11/16/2009

16フィート以下のパット


16フィート (約4m88cm)以下の距離のパットを距離感よく打ち分けるための練習について、「これは!」と思いましたので、忘れないうちに書いておこう、という記事です。(^^;


前回このカテゴリーの記事で、フィニッシュの重要性 (パッティング)という話題を取り上げました。

その記事で、コメント欄コルレオーネXさんから貴重なご意見をいただきました。
振り幅で距離をコントロールすると言うが、パターヘッドの切り返しを目で視認するのは難しいのではないか? と言うことでした。

長い距離を打つときにパターヘッドの切り返し位置を視認しにくいケースをどう対処するかはとりあえず置いておきまして(^^;、

「1-7歩の距離であればボールを見ているにしてもパターヘッドの切り返し位置は視認できそうですね。」ということを返信コメントの中にちょこっと書きましたことと、今回の練習法には非常に関係があります。



カリフォルニアの一般アマチュアからの質問で、とあるプロが問題解決のアドバイスと練習法を伝授していました。

質問は、『私は12フィート(約3m33cm)以下のショートパットで、弱かったり強かったりどうも距離が安定せずに困っているのですが、どうすれば改善できますでしょうか?』というものでした。

プロからの返答は、「距離のコントロールを安定させるためには、パットするときにacceleration (加速すること)しながらボールをヒットすることを実践してください。 加速しながらボールをストロークできるように練習すると、グッと安定します。」

(これはまさに、いつもノリさんがおっしゃっているアドバイスと全く同じですね。 ノリさんの場合はさらにもう一歩進んだ「一定の加速度でボールを打つ」っていう表現をなさっています。)



ということで、アドバイスされた練習法は次のような方法です。

画像をクリックで拡大します。


ボールをカップから2フィート(約61cm)ずつ間隔を空けて6個並べ、カップに近い方からパットしていくのです。

まずは、カップから一番近い2フィートの距離のボールをテークバックは2インチだけ(約5cmだけですね。ボールの幅よりちょっと多いぐらいしかありません)小さく取り、逆にフォローを大きくすることでパターヘッドのスピードを加速しつつボールをヒットする感覚を意識して感じてください。

そこから、2フィート遠くなる毎に1インチ(約2.54cm)ずつテークバックの幅を増やして行ってください。
4フィートは、3インチのテークバックで打つ、
6フィートは、4インチのテークバックで打つ、
・・・
12フィートは、7インチのテークバックで打つ、

という練習法でした。

この場合は、相談者に対するアドバイスなので、acceleration (加速すること)しながらボールをヒットする感覚を体感してもらうため、ということが主眼になっていて、想定しているグリーンの速さなどには言及していませんでした。



これに私はボールをさらに2個増やして、全部で8個並べて練習をすることにしました。
8個並べますと、一番遠いボールは16フィート (約4m88cm)の位置になります。
ちょうど私の7歩の距離(4.9m)と同じになるのですよね。

上記の換算で言いますと、16フィートを打つには9インチ(約22.9cm)テークバックすれば良いことになります。

私は普段自分の中で基準になっているスピードのグリーンでは、16フィートの距離は(9インチではなくって)11インチ(約28cm)ぐらいのテークバックで打っています。
この2インチの差は、プロの頭の中にある基準のスピードが、私の頭の中にある基準のスピードより速いからであろうと想定しまして、1インチ刻みのテークバックを、約3cm刻みに置き換えてみます。

そうしますと、

2フィートは、 6センチのテークバックで打つ、
4フィートは、 9センチのテークバックで打つ、
6フィートは、12センチのテークバックで打つ、
8フィートは、15センチ、
10フィートは、18センチ、
12フィートは、21センチ、
14フィートは、24センチ、
16フィートは、27センチのテークバックで打つ、

という風に置き換えれば、ほぼ私の基準に合わせることが出来ます。

写真にもありますように、早速この練習を実際にちょっとやってみました。

12センチ、15センチ、18センチ、とパターヘッドの切り返し位置の視認の方に気を取られ過ぎますと、打ち出すラインがおろそかになってしまいました。(^^;

たとえば1回目は、2フィート、4フィートをカップインした後、次々にカップを外し、最後の7歩の距離(16フィート)だけがズドンとカップインでした。
ラインは分かっている訳ですからね。
やはりテークバックにあまり気を取られない打ち慣れた7歩の距離が一番上手く打てました。


でも、短い距離のパットですから当たり前といえば当たり前なんですが、外れたパットも距離的には40cmオーバー以内ぐらいには入ってくれて居ました。ショートもなし。

16フィート以下のパットを距離感よく打ち分けるための練習としては、なかなか良さそうな印象を受けました。


慣れてきたら、この練習を、距離感よく打たないとラインを外れてしまう比較的大きく切れるラインとか、往復びんたになりやすい横のラインとか、そういう嫌なラインの練習に応用してみようかなぁ、と思ったりしましたのでした。(^^)  ♡




***

ところで、加速しながらボールを打つという表現ですが、「感覚的に」ということのようです。

物理的に測定してみますと、パットの上手いプレイヤーのパットは、ヘッドスピードが最大になった後にボールを打ち、ヘッドスピードが落ちないという動きを見せるそうです。

打つ方の感覚としては、加速しつつ打っている感覚でちょうどいいのだろうと思います。



11/14/2009

ダグ・バロン、PGAツアーを提訴


何日か前に、禁止薬物陽性反応による出場停止処分第1号のお話をご報告しましたが、Golf Weekに続報が出ていました。

Barron vs. Tour: It’s judge’s decision


内容をかいつまんでみます。


来週のQスクールのセカンドステージをプレーするために、出場停止処分の差し止めを求めて弁護士を通じて裁判所に提訴したそうです。
3時間にも及ぶ説明を聞いたツ・ファン下級裁判所判事は、土曜日の朝には判定を下したい、という運びになった模様。

ダグ・バロンは心臓の左心室と左心房の間にある弁がきちんと開閉しないという心臓の問題を抱えており、18歳の頃からベータ・ブロッカーとして知られるプロプラノロールという薬を服用していました。
これは、高血圧などによるハイパー・テンションを沈める効果のある医薬品で、極度の緊張による震えなどを沈める効果があるため、PGAでは禁止薬物にしていたようです。

バロンはまた、自然に保有する体内のテストステロンが低いという症状も抱えていて、2005年からこれもまた医者の処方でテストステロン剤を服用し始めました。
しかしテストステロンは、メジャーリーグのスラッガーでロジャー・マリスの1シーズンのHR記録を37年振りに更新して話題になったマーク・マグワイアが使用していたことでよく知られるようになったステロイドで、明らかにPGAでも禁止薬物にしています。

しかしバロンの弁護士側は、低下しているテストステロンを、普通の生活が送れるように標準的な高さまで処方する治療は、パフォーマンスの向上にはつながらない、と説明しています。

PGAツアーのタイ・ヴォタウ副社長は、電話で「訴訟になっていることは把握している。係争中であるのでコメントは出来ない。」と答えています。
PGAツアー側のリッチ・ヤング弁護士は、バロンは十分に承知してPGAのルールを破っている。スポーツがクリーンであることは、大衆の関心事として非常に大切であると述べています。


実はバロン側は、TUE(therapeutic use exemption)と呼ばれている、治療目的による例外措置を求めて、2度却下されていました。
PGAツアーが、禁止薬物の方針を取り入れることに決定した3ヵ月後の
2008年10月にはプロプラノロールの服用を中止するように指導を受け、
2009年1月にはテストステロンの服用も却下されていたそうです。


PGA側のリッチ・ヤング弁護士に拠れば、バロンは(今年唯一出場した)セント・ジュード・クラシックの前に、「出場するためにはテストステロンを使用してはならない」と、明確に通達されている。

ということだそうなんですが、なんだか変な雲行きですね。


***

記事を読んだ私の勝手な印象ですが(^^;、
PGAツアーは出場停止になっても影響の少ない当たり障りのないプレイヤーを見せしめに処分をして、ツアー・プレイヤー達にドラッグ・ポリシー(禁止薬物の方針)は毅然として有効に機能しますよ、注意してくださいね。

・・・と知らしめるつもりが、どうやらうっかり解決の一番難しい辺りの人から第1号処分を始めてしまったな、というような感じがします。



***

フォローアップ記事が出ました。
やはり、裁判所はバロンの出場停止処分差し止めの提訴を却下しました。

US Magistrate denies restraining order to Barron

まぁ、当然だと思うのですが、一方で、“The judge said (Doug) Barron
made a strong case that...”とか書かれてますので、けっこう微妙な面もあったようです。


なんか間違ってると思いますわ。


11/13/2009

ミリタリー・スタイル・ハット


今月号のゴルフ・マガジンで取り上げられていたのですが、今米国ではひそかに(今までのベースボール・キャップ・スタイルとは違った)こういったタイプのゴルフ・ハットがじわじわ流行りつつあります。(^^)


記憶に新しいところですと、USオープンで3日目までトップを走ったリッキー・バーンズが被ってましたから、ご記憶の方も多いんじゃないかと思います。
(この人のキャップは、つばが小さいタイプでしたね。余談ですが、バーンズのお父さんはNFLペイトリオッツのプレイヤーでした。)

Ricky Barnes




あとは、コロンビアのカミロ・ビジェガスも近頃はコブラが出したちょっとつばが大きいタイプのミリタリー・スタイルの帽子を被ったりしています。

Camilo Villegas



これからじわじわ来そうな感じがしないでもありませんね。



プーマからも、なかなかカッコイイのが出ていますね。
ロゴマークのピューマが切抜きの縫込みみたいになってて、なかなか凝ってます。



私も実は、この7月にエンジェルズの応援に行って球場のギブアウェイでもらったエンジェルズ・ロゴのミリタリー・スタイル・ハットを持っていますので、その後 “なにも知らずに” 愛用していました。(笑)



上の写真で私が被っていますのは、↓これの色違いでして、地の部分は真っ黒です。



これは、特にゴルフ用ではない迷彩色バージョン。



流行には全くと言っていいほど疎い私ですが、まぁたまにはこんな記事もいいんじゃないかと。(^^;