってパー、ボギーの場合はパー4のそのホールでの出来が  4.5−5.4ならスコアが 5となってボギー、とします。 
私のスコアは、4.0−4.4の 4が多くて 3.5−3.8 ぐらいのバーディーの逃し的なパーがそんなに多くない感じ。そしてボギーのホールは、4.5−4.6のパーが惜しいボギーもまぁまぁの頻度であるけれども、なんとかダボ・オンで1歩とかワンピンとかにつけてなんとか 5.2−5.3ぐらいのボギーを拾っているホールもままある、そんな感じです。
かなりイメージ的な表現で、データを取っているわけではありませんのですが。

開き直れば、ロングパットが入っての5.49ぐらいのボギーでもボギーはボギー。 そこまで粘り込んでラウンドしていけば、っては思うようにしています。

ただですね、今回書きましたように、3.5−3.9のスコア 4になるパーを毎ホール重ねていく安定感があってレベルの高いスコアリングができるレベルではないんですよね。
下手なりには、最大限効率化してスコアを良くしているマネージメントを心がけています。


11/22/2022

ヘメット・ゴルフクラブ (Hemet GC)

北カリフォルア遠征ラウンドから戻った翌週末に、Hemet Golf Clubを初めてプレーしました。

Hemetには Diamond Lake GCっていう隠れた宝石(Hidden Gen)って呼ばれていたコース(残念ながら閉鎖されてしまいました。) もあったり、良いコースがいくつかあるのですが、このコースも良かったです。 少々遠いので、普段はあまりこの辺りまで来てはプレーしません。



Brian Curleyと Lee E. Schmidtという方の設計で、2003開場の新しい目のコースです。
開場当時は素晴らしく綺麗だったそうですが、何年も続く水不足で川も湖も干上がってしまったようで、維持に苦労をしている模様でした。グリーンの状態は良かったです。
このところのゴルフブームで素晴らしいコンディションを回復してもらいたいと思います。

6,590yですが、パー71なので、プレーして短くは感じませんでした。
黒ティーを選んでプレーしましたので、450y長のパー4が二つと430yも一つあって、むしろ長く感じました。

フェアウエーは基本ベントグリーンでところどころKIKUYU芝とバミューダ芝が混ざっている感じ。
グリーンはベント芝で、この辺りではとても珍しいです。
ベント芝のグリーンをプレーするためにまたここに戻ってきてプレーしたいと思いました。


1番ホールのティー脇で撮った写真ですが、たまには「イーグルが取れますように!」っていうことで買いました、ハゲワシのドライバー・ヘッドカバーです。パサティエンポのパターカバーと。


初めてのコースなので、乗用カートにしました。
予約自体がカート代込みでしたし。
レイアウト的にも、インターバル長いところとかアップダウンとか、歩きだとちょっときつそうでした。


4番ホールから3番ホールを振り返って撮った写真です。


ちょっといい感じでしたので。
民家が入り込んでいました。 


5番ホールのフェアウエー脇です。


フェアウエーの芝が少々剥げている部分があります。
岩が点在していて、ワイルドな感じも悪くないですね。


7番ホールのパー3のティー付近


岩がゴロゴロあって、おおーって思いました。
この左側に白ティーと青ティーがありまして、我々がプレーした黒ティーはこの写真の右後ろになります。


こちらが7番の黒ティーです。


岩に囲まれた感じのティーから、202y先のグリーンを狙います。
このホールで、前の組の人たちから我々3人の組に先に行って良いよ、と譲られました。

ありがたくお先に行きまして、このホールで私のショットはなんとカップの左手前30㎝にピッチマークがあって、カップの右少し後ろ20㎝に付いていました。
えらい褒めてもらいましたが、ホールインワンにニアミスでしたねー。惜しいなー。笑


8番の友達のティーショット。


前方から撮るべきじゃありませんが、彼らはすごく上手いので大丈夫でしょう。
後ろの岩山が良い感じでしたのでこのアングルで。


後半の10番ティーです。


このホールはフラットですね。
ティーインググラウンドもちょっと芝が剥げています。
この辺りは夏は40°を超えてすごく暑いので、整備にはたくさんの水が必要で大変だと思います。


14番ホールのパー3は全員の動画を撮りました。182yの打ち降ろし。


ここもけっこう近く、確か3歩ぐらい(約2m)に付けたんですけど、パットが入りませんでした。


17番はちょっとティーショットを左に曲げまして。


写真だと分かりにくいんですが、これボールが灌木っていうかブッシュな感じの植物に引っ掛かって1インチ(2.5㎝)ぐらい浮いてます。

このままアンプレせずに無理やり打ちましたところ、グリーンに乗ってくれまして、ワンピン半ぐらいあったパットも入ってくれまして、なんとパーセーブ。
驚きました。ラッキー。


最後に450yの18番。グリーンの右には池があって、難しいホールです。


この2打目地点の約230yから直ドラで打った赤いボールは、上手くグリーンの左端から転がり乗ってピンに向かって寄って行きました。
でもこれは普段はあまり一緒にラウンドしていない友達にやって見せてくれと言われて余興に打ったショットで、ノン・プレッシャーですので上手く行ったのかと思います。

私の本チャンのボールはドライバーが少しヒールで距離が出ませんで、2打目を池に入らないように左サイドにレイアップしていました。
3打目は約80yからPWの3/4で打ちまして、ちょっと薄く入ってショート目。
さっきの動画の230yから打ったボールより外に付きまして凹みました。(笑)


スコアカードです。


Black Teeからは 71.6/124で、37 37 = 74 (パー71)、ディファレンシャルが 2.2でした。
ペナルティーもありませんでしたし、良いラウンドだったと思います。
特にパッティングが良かったと思います。
ベントグリーンはいつものポアナ芝のグリーンと違って曲がりがスムーズで一定していて良いですね。


---


で、途中の12番ホールで変なことに気が付きました。
こちらは18番ホールで撮った写真なのですが、


このホールの石製のサイン、オレンジ色のオークの木があしらわているのですが、コースのどこにも特徴的なオークの木が見当たりません。

いつもこのコースでラウンドしているという別の組の4人に聞いてみたのですが、あんまり考えてなかった、との返事。


それで、ふと思い出したのですが、どこかで見たことあるような気がする...。 ↓ 


そうなんですよ、これ、Oak Valley GCのスコアカードの表紙です。
1回だけプレーしたことあります。

左下に2本出ている枝の張り方といい、右下の出ている1本も、全体の形も色も、全く同じです。

石屋さんにテンプレートでもあって、オーバーランしたのを格安で買ったとか?
何があったんでしょうか?


そもそもなんですけど、ここHemet GCには、10番ティーからの写真の右側に半分木に隠れて写っているとんがり山が特徴的で、スコアカードもこうなっています。↓
とんがり山はラウンドしてても印象に残ります。一体全体どうして各ホールの石盤のサインが Oak Valley GCのロゴと同じになったのでしょうか?

ホールアウト後にクラブハウスに行って聞いてみようと、18番の時点では思っていたのですが、聞くの忘れて帰って来てしまいました。

今度行った時に聞いてみたいと思います。


11/17/2022

ネガティブロフトの PISAパターに興味津々


とても面白いボール挙動だと思います。

---

夜明け時間の Green River GC です。
だんだん寒くなってきまして、この日の朝は41°F(約5°C) でした。太陽が上がれば暖かくなります。


この写真は駐車場から練習グリーンに向いて撮りました。

南カリフォルニアのコースをいくつか設計している Cary Bickler氏とCasey O'Callaghan氏の設計で、元々は27ホールありました。1960年に出来ている比較的古いコースです。

ゴルフ産業の斜陽化やカリフォルニアの水不足などでコースのクオリティーも下がり、18ホールに改修して運営していましたが、新型コロナウイルス以降のゴルフブームで息を吹き返しつつあるようです。


傷んでいた1番グリーンもすっかり張り替えて良い状態でした。


バンカーにも、真っ白な砂を入れ始めているようでした。
まだ半分ぐらいのバンカーでしたでしょうか。

冬ですからフェアウエーはところどころ茶色くなっていますけれどね。

元々はフェアウエーはバミューダ芝だったらしいですが、ラフからキクユ芝に浸食されている箇所も多いです。


この日はパットが良く入って4バーディ(うち一つは25yからのチップイン)で、すごく良いスコアだったので自分用の記念にスコアカードを貼っておきます。


3パットも1回ありました。奥からの下りでちょっと強く入っちゃって止まりませんでした。
出だし3ホール、GIRできずにパー、ボギー、ボギーで始まったのですが、1枚上着を脱いでから調子が上がりました。

Blue Teeからは 71.6/123で、36 37 = 73 ディファレンシャルが 1.2でした。


27ホールから18ホールに作り替えたこともあって、セカンドが打ち上げの(9番ホールではなくて)12番を終えるとクラブハウスに戻ってきて13番ホールへ向かう変則の構成になっています。最後も連続してパー5、パー5で終えるコース、珍しいですよね。

10番は450~464yあっていつも大抵アゲンストで若干の登り、私はいつも2打で届かないホールとかもありまして、易しくはありませんけれども川沿いにフラットな場所も多くてプッシュカートで歩いてラウンドしやすい楽しいコースです。 グリーンフィーが高くないところが特に良いです。


---


さてこの PISAパター、Kickstarter.comっていうクラウドファンディング的なサイトでプロジェクトが進んでいるようです。事前に支援しておくと販売にこぎつけた段階で半額で入手できるとかそういう感じです。

(私は技術的な意味で興味津々ですが、購入をお勧めしているわけではありません。)


PISA: the world's 1st Negative Loft putter certified by USGA




一目瞭然ですが、ロフト角が逆テーパーになっています。(ネガティヴ・ロフト)
これによって、ボールに直ちに順回転を与えて直進性を良くしようというデザインですね。

ピサの斜塔のイメージから、PISA(ピザと発音)と命名された模様です。


 ↑ に貼りましたサイトに置かれている説明動画です。↓


芝とパターフェースの両方から摩擦抵抗を受けて飛び出し、打たれてしばらくは芝の上を滑っていくボール。

今回新しいのは、逆ロフトだけではなく、パターフェースのインサートにボールとの摩擦が小さくなるスベスベ素材を採用して、抵抗を小さくすることで芝側の抵抗を利用して積極的に「転がり」に移行するように設計されている、ということのようです。

滑る分が極小化できるので安定した転がりが得られる、っていう理屈のようです。


---


逆ロフト自体は、以前もあったと思うんです。
個人的に作って使っている人もいるようですし。 (ジャンボさんも個人的に試していたようです。)

こちらに面白い記事があります。↓

みんなのゴルフダイジェスト

画像はリンク先のサイトから。クリックでリンクしてます。

いろいろ検証されていますが大まかにまとめますと、ロフトが 0°~-2°の時に一番転がりが良い、という実験結果をさらに進めてみたところ、マイナス 2°のインパクトロフトよりもさらに大きいマイナス 4°ロフトでインパクトした方がさらに転がりが良かった、という結果だったようです。

今回の PISAパターには、マイナス 8°の逆ロフト角が付けられています。
インパクトロフトは打ち方にもよりますが、マイナス 4°~10°くらいのインパクトで打つ感じになりそうなスペックです。

きっと検証するとそのくらいが転がりが良いのだと思います。

(現在の主流のパターのロフト角はプラス 3°~4°くらいが標準です。大昔はロフト 8°とかでした。)


---


もうひとつ Kickstarterの PISAパターのサイトに動画があります。

実際に使用してみたプロ(YouTuber)のリビューです。↓  とても参考になります。


ご覧になってみていただきたいのですが、内容としてはラインの分かっているショートからミドル・レンジのパッティングにおきまして、ものすごく良いカップイン率を叩き出しています。

通常はものすごい数を打たないと差が出ないんじゃないかと思います。
キャメロンと、1000円ぐらいの中古パターで比較しても、目に見えるほどに差が出ることはあまりないでしょう。
ところが、この動画ではエースパターとPISAパターとでハッキリ差が出ていてすごいです。

ただし、なのですが、このリビューの動画の後半に、ラグパット(ロングパット)を試している場面が出てきますが、まるで距離感が合わないようでした。転がり過ぎちゃっていましたが、修正入れようとするとショートしてたり。
慣れの問題であれば、転がり過ぎる分を調整して慣れていけば良いの「かも」知れません。

でもこのプロは、「多分バッグには入れないと思う。」っていう感想です。

序盤のテストであれだけ入りまくったのに、です。


語られてはいませんのですが、おそらくグリーンの外からパターで打ったり、ロングパットの距離感が狂うのはスコアにとって一番の致命傷だったり、普段ショートパットにはエースパターで自信を持っていたり、っていう辺りが理由だと思われます。


---


PISAとしては実験して逆ロフト角のマイナス 8°が結果が良好だったのでしょう。

インパクトロフトのマイナス 4°が良いとおっしゃっているみんゴル記事の大学教授の実験では他にも「パターはインパクト時に8〜14ミリ浮いた状態だと転がりが良くなる」という実験結果も出しているようです。


こちらの写真にも表現されていますが、要するにボールの上の方をヒットしてストロークすると転がりが良くなる、っていう単純なメカニズムなのでは?って思います。

ビリヤードでも、ボールの上の方を突く「押し球」を打つと順回転でとても転がりが良く直進性が高くなりますよね。
理屈にかなっていると思います。

一方、ビリヤード台の表面に貼られているラシャ(クロス)は平滑で毛足短くとても滑らかで凹んでいる部分などありません。

対して、グリーン上のボールっていうのはたいがい芝の少し凹んだ部分に止まるものなんですよね。
超高速の硬いすごい速いグリーンであれば、ビリヤード台の表面のような状態に近づくと思いますが、私が普段プレーしているグリーンでは、プラスロフトのパターの方が安定した結果が出るんじゃないかと思います。


おそらくですが、その辺りが理由で一時カプルスが使って宣伝していたティアドロップ社のどう打ってもインパクトロフト 0°で打てる縦バルジのパターはいまいち普及しなかったのだと思います。今も一本持っています。 


それでもショートパットに限っては、逆ロフトのパターの方が結果が良い可能性はありそうです。


余談ですが、ことショートパットに関してはむしろ横バルジの付いたRadi-eye パターの方が有効なんじゃないか、っていう気もします。


オールラウンドには 今使っているエースパターの方が良さそうです。
バッグに余裕があれば、ショートパット専用の逆ロフトのパターを入れるのもアリかな、と思いました。試してみたいですね。また実験用を作ろうかな?