11/14/2009

ダグ・バロン、PGAツアーを提訴


何日か前に、禁止薬物陽性反応による出場停止処分第1号のお話をご報告しましたが、Golf Weekに続報が出ていました。

Barron vs. Tour: It’s judge’s decision


内容をかいつまんでみます。


来週のQスクールのセカンドステージをプレーするために、出場停止処分の差し止めを求めて弁護士を通じて裁判所に提訴したそうです。
3時間にも及ぶ説明を聞いたツ・ファン下級裁判所判事は、土曜日の朝には判定を下したい、という運びになった模様。

ダグ・バロンは心臓の左心室と左心房の間にある弁がきちんと開閉しないという心臓の問題を抱えており、18歳の頃からベータ・ブロッカーとして知られるプロプラノロールという薬を服用していました。
これは、高血圧などによるハイパー・テンションを沈める効果のある医薬品で、極度の緊張による震えなどを沈める効果があるため、PGAでは禁止薬物にしていたようです。

バロンはまた、自然に保有する体内のテストステロンが低いという症状も抱えていて、2005年からこれもまた医者の処方でテストステロン剤を服用し始めました。
しかしテストステロンは、メジャーリーグのスラッガーでロジャー・マリスの1シーズンのHR記録を37年振りに更新して話題になったマーク・マグワイアが使用していたことでよく知られるようになったステロイドで、明らかにPGAでも禁止薬物にしています。

しかしバロンの弁護士側は、低下しているテストステロンを、普通の生活が送れるように標準的な高さまで処方する治療は、パフォーマンスの向上にはつながらない、と説明しています。

PGAツアーのタイ・ヴォタウ副社長は、電話で「訴訟になっていることは把握している。係争中であるのでコメントは出来ない。」と答えています。
PGAツアー側のリッチ・ヤング弁護士は、バロンは十分に承知してPGAのルールを破っている。スポーツがクリーンであることは、大衆の関心事として非常に大切であると述べています。


実はバロン側は、TUE(therapeutic use exemption)と呼ばれている、治療目的による例外措置を求めて、2度却下されていました。
PGAツアーが、禁止薬物の方針を取り入れることに決定した3ヵ月後の
2008年10月にはプロプラノロールの服用を中止するように指導を受け、
2009年1月にはテストステロンの服用も却下されていたそうです。


PGA側のリッチ・ヤング弁護士に拠れば、バロンは(今年唯一出場した)セント・ジュード・クラシックの前に、「出場するためにはテストステロンを使用してはならない」と、明確に通達されている。

ということだそうなんですが、なんだか変な雲行きですね。


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記事を読んだ私の勝手な印象ですが(^^;、
PGAツアーは出場停止になっても影響の少ない当たり障りのないプレイヤーを見せしめに処分をして、ツアー・プレイヤー達にドラッグ・ポリシー(禁止薬物の方針)は毅然として有効に機能しますよ、注意してくださいね。

・・・と知らしめるつもりが、どうやらうっかり解決の一番難しい辺りの人から第1号処分を始めてしまったな、というような感じがします。



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フォローアップ記事が出ました。
やはり、裁判所はバロンの出場停止処分差し止めの提訴を却下しました。

US Magistrate denies restraining order to Barron

まぁ、当然だと思うのですが、一方で、“The judge said (Doug) Barron
made a strong case that...”とか書かれてますので、けっこう微妙な面もあったようです。


なんか間違ってると思いますわ。


11/13/2009

ミリタリー・スタイル・ハット


今月号のゴルフ・マガジンで取り上げられていたのですが、今米国ではひそかに(今までのベースボール・キャップ・スタイルとは違った)こういったタイプのゴルフ・ハットがじわじわ流行りつつあります。(^^)


記憶に新しいところですと、USオープンで3日目までトップを走ったリッキー・バーンズが被ってましたから、ご記憶の方も多いんじゃないかと思います。
(この人のキャップは、つばが小さいタイプでしたね。余談ですが、バーンズのお父さんはNFLペイトリオッツのプレイヤーでした。)

Ricky Barnes




あとは、コロンビアのカミロ・ビジェガスも近頃はコブラが出したちょっとつばが大きいタイプのミリタリー・スタイルの帽子を被ったりしています。

Camilo Villegas



これからじわじわ来そうな感じがしないでもありませんね。



プーマからも、なかなかカッコイイのが出ていますね。
ロゴマークのピューマが切抜きの縫込みみたいになってて、なかなか凝ってます。



私も実は、この7月にエンジェルズの応援に行って球場のギブアウェイでもらったエンジェルズ・ロゴのミリタリー・スタイル・ハットを持っていますので、その後 “なにも知らずに” 愛用していました。(笑)



上の写真で私が被っていますのは、↓これの色違いでして、地の部分は真っ黒です。



これは、特にゴルフ用ではない迷彩色バージョン。



流行には全くと言っていいほど疎い私ですが、まぁたまにはこんな記事もいいんじゃないかと。(^^;


11/11/2009

フィニッシュの重要性 (パッティング)


このカテゴリーの記事を書くときはなんかウキウキしますね。
確実に上手くなれるような気がして。(気のせいかもしれませんが。(笑))


経験的にですが自分でもおぼろげに感じていたことなのですが、デーブ・ペルツの配信メールで解説されているものを読んで、再確認することができました。

パッティングの際に、フィニッシュをビシッと決められたときって言うのは(結果はカップインしていようがカップインしていまいがそこは別にして)
自分でも非常に気持ちがいいものですし、特に厳しい状況のショートパットでこれが出来たときには周りからも、「Solid!」とか、「Good putting!」って声をかけて貰える時が多いです。

この「solid」という英単語は耳にすると非常に嬉しい表現でして、中身の
詰まった、しっかりした、内容の充実した、ゆるぎない、と言ったニュアンスのある表現なのです。
「うん、しっかり打ったね。」が一番近い日本語になりますでしょうか。(^^)





配信された内容をなるべく原文に忠実に直訳してみます。

After you putt, it is important to hold the finish position of your stroke until the ball stops and you can see the results.
パットをした後、ボールが止まって結果が見えるまでストロークのフィニッシュ・ポジションを保持しておくということはとても重要です。

The correlation between your stroke and how the ball rolled will never
be fresher in your mind.

あなたのストロークとボールがどう転がったかの相関関係は、頭の中でこれ以上ないくらい鮮明になります。

This is the feedback you need to prepare your subconscious to play
your best in the future.

これこそが、今後ベストのプレーをするためにあなたの「潜在意識」に準備をさせるのに必要なフィードバックなのです。

Biofeedback studies have shown that a human’s short-term memory is very short: Every eight seconds you lose about 30% of the sensations or feelings you have generated - if no new one comes along.
生体自己制御の研究によれば、人間の短期記憶はとても短いのです。
あなたが生み出した感覚やフィーリングは、8秒ごとに30%が失われていきます。 - 新しい感覚が出現しなかった場合です。


But if you move and add new sensations before your putt has stopped, the new feelings immediately cover up the old.
しかし、もしパットが止まる前にあなたが動いたり新たな感覚を加えたりすると、新しいフィーリングはただちに古い感覚に覆い被さってしまいます。

If you can make a habit of holding your finish and retaining you feel of
the stroke you just made as each putt rolls, then what you see and feel within those first eight seconds will be correlated in your mind.

フィニッシュを保持することを習慣にしてしまえば、パットを転がすたびに今行ったばかりのストロークのフィーリングを維持することが出来て、最初の8秒以内にあなたが見てそして感じたものが、頭の中に相関されます。

This will optimize your stroke improvement process and your future
putting touch.

こうすることで、ストロークの改善プロセスを最大限に効果的にすることができ、将来のパッティングのタッチを最適化できるのです。

(この内容は、デーブ・ペルツのパッティング・バイブルの第5章に詳しく書いてあるそうです。)







さらに、ペルツはつい最近のTwitterでこんなことを発言しています。

Everybody knows if you putt balls too fast-they’ll never stay in the
hole, too slow and they’ll never get to it-but what speed is optimum?

パットを強く打ちすぎると決してカップには沈んでくれないし、弱すぎると決してカップに届かないのはみんな知ってると思うけど、 - 一番効率のいい強さって知ってる?(注: 英語ではパットの強さをスピードで速いとか遅いとか表現します。)

Since most putts miss hole-watch how far your missed ones roll past:
17-inches past means optimum speed, farther=too fast, shorter=too
slow

ほとんどのパットはカップに入らないんだから、 - 外したパットがどのくらい通り過ぎるか観察してごらん。
カップを17インチ(約43.2センチ)過ぎるのが一番効率の良いスピードなんだ。 17インチより遠いのは強すぎ、短いのは弱すぎ。


Optimum speed gives best chance of hitting/staying in hole:
faster creates more lip-outs, slower means more get knocked off-line
and miss

一番効率のいいスピードで打てば、カップインするチャンスが一番大きくなる。
強いのはカップに蹴られるし、弱いのはラインを外れてミスするってわけ。



また別な場面では、こう言っています。

一般のゴルファーからの、「あなたはアマチュアはパットの曲がりを小さく読みすぎてほとんどのパットを下側(B側)に外す、とおっしゃっていますが、それはなぜなのですか?」という質問に対する回答です。


「人間って言うのは自分に甘くて、実際は相当体重オーバーしているのに、本人は『ちょっとオーバーしてるかな』って現実を見ないのとよく似ていると思います。現実を見たくないんですよ。大きく曲がるパットはあまり曲がらないパットよりも難しいので、潜在意識的に真っ直ぐ目に打ちたがってしまうんです。」
「もうひとつは、目線をあげてボールを見ると、見えるのはボールの転がりの最後の方だけなんですよね。最初の方の転がりとか途中の曲がっていく様子を見ていないから、その分の読みをちゃんと計算に入れられていないんですよね。」


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つまり、パットをした時の転がりを出来るだけ目に焼き付け、なるべくフィードバックをかけて行ってパットの読みとストロークを改善していく。
その時に、フィニッシュでピタッと止まってイメージを、脳裏に焼き付けて行けば、より鮮明に記憶したフィーリングとボールの転がりとを関連付けてフィードバックをかけることが出来る、という寸法です。(^^)


幸か不幸か、私はボールの転がりのほとんどを見ながら打つ変則パッティングをしています。
フィニッシュもテークバックの大きさに比べて割合に大きくとっています。

今後はこの生体自己制御とフィードバックを強く意識して、改善につなげて行きたいと思います。(^^)