2/04/2016

ゴルフトーナメントの向かうべき姿?!フェニックス・オープン in Arizona


今週はフェニックス・オープンですね。
 私 このトーナメントがとても好きです。

昔から思ってるんですけど、ゴルファーはプロアスリートとしてはすごい甘やかされてるといいますか...、ほかのスポーツのアスリートはみんな観客の大歓声の中でプレーして力を発揮してると思うんですよ。

そういう意味では、このトーナメントの16番ホールだけはそういう他のスポーツのような大歓声に包まれてプレーされていてゴルフの中ではとても異質な大会になっているからです。

TPC Scottsdale Stadium Course (PGA.comからのリンクです。)


“The Greatest Show on Grass” と呼ばれているだけのことはあります。
メジャーを含めても、一番盛り上がる大会じゃないでしょうか。

スコアも -28なんてのが出てますし、観客動員数も一番多い大会です。
(2001年のマーク・カルカベッキアと、2013年のフィル・ミケルソンがマークした -28アンダーが最高スコアです。)

アリゾナ大学の学生たちがこのホールに陣取って、悪いショットを打つと激しくブーイングします。
すごいショットの時には、それはそれで大歓声。


盛り上がりすぎてエスカレートしていったのは、1997年にタイガーが大観衆の目前でホールインワンをやってのけた時でしょうか?



飲み物をぶん投げたりすごい騒ぎになってますが、今振り返りますと当時は今より静かだったなーって印象です。
スタンド席も毎年増築増築で今の方が観客数も断然多いですからね。

ジャスティン・レナードがミスって大ブーイングを受けて中指立てたなんて事件もありましたが、余計に盛り上がっちゃったりして。
だいたいこのホールの観客は酔っ払ってる若者が多いです。

ここ数年は、NFLのスーパーボウルと同じ週に開催されていますよね。
それで最終日を見逃しちゃうことも多いんですが、今年はちゃんと録画しようかと思います。(^^;

また、この大会ではダブル・イーグル(a.k.a.アルバトロス) も2回記録されています。


さすがに打つときには観客も鎮まりますが、打った瞬間から大歓声に包まれますので、すぐ隣にある15番ホールのパー5のグリーン付近などは、大騒音の中でプレーすることになってしまいます。

画像をクリックでリンク元のサイトに。


とはいえ、このホールも2オンが可能な上にこのアイランドグリーンですから、こちらはこちらですごい盛り上がりますね。

地元のアリゾナ大出身のミケルソンがプレーすると一段と盛り上がります。
後輩たちが大騒ぎしていますからねー。

2013年のベストスコア(タイ記録)の勝利を含めて3勝していますから、やっぱり観客の大声援は後押しになるんじゃないでしょうか?

もちろん全部のトーナメントがこうなるべきではないかもしれませんが、観客の大声援の中でプレーして大いに盛り上がるのは、プロスポーツの醍醐味じゃないかと思ったりするのです。



日本人ゴルファーとしましても、昨年は松山英樹が1打差の2位タイに、そして2002年にも横尾要がやはり1打差の2位タイに入っています。

今年もヒデキ・マツヤマにはチャンスあるんじゃないでしょうか?

インフレ気味の大量アンダーを出したプレイヤーが優勝しますので、2015ナンバー1のジョーダン・スピースとかよりもむしろ...、大人気の3勝上げているフィルの他、爆発力のあるプレイヤー、例えばブラント・スネデカーとか、ダニー・リーとかにも大いにチャンスありそうですし、2度勝っているJ.B.ホームズなんかも爆発力が期待できますよね。


今年も大いに盛り上がりそうです。(^^)



1/31/2016

ジョナタン・ベガス (Jhonattan Vegas) の技ありパワー・ショット

昨年に引き続き、PGAのファーマーズ・インシュランス・オープンを観に行ってきました。

日本の誇る松山、石川、両プロが予選落ちしてしまう厳しい大会にあって、今年からPGAのメンバーとなったヒロシ・イワタが堂々の上位争いを繰り広げていましたのでしばらくついて回って応援することに。

ウエブ・ドットコム・ツアーでPGAの出場権を得ているだけあって米国での戦い方のコツを得ていたりするのかも?
(私のようなアベレージの遊びゴルファーには知る由もありませんですが。)

画像をクリックで拡大します。


激しい雨と風による中断の後、再開間近の1番ホール・グリーン。
短いけど予断を許さないパットを残しているジョナタン・ベガスとベン・クレーンとは別にこのホールは既にホールアウトしていたため少しだけリラックス・ムード?の素振り。 この後ぐっと気合が入ります。


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さて、この写真の奥の方に写っている黒い出で立ちが同組でプレーしていたジョナタン・ベガスです。
PGAでも屈指の飛距離を誇るいかにも怪力を思わせるゴルファーですねー。


で、今回取り上げますのは、観戦中に間近で見た口あんぐりのすごいショットです。
とはいえ、PGAのプロとしては当たり前のショットかもしれません。

とにかく私としては「すげーっ!」と思いましたので記念に。

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こちらは一緒に行きましたお友達のSamさんが撮った足元のラフの芝の写真です。
とても極め細かくてふかふか、ボールがスポッと入って沈んでしまったら私なんぞにはウエッジで出すだけでもひと苦労です。


かなり強いアゲンストの風が吹き雨が吹き付ける中、462yのパー4、7番ホールの2打目地点です。

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(白い矢印のところに打った後のディボット跡)


ティーショットをホールの左サイド、カート道よりさらに左の木の下のラフに打ち、この写真の位置に来ました。
写真に白い矢印を入れていますが、ディボット跡が確認できます。

目の前にある木を左から回避し低いボールでスライスをかけて遠方に左端の部分が写っているグリーンに見事にオンさせました。ちょうど木の真後ろ方向です。

何より驚きなのが、この深くて粘くて出ないラフから5番ウッドを打ち抜いて行ったこと、しかも強風の中で完璧に計算されたスライスを209y先のグリーンに。

・・・凄すぎます。

技と怪力の組み合わせでこそなし得る信じ難いスーパー・ショットでした。



コースのレイアウトを、ファーマーズ・インシュランス・オープンのサイトから引用してきました。

画像をクリックでリンク元に。


7番ホールは真ん中右寄りの、ZTEのブースが描かれているところにあります。
というか、ジョナタンのボールはまさにその青丸の付近に来ていました。

7番にズームイン
画像をクリックでリンク元に。


Gって書いてある青丸のところ付近です。

ジョナタン・ベガスというプレイヤーはバッグの中にハイブリッドのクラブを入れておりませんで、ここ数年は DR、3W 、5W、3I 、...というラインナップになっています。

ですからこのショットは、5Wですね。


因みにですが、我々が応援していたヒロシ・イワタは風の中を行く軽いドローの完璧なティーショットでフェアウエーにいまして、残り約235yの2打目を3W で綺麗なピン筋のボールを打ち、しかし強風に戻されて惜しくも右手前のバンカーでした。 そして見事なサンドセーブでこのホール、パー。(^^)

4日目のこの日はティーが少し前で約450yでしたが、PGAのプロが打って2打目に210-240yも残るのですから、この日の強風と悪コンディションぶりが伺えようかと思います。


いやー、ものすごいショットでした。
(でも、3パットしてボギーにしてしまったのがとてももったいなかったです。逆にいいますと、それが故にTVなどのメディアにこのショットが取り上げられることはないでしょう。)


雨と強風と寒さとでとても大変な観戦でしたが、この他にも色々となぜかとても楽しい体験でした。(^^)


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この悪天候でサスペンドされた4日目、ただ一人 -3アンダーという驚異的なスコアでラウンドしたブラント・スネデカーって人は一体どうなってるのか?

確かに早い時間のスタートで4日目のサスペンドの前にホールアウトしましたが、早朝夜明け前から既に悪天候だったのですけれどね...。

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さらにトーナメント終了後に追記:

結局、5日めも雨は上がったものの冷たい風が吹き付けていた様子で、サスペンド再開後のプレーが月曜日になって行われましたがどのプレイヤーもスコアを落とし、最終的に昨日酷い悪条件の下で馬鹿げているほど驚異的な良いスコアを出したスネデカーが逆転逃げ切り優勝を果たした模様です。 すげー。


1/24/2016

トーリー・パインズ (Torrey Pines) の攻略法?!


ごめんなさい、つい勢いで偽りの題名書きました。m(__)m
まだトーリー・パインズは憧れでしてプレーしたことすらありません。

今週はファーマーズ・インシュランス・オープンがトーリー・パインズで開催されます。
昨年もお友達のSamさんとトーナメントを観に行きましたが、今年も観に行く予定です。(^^)



本当は、私が好きなサンクレメンテ・ムニ・ゴルフコースの厄介なグリーンの攻略法のヒントを、先日とある常連プレイヤーとのラウンドから学びまして、そのことをメモしておきたいなと思ったのです。


言い訳がてらに説明致しますと、この2つのコースは南カリフォルニアの太平洋岸の似たような気候・立地にありましてどちらも市が所有するパブリックコースです。1950年代に同じコース設計家ウイリアム・ベルの手によってデザインされ同じキクユ芝で養生されたコースです。

ただしトーリーパインズの方は、ご存じの方も多いかと思いますがUSオープンが開催されたこともありファーマーズ・インシュランス・オープンもホストしているトーナメントコースです。

36ホールあります。ゴルフ場になる前は米軍キャンプ内に造られたグランプリレースのサーキット・コースでした。

画像をクリックで拡大します。


サンクレメンテ・ムニの方は1930年に9ホールのゴルフ場としてスタートし、20数年後 トーリーパインズ開場とほとんど同時期に今の18ホールのゴルフ場になりました。

画像をクリックで拡大します。


ロサンゼルスとサンディエゴの間の海岸線にあるこの2つのコースは46マイルしか離れていません。
真夏の暑い時期に行っても、寒流からくる海風が吹き込んできますので、涼しくラウンドできます。


サンクレメンテ・ムニはコースの距離は比較的に短いし、OBも少なくて一見難しくなさそうなコースなのですが、グリーンがキレっキレによく切れまして1mのパットも全然油断ならないため、非常に攻略が難しくて私は何回もラウンドしていますがまだ80を一度も切れていません。

グリーン自体はそれほど速いわけではないのですが、ラインに拠って下り傾斜並びに芝目が入ると一気に速くなります。どのグリーンも当然に海の方へ向かって速いのですが、見た目にはそれほど切れる傾斜に見えないのです。

このグリーンとか、それほど切れそうに見えませんでしょう?

画像をクリックで拡大します。


しかしこのグリーンも、画面右手に向かってシャシャーっとボールが流れます。
左じゃないです、右です。

もう本当に、ラインによってはボールが坂を高い方へ転がって登って行ってるんじゃないかと錯覚します。
すごく厄介で、グリーン自体はそう速くなくて普通のスピードかむしろやや遅いぐらいの日でも、とにかく海に向かってだけはツッーっと。傾斜も向かっていると見たこと無いくらい速くてグリーンを出ちゃいます。

以前このブログにもラウンド記を書いています。 ⇢「サンクレメンテのラウンド記

この、初めてラウンドした時のスコア81が今までで一番良かったりしますが、今にして記録を読んで振り返ってみますとショートパットが馬鹿によく入っていたみたいです。
2歩と3歩を6回も外さずに入れていた様です。古いL字を持ち出して。
しかも記録の限りでは(どうみてもたまたまの偶然の様子ですが)上りのパットばかりだったみたいですね。Uってのがいっぱい並んでてDが1個しか無い。
残念ながらあの時はクラッシックな道具でプレーしたことがメインでしたので自分ではよく覚えていません。

(逆に言いますと、パットがそれだけ入れられさえすればドライバーなんぞ飛ばなくても良いスコアが出せるコースだったりもします。)

それとおそらく知らず知らず鍵になっていたのが、グリーン周りはすごい古いマグレガー・ミュアフィールドの9番アイアンで転がしののチップショットをしていたこと。
昔のアイアンセットはPWのロフトが50度もあって、9番が46度でした。今のPWのロフトと同じです。
私はキクユ芝の短いチップショットが苦手なので、今では極力パターを使って転がしています。


今年1月2日にSamさんとご一緒しまして、久しぶりにサンクレメンテ・ムニへ行きまして、その時にご一緒した上の写真の右の方に写っていらっしゃるMikeさんという方が、それはもう徹底したこの厄介なグリーンの攻略法を見せてくださったのです。
まさにコースを熟知していらっしゃる感じでした。


私の場合は、その前にSamさんとご一緒した時には大スランプ中だったことを除けて考えても、それ以上にグリーン周りに翻弄され、ワーストスコアを叩いたのでした。

画像をクリックで拡大します。

この写真の時がそうですね。
キクユ芝の逆目からのチップと、ショートパットに翻弄されました。 + ドライバーがあっちこっち。


とても綺麗なホールでしょう? あの丘の上のグリーンからは、太平洋が広々と見渡せます。写真で左側にあたる方角に海が広がっています。

今回は、39・43=82とスランプ脱出中の私としてはまずまずのスコアで凌げましたが、まだグリーン周りを攻略しているとはいえません。後半のOBひとつも痛かったなー。
次回行く時にはMikeさんの攻め方を踏襲してプレーできるよう心に刻むつもりでこのポストを書いています。



さて、Mikeさんのプレーぶりを見ていて私的には首を傾げる場面がいくつかありました。

この厄介なグリーンを熟知し、どっちに速いかあるいは遅いのか、どのくらい切れるか、非常によい距離感でパットをストロークして絶妙にスピードをコントロールなさっていたのですが、時折15-20フィートぐらいの上りのパットで4-5フィートもショートなさるのです。
で、その厳しい残りのパットを入れる。

ラウンド後になってから思い当たったのですが、どう間違えても下りのパットを残したくないというマネージメントだった様子なのです。
ここのグリーンは、たとえ3フィートしか残っていなくても、下りや横のラインを残しますと全くもって油断できません。下手すると2フィートでもヤバいかも。


グリーン外からのチップショットも、ことごとくカップの下に付けていました。
もう本当に徹底して。

そう思いだして見てみますと、2つ上のMikeさんが写っている写真でもちゃーんと右サイドに写っていらっしゃるのです。これからパットしようとなさってる方。

これは確か10番ホールの何でもない平らに見えるグリーンで、この日のカップは右の方に切ってありますよね。
普通ならグリーンの真ん中を狙って打つのがセオリーです。


どこまで徹底できるか分かりませんが、次回プレーするときは頭に叩き込んでおきたいと思っています。


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6年半前のこのエントリー、「下りのスライスラインはゴルファーの悪夢」をリンクいたします。


http://www.golf.com/golf/instruction/article/0,28136,1887166-0,00.html


・登りのパットは下りよりも易しい。(いつもカップの下に残るように打とう。) 

・右から左へのパット(いわゆる日本語で言うフックラインですね)は、ストレートのラインよりも易しい。(と、いうことは、受けグリーンではカップの右へ、奥へ下るグリーンではカップの左へ狙っておくのはいい考えだ。)



・ストレートのパットは完璧に真っ直ぐ打たないといけない。例えば右から左のライン(フックライン)では、膨らましすぎても、弱く打ったりして入ることもある。強く真っ直ぐ目に打って入れることも可能だ。



・ The worst combination is downhill and left-to-right; human beings don't make those.

さて、これが表題に持ってきた文章ですが、直訳しますと、

「最悪のコンビネーションはダウンヒルの左から右へ曲がるラインだ。

・・人類には、これをカップインすることは出来ない。」となります。

海に面している緩やかな丘陵に造成されているこれらのゴルフ場では、本当にこのマネージメントを頭に入れておかないと、と思った次第です。

わずか2フィート(60cmぐらい)のパットがススーっと流れて7-8フィート(2m-2.5m)もカップから離れていってしまう悲惨なパット、サンクレメンテ・ムニGCをラウンドされたことある方なら必ず経験されているはずかと思います。ご自分か、もしくは同じ組のどなたかか。 ...まさに悪夢。


きっといつか近いうちにトーリー・パインズもラウンドしてみたいと思っているのですが、その時もこれを徹底して頭に入れておきたいと思います。

そして、今週末ファーマーズ・インシュランス・オープンを観に行ったらグリーンの切れ方にも大注目して観てみたいなと思っています。(^^)