前記事「パッティングの距離感」の続きです。
では、デジタルパットを使わない人は、具体的にはどうやって距離感を作っているのでしょう?
ここはひとつ、ゴルフのオーソリティーの見解を見てみようと思い、二つのサイトを調べてみました。
まずは、社団法人 日本プロゴルフ協会(PGA Japan)。
「パッティングの距離感を養うには」(2007年11月16日)というポストが見つかりました。
ウイークリー・レッスンというコーナーです。
引用します。
パッティングの距離感を養う上で一番簡単な方法は、まず初めに1mを打ち次に2m、そして3mというに、徐々に距離を伸ばしていき距離感をつかんでいく方法がお勧めです。
一般的な距離感をつかむ方法に、例えば10mを打つとすれば5mの2倍を打てばいいという方法がありますが10mを打つという感覚は体の中にはないわけなので、距離を合わせることはできません。また、自分の感性に任せポーンと無意識に打った距離から徐々に距離を縮めていくという方法もありますが、こちらも同じく全て感覚の世界に留まるため、確実ではありません。説明した通り、距離感を養うためには、1m、2m、3mと徐々に打っていくのがいいわけですが、それが難しいという人にはまずは1m、次に3m、更に6mというように、初めは自分の中のメモリを大きいところから始めるのもいいでしょう。それである程度打てるようになったら、1、2、3、4mというように、メモリを細かくしていくと共に、10m以上の距離についても同じように練習をしていくといいでしょう。10m、13m、16mと初めは大きく分けて、次第にその間を詰めていくようにしたらいいと思います。
06年2月17日にも、同じ解説がありました。
「下りラインのパッティングの際、ラインとタッチを出す方法とは」
まず、平坦な状況で1m、1.5m、2m、2.5m、3mという距離を打ち分けられるまで練習をしてください。そして自分の体の中にこれら距離の基準を植えつけてしまいます。いわば体の中にパッティングの物差しを作ってしまうのです。この物差しができてしまえばあとは簡単です。実際の下りのラインに行ったら、実際のカップとは異なる仮想のカップを想定し、1mないし2mといった自分の物差しに合わせてパッティングすればいいのです。
ここで気が付くことのひとつは、なんだかんだ説明して、結局「練習しろ」ってことしか無いじゃん。っていうこと。
まぁ、PGAですから、ハナから練習時間の短い下手くそアマチュアなんぞは相手にしてらん無いかも知れませんので当然と言えば当然です。
で、もうひとつ気が付きましたことが私にとっては目から鱗で、非常に重要だと思いました。
私のデジタルパットの基準では、いわゆる内-内のストロークで7歩(約5m)転がるグリーンが基準になっています。
つまりこれ以下は、内内以下なので、打つときに内-内の半分までストロークバック(テークバック)すれば2.5mくらいが打てると言うアバウトな処理をベースに、目に入る距離とか傾斜とか芝目とかスパインとかの情報を脳にインプットして、パッティングしていました。
3m以下なら余程の傾斜で無い限り、まぁ縦の前後50cmには入るだろうと言う、貪欲さに欠ける処理をしていたのです。
つまり(速くないグリーンであっても)5m以下はデジタルパットの内-内以下の距離、ということで考えていました。
決してショートパットが苦手な方ではありませんが、非常にショートパットに強いと言う自覚もありません。(^^;
逆に言えば、1m、1.5m、2m、2.5m、3mを打ち分ける、という精度の細かい距離のコントロールがあって初めて、3m以下のパットを普通にボコボコしぶとく入れてくるプロのパッティングが成り立っていたのです。
1mのパットであっても、例えば曲がる横のラインであれば、距離感とラインがばっちり合っていなければ簡単にはカップインできません。
すべからく2パットに収める努力を続けていましたので、3m以下を50cm刻みに打ち分ける練習は考えたこともありませんでした。
※この話は、あとでまた、次の記事に登場します。
(くどくてすみません。(^^;)
ノリさんのブログの解説にも、実は3.2m以下の打ち分けは説明されていません。(ノリさんのことですから、ご自身は3.2m以下も打ち分けをなさっている筈と思いますけれど。)
次は、社団法人 日本ゴルフ協会(JGA)を見てみましたが、こちらはルール的なことの解説が主で、技術の解説やレッスンのコーナーはありませんでした。
余談ですが、非常によくまとめられた、これだけは知ってコースへという、小冊子のpdfが置かれてありましたので、記念にリンクしておきます。
↓
これだけは知ってコースへ(JGA編)
(次の記事にも続きます。)
***
そしてさらに。
お友達のロボレラさんの千成ラウンド その2という記事に、非常に興味深いことが書いてありました。
引用します。
結果が出たから言えるのだが、私の距離感はキャリーの距離感であって総距離の距離感ではないらしい。
それは落とし所までの距離感は持っているが、最初から最後まで転がして止める距離感は持ち合わせていないと言う事だ。
そのため転がる距離や割合はある程度一定と仮定して、キャリーの距離感を考えるようにしたのだ。
このやりかたにした結果、上りと下りの距離感の出し方が理解しやすくなった。
上りの場合はカップに近いところに落とさなければならないし、下りの場合はかなり手前に落とさなければならない。
しかし、カップより1m先まで転がるようにとか、カップの手前1mに止めるようにとかいった距離感の考え方より、キャリーを考えるやり方のほうが私には私には実感しやすかった。
最初の何ホールかは距離感が合わなかった事が多かったが、グリーンの状態がわかってくるとキャリー後のランの距離が読めてくるのでわかりやすい。
これは、イメージとしてはかなり画期的な方法だと思いました。
驚く無かれ、ショートアプローチのお話ではなく、パッティングのお話です。
パターのキャリーをイメージして打っていらっしゃる方、どのくらいいらっしゃるでしょうか?
私はロボレラさんとは逆に、グリーン周りからのチップ&ランや転がしのアプローチ(D-Chop)を、ロングパットのイメージで、ワンバウンド目の落としどころには全くこだわらずに打つことで、距離感が出せるようになりました。
(勝手にD-Chopと名付けて愛用しています。(笑))
このアプローチは、冗談抜きに私にとっての救世主でした。
デジタルパットをアプローチに応用する、ロボレラさんとは逆方向の考え方でではありますが、ある意味では非常によく似ていると思いました。
私はロボレラさんの方法を、3m以下の打ち分けに応用してみようと思っています。
やり方は・・・、これから模索してみます。(x_x;
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