8/01/2009

第4象限(IV)を有効利用


以前の記事「下りのスライスラインはゴルファーの悪夢」で検討し、
「バーチ・ヒルズ (ゴルフコース)」の記事で検証実験を行ってみたグリーン攻略マネジメントですが、もう少し掘り下げてみました。


例えば、カップの位置がグリーンの右寄りで手前寄りだった場合。



芝目といいますか、傾斜に合わせて、x-y軸も傾けて引いてみました。

この位置にカップが切ってあったら、右のガードバンカーのこともありますし、2打めは間違いなくグリーンセンター狙いで、いつもの癖どおりで行けばちょっと左曲がりで第3象限(III)か、あるいは距離の関係で第2象限(II)に乗せるような攻め方をすると思います。

残り距離がいくらであれ、第4象限(IV)を狙っていくのは少数派でしょう。

私とは逆のフェードヒッターなら、グリーンセンター狙いで、良いミスが出ればカップに寄って行く、というような計算での打ち方もアリでしょう。


仮に(V)として置きましたが、この配置であればショートゲームの得意なプレイヤーの場合、バンカーに入らない、しかもカップに向かって登りになる黄色い点線のエリアに打っていって、寄せワンを狙う、というマネジメントもアリだと思います。
2打めの距離が長い場合など特に、こうした攻め方は有効かもしれません。


私はグリーン周りのピッチ・ショットがあまり得意ではないこともあって、距離を十分にだすことで(仮に狙いより右目に行ってしまったとしても)バンカーに入れない打ち方で、(II)のエリアに打っていく攻め方が今は多いです。

グリーン上に残れば、下りではあってもパッティングできます。
余程のアンジュレーションなら、この攻め方は駄目ですが、下りのパットは決して嫌いではありません。

また、図中の(a)や、(b)の位置にこぼして外した場合は、難しい下りのラインとは言え、転がしやチップ・ショットのアプローチが出来ますが、下りを残さないために(V)の領域を狙って打って、例えば(c)の位置に残った場合、グリーンに落ちてから短く止まるピッチ・ショット(またはロブ・ショット)が必要になって来ますので、私の苦手分野を残してしまいます。
(・・・ってか、判ってんなら練習しろ!・・・ってお話もあろうか、とは思いますが。(^^;)

いずれにしても、(a)、(b)、(c)のポイントからの寄せや、(II)、(III)からのミドル/ロング・パットを打つときに、第4象限(IV)の領域に残すことを頭の片隅においてプレーする、というのが、私が今目指しているマネージメントです。


まぁ、その時々の技量とか使える/使えない技とかによって、マネジメントは変わってくると思うんですけど。(^^;


7/31/2009

ホール・イン・ワン -2


先週のRBC カナディアン・オープン、ご覧になりましたでしょうか?
ジモティーのネイサン・グリーンが、終盤のイーグルで追い付いてきた南アのラティーフ・グーセンをプレーオフで破って優勝しましたね。

GDOのPGAツアー・ハイライトの映像(リンク)



それはともかく、ものすごく珍しいホール・イン・ワンが達成されました。

なにはともあれ、百聞は一見にしかず、ということで。↓



2日目のラウンドの15番ホールで、リーフ・オルソンが達成しました。

ビリヤードになぞらえて「ザ・バンク・ショット」って呼ばれてて、先週末はこの話で持ち切りでした。
(あんまり誰が勝ったとか、そういう話題にはなんなかったですね、米国では。(^^;)

BMWの新車がもらえたんですね!


ちなみに、先にオンしていてぶっ飛ばされたのは、同伴していたクリス・ブランクスというプレイヤーのボールです。
ルール的には、元あったと思われる場所に最も近いところにリプレースして打つんですが、外してパーになったようですね。

運も一緒に蹴飛ばされちゃったのかどうか(笑)、ブランクスは予選落ちしてしまいました。



(スコアが悪かったのは1日目なんですけどね。)


7/29/2009

マック・オグレイディ


この人の名前は日本でも、聞いたことがある方もいらっしゃるかも知れませんし、聞いたことがない方も多いかと思います。
稀代のボールストライカーと呼ばれている人です。

独特のスイング理論を持ったかつてのPGAのツアープロで、86年、87年には、ツアーでの優勝もひとつずつ、通算2勝をt達成しています。

’86年のキャノン・サミー・デイビスJr.(現ハートフォード・オープン)と、’87年のMONYトーナメント・オブ・チャンピオンズ(現メルセデス・ベンツ・チャンピオンシップ)です。



wikipediaのページを参考リンクとして貼っておきますが、相当な変わり者だったようです。



Mac O’Grady
http://en.wikipedia.org/wiki/Mac_O'Grady


72年に21歳でプロ転向した後、クォリファイに17回も挑戦してようやくツアー・カードを手にしたと書いてあります。

非常に上手いプレイヤーで、理論派、トレビノのフォームでフェードを打ったり、当時強烈に強かったジョニー・ミラーのスイングや、ジャック・二クラスのスイングを再現できてしかもゲームで使うようなゴルファーだったそうなんですが、メンタルに感情をコントロールし切れない面がたたって、16回も失敗してしまったようですね。



ツアープロを引退した後に、豊富なスイング理論知識を活かしレッスン・プロとしても、とても有名な存在になりました。


このゴルフ・ダイジェストのスタック&ティルトのスイング理論について書かれている記事中で、ブッチ・ハーモンもマック・オグレイディが教えていたモラッド打法というスイング理論がベースになっていると証言しています。
  ↓
スタック&ティルト打法


日本語でもこんなことを書いている方が居らっしゃいました。
スイング論(99)~ メジャーの打法


ゴルフ・スイングには60,000点以上の変数がある、という彼の理論ですが、有名なところでは、スランプから立ち直ろうとしていたセべ・バレステロスがオグレイディの理論に心酔し、教えを請いました。二人の友人関係は非常に強いものになったそうです。
他にも、ビジェイ・シン、スティーブ・エルキントン、チップ・ベックといったところが、オグレイディのコーチを受けているそうです。

もっとも、例えばセベとは大きな穴を掘って胸まで埋まり、悪いものを埋め去る儀式をやったり、「ボールは生きている。それぞれボールごとに性格も違うし、意識もあるし、魂も宿っているんだ。」と言ってみたり、かなりオカルトチックな面も持ち合わせていたようですが。


自分が思ったままを口にするのも有名で、当時のコミッショナーとずいぶんやりあった逸話がいくつも残っています。



元々の本名は、フィル・マッグレノだったのを、フィリップ・マクリーランド・オグレイディと正式に改名し、後にマック・オグレイディと改名したのだそうです。

本人の説明では、自分には多分に多重人格的なところがあり、その人格に合わせて変えたのだ、ということなのだそうです。

オグレイディはいわゆる両手利きで、主に右でプロとしてプレーして居ましたが、左打ちでもスクラッチ・プレイヤーの腕前だったということで、ある時にUSGAに対して、右打ちのマック・オグレイディ I の他に、左打ちのマック・オグレイディ II をアマチュア・ゴルファーとして登録するように要請したのだそうです。

ツアーに出場している最中にはよく、右打ちでプレーしていてグリーン上でパットするときには左打ち、ということをやっていたらしいです。
本人いわく、左で打つと、カッとしやすい人格が穏やかになって冷静にプレーできるらしい。

これからマック・オグレイディ II として全部左でプレーするからクオリファイに再挑戦させて欲しい、ということだったらしいのですが、いまだに正式には返答をもらっていない、と主張しています。


そんなオグレイディが、58歳になった今年、レギュラーツアー復帰に向けて動き出した、という記事が今年になって書かれていました。
まずはシニアツアーに出ている友人のバッグを担いでキャディーとして姿を現したらしいです。

「O’Grady carries the bag but dreams of swinging the clubs」



マック・オグレイディのスイング写真

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