2/14/2016

スーパー・ストローク with カウンター・コア (Super Stroke with Counter Core)


イワタ、すごかったですねー。ペブルビーチ・プロ・アマ・トーナメント。
フィル・ミケルソンと最終組でラウンドし、一歩も引かないゴルフで11番のバーディーvsボギーで一旦は逆転。16番のボギーがホントに痛かったですねー。

トーリーパインズでは中止になるほどの暴風雨 (と言ってもよろしいかと思います) の中で応援しましたので、(勝手に) とても嬉しく感じます。

結果的に終盤の4連続バーディーで躍り出た伏兵のヴォーン・テイラーがフィルを破るとは・・・。


ジョーダン・スピースはスタートダッシュにつまづき、最終日までエンジンがかからなかった感じでしょうか。最終日のプレーぶりは流石でしたね。

そのジョーダンで有名なスーパー・ストロークの話題です。


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いよいよ来ましたねー、カウンター・ウエイトの時代が!!(^^)
(...そうなの?!)


先月ポストしました「スコッティ・キャメロン "ニューポート" Black Mist Finish」の中にも書いておりますが、私のパターには2009年の1月から以降ずっと必殺の宇宙兵器(笑)、カウンター・ウエイトを装着されております。

具体的には、こちらの→ ツアー・ロック・プロ・ウエイト (カウンターウエイト 100g) を入れてあります。



そしてつい先ごろ、あのジョーダン・スピースも愛用しているパターグリップのスーパー・ストロークから、今季はほぼすべてのパターグリップの販売に際して、カウンター・コア・ウエイトをオプションとして購入できるようにしました。という発表がありました。

画像をクリックで写真の元記事にリンクしてます。


ゴルフショーで展示されているこの写真のように、即装着できる形での販促を行うっていうことなんですね。


カウンター・コアという商品自体の販売はすでに昨年辺りから行われていまして、目新しいものではありませんでした。
巷のゴルフショップならどこでも置いているくらいにポピュラーにみかけるようになって来ていました。

像をクリックでPGAのサイトにリンクしてます。


形も色もスッキリしていまして、基本的には50gに限定されていて、その代わりに非常に安価な$9.99でどこでも手に入る、っていうのは良い方法だな、って思っていたのですが、

人気を博してきているスーパー・ストローク・グリップとセット売りにして、より広めて販促していこうという意気込みが感じられます。


スーパー・ストロークのウエブサイトを見ますと、やはりカウンター・コアがトップ画面でフューチャーされ、どのグリップともセットになって並べてありますね。

スーパー・ストロークのサイトにありますジョーダン・スピースのページも見てみましょう。

像をクリックでSuper Strokeのサイトにリンクしてます。



ジョーダンが手にしているのは、Flatso 1.0 というモデルの様です。

像をクリックでSuper Strokeのサイトにリンクしてます。


ウエブサイトには契約プロがリストされていまして、

ジョーダン・スピースが Flatso 1.0
セルジオ・ガルシアが Ultra Slim 1.0
ジェイソン・ダフナーが Slim 3.0
ビクター・ドュビッソンも Slim 3.0

を使用していると書かれています。 スピース以外は、パター以外のクラブのグリップもスーパー・ストロークと契約しているようです。
(ジョーダン・スピースは今年からパター以外もスーパー・ストロークのS-Techにグリップを変更した模様です。 -> Jordan Spieth using SuperStroke S-Tech club grips (2/10/2016) )


PGAツアーの放送を見ていますと、フィル・ミケルソンをはじめ、マット・クーチャー、フレディ・カプルスなど、スーパー・ストロークのパター・グリップを使っているプレイヤーがもっともっとたくさんいるように思うのですけれど、特に用具契約せずに好んで使っているということなのでしょうかね?



時に日本では女子プロを中心にJOPグリップってのがトレンドになっているようですね。グリップの上端の平面部分に仰角が付けてあって、平面部分の延長線がパターの中心点(ヒッティング・ポイント) に向くようになっているのでストロークの際にねじれが生じない、というグリップです。(センターシャフトのパターは関係無いようです。)
開発元は、ギター・ピックの会社なんでしょうか?



スーパー・ストロークがカウンター・コアを装備して展開するという事自体は、約1年前のゴルフショーの時点でPGA.comでも記事になっていました。


像をクリックでPGAのサイトにリンクしてます。


これは主に、2016年シーズン以降パッティングの際のアンカーリングがルールで禁止になることに合わせて、一つのオプションとしてこのカウンター・コアを提案していたものでした。

元々の極太グリップに加えてカウンター・ウエイトを入れることにより、よりスムーズな、そしてリストを使わないストロークを実現するというコンセプトです。

特にショートパットの際に、スムーズなストロークの手助けとなり威力を発揮します。

誰が、という情報は出ていませんが、プロの間でもカウンター・コアを入れているプレイヤーが増えている様です。


一応ウエイトを入れないオプションも用意はされるようですが、基本的にはカウンター・コアが付いてくる、というこの販促は、市場に火をつける...というよりはむしろゴルファーの間でスタンダード化する、という自信の表れのように思えますですね。


2/12/2016

ブライソン・ディシャンボウ


今週はペブルビーチ・ゴルフリンクスで行われる at&t Pro-Am トーナメント、楽しみですねー。

今季早くもハワイで行われたヒュンダイチャレンジで勝利しているジョーダン・スピースが本土に登場します。

今週もきっと大本命ですね。
私は、先週松山に敗れたリッキー (出場してませんでした(^^;) と、トーリー・パインズのあの悪天候で優勝したスネデカーを応援することにします。 もちろんPXG勢にも注目いたします。


私も2009年の3月に念願かなってペブルビーチをプレーしに行ってきましたが、今でも画面でコースを見るだけで記憶が蘇って興奮してしまいます。

その時の記事 ->   「ペブルビーチに行って来ました! (^^)
                         「ペブルビーチ・ゴルフリンクス (3/16/09)


またいつか、行きたいなー。



では、がらりと内容は変わりますが、本題です。


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今年1月のアブダビでの初日トップの活躍もありまして、非常に魅力的な大物ゴルファーが話題になっています。

ブライソン・ディシャンボウ (Bryson DeChambeau) はSMUの3年生で、同じ年にNCAAディビジョンのチャンピオンシップとUSアマチュアの両方を制した5人目のプレイヤーになりました。
ジャック・ニクラス、フィル・ミケルソン、タイガー・ウッズ、ライアン・ムーアに続く5人目です。

USアマチュアの決勝戦は大差の圧勝でしたね。

画像をクリックで写真の元記事にリンクしてます。


物理学の専攻で、自らをGolf Scientistと呼んでいるだけあって非常にユニークなスタイルでプレーします。
かの(難解で?)有名なザ・ゴルフィング・マシーンの愛読者でもあるそうです。

この人のアイアンはウエッジまですべて同じ7番アイアンに合わせた長さ(37.5インチ)で出来ていまして、自分でクラフトして重さも合わせてあるらしいです。

画像をクリックで写真の元記事にリンクしてます。


グリップはドライバーも全部極太のもの。
指で握らず、パームで包むような握り方をします。

そして、クラブと腕が肩からボールまで一直線に繋がるように構えてワンプレーンに乗せて打つ、モー・ノーマンのナチュラル・スイングを実行しています。


彼のワン・プレーン・スイングの紹介ビデオをリンクしておきますね。
昨年6月に初めてPGAのトーナメントでプレーしたセント・ジュード・クラシックの時のものだと思います。



2つのショットが映ってます。アイアンとドライバー。
ドライバーだけは長さが長いはずなのですが、そう見えないくらい同じスイングですねー。

トップからインパクトまで、腕とクラブが一直線に一つのプレーンに乗って動いていますね。


また、チャレンジと思って始めたのだそうですが、サインを左手で後ろから書く練習をして今はファンにサインするときには全部左でやっているのだそうです。
動画がありましたので、ご覧になってみてください。



道具からスイングからユニークな特徴だらけですが、それでいながら非常にレベルの高いゴルフゲームを見せてくれていますので、今後が本当に楽しみです。


SMUは来年のNCAAのポストシーズンの出場停止を喰らいましたため(リクルートの仕方などにいくつかNCAAの規則に対しての違反があったためです)、ディシャンボウは今年プロ転向をするであろうと見られています。

今年のマスターズ出場まではアマチュアのステータスを維持し、その後のツアー出場条件などのタイミングを見て、プロに転向する運びになるのではないか? ということだそうです。


1月末にデュバイで行われましたヨーロピアン・ツアーのアブ・ダビHSBCチャンピオンシップでは、初日に-8アンダーの64を出しトップに躍り出ましてまたまた話題になりました。3日めに失速してしまいましたが、最終日もパープレーで54位に入りました。


次はどの大会で観られるのでしょうか? (^^)



2/07/2016

PXGアイアン(およびクラブセット) の衝撃


いやー今週のフェニックス・オープン、面白かったですねー。

松山とリッキーのプレイオフで、見事に松山が優勝!
すげー! おめでとう!

(前の記事で候補に挙げていたダニー・リーが4位、J.B.ホームズは6位タイ、フィルは11位タイ、スネデカーは振るわず33位タイでした。で、もちろん松山が優勝。(^^) )

3日目にアテンダンスが20万人を超える新記録を達成。

そして今日のエントリーで取り上げます PXG 勢の活躍も目立ちました。

ライアン・ムーアの11位タイを筆頭に、ザック・ジョンソンが14位タイ、2日目トップで沸かせたジェームズ・ハーンが17位タイと上位争いに顔を出し、チャールズ・ハウエルIIIとビリー・ホーシェルが24位タイ、そしてクリス・カークが37位タイと、全員予選通過しました。


個人的に気になったハイライトはこれです! ↓




水曜日のデモでの、ロボットのLDRIC (エルドリック) のホールインワンです。

一応、Launch Directional Robot Intelligent Circuitry の頭文字ってことにはなってますが、どうみてもタイガーの本名のエルドリックにあやかっているのは間違いありませんね。(^^)

じゃぁ、前置きはこのぐらいで。


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先日のファーマーズの観戦中、9番ホールをプレー中だった2014 FedEx Cup チャンピオンのビリー・ホーシェルが我々のすぐ側に来ました時に、彼のキャディーバッグにPXGのロゴマークが入っていまして。
その時に、「PXGが今すごい勢いなんだ。」ってお友達のSamさんに教えていただきました。

画像をリンクでPXG.comのサイトにリンクしています。


PXG (Persons Xtreme Golf) というのはウエブドメイン・サービスのGoDaddy.comの創始者でビリオネアーのボブ・パーソンズ氏が2014年末に立ち上げたゴルフ道具のブランドで、2015年シーズンの4月以降に次々とPGAのツアープロが契約して旋風を巻き起こしているってことでした。

最初にツアーで使い始めたのがライアン・ムーアで、その後ザック・ジョンソンとか、ビリー・ホーシェル他3名が加わって6名ほどになったようです。
シニアでもロッコ・メディエイトが、そしてLPGAでもクリスティー・カー、アリソン・リー、アンナ・ローソンなど6名が契約しています。

これからもどんどん増えそうな感じがしますね!

そもそもは、ボブ・パーソンズ氏がゴルフにはまり毎年250万ドルほども用具の買い替え・改良に使いまくっていたので、それなら自分の好きなクラブのブランドを立ち上げてしまえ、ってことだったようですね。

PXGを立ち上げる直前は350万ドルは使ったんじゃないか?っておっしゃってます。

それで、元PINGの開発・設計に携わっていた大物二人を雇い(というかむしろ引き抜き)、まずはアイアンを作ってみようかと。
「ブレード型(いわゆる日本で言うマッスルバックのことです)で、かっこ良く見えて、でもすごくforgiving (ミスヒットに許容度が高く)で打ちやすい、そして打った感触が抜群にいいアイアンを作ってもらいたい。」ってところから始まったのだそうです。

引き受けた二人もさすがですねー。  「(要望は)それだけですか?」との返事だったそう。


画像をリンクでPXG.comのサイトにリンクしています。


すでに7つの特許を取得、他に40の特許を申請中とのことです。

引きぬかれた一人、ブラッド・シュワイガート氏はゴルフクラブ関連の特許をその以前に150も取得しているそうでして、その人が『コストはいくら掛かってもいいからとにかく最高のものを作ってくれ。』と頼まれたわけですから、頷けるお話です。

画像をリンクでPXG.comのサイトにリンクしています。


一番目を引くのは、すでにそれがこのブランドの象徴にもなっているバックフェースに並んでいるウエイトですね。

かつてベルンハルト・ランガーなどがマグレガーのアイアンやウエッジでやっていた真鍮のプラグを埋め込んだ改造とか、私も愛用しておりましたアダムズのイデアMB2 アイアンにも通じる、丸くドリルしてそこにウエイトを埋め込んだようなデザインです。

このPXGの場合は、比重が非常に重いタングステン製のネジと比重が軽いチタン製のネジの両方を用意しまして、自在に重量配分が出来るようになっている点が革新的です。
(加工の難しいタングステンとチタンのボルトねじを精密に無数に加工するコストだけでも確かに気が遠くなりそうですね。)

開発段階で、重量配分の自由度を出すために使われたウエイトのデザインをそのまま見せる方向で敢えて残し、それがフラッグシップデザインになった模様です。

さらに本体は実は中空構造になっていまして、フェースは業界最薄の強化鋼が使われており、空洞部分にはエラストマー樹脂が詰められていて打った時の心地良いフィーリングを与えてくれる設計になっているそうです。



ウエッジとアイアンはウエイトが11個配分されていますが、ドライバーは16個です。


画像をリンクでPXG.comのサイトにリンクしています。


アジャスタブル・ホーゼルによるロフト角他の調節とウエイトの配分の調節によって、各ゴルファーに合わせたフィッティングをするように設計されています。

写真で見えます黒い方のボルトがタングステン製、白い方のボルトがチタン製ですね。


ウエッジ、ハイブリッド、フェアウエーウッド、そしてパターも同様のコンセプトのウエイトが入ったデザインでラインナップされています。


コスト度外視で作ったため、「『価格は高いよ?』と忠告してる。」とボブさんはおっしゃっていますが、全部セットで$5,000ぐらいだそうで、アイアンセットだけだと大体$2,400ぐらいみたいですね。

日本人的には、バブル期のアイアンセットは40万円ぐらいするのが普通でしたし、最高級の技術で良い材料が駆使された道具に$5,000ぐらいの価格は払う人が少なくないように思われます。


最初に使い始めたライアン・ムーアの場合も、「とりあえず使ってみて。良かったら言ってきて。」ということで道具提供したのみで、ムーア自身が気に入って1月にツアーで使い始めたそうです。
それから3ヶ月も経ってから、用具契約を結んだのだそうで。
「ザック・ジョンソンとかも、気に入ったから使ってくれているんであって高い契約料で使ってもらっているわけではないので契約料はかえってうちの方が安いぐらいだよ。」みたいなことをインタビューで仰っていますですね。だからタイガーやマキロイにPXGからお願いすることはないのだそうです。


これは私思いますに、米国の一般ゴルファー市場よりも日本の一般ゴルファーの市場の方が火が付きやすいのではないでしょうか?
とはいえ、今のところまだ日本語ではあまり情報が流れていないように見受けます。


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現時点では、サンディエゴのフェアウエー・ゴルフさんがPXGの取り扱い (←クリック) をすでになさっているようです。
キャメロンのサークルTとかの高価格商品を扱っていらっしゃいますから、なるほど流石だなと思いました。

決してお店の宣伝とかではありませんのですが、以前当ブログでも こちらの160万円のキャメロンのパターを扱っているご紹介をさせていただいたことがあります。


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こっそりと。

私個人的には、ちょっとトライボフォビア 的な意味で、正直デザイン的にはぐっと惹かれるところまでいかないのですが、テクノロジー的にはすごく良さそうだし打ってみたいなー、という気持ちが湧きましたです。(^^)


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追記 : PXG Goldも4/01/2016に発表になりました。