3/16/2016

ゴルフルール上の「公正の理念 (equity)」


KIDさんの「究極のレッスン」が再開しましたね! 楽しみです。

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先日、ゴルフ友達の方々とラウンド後に談笑していたときに、「前にさ、バンカーでボールが完全にもぐっちゃって見えなくなっちゃったことあったんだけど、ああいう時ってルール上はどうするの?」みたいなお話が出ました。

そこからの連想でちょっと思い出しましたことをメモ。

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私のブログでは「ルールを楽しんで理解したい」という主旨のもとに「ルール関係」カテゴリーの記事をいくつか書いております。

日本ではどうしても武士道ならぬ「ゴルフ道」的な、迷った時は自分に不利なように処置をしておけば間違いない。・・・といった、実は間違った考え方がされる傾向にあり、ルールを詳しく知ることはゴルファーの責務だという肝心な点がなおざりにされがちだなぁ、と常々感じています。

そのことを、「ゴルフ道とルール解釈 (タイガーの件のboulder(大岩))」と言う記事の中でも、こう言う風に書いております。

ゴルフマスター(塾長)さんのブログに、99年フェニックス・オープンの最終日にタイガーが動かした1トンはあろうかという巨大なルースインペディメントのお話が出てきていました。

ルールについて 3.

そのすぐ次の記事では、「自分に不利になるように処置しておけば間違いないだろう」とか、「ゴルフ武士道」のようなものに則ってひたすら自分に厳しく処置をすれば良いと考えるのは早計である場合がある、というお話を書いていらっしゃいます。


私は実は常々、ルールは出来る限り正しく学び、ルールで許される範囲で最善の処置を為すことこそ、ゴルフと言うゲームを楽しむ & なるべく良いスコアをしようとする者のresponsibility(責務)であると考えています。

例えば、ラフにあったボールに対して何らかの救済を受けてドロップする場合、1クラブレングスとか2クラブレングスとかそれぞれルールで規定されている範囲の中で、フェアウエー部分とラフの部分と選択肢があったとしますね。ルール上はラフもフェアウエーもスルー・ザ・グリーンとされていて区別がありませんから、ルールの規定する範囲内であればフェアウエーになっている部分を選んでドロップすることはゴルフルールには反しません。

例えば泥がついたボールを、自分のボールのマークが付いているかどうか確認するため等ルール上の何らかの理由でマークしピックアップして元の位置にリプレースする時に、泥をクラブフェースが打たない側に向けて置くこともゴルフルールには反しません。(泥を拭ってはだめです。)

プレイヤーの責務は、ルールを良く理解し、ルールの中でベストのスコアが出せるように努力すること、であるべきです。


こんな記事も書いています。

ボールはあるがままにプレーすればいいってもんじゃないんだよ?!(裁定集から-3)


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ゴルフルールには、プレーに関する規則 第3章に規則1から規則34まで、あらゆるプレーに関するルールが規定されています。

しかし、それだけでは判断がつきにくいような過去に実際に起こった事例を逐一まとめたゴルフルール裁定集というものがありまして、分厚い冊子が発行・発売されていますし、ウエブ上では無料で公開されています。

読み物として、すごく面白いです。

裁定集の中には、実際に起きたとは信じられないような例がいくつも載せてありまして、例えば「ボールを打ったら真上に上がり落ちてきてクラブフェースにたっぷりと付いた泥の上に落ちてくっついて止まった」とか、「誰かが旗竿をいたずらでグリーンの外に突き刺していた」とか、「旗竿の旗にボールが引っかかる」とか、

・・・マジか?って思いますよね。


上記のリンクにあります、タイガーがフェニックスオープンで500kg以上もあろうかという岩をルースインペディメントとして退けて救済を受けバーディーを取った件なんかは、裁定集には載っていません。 なぜなら、その50年も前に巨大な倒木をルースインペディメントとして大勢で取り除いて救済を受けた件がすでに載っていたからです。
タイガーは、当時若かったにも関わらずルールを良く勉強していたのだなぁ、と伺われます。

(逆にミシェル・ウィーは、色々とルール上のトラブルに見舞われた事件が多いことで広く知られていますが、彼女の場合はルールを良く知らず、自分なりの拡大解釈をしてしまうために起きたトラブルが殆どです。)


Page4_1.jpg (600×337)
Golf Canada, Rules of Golf


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さて、いつものように前置きが長くなりましたが、

ゴルフとは面白いもので、裁定集にそれだけ事例が書かれていても、なおゴルフルールに規定された文章からでは判断がつきにくい場面が出てきます。
そういう事例も含めて裁定集に書かれているわけでして、裁定集を読んでいますと「公正の理念に基づき・・・」と書かれている項目をいくつも目にします。

以前私は、「バンカーにレーキ突き立てたヤツ誰よ?! (裁定集から-6)」というエントリーの中で、

どうも、英語でいう「equity」と、日本語でいう「公正の理念」の間には、
・・・微妙で深いニュアンスの溝があるような気がいたします。(笑)

って書いていますが、これは日本語としての「公正の理念」という言葉の響きが、どうも英語のequityとはニュアンスが違うなー、と感じたんですよね。

equityを辞書(小学館)で引いてみますと、こう書かれています。

理念って付くとちょっとニュアンスが違いませんでしょうか?
JGAの和訳は非常に的確なので、ケチを付けるつもりはないのですが、「公正の理念」っていう訳語が誤解を生みやすくしているような気がしてなりません。

しかしこれは言葉としてのイメージのお話でして、ゴルフルール上のJGAの和訳「公正の理念」と、R&A、USGAがルール上で言う「equity」は全く同じ意味です。


そして実はJGAのホームページにも、「公正の理念」に関するコラム (←クリック) が載せられていまして、
ゴルフ規則には公正の理念という考え方があり、規則に関する紛議について公正の理念を用いて裁定する場合があります。 
しかし、この「公正の理念」という言葉が必ずしも正しく使われていないようです。
と書かれています。


リンク先を読んでいただけると明確になりますが、「公正の理念 (equity)」は、実のところゴルフルール上で規定されている言葉です。


ゴルフ規則 (Rules of Golf)   におきまして、

第3章 プレーについての規則   の、

規則1 ゲーム   の中に、

1-4 適用できる規則がない場合
規則に関する争点について適用できる規則がないときは、公正の理念に従って裁定がなされるべきである。


と書かれています。

つまり、ゴルフルール上で言うところの「公正の理念 (equity)」とは、『ゴルフルールに規定がない時に裁定集も熟知した競技委員が新しい事例について判断をする際に考え方の拠り所とするもの』なんですね。
裁定集にすでに載っているような事例を自分勝手に武士道的に解釈するものではない訳です。


こちらの裁定集の第3章 規則1-4のところに、個々の事例がある程度まとまって載っています。 面白いですよー。
    ↓

適用できる規則がない場合(公正の理念)  (←クリック)

1-4/2 打球がクラブフェースに付く
1-4/3 ホールから離れた所に旗竿が突き刺してあった場合
1-4/9 ストロークの妨げとなる鳥の巣
1-4/11 危険な状況とは


このリンクのところに書かれているもの以外の (違うところに書かれている) 面白い事例としては、


6-3a/3   マッチプレーで、ふたりともスタート時間に遅刻した場合。方や1分の遅刻、もう一方は3分の遅刻。

→  公正の理念(規則1-4)に従って、1番ホールは (両者このホールの敗けとし) ハーフとみなされ、マッチは2番ホールから始めることになる。



33-2b/2  パッティンググリーン上のホールの近くに球が止まっていたのに、そのホールの位置を変える場合

→  プレイヤーAのボールが50cmについていた。そこにプレイヤーBのボールが飛んできてホールを直撃して破壊したため カップを切り直さざるを得なくなった。
公正の理念(規則1-4)に従って、Aのボールは新しいカップから50cmの似たようなライに置かれるべき。Bのボールはあるがまま。



19-5/5   初めの球が暫定球に当たる (暫定球を打ったら最初に打った方のボールに当たって初めのボールを動かした、って意味です。)

→  公正の理念に従うとともに(規則1-4)、規則19-5aより類推して、プレーヤーは、その球をあるがままの状態でプレーしなければならない。



なんかニュアンスが分かったような気がしてきますね!? (^^)



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とても貴重なコメントを頂きましたので、追記としてここにコピーしておきます。
(コメント欄までご覧にならない方もいらっしゃいますので。)


thinkputt said...

ぴったりと適用する規則がないものについては、規則1-4にある「適用できる規則がないときは、公正の理念に従って裁定がなされるべき」となります。
実は、この一節はゴルフ規則の中でも最も難解(←あくまでも私の意見)で、かつ最も誤解されている文言だと思います。

R&Aの原版の「in accordance with equity」をJGAは「公正の理念による」と翻訳したため、日本語の『公正』という字面に惑わされてしまい、一体この一文が何を言わんとしているのかの正確な内容がほとんど(or全く?)理解されていないのです。(日本のゴルファーはまず間違いなく「みんなにとって一番公平(fair)と思われる内容で裁定するってことじゃないの?」と答えるはずです)
英語圏の人達にとっても「equity」という単語は日常的な言葉ではなく、なかなか掴みどころがないのですから、ましてや非英語圏の人間にとっては何をかいわんやとなるのも仕方ないことでしょう。

equityがルールに最初に登場したのは1891年R&A規則ですから、その当時(及びそれ以前)にby equityとはどういう意味を持っていたのかが解釈の原点になります。
当時の人にとって、規則rules(=法律law)→紛議dispute→エクイティequityとくれば、連想するのは、一般社会での訴訟における、Common Law裁判では救済されない紛議を取り扱うエクイティ裁き(衡平法)のことです。

コモン・ローとは古くから英国圏で行われてきた法体系であり、別名「不文法」とも「判例法」とも呼ばれることから分かるように、現代の我々が慣れ親しんでいる法律(成文法)とは異なり、所謂「法典」といったものがなく、あるのは判例集だけであって、その判例を積み上げた合意を基盤として法を運用し判決を出す法制度のことです。社会を構成している共通の原理や慣行、慣習といったものは当り前の不文律だから、そんなものをわざわざ法典に入れる必要はないという概念です。従って、成文法では「法に書いてない行為は違反にはならない」のですが、コモン・ローでは「法(判例集)に書いてない行為でも共通の原理や慣習に反するものは違反である」となるのです。

ゴルフの最古の13ヶ条ルール(1744年)を見ても分かるように、現代以前のルールには原理・原則といったものは書いてなく、書いてあるのはトラブルになった時の対処方法ばかりで、あたかも「判例集」とも取れます。このことからゴルフ規則は正にコモン・ローであることが分かります。

コモン・ローを補間する役目としてのエクイティー裁きは、国王の側近である大法官が、コモン・ローのベースとなっている不文律の原理原則や慣習を踏まえ、公平と柔軟性とに重点を置いて、最後には(大法官が)めいめい自分勝手な良心に従って(独断と偏見をもって?)判決を下すというものでした。

以上のことから、ゴルフ規則1-4の「in accordance with equityでの裁定」とは、ゴルフの精神を踏まえ、規則や裁定集にある類似の事例との整合性等も考慮に入れながら、最後には権威者(=競技委員長)が独断と偏見をもって裁定する意味であるとの結論になります。
ゴルフに関するQ&Aサイトにあった回答にも次のように書いてありました。

Achieving the fairest outcome did not mean do the fair thing (although the word clearly derives from “fair”), it meant create a rule to cover this situation that will be as fair to all parties as possible. That concept worked its way into the rules of golf to provide a way to address situations that were not covered by the written rules. It does not look for the fair solution from the disadvantaged player’s perspective, it looks for a balanced solution. Often, the balanced solution will actually seem unfair to a particular golfer. (See for example decision 1-4/7)

The USGA says equity means to treat like situations alike, not do what is fair. If a situation is not covered by a specific rule, then ask how the rules treat like situations, and treat this situation the same. It does not say find the solution that is fair to the player because he got dealt a raw deal. Raw deals are part of golf. Rule 1-4 is intended to provide a way out of a situation that the rules do not address, not out of a bad situation.

Rule 1-4 is not a catch-all rule, it is a safety valve. Without it players would be forced to quit a round when encountering an uncovered situation.



3/11/2016

パターの芯についての再考察とサイトラインの調整


PXGにDLCコーティングのオプションが出来るようになったらしいです。


画像をクリックでPXG.comにリンクしてます。


これは黒光りしてかっこいいですねー。

  * DLC (Diamond Like Carbon) Coating


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先日、「アンサー (PING Anser) 型 パターの芯について考察」という記事で、パターの芯について考えてみました。

その続きです。


まずは前回チェックしなかったパターフェースに直角方向の鉛直線との関係を見てみます。

画像をクリックで拡大します。

前回、大体誤差範囲かなと書きましたが、物理的にはシャフトの先の部分は全部構えた方から見て右側 (上の写真で向かって左側) にくっ付いていますからシャフトはわずかに傾きますねー。

実際にやってみまして、グリップの中心の位置から鉛直の線を引いて見ますと、グリップ中央の位置がちょうどパターフェースの表面くらいの位置に来るように作られている様子でした。

さすがカーステン・ソルハイム設計。(^^)

ボールとコンタクトする点が鉛直線上にあることがパッティング・ストロークにとって実際に良いのかどうかは別にしまして、意図は十分に汲み取れます。


さらにズームした写真です。

画像をクリックで拡大します。


パターのヒールはドアの板には触っていません。フリーフローの状態です。
慎重にやりましたので、おそらくこのあたりでバランスしています。


確認いたしましたところで、前回のパターフェース方向から見た向きに戻ります。

画像をクリックで拡大します。


これは前回の記事の写真と同じものですが、白線とピンク線を加えました。

黄色の鉛直線上に芯が在ったとしまして、パターの真ん中くらいの高さの点からパターのトップエッジ方向に垂直に線を引きまして、そこに目印をつければ、ボールをストロークする際に芯で打つようにする目印になります。

しかしこの写真を撮った時点では、ヘッドを重くするためのウエイトを、トゥ側とヒール側に 25g ずつ入れていました。
このため、トゥ側の錘の影響がより大きく効いてしまい、芯 (もしくは鉛直線の位置) がやや「トゥ寄り」にズレていました。

前回の記事に書きましたように、現在はトゥ寄りを少し軽くしてヒール寄りのウエイトを重くしましてアンバランスの重さで入れておりますので、ピンク色の線の辺りに修正されています。そして、トップブレードのその位置に目印 (サイトライン) を設置し直しました。

せっかく新調しましたパター (ニューポート) ですからね、芯がズレてしまったのではもったいないですし、またズレているならその新たな芯の位置でストロークしたいです。
感覚的には、ズラすのであればトゥ寄りではなく若干ヒール寄りの方が安定するし使い勝手がよさそうです。
(ズラすといっても、ここではほんの1-2mm程度のお話をしています。ピンクは実はセンターから1mmほどヒール寄り。)

ピン・アンサー (もしくはニューポート) の場合は、元々のパターにはサイトラインまたは目印がありませんから、こうして設置する場合には好都合です。(^^)


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さて、重力でバランスしたときの鉛直線上の位置は確認いたしましたが、それがパターの芯なのかどうかはまだ釈然としていません。

そこで皆さんはどうしているのか、ざーっと検索してみました。 リンクを羅列します。

http://www.golf.com/instruction/hit-pure-putts
https://moderngolfthoughts.worldsecuresystems.com/golf_sage_blog/locate-your-putters-sweet-spot


http://golfhabits.com/2014/08/07/how-to-find-the-sweet-spot-on-your-golf-putter/
http://www.threefooter.com/sweet_spot_folder/putter_sweetspot.htm

http://tuhsphysics.ttsd.k12.or.us/Research/IB07/SandJohn/index.htm


http://www.physicaleducationupdate.com/public/Golf_Find_Your_Putters_Sweet_Spot.cfm
http://www.golfloopy.com/putter-sweet-spot/


米国では、シャフトの中ほどを指で摘んでパターフェースをティーペグでつついて、フェースが回らずに真っ直ぐ帰ってくる点を見つけるやり方が、スイートスポットを見つける方法として一般的な様子です。

上にリンクしました7つのサイトともほぼ同じ方法です。
ただ、摘む位置がグリップのすぐ下だったり、シャフトの中腹だったり、あるいは突付くものがティーペグだったり鉛筆だったりの違いでした。

ボールでコンコンってやって反発を感じるっていう方法はやらないみたいですね。


リンク先に共通して書かれているのは、「パターにあるサイトラインの位置が芯の位置とは限りませんよ、テストして芯の位置を確認しましょう。」っていうことでした。



...ということで、もちろん私もやってみます。

ますは調整後のピンクの目印の辺りにアタック。

真っ直ぐ前後に揺れる


真っ直ぐに振れてそのまま帰ってきます。
(静止画像にしてよくみますと、私がアタックしている点は目印より若干ヒール寄りだったかもしれません。)

キャプチャーした静止画像


何度か繰り返して実験してみた感じとしましては、芯の位置からミリングのラインで2本分 (約2mm) くらいまでのヒール寄りは許容範囲で真っ直ぐ帰ってくるようです。トゥ寄りの方がズレに対してシビアな感触です。
(すみません、動画は後で見てピタリの位置ではなかったことに気づきましたが、許容範囲も含めまして判りますので撮り直さずにこの動画をアップしました。)



次に、パターの見た目でいう真ん中、バックフェース側にある3つの丸いスタンプの真ん中の円の中央の位置辺りをアタックした動画です。

少しトゥ側が開いてよれる


もしオプションでこのパターにサイトラインをオーダーしますと、バックフェースのデザインから見ましても真ん中のここの位置のトップエッジのところにサイトラインまたは目印のドットが付けられると思われます。

しかしながらこの位置では上の動画のように、トゥ側が押されてパターフェースが開いてよれてしまいます。

キャプチャーした静止画像


静止画像で見ましても、ど真ん中の位置を突いています。

最初の動画の位置とはわずか3mm (ミリングのラインで3本くらい) ほどのズレですが、ヘッドの戻り方が異なっています。
芯を外したオフセンター・ヒットではボールの出てゆくラインが右にズレても全然おかしくありません。

私はパターのトップブレード上に自家製のサイトラインを付けていまして、その位置を今回ピンク線の位置にアジャストしました。

この位置でボールを打つように、今まで以上に意識して練習してみようと思う次第です。


また、パター・フェースの上下方向のズレに関してですが、もちろん真ん中でボールの赤道をヒットすることが理想と (直感的には) 思われますが、これですと実はボールの直径とパター・フェースの縦の幅から計算してみますと、パターのソールが10mmも地面から浮いた位置でヒットすることになります。

もっと地面すれすれでストロークするゴルファーの方が多いのではないでしょうか?
私もその一人です。

その場合にボールの赤道に当たるのは、パター・フェースのやや上方寄りの部分、ということになります。
だとしますと、鉛直線はパターフェースを斜めに走っていますからトルクの発生しない鉛直線の位置は若干3mm程度ヒール寄りになりますね。知らずにトゥ寄りのヒットになってしまっている可能性が考えられます。

もうひとつ、むしろパターにはロフトが4度ついている分、最初に接触するのが一番直径の大きい赤道部分とは限らないかも知れません。ボールの赤道よりわずかに下の方を打つことが可能かもしれませんね。

この辺りの検証は、先送りにしようと思います。


3/08/2016

iPINGをエースパターでデータ採り直し


AdidasがTaylormadeを買収する話が出ていますねー。(@_@)!

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再度 iPINGのデータ採りです。

お友達の道具屋さん最近周りでやけに流行っているとおっしゃっていまして。(^^)


この間のデータはこちらです。(スペアのパターでやってみたせいかどうか分かりませんが、テンポとかちょっとデータが変でしたので。)
         ↓
進化していた iPING を久しぶりにやってみました。


過去 (2011年) の記事はこちらです。

iPING (パッティング・アプリ)
iPING 試してみました。
続・ iPING 試してみました。



設定は、スティンプメーターで 9.5フィートくらいのグリーン上で10フィートの距離を5回1セットでパットします。


2回やりましたデータがこちらです。(^^)


1回目



2回目



2度目のセッションの方がほんの少し安定していますね。

Closing Angle (一番開いた時と一番閉じた時の角度の差) は、どちらも平均値 6.5° となりました。
Strong Arc 寄りの Slight Arc に分類されました。

Impact Angle も最終ストロークは -2.3°、−0.0° とバラけていますが、どちらも平均値は-0.4° でした。若干のクローズ。

前回、テンポのデータが 1.6 と出ていておかしかったのですが、今回は両方とも5年前と同じ 2.2 になりました。ちょっと安心。


Lie Angle (ライ角) はインパクト時で 71.8°、71.2° ということで、どちらも 71° ちょっとという感じですね。

Shaft Lean は前回は若干のハンドファースト方向でしたが、今回は両方ともにわずかにハンドレイト方向でした。私の場合はボールをかなり左にセットしていますしね。(左足かかとの内側線上にボールの右端、くらいです。)
とはいえ、1°程度ですから前回も今回もほぼ真っ直ぐ立っている状態と解釈してよさそう。


やはり、エースパターの方が格段に安定する様子です。


パターに関しまして、ちょっと気になるスペックがありましたので、エースパターの方は最近ほんのり微調整をしました。

この件に関しましてはまた別記事をポストいたしますが、ライ角調整とかの思い切ったやつではなく、ほんのちょっとです。
背景となった実験を動画で見ていただこうと思っています。
(自分の理解でいいのかどうか、いまいっちょ確信できない部分も多少ありまして。)


この調整がコースでもすごく良い方向に出ることを大いに期待しています。(^^)