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8/31/2022

「ピンフラッグは99.9%抜いた方が良い」という記事

5年ちょっとぶりに San Clemente Municipal Golf Courseをラウンドしてきました。


市営のコースですがいつもコンディションもなかなか良くて、そして特筆なのがグリーンです。本当に読むのが難しいよく切れるグリーンです。

メジャーの行われる名門 Torrey Pines (こちらもパブリックコースです)とロケーションも遠くなく、海に面した傾斜地という立地条件も近く、オリジナルの設計家も同じで、グリーンとフェアウエーに使われている芝の種類も同じ、ということで、とても楽しくラウンドできるコースです。(こちらの記事はその観点で書いています。→「トーリー・パインズ (Torrey Pines) の攻略法?!」)

記事中の写真ですが、
このグリーンとか、それほど切れそうに見えませんでしょう?
 
しかしこのグリーンも、画面右手に向かってシャシャーっとボールが流れます。
左じゃないです、右です。

もう本当に、ラインによってはボールが坂を高い方へ転がって登って行ってるんじゃないかと錯覚します。
すごく厄介で、グリーン自体はそう速くなくて普通のスピードかむしろやや遅いぐらいの日でも、とにかく海に向かってだけはツッーっと。傾斜も向かっていると見たこと無いくらい速くてグリーンを出ちゃいます。

...と、こんなことを書いています。
(今回もこのホールで 3パットしました。)

今回のラウンドからの写真は 9番ホール、165y パー3のグリーンです。
強めのアゲンストの風が15マイル程度吹いていましたので、4番ユーティリティーで打ったところフック目に入ってしまい、グリーンの右手前のピンに対して大きく逸れたミスショットを打ちまして、乗ったのがグリーンの左奥。


歩測してみたら、73フィート(約22.4m)もありました。(歩測で32歩です。)
このパットも写真では軽く登っているように見えるかもしれませんのですが、下りのパットです。海に向かって速いのです。実のところ結構な下りです。
このパットは32歩ありましたが、21歩のストロークで打っていきました。

途中から尾根を越えて左に曲がっていきますが、写真でいう左斜め上方向に向かってグリーン全体が流れていて、海の方に向かって切れるのです。
上手く換算して打ったと思いましたが、最後の傾斜でススーッとカップ手前で加速して2歩半を残しました。幸い2パット目は軽い登りになりましたので、運よく 2パットで収めることができました。

この日のスコアは、40 37 = 77 (36) でした。
すごくショットは安定していたと思うのですけれども、とにかくグリーンが硬くて止まらない、そして手前でバウンスしたボールは強い芝で止められて、グリーンのちょっと外にボールが止まるケースが多発しまして、このためロングパットの嵐で12歩以上の長いのが10ホール、内 18歩以上が5回もありました。
ここのグリーン周りの夏KIKUYU芝は非常に厄介ですので、テキサスウエッジをなんと10回も使いました。(実は個人的な集計でパット数に入れています。)


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さて、題記の件、こちらの記事になります。

The science behind why the flagstick should be pulled 99.9 percent of the time


題名には、『旗竿は抜け!:  99.9%の場合において旗竿は引き抜くべき科学的理由』と書かれていますが、これは多分にGolf Digestの記者さんによるミスリードだと思います。



元になっている研究は、 California Polytechnic State University の Tom Mase教授というメカニカルエンジニアリングの先生の実験に基づいた分析結果です。 記事を読んでみますと、「ピンフラッグを立てておいてパットした方が良いケースは、0.1%しかないので、残りの99.9%は抜いておいた方が良い」っていう解釈の数字ですが、Tom Mase教授の実験とは関係なくものすごく乱暴に記者によってひねりだされていました。  

Tom Mase教授の実験は、2フィート半(約76㎝)からボールを転がして、ものすごく正確なプレイヤーがパットしたとしてブレを標準偏差で考えた場合に、ピンに当たった中で真っすぐ跳ね返るくらいにピンの中心に当たるのが27.6%であると。 それ以外の72.4%はピンには当たるけど斜めか横に跳ねることになります。  
それで、カップを通り越して2.5フィート、4.5フィート過ぎるスピードまではピンに当たる軌道のパットは100%カップインします。
カップを9フィート通り越すスピードの時 (注*: 3m近くもカップをオーバーする強さです。)に、27.6%だけ、ピンフラッグを立てておいた方が有利なケースがある。

...とかいう実験データでした。

実験には旗竿の種類を色々変えて、実験した数字が書かれていました。


で、ここからGolf Digestの記者がいきなりこう来ます。↓  

2018年のPGAツアーのデータによると、25フィート以上からのワンパットは5.48%で、そのうちの約1/4ちょっと(上記の27.6%のことですね)ということでだいたい1.37%がピンに真っ直ぐ当たる。そしてここでPGAツアーのShotLinkから10フィートかそれ以上がセカンドパットに残ったのは 1%以下でした。PGAプレイヤーが 25フィート以下からパットして10フィート以上残すミスパットをすることはほとんどありません。
このモデル計算においてピンフラッグに当たって得をする確率は、1.37% x 1% 未満で、約 0.1%しかないのです。

...この記者さん、論法がめちゃくちゃです。(笑)

ピンに当たった時の挙動とか全然関係なくなっちゃってますし。
そりゃ25フィート(約7.6m)からパットして10フィート(約3.1m)もオーバーするケースはツアープロにはほとんどないでしょうと思いますよ。その数字はピン抜いた方が良いかどうかとは関係ないじゃん? 

 Tom Mase教授の実験には、ピンの芯とはズレて当たった場合にはかえってカップインしないケースが出てくるよっていう数字が出ています。そっちの数字で検討して%を計算して記事を書かないと、全然意味ないと思います。 

そもそも25フィート以上のパットで、ピンフラッグに当たる(ような正確なパットになる)可能性がPGAツアーでさえ 5.48%より小さいってことですからね。「そもそもピンが立っていようが立っていまいが、99%影響ない」っていうのは納得のいく数字ですが、抜いた方が良いっていう意味とは違うと思います。


でも、ピンに当たるケースはありますから、Tom Mase教授のこういう実験の方自体は踏まえておくべきと思います。


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当ブログでも過去に 2回ほどピンについて取り上げています。
 



一つ目の方は、Dave Palz先生の検証で、チッピングの時にピンを立てておいた方が入る確率が高いケースがほとんどなので抜かずにおいた方が良い、っていう記事です。(例外はピンが向こう向きに少し傾いているときで、ピンの芯を少し外れて当たった時です。)
この時はまだ、2019年のルール改正前ですので、パッティング時には抜かないといけませんでした。

実験はTrue Rollerという器具を使って正確にボールを転がして行われていまして、平坦で 3,、6、9フィート通りすぎる 3通りの強さでピンに当てる転がりを何千回も繰り返してデータが取られています。


その後、2つ目の記事にありますように、ルール改正になって、パットもピンを立てたまま打てるようになった後、抜いた方が有利か抜かない方が有利か巷で議論になった時に、上記のPelz先生の実験がMyGolfSpy.comによって掘り起こされて、再検証されました。

その頃は、ディシャンボウとかアダムスコットが、「俺はピン立てたままパットする」って宣言したりして、ピン立てておいた方が有利だっていう論調が主流になっていたところに、フランスコ・モリナリのお兄さんが「ピン抜いた方が入る確率高いよ」っていう実験結果を出してちょっと待ってよ?ってなった時に書いたのが、2つ目のリンクのブログ記事です。

みなさん見落としてるかもしれないんですけどね、Pelz先生の検証実験はグリーン上で行ってはいますが、チップショットが転がってきてピンに当たるときの想定でして、パッティングを想定していないんです。
ですから、距離がベタピンの 3フィートオーバー、入れ頃外し頃の 6フィートオーバー、ちょっと打ち過ぎだけどピンに助けられるかも?って強さの 9フィートオーバーの 3種類で実験しているわけです。

ツアープロがパッティングするとき、9フィートもオーバーすることはまずほとんどないですね。(でも我々にはありますが。全然グリーンが読めていないときありますからね。)
その意味では、パッティングの時にピンを抜こうが抜くまいがほぼ影響ないんです。

モリナリのお兄さんの実験でも、ボールが穴に落ちるんじゃなくカップの向こう側の壁に当たってポッコン跳ねる強さの時にだけピンが助けてくれるケースがあったけど、もう少し弱いボールがカップの向こう側の壁に当たるくらいの強さの時にはピンがあった方が弾いてカップインしなかったケースが多かった、っていうデータになってます。
けっこう強めに打った時に影響してますね。

オプティマム・スピードでパッティングした強さだったら、ピンは全く関係なく全部入ります。


そもそも、パッティングだったとしても 25フィート(7.6m)も離れている位置からピンに当てるのはなかなか至難の業ですからね。

それなのに、チッピングの時にピンに当たることを想定して、その時のボールが入る入らないの挙動と確率を調べるために何千球もTrue Rollerで転がして検証していたDave Palz先生は、やっぱり只者ではないです。 さすが。


6/12/2022

4RR-Chip (ハイブリッドの4番でバンプ&ラン)

こちらは River View GCという河川敷のコースです。
市街地にあって距離が短くて、一見東京の赤羽GCみたいな感じですが、実はほぼ干上がっている川床と堤防上側の土地との高低差が 7-8mもあって、その高低差をラウンド中に24回も降りたり登ったりするレイアウトで、山岳コースよりもアップダウン的にはキツいです。(笑)


このホールは、15番のパー5かな。
右下へ打ち降ろしていって川床へ降り、2打目を川床を川沿いに進んでいって、グリーンはまたティーと同じ高さに打ち上げながら今度は左へ戻ってくる、みたいなレイアウトです。
結果的に、グリーン面が見えない打ち上げのグリーンに打って行くホールが半分ぐらいあって、表面上コース的には簡単なコースだという評価になっていますが...、私は正直ちょっと苦手にしています。


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チッピングエリアに行きまして、どんな具合か転がしてみました。
もちろん、前記事に貼っておきましたいくつかの動画を見て、使う状況とか、打ち方とか、セットアップとか、そういうのを参考にしました。

何本か撮ったのですが、アングル失敗してピンも転がっていくボールも自分の体に隠れちゃったりしていてボツ。 とりあえず残したのは、この動画だけ。↓


状況としては、芝が短くてタイトな花道タイプの位置から軽い登りのライで、グリーンの外が10歩、グリーンの淵からカップまでが 16歩、トータル 26歩の距離の寄せです。

この状況は、普段でしたらD-Chopで打って行くケースと思います。
もう少し芝が長めなら、54°か 58°で10歩を越えていって、グリーン内にワンバウンド目を入れるチップショットも検討します。10+16 なら、グリーン上の部分が十分に余裕ありますので。

でも、この状況は芝がタイトに薄くバンスが弾かれる可能性もあるライですし、もしウエッジをリーディングエッジから入れたなら刺さってしまう可能性も大の状況です。簡単そうに見えてパーセーブしなければならない状況にも思えてしまいますが、「ダフリやトップを避けること」が第一目標のショット選択をするべき状況とという想定です。
(実際このライは、冬芝ではありませんから58°で打てないことはありません。タイトではあります。)


動画を見ていただきますと分かりますが、この場合はもうほとんど最初から転がっていくイメージです。ハイブリッドの 4番はロフトも立っていて22°ですし。
パターで打つテキサスウエッジは、グリーンの外が 2-3歩ぐらいじゃないと距離感出すのキビシいかな?っていう、このグリーンの外側10歩の状況からの「ハイブリッドの4番でバンプ&ラン」は有効なような感じがいたします。カップを脅かす、っていうほどには、いきなりですし精度が出ませんので、もうちょっと練習が必要ですが。 今の感じで、まぁ上手く行って 1クラブ以内か、大体 1ピン以内に安全に持っていける感じではあります。(1ピン(約2.4m)は簡単に入るパットではありませんが、十分に入れるチャンスもあります。)

基本的に、転がっていくボールっていうのはピンに当たって入ったりする確率もありますし、振り幅が小さいということは大事故や大怪我が起きにくいということですので、ディフェンシブなプレーとしてかなり有能だということは念頭に置いておきたいと思います。

今回の動画のような「PWのD-Chopでいくかなー」という状況ではなく、もっと斜面がきついとか、芝がめちゃくちゃ薄いとか、ウエッジ類や 8鉄転がしでは寄せにくいような状況の時に、このUTの転がしアプローチ、4RR-Chip を使いたいと思っています。



6/01/2022

LIV Golfのショックウエーブ // ハイブリッドの 4番でバンプ & ランをこれから練習

サウジアラビアの LIV Golf がいよいよ来週(6/09-11)のロンドンを皮切りに始まります。

ホワイトシャークことグレッグ・ノーマンをヘッドに、プレイヤーをハンティングしていて、PGAツアー側は全面的に争う姿勢でペナルティー設定したりしてごたごたしています。

誰が出る噂とか、俺は行かない宣言とか、ミケルソンがPGA批判してLIVに参加意向だとか、いろいろ話題でしたが、いよいよ出場選手が発表になりました。

ツイッターで流れてきた画像がこちらです。↓



大体伝えられていた通りの顔ぶれですが、ダスティン・ジョンソンにはちょっと驚きました。


こちらに Golf.comの記事があります。

『 5 biggest surprises from the LIV Golf field list (including Dustin Johnson?!)

まずダスティン・ジョンソンの出場がびっくりだと。
2020年マスターズチャンピオンで世界ランキング13位ですからね。 
今37歳でしばらく活躍していませんので下り坂にはかかってきている感じですが、$125MM(160億円ぐらい)をオファーされてるそうですので、まぁそういう選択もあるかな、っていう感じはします。
別のニュースで、スポンサーだったひとつRBC (Royal Bank of Canada) は酷くがっかりで契約を終了する、とかも報じられていました。

Talor GoochはPGAで初勝利を挙げてこれから、っていうところだったのでびっくりだ、と書いてあります。

今回は噂に上がっていた、アダム・スコットブライソン・ディシャンボウ、そしてフィル・ミケルソンが入ってなかった、と書いてあります。

* 追記 : 6/06/2022 
結局、今日のニュースでフィル・ミケルソンは LIV Golf のツアーに参戦することになったそうです。PGAツアーからは引退、今年の残りのメジャーだけ出場するとか。
Kevin NaもPGAツアーから撤退だそうです。(ほとんど誰も触れませんけど。)


USアマチュアのチャンピオンとか、アマチュアの若者たちも取り込んでいる、と。

あとはヨーロッピアン・ツアーのプレイヤーたち。すでに話には上がっていました。
Sergio Garcia
Martin Kaymer
Graeme McDowell
Ian Poulter
Lee Westwood 

ライダーカップのキャプテン候補がずらりだけど、どうなるんでしょうか?と。

最後に、チェイス・ケプカ。 ブルックス・ケプカの弟ですが、ランキング 1,543でPGAには活躍の場がないので、って書かれています。


さぁ、どうなるんでしょうか? 
(...と、記事もそう〆て終わってます。)


ちなみにですけど、LIV Golf の LIVっていうのはローマ数字で「54」って意味でして、48人のプレイヤーが出場して 54ホールで競って予選落ちとかは無しのゴルフイベント、ってことだそうです。72ホールやんないんですね。もし72だったら LXXII Golf か。 


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さて今回は、ハイブリッドの 4番でバンプ & ランをこれから練習してみることにします、という内容で、まだやっていません。

まずはレッスン動画を見て、打ち方とか、むしろもっと大事なのはどういう場面で有効なのかの見極めとか、でしょうか。

ざっと見てみました。






なんか、思ってたよりもバンプ & ランって感じじゃなくって、最初から転がってる感じ?
パターで打つよりも、手前のグリーンじゃない部分をスキップして通過しやすいってことだろうかと思います。

みんなすごく短く持っていますから、こないだの +4っていうグリップを付けといたのは良かったな、って思いました。

各動画の説明を聞くと、芝が薄くてウエッジだとダフってチョロったりカツっとトップしてオーバーしたりしやすいライからやさしく打てるよ、っていうことのようです。
どの動画もグリーンの外の部分がけっこう長くあるんですけど、飛び越えてワンバウンド目がグリーンって訳じゃないんですね。ポンポンポンーっと手前の花道部分も跳ねてっているようです。


これらの動画の状況ですと、短いやつも長いやつも、今まではPWを持ってD-Chopで打っている状況です。LWで上げていったりはしませんのでそんなにザックリの心配はしていませんが、グリーンの傾斜、アンジュレーションはまだ良いのですが、グリーンのコンパクションの影響で結果がちょいショートだったりちょいオーバーだったりで 3-5歩になっちゃうとアップ & ダウンをミスってしまうので、

...このハイブリッドの 4番を使ってバンプ & ランの転がしで行く分にはパター感覚でグリーンのアンジュレーションを読んで打って行けばワンクラブぐらいに入れられるのかなー?そうだと良いな。っていうところがこのショットの成功の目標になりますね。


それと、薄い芝で下に砂地が入っていてリーディングエッジが刺さりやすいライの状況に有効な模様です。
あとは 芝が薄い状況で芝目が逆目だった時とか。 
これはどんなクラブで打ってもザックリの可能性があります。 


今後、自分なりに色々な場面を試してみて、ハイブリッドの 4番でバンプ & ランの経験値を積もうと思います。


4/23/2022

Dylan Frittelli の頭上ショットとルール上のペナルティ、64年を経たサムスニードとの関係 (RBC Heritage 2022)

Sand Canyon CC の Desert Course の 8番ホールのグリーン後ろに、アガベの花がたくさん咲いていたのでホールを振り向いて写真を撮りました。


アガベっていうのはサボテンの一種で、テキーラを作る原料になります。

このコースは、以前 Robinson Ranch GCっていう名前でした。その時にご紹介をしています。
とても綺麗なコースです。ちょっと遠いのですが。


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さて、題記の件ですが、先週の ジョーダン・スピースが優勝した RBC Heritage の最終日に面白い事件が起きていました。


7打差の 4アンダーで来ていた 6番ホール、Dylan Frittelli のティーショットはフェアウエー左サイドの木の上、もしゃもしゃした葉っぱの中に止まってしまいました。


こちらが Golf.comの記事です。
Pro amused, saddened by bizarre penalty: ‘The rules of golf remain undefeated’ (プロもびっくりの奇妙なペナルティ:  やっぱりゴルフルールには敵わない)


木の上の葉っぱの中にひっかっかっていたボールは、頭の位置より少し高いくらいの場所で、ボールの確認はできたようです。

そこで Frettelli はドライバーを持って頭上に掲げ、剣道のお面を打つようにしてパチンとボールを打ち出し、約20-30yくらいでしょうかね、フェアウエーにボールを出しました。

そしてそこからの 3打目はグリーンへすごく良いショットを打って、ワンパットで沈めなんとパーをセーブして切り抜けました。


ご本人のインスタグラムに、その時の様子の動画が上がっています。
   ↓


こちらがキャプチャー画像です。




見事なパーセーブだったのですが、ラウンド終了後にルールオフィシャルから「このプレーは 2打罰になる」と告げられ、3アンダー、56位でのフィニッシュだったはずが 66位に順位を下げてしまいました。(以前は失格扱いでしたからこれでもだいぶマシになりましたが。)


これはルール的にどういうことかといいますと、今から60数年前に遡ります。

タイガーが生涯最多勝利数 82勝で並びかけているゴルフ界のレジェンド、サム・スニードが1960年代にショートパットのイップスにかかってしまい極度のスランプに陥りました。

このときにスニードが編み出したのが、クロケットスタイル、と呼ばれたパッティングスタイルで、体の正面にパターをセットして股の間から前に向かって振り出すようにしてパットしました。


このパッティングスタイルは、ボコボコ入りましたため、68年にはルール上で禁止されてしまいました。

プレーのラインを両足でまたぐことは禁止になり、そこでサム・スニードがまたまた編み出したのが、サイド・サドル・スタイルと呼ばれているパッティング法です。こちら。



現在では、サイド・サドル・スタイルのパッティングをするゴルファーは長尺のパターを使っていることが多いかと思います。

このときにUSGAならびにR&Aは、おそらくグリーンの外からでもクロケット・スタイルでプレーすることを想定していて、パッティングに限定することなく、プレーのラインを両足の間に跨いでプレーすることを原則として禁止しました。


そういう訳で今回、クロケットスタイルとはなんの関係もありませんが、 Dylan Frittelli の上の動画とキャプチャー画像のボールの打ち方は、プレーのラインを跨いでしまっているために違反となってしまったのです。

これはですね、元々のルールの意図としては、かなり理不尽です。
両足を揃え、少し体を横にずらしてプレーのラインから外れておいてボールをはたき落とせばセーフだったのですけれどねー。

今回の件は、ルール上とてもめずらしい案件だと思いましたので取り上げてメモしてみました。



4/19/2022

PINGの Anser他のパターがスコッティ・キャメロン化してカッコいい

友達と、テメキュラ・クリーク・イン (ゴルフ・リゾート) を久しぶりにプレーしました。
この日は 27ホールあるうちの Creek、Stonehouse コースの 18ホールのプレーです。


この写真は Stonehouseコースの 1番ティーから Oaksコースの 9番グリーンを見たところでしょうか。
よく整備された綺麗なコースです。

Creekと Oakは比較的平らで歩いてラウンドしやすいですが、Stonehouseはアップダウンがあってトリッキーなレイアウトもあって他の2つとは異色です。


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2月にリビエラCCにジェネシス・インビテーショナルを見に行った後に、優勝したホアキン・ニーマンがトーナメントで使っているのを見て「おおー!」って思ったのですが、このパター、すごくカッコよくて好みです。



PINGのウエブサイトからリンクしてます

PINGのウエブサイトからリンクしてます

PINGのウエブサイトからリンクしてます


特にフェースの粗いミリングがちょっと前のキャメロンっぽいですよね。
すごく弱くストロークする下りの速いラインとかで、ディンプルの角で方向が狂ってしまう現象を軽減する効果があるっていう、あのミリング跡です。

ヘッドもシャフトも黒で仕上げてあって、締まった印象ですごく好みです。
サテン仕上げのカラーもあるみたいでしょうか。


PLDっていうのは、Putting Lab Design (PLD) Limited の頭文字だそうです。
PINGのワークスチームは以前から有名ですけど、ラボ・デザインのチームが立ち上がっていたのですね。

お値段的には結構します。

PLD Milledが、$485、

PLD Limitedが、$790 で、現在は金色のブロンズ・バージョンが出ていますが、これから約3か月おきに色々な限定版が発売される予定のようです。

PLD Customが、$1290。 フィッティングをしてカスタムしてくれる総費用なのかな?



今年マスターズで優勝した、スコッティー・シェフラーも Titleist キャメロンの PING Anser2 型のパターを使っていますが、強いツアープレイヤーはみんな、Anser型かあるいはSpiderのどちらかを使っているような印象を受けます。 (個人の感想です。)


いつも見てます、Rick Shieldsのリビュー動画を貼っておきますね。



いやー、本当にかっこいいし良さそうですわー。



4/06/2022

左右、上下どっちが重要? (パッティングラインの読み)

Mission Hills CC, Dinah Shore Tournament Courseで行われた LPGAのメジャートーナメントのひとつ、The Chevron Championship 2022 (旧ANA Championship) に渋野日向子プロの応援に行ってきました。

たまたまですが、2番ホールでのチップインバーディーの様子をiPhoneで撮ることができました。


バーディーを決めた後、ニコニコしながら渋野プロがこちらへ向かって来るの、テンション上がりますねー。(^-^)

この後残念ながら 6つもスコアを落としましたが、最終日には 7つのバーディーを獲ってカンバック、4位タイのフィニッシュでした。



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お友達の Geen Keeperさんのブログ「パット上達ブログ」で、私の2010年の記事を取り上げていただきました。

    こちらです。  --> 「パット数を減らす練習

あの時は相当いろいろと取り組んで 3パットを減らすことに至力していましたので、自分で読み返しても良いこと書いてるなー、とか思いました。(笑)
(こちらがリンクいただいた記事です。-->「パット数減にとても効率的なパット練習」 )


その翌日のこの記事に思うところありまして、メモを。
    ↓
左右、上下どっちが重要?

こちらはALBAの記事「グリーンで重要なのは、左右の傾斜、上り下りの傾斜、どっち?【小田美奈のキャディ目線】」からの引用に、考察を加えていらっしゃる記事です。
ご興味のある方は、ご一読をお勧めします。


こういうのは、個々人のゴルフライフに沿って参考にできる部分を参考にして取り入れて、っていう読み方が良いんじゃないかと思っています。

私の場合は、プロと違ってバーディーを狙ってバンバン決めていくレベルにはないっていうのが前提になってきますね。

実際問題、ほとんどのアマチュアはそうかと思いますが毎日あるいは少なくとも週に 4日とかの頻度でゴルフ場のグリーンで練習ができるような環境ではありませんので、距離感を体で掴む、感覚で習得する、っていうのは難しいと思っていまして。

それが理由で、デジタルパットを方法論にしてまずは基準を作り、少ない練習量でその基準を当てはめることであらゆるグリーンに対応して行こうっていう主旨でこのブログも始めています。


3パットを防ぐべくラウンドでのパット数をできるだけ少なくしていく取り組みの中で毎回ラウンドした時に感じますことは、いつも距離を合わせるっていうことが難しく、とくにロングパットになればなるほど、そしてグリーンのアンジュレーションや物理的な傾斜、速さ、によってさらに難しくなります。

ファーストパットのあと前後に 2m以上カップから離れていることはけっこうありますよね。
下手するとセカンドパットに 5mも残ることだって置きます。

一方で、左右にはせいぜい 50㎝以内、悪くても 1m以内には収まってくれる場合がほとんどかと思います。

パット数減にとても効率的なパット練習」にもオプティマム・スピードっていうものが出てきますけれども、登りでも下りでもカップを 17インチ(約43㎝) 過ぎるスピードで打ちたいといつも心掛けています。 

極端なことを言いますと、左右の場合は 例えば読めなくても、どちらに曲がるか判別がつかなかったとしても、まっすぐ狙って打っておけば 次が必ず登りになります。
大きく曲がってしまうラインだった場合は、どちらに曲がるか分からないなんて言うことはありませんから、分からないくらいの傾斜なら真っすぐ狙ってもそんなにカップから左右に離れはしないでしょう。

でも、距離はしっかり合わせておかないといけない。

ですから、グリーンを読むときは上り下りの度合いをすごく注意して読むようにしてます。
カップとボールを結ぶラインを、ボールの後ろ、カップの後方、の両方から読むっていうことは実践している方が多いかと思いますけど、むしろ、カップとボールを結ぶラインを横側からよく観察し、最大傾斜の一番低い位置からグリーンの傾斜を観察し、ボールのスピードをジャッジするように心がけます。

自分の順番が来ない前からグリーンを観察することができますから、自分がグリーンに乗る前からグリーンの外から観察するように心掛け、あえて横から読む方に時間を割くっていうことを念頭に置いてプレーするように気を付けています。

他のプレイヤーがパットしているときとか、他のプレイヤーのボールの転がりとか、自分のパッティングの時間ではないときに時間をかけることできますからね。
(往復ビンタとかして自分がやらかした時は時間かけて読んでる暇ないかもしれませんが、そういうホールは仕方ないです。)


12年前の記事にも書いてありますが、距離のコントロールは、ライン出しの4倍大切だというのがデーブ・ペレツのパッティング・バイブルに書いてあります。

ラインの横から丁寧に読むとか、目を瞑って重心を足の裏で感じるとかの方法も使ったりして、...どちらに曲がるか?ではなくて、どのくらい登っているのか下っているのか?の方に注目して重きを置いてグリーンのラインを読む。っていうことをあまりやっていない方も多いのではないかと思います。私自身が以前はずっとそうでしたので。


それともう一つ、傾斜の斜度が 1%くらいなのか、2%なのか、3%なのか、4%なのか?っていう辺りは、実際の傾斜がどう見えるのか、ラインを読むためには体感も含めて感覚を作っておく必要があります。

一番分かりやすい目安としては、下りの時に半分(50%) の強さで打つと倍転がってカップまで届く斜度がだいたい 2%の傾斜です。

同じラインを遡る登りのラインは 1.5倍の強さで打つとちょうど良いが 2%っていう言い方もできますが、個人的な経験と感覚では、登りの場合は 125%くらいでいいのかな、と感じます。これはストロークの種類によると思うんですね。完全な振り子を道具に使って打った場合は物理的には150%が正しいのだと思いますが、私はストロークするスピードがテークバックするスピードの 3倍も速いパッティングストロークをしていまして (本人は振り子をイメージしてほんのわずかな加速を加えているストロークで打っています)、これがその数値の差として出てくるのだろうと思ったりしています。


それだけ注意して読んでも、グリーンを読み間違えるってことはままある訳ですが、できるだけ 3パットをしないようにするには、このことは頭に入れておいて常に意識した方が良いことには疑う余地がありません。



1/20/2022

7フィートのパットの成功率に関する妄想と皮算用 (バーディー少し増産の取り組み ♯1)

Meadowlark GC の 12番ホールのグリーンです。



このコースは距離が短くてコースレートは低い (パー70で、Blue 67.6/114) のですが、なかなかにチャレンジングな易しくはないコースです。
その理由が、この伏せおわん型というかドーム型をしたグリーンです。写真の左の方の傾きを見ていただけますと様子がうかがえるかと思いますが、グリーンの縁寄りの 5-6yはことごとくグリーン外の下の方まで転がり落ちてしまいます。

ぐるーっとこの感じですと、「このグリーン、乗せる部分の大きさ半分ぐらいしかないんじゃないの?」って思います。
しかもコース全体に距離が短いだけに、どのグリーンもワングリーンにしてはやや小さめ。
で、あいにく写真からはみ出て写っていませんが転がり込むラフがKIKUYU芝で芝目の向きによっては非常に厄介です。

まぁでも、バックの青ティーからでも300yを切るパー4が5つもあるくらいで距離が短いですから、100y以内のスキルとティーショットの正確性を試されるという面では少し趣の違った組み立てを要求される良いコースです。この日は12/18ホールをGIR (Greens in Regulation)で乗せましたので調子よかったです。
それなりに池が配置されていたり、敷地内のかなり急な斜面を 7ホールで利用していたり、ゲーム性を高めて造ってある印象です。

アンジュレーションはポテトチップ型ではないけどそこそこに速いですし、カップ付近でどっちに曲がるのかよく分からないので 3-4歩の短めのパットさえなかなか入らず、パッティングは難しいです。パーオンできた 12ホール中ワンパットで入ったのは 1ホールだけでした。


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まぁちょっと表題は大きく出ています。
まだ取らぬ狸の皮算用の段階ですので。(笑)

2022年の課題はチップショットのシンプル化と実践ですが、これを実際の結果すなわちスコアにつなげていくには、その折に残る、2歩とか 3歩とかのパッティングの成功率が大変重要になってきます。


12年も前の記事ですが、ザ・ゴールデン8というパッティングの最重要ゾーンを、今一度もってきて確認してみます。

こちらが、デーブ・ペルツのパッティングバイブルの内容から抽出して合わせて表示したグラフになります。↓ 



青と黄色で構成されています幅を持ったラインが PGAのツアープロのデータ。
ものすごいハイレベルのパッティング成功率です。

そして、ややピンク色に見える 1本線がハンディキャップインデックスで 20+/-5くらいのアベレージの一般アマチュアのパッティング成功率の線です。(米国の生徒さんたちのデータ)


例えばちょうど 3フィート(約 91㎝)のデータを見てみますと、PGAのツアープロで 84~92%ぐらい、HDCP15~25くらいの一般アマチュアで 75%ぐらい、という実情です。
(グリーンの速さやアンジュレーションの差、トーナメントでのプレッシャーとかの要因で言えば条件は違う訳ですが、データとして私が勝手に無理やり同じグラフに入れました。)
 9-17%ぐらい成功率に差があります。

そして例えば 15フィート(約 4.6m)のデータで見ますと、PGAのツアープロで  9~19%ぐらい、HDCP15~25くらいの一般アマチュアで 3%ぐらい、というカップイン率になります。
6-16%ぐらい成功率に差があります。


ところがですね、例えば 6フィート(約 1.8m) のデータの場合、PGAのツアープロで  46~54%ぐらい、HDCP15~25くらいの一般アマチュアで 25%ぐらい、というカップイン率になります。
その差は、21~29%にも解離してしまいます。 

9フィート(約2.7m)の場合はもっと興味深くて、PGAのツアープロで  23~38%ぐらい、HDCP15~25くらいの一般アマチュアで 9%ぐらい、というカップイン率になります。
PGAのツアープロの中でも 15%もの成功率の差が出てきているのと同時に、一般アマチュアとの差も、14~27%と離れています。


まとめますと、1m以下の短い距離では、PGAのツアープロとHDCP20前後のアマチュアの差は 10数%、逆に 5m以上の長いパットになると 1パットの率は 10数%以下の差でしかなくなりますが、その間の、1m~3mのパットにおいては、20-30%も成功率に差が出るよ、ということになります。

この、2フィートから10フィートまでのいわゆるパッティングのマネーゾーンとも呼べる領域を、デーブ・ペルツ先生は「ザ・ゴールデン8」と呼んでいるわけです。
(ツアープロの間では、6~18フィートの間で差が大きいですので、パットの上手・下手の差は、この辺りが勝負になってくる、ということだと思います。)



これを前提としまして。

自分の感覚として(残念ながらデータは集計していないのですが)、ラウンドあたり 1.2個の数少ないバーディーを獲得した中で、3歩とか4歩のバーディーを決められなかった数はかなり多い印象があります。
3~4歩って言いますと、7~9フィートですから、ピンクの線の方ですと約 15%ですね。 85%外れるんですから、まぁよく外す印象ですよね。感覚と合います。

ただ、バーディーを獲得している際に、6歩~10歩ぐらいのバーディーパットが結構入ってくれている印象があります。ピンクの線のデータでは、4%以下の確率なのですが。自分が大きくは期待していない中で、お金のかかっているプロと違いノープレッシャーでストロークしているっていうのもあろうかと思います。HDCPがもう少し少ないっていうことも多少あるかも知れません。


...そういう訳で、これを取り組みとしてスキームを作り、実験して改善につなげることを目下考えています。

データの裏付けがありませんが、自分の感覚として基準にしている 7歩のストロークに自信を持っていますので、軽い登りの 6歩とかが残ると距離感への不安全くゼロでストロークしているわけです。カップインするかどうかはともかく、カップを脅かすパットが打てるイメージが湧きます。


一方で、入れ頃の 3歩 (7フィート、約2.1m)のバーディーパットをせめてもう少し確率よくカップインできないだろうか?と考えるのです。
PGAのツアープロで  40~50%ぐらい、HDCP15~25くらいの一般アマチュアで はたったの18%ぐらい  なんと22~32%も、大きく乖離しています。 この距離が実は最重要距離なんじゃないでしょうか?

この7フィート(約2.1m)、プロと一般アマチュアで一番差が大きい距離のようです。

( 2mのパットを重要視して繰り返しパターマットで練習なさっているゴルファーは多いと思いますが、あの、カップの前がせり上がっていて、しかもカップインさせる練習は、スピードの管理には実のところ最悪の練習だそうです。) 


この距離が外れるのは、強気に行って曲がり切らずに外れる、打てなくて弱いので読みが浅すぎ垂れて外れる、などの、曲がるラインへの対処の上手さ・下手さの技術的な差が大きく出ているのだと気が付きました。


分かってはいることですが、こういう動画を見ますと、はっきり認識できますね。(5フィート(約1.5m)の距離です。)


私個人は、7歩の時にはスピードの管理が一番きちんとできている割に、3歩の時には、多少の強弱が厳密に管理できていないように思います。

比較敵真っ直ぐなラインとか、平らから軽い登りのラインの時には、スピードが多少強すぎてもカップに入ってしまうので、スピードの管理が甘くなってしまっているため、ちょっとでもカップを外して狙うほど曲がるラインになると途端に外すことが多くなっているのでは?という考えにいたりました。


ここで、私の 7歩以下のストロークのスピード管理を振り返ってみますと、

  1歩(0.7m)は、 6.5センチのテークバックで打つ、
  2歩(1.4m)は、10センチのテークバックで打つ、
 
3歩(2.1m)は、13.5センチのテークバックで打つ
  4歩(2.8m)は、17センチ、
  5歩(3.5m)は、20.5センチ、
  6歩(4.2m)は、24センチ、
  7歩(4.9m)は、27.5センチのテークバックで打つ、


  1歩: 6.5センチは、大体[ボール+パターヘッドの幅]ぐらい。
  2歩: 10センチは、靴の幅の広いとこぐらい。
 
3歩: 13.5センチは、[靴の幅+ボール幅1個分弱]
  4歩: 17センチは、スタンス幅でほぼ[ボールから右足ひざ(ズボン)の内側]ぐらい。
  5歩: 20.5センチは、靴幅2個ぐらい。
  6歩: 24センチは、[靴幅2個+ボール幅1個分弱]  (or 7歩のボール1個弱マイナス)
  7歩: 27.5センチは、いつものスタンス幅でほぼ[ボールから右足靴の内側まで]ぐらい。


以上の様になっています。


今回考えました作戦というのは、3歩のストロークの指標を、もっとはっきり視認できる形に改良してはどうか?という目論見です。

両足を揃えて立ち、左足のつま先はいつも通りに若干開き、そのかかとがくっ付いている状態から靴幅で一個分を離して右足を離しますと、ちょうど右足の靴の内側のところ(普段基準の7歩の目安に使っている線)が、ぴったり13.5㎝になることが分かりました。

デジタルパットの師匠のお一人、ノリさんが、最初から使っていらした、スタンス幅を靴幅1個~4個分で変化させてストローク幅を管理する方法、これを応用しない手はなかった。(13年も前から知ってて、今ごろ?(笑))


これでちょっと、3歩 (2.1m) のストロークをこれから練習して安定させていってみたいと思います。
実際には、オプティマム・スピード を打ちたい、という観点から、1.8mくらいのパットの時に 2.1mのストロークが特に有効になる、ということになろうかと思いますが、個々の管理を徹底していけば、間違いなくカップイン率が上がってくることと期待します。まだ皮算用ですが。

ちょっと楽しみかも。(^^)


* この取り組みは失敗に終わっています。さほど安定しませんでした。


11/01/2021

デジタルパットの利点と不利点を久しぶりに再度整理。

こちらは Dos Lagos GC の 1番ホール384yのパー4です。



久しぶりに入ってしまいましたよ、パー4の 2打目。
ここのティーショットは左が崖、右が池で、どちらかに逃げるわけにもいかず、朝一の体がまだ暖まっていない状態だとドライバー打つのが難しいのですが、フェアウエーセンターの目標に向かって軽い登りで打っていきます。
2打目は実はブラインドになっていて、グリーン手前がグッと下って行って2打目は左側はすぐ崖ですが右サイドが安全です。遠くに見える細いサイプレスの木のちょっと右がエイムポイントになります。

2打目は160yちょい残っていまして、軽いアゲンスト、ハイブリッドの5番で打って行ったのですがとても感触が良かったんです。すぐ横にいた友達にも、「That one felt good.」なんて調子こいていたんです。
グリーンに行ってみたらボールがなくて、グリーン奥のラフを探していたら友達が、「カップに入ってるぞ。」って。

なんかね、またホールインワンもできるんじゃないか?って気がしてきました。(笑)
数打ちゃ当たる方式で頑張っていきたいと思います。(笑)


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さて、久しぶりにパッティング・カテゴリーの記事です。
そもそもパッティングのために始めたブログでした。(^^)


このあいだのポストで、ずーっと変えていないエースパターについて取り上げましたが、

Trusty Shiny



このところ、とても調子も良いので、パッティングについて思うところを自分のためにメモしておこうという主旨です。


まず、私のデジタルパットは一般的なパッティングと比較しますと変則です。
  1.  ボールは左足かかとの内側にセット
  2.  テークバックの大きさでストロークのスピードをコントロール
  3.  左肩からパターヘッドまでを 1本のイメージで使う
  4.  基準のストロークは、9.5フィートのグリーンで 7歩転がる
  5.  1, 2, 3, ...7, 8歩、10, 12, 14, ...18歩、21歩までは振り子運動、21歩以上は膝も使うストローク
という構成になっています。
こちらの、「デジタルパットのおさらいと確認事項 (特に16フィート以下)」という記事に、基準について詳しく細かくメモしてあります。

パットの距離とテークバックの相関図

画像をクリックで拡大します。


このデジタルパッティングに関する基本的な考え方としてはこちらの「パット数減にとても効率的なパット練習」という記事に、A. B. C. D.の 4項目に分けて詳しくメモしてあります。

A. スピード >>>> ライン
B. オプティマム・スピード
C. パター・フェースのセット >>>> ストロークの正確性
D. 「subconscious」 v.s. 「conscious」


このデジタルパットの利点としましては、
  1.  ストロークのスピードに基準があるため、グリーンの速さ・遅さにアジャストしやすい 
  2.  スピードを決めて打つので(フィーリングをほぼ使わない)、上り・下りにアジャストが容易
  3.  練習量が少なくても距離感を掴め、そして距離感の維持ができる
  4.  セットアップが左のため必然的にアッパーにストロークされ、転がりが良い
  5.  ショートパットはカップとボールが同時に視界に入る(のでヘッドアップしない)
  6.  ボールが左にある分テークバック幅が大きくとりやすい
  7.  リストを全く使わないので、ロックしてストロークすることが容易
などの点が挙げられます。


デジタルパットの不利点としましては、
  1.  ボールが左目の真下にないため、カップに真っ直ぐセットアップするには慣れが必要 (見え方が違うので)
  2.  グリーン面がスムーズでなく凸凹しているとダフる可能性もある (最下点がボールより前)
  3.  デジタル処理のため、ものすごく微妙なタッチは出にくい
  4.  グリーンのエッジ、カラーのエッジなどでボールの後ろに芝が長いケースではとても打ちにくい
  5.  21歩以上の長いラグパットには別口の練習が必要 (あまり発生しませんが)
などの点が経験的に挙げられます。


ProとCon、両方を比べてみますと、練習量の多くとれない私には利点が不利点を大きく凌駕するので、このパッティング方式を採用して実践しています。

私が実践しているデジタルパットは 1歩から 21歩まで細かく方法が作られていますが、実は基準の基準になる(私の場合は) 7歩のストロークを作るだけでも、パッティングの距離感を作るには非常に役に立ちます。

適当にスタンス幅内側くらいのストロークで、毎回同じ距離が転がせる心地よいストロークを行いますと、9~9.5フィートぐらいの普通のスピードのグリーンですと、誰でもみんなだいたい 8歩ぐらい転がります。
この 8歩を基準のストロークにして、毎回同じスピードで打てるようにさえ繰り返し練習しておけば、ラウンドで多く発生する 8歩前後ぐらいのパットがテキメンに簡単にカップに寄るようになります。
それで、人間の脳の感覚というのは優秀に出来ていまして、半分の 4歩とか、倍の 16歩とかは、あまり練習しなくても自然に打ててしまいます。4歩がだいたいワンピン半、ぐらいになりますね。
距離感で苦労しているゴルファーでしたら、「16歩がだいたい寄る」ってなったらそれも結構大きいんじゃないかと思います。
これは、私のデジタルパットうんぬん以前にお勧めです。普通のご自分のパターの打ち方で。


また、実は 3パットの撲滅にはパッティング方法が重要なのではなく、グリーンの読みがもっと重要なファクターになってきます。
傾斜の読みと感じ方、芝目の読み、グリーンではなくホール全体の傾きの感じ方と計算への参入、っていうのが、ファーストパットの後に距離を残さないカギになりますし、もっというとショートパットに付いてもこの辺が正確に読めているかどうか。
ショートパットを外した時に、「引っかけた」とか「押し出した」とか思うゴルファーが多いのですが、実はラインとスピードが読めていなかったケースの方が多いと思います。
(私自身も、この辺りの読み、見極めがまだまだなんですよね。でも、引っかけたかどうかは自分で分かりますし、感じます。思ったところにストロークできているのに外れちゃうんですよ。)


私のデジタルパットで最も利点だと感じていることは、いろいろなコースをラウンドしたい私にとって、グリーンのスピードにすぐにアジャストしやすいところです。

練習グリーンで、なるべく平らなところを探して、基準の 7歩のストロークをして何歩転がるかを試します。
行きと帰りを往復すれば、多少の下りと登りの平均で相殺できます。
そして、このグリーンは 7歩のストロークで 9歩転がる速いグリーンだな、とか、6歩しか転がらない重めのグリーンだな、とグリーンスピードのチェックをして、その分を換算してアジャストするだけで距離を合わせることができるんです。
我々アマチュアとしてはものすごく速い、スティンプメーターで 11.5とか12フィートのグリーンへ行っても、換算して歩測して 16歩あるところを 12歩のストロークで、とか計算したとおりに打つだけですので、グリーンの速さに慣れる必要がありません。換算さえキチンと合うように計算できれば良いですので。

むしろグリーンが速い方が、相対的に使うストロークが小さくて済みますので、実はコントロールがしやすいんです。
デジタル処理したストロークですが、やはり大きく振る方がコントロールしにくいんです。ですので私は普段から、長めの距離が残っているパットに関しては下りのパットの方が登りのパットより気楽だったりします。距離がコントロールして合わせやすいんです。傾斜の読みがちゃんとできていれば、の前提ではありますが。

初めて行ったコースで、グリーンのスピードがピタッと合う、っていうのはとても大きい利点だと思っています。


グリーンの読み方に関しましては、こちらの記事「パット・エイミング教本」に解説されています方法がとても有効です。Aim Pointも、完全に市民権というか大勢のゴルファーに使われていますよね。


10/08/2021

Scotty Cameronの Newportにサイトライン(というより打点の目印)をヒール側にずらして入れる。

こちらの写真は Green River GC の13番ホール、167yのパー3の、グリーンからティー方向を振り返って撮ったスナップです。
この日は後ろの山々の上の方が雲・霧に包まれていました。 軽飛行機避けの丸いブイが付いた送電線が山の上の方へ向けて走っています。
ものすごい急坂の打ち上げですので、167yですが 平地で185-190y打つクラブを使うことになります。(^^) 



ちょっと大きいかなーと思ったショットでしたが、カップ脇にピッチマークが付いていて4フィートぐらいで止まってくれた様でした。
このバーディパットは読みが少し足りなくて谷側にわずかに外しました。


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本ブログでは、ありとあらゆるテクノロジーのパターに付いて記事にしたり実際にトライして実験したりはしておりますが、実際に自分が使うパターとなりますと、これが2001年に米国に来て以降実質ほとんど変わっておりませんで、ずーっとピン・アンサー型のパターです。


2008年に KERSTEN CO.の 1966年製の PING ANSERに買い替えましたが、その前までが普通の古い PING ANSER。 (←記事中にありますが、シャフトが曲がってしまっていました。)
ANSER 2ではなくて、ANSER。

画像をクリックで拡大します。

デジタルパットに取り組み始めて以降 このデールヘッドの PING ANSERでプレーしてきましたが、1966年製はあまりにもビンテージものになりまして、価格価値も$800以上に上がってしまったのに加えて一度コースでカートから飛び出してしまって無くしかけた事件をきっかけに、2016年に同じデールヘッドタイプのある意味レプリカであるスコッティ・キャメロンのニューポートに買い替えるにいたります。

このパターは、本当に良いパターだと思います。
パターヘッドのお尻のところのデールヘッド形状が、キャメロンのニューポートにも忠実に継承されています。

以前愛用していたロイヤルグリップが手に入らなくなりグリップ選びが難航していたこともありまして、ほぼ同じパターを色違いで 2本立て続けに買いました。


(両方とも未使用の中古品を$250程度で入手しました。それぞれ2014年、2012年に出ている古いモデルです。)

こちらも、Newport 2ではなくて、Newport。
どちらもソールの錘をオリジナルより重くして調整してありまして、グリップエンド内部には100gのカウンターウエイトを挿入してあります。まったく同じになるようにチューンナップを施してあります。

同じ状態で 2本のパターを用意して、Silverの方にグリップをいくつか試した中で、ラムキン Deep Etched パター・グリップを大いに気に入りまして、現在にいたります。
Silverの方をメインのエースパターとして使用しておりまして、Blackの方はバックアップのパターになっている格好です。


さて、ようやく題記の件ですが、こちらの記事 ↓ に、「パターの芯」のことを考察しております。


リンク先のページの下の方にあります動画を参照いただきたいのですが、芯で打った時と、わずか 3mmほどトゥ寄りにズレた時とで、パターヘッドの挙動はものすごく違います。


そしてPING ANSERにも、Cameronの Newportにも、サイトラインが入っていません。
(最新モデルの Newportにはサイトラインが入っている模様です。)

あまりヘッドに線が入っているのは好きではありませんので(好みの問題)、ANSERもNewportも 2じゃない方が好きなのですが、打点をしっかり意識するためにトップブレードに印を入れることにしてみました。


あまり目立ちませんが、実際のパッティングストロークをするには十分に視認できます。


この写真の ニューポート Black Mist Finish の位置にボールを置いてセットアップした時の見え方でカップというか打ち出す目標に向かって構える見え方に慣れ親しんでしまっていまして、他のパターですといまいちどこにエイミングしているか見失って合わせにくい感じがしてしまいます。

そういうわけで色んなテクノロジーのパターには興味がありますが、実際に使うとなると「パターはまったく変えてない」ってことになってしまうんです。それはさておき。


もうちょっとクローズアップして近くで見た写真を。


(これ、Trusty Shinyって名前で呼んでます。コース上で口にすることはありませんが。(笑))


黒の方も。


(こっちは Trusty Blackyと呼ぶべきですけど、バックアップのパターなのでとりあえずJetblackyです。)
実はこちらを先に購入していましたしこちらの色が好きなのですが、Silverの方をグリップをDeep Etched にして使い込んでいたらとても良かったのであちらがエースになってしまいました。



そして察しの良い方はもうお気付きかと思います。

さきほどの『パターの芯についての再考察とサイトラインの調整』という記事を読んでいただいた方は意味を理解いただけると思いますが、サイトラインの位置はこのような位置に入れました。




パターを吊り下げて割り出した、シャフト軸周り方向の重心の線は、パターフェースの中央よりもわずかにヒール側にズレています。わずか 1mm弱程度ですが。

これは PINGの Kerstenさんもおっしゃっていまして、PING ANSERは若干ヒール寄りで打って使うと良いですよ、と。

そして私はサイトラインをその重心位置、パターの芯の鉛直線上よりもさらにあと約 1mm程度、ヒール側に印しました。
バックフェース・センターの円の中心からで、約 2mm ヒール寄りの位置です。

パターの芯についての再考察とサイトラインの調整』の記事の動画で、パターの芯から 3mm程度トゥ寄りで打つとパターヘッドの反応はブレブレになるが、ヒール寄り方向は 8mm程度までずれてもそんなに影響が出ないんです。2mmヒール寄りまでは、完全に影響なく芯で打った状態の反応をします。

ですから、この位置に印をしておいて、ボールの中心をこの位置に合わせてストロークすれば、安定したボールの転がりが期待できます。

実際にこの位置に印を入れてからこのところの 5ラウンドはパッティング・ストロークがとても良い感じに狙ったところへラインを出せている感じがしています。
データに出てくるには、もうちょっと数をこなして体調とかそういうこちら側の要因を無視できるだけの数値が必要だと思いますが、あるいは数字に出ないかもしれません。同じパターに印入れただけですしね。
ただ、本人的にはスピードの感覚、距離のコントロールが思うように出てくれていると感じますし、左右へのブレもあまり出ていないと感じます。

データに出てくるぐらい上手く行ってくれると良いのですが! 



8/22/2021

Directed Force パター from L.A.B. Golf を触ってみました。

 Supertwilight timeのラウンド、最後は夕陽が沈んでサスペンデッドで終わります。


これは15番ホールですが、大体12番~16番くらいでまでプレーできるでしょうか。
とても良い練習ラウンドになります。


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以前、少し取り上げたことがありますが、Directed Force Putterを PGA Super Storeで見かけましたので、試し打ちしてみました。

こちらの記事です。 → 「PRESS GRIPS (プレス・グリップ)

これ、本当に触ってみたかったんですよねー。
 

私がグリップのみを購入した時点 (2016) では http://www.directedforce.com/ だったのですが、その後、買収になったのかどうか分かりませんが、L.A.B. Golf になった模様です。


L.A.B. Golf 


こちらのパター、フェース・バランスならぬ、ライ角バランスという機構を持ったパターです。

フェース・バランスのパターは、フェース面がバランスして重力に対して上を向くように出来ていますが、これをそのまま上下に動かした場合はフェースが安定して上を向いたままパターを動かせますが、
一方で、ボールを打つ角度で構えて動かした場合、パターのフェースは上空を向いているわけではなくカップ方向を向いているわけですから安定はしません。

このパターは、ボールを打つ角度で構えて動かした場合に、グリップをホールドしていなくてもパター自体がカップを向いた方向でバランスして動かせる(ストロークできる) ように設計されています。



この動画で使われている Revealer という治具でストロークした動画は非常に印象的です。


基本的には、Axis1 や Edel のパターと同様、ゼロトルクで設計されていまして、トゥアップの状態でバランスすることができるヘッドですが、このパターが違う点は、形状からも見て取れますようにパターヘッド後方の大きなバランスしている錘の部分です。


以前は、ゴルフ場で開かれるイベントでのフィッティングありきで、それ以外のお客さんには販売していない形式でした。

それで試してみるわけにいきませんでしたが、どうやら L.A.B. Golf になって事情が変わった模様で、店舗に標準の長さのパターが数本置かれていましたので、今回触ってみることができました。


今回あったのは、34インチと 33インチのものでした。


私が以前グリップのみを購入した、自然にハンドファーストになるように斜めに入るグリップには白線が入っていますね。↓


ちょっと見た目は、えっ?ってなるパターです。


このパターの神髄はその性能から言って、ロングパットやミドルレンジのパットではなく、ショートパットの確実性・直進性だと思います。

...ということで試してみました。

こういった人工芝でこそ、さらにその性能が発揮されるべきだと思います。


何球か実際にこの写真の距離をパッティングしてみましたが、なかなか悪くない、安定して打てる印象です。

私は PING Anserでのエイミング、見え方に慣れてしまっていて、他のパターですとカップに向けて構えるのがいま一つ合いにくい感じを受けることが多いのですが、このパターはショートパットの場合にはピシッと合わせて構えることもそう難しくなく感じました。


ストロークしてみても、あまり軸周りの回転ズレやそれ以外のストローク時のパターヘッドの波打ちとかを起こすことなくスムーズに打てる感覚が確かにありました。(あくまで個人の感想です。)


このパター、ショートパットの安定性ということでは、確かに優れているような感じを受けました。

さすが、Adam Scott がしばらくの間このパターを使用していただけのことはあります。




ただ、距離の長いラグパットの場合はどうか? とか、ミドルレンジのパットを決めるためには? とかを考えますと、このパターにそれほどのアドバンテージがあるとは思えませんでした。
ミドルレンジのパットであっても、エイミングが正確に出来てストロークがブレにくいというのはアドバンテージになると思いますが、距離のコントロールの面で相当時間の慣れが必要だと思います。

距離のコントロールは、ライン出しの4倍大切」ですので、たとえエイミングが正確に出来てストロークがブレにくくても、スピードの感覚が出しやすくないとカップインするラインには乗りません。


エースパターをこれに切り替える、ということにはあまりメリットがありませんが、ショートパットを苦手にしている方は、一度このパターを検討してみる価値はあるかも知れません。



7/27/2021

再掲 (Syoballさんのパクリ方式)


この1年半前の記事、自分で読み返してもよく書けているので再掲します。(笑)
 
Flag in ... or flag out? (ピンは立てたままパットする? それとも抜く?)


この頃は、各ゴルフ場ともカップを元に戻していまして、ピンフラッグも触っても抜いても良くなったゴルフ場がほとんどになってきました。

...ということで、振り返ってみました。(^^)




5/30/2021

4%程度の傾斜を練習グリーン上に見つけたのでパッティングして遊んだ動画

あんまりゴルフしない息子とSuper Twilightの時間帯にラウンドプレーしてきました。
Lakewood Country Clubの10番のティーインググラウンドにEgyptian Gooseの親子がいました。




小学生くらいになったヒナ(duckling) が 8羽。
例年、コヨーテとか鷲にやられて少しずつ減っちゃいます。
無事に大きくなると遠方へ飛んでいきます。


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さて、別の日の別なゴルフ場でのこと。スタート前に 1時間半ほど時間がありまして、ほとんどの時間をパッティングで過ごしていたのですが、4%超えていそうな傾斜がある場所を見つけました。練習グリーンですから、普通はそこまで強い傾斜はあんまり見かけないかと思います。
COVID-19の影響もあって、練習グリーン上にほとんど人もいませんでした。

このくらいの斜度がある傾斜では、ボールが止まらないか、ギリギリで止まるか、くらいになりますね。グリーン表面の速さはスティンプメーターで 9.5-10フィートくらいだと思います。
この日は風向きも傾斜上から傾斜下に向かって吹いていまして、ボールが途中で止まることはほとんどない、っていう状態でした。


...と、いうことで、こんな動画を撮ってみました。


約 50フィートの登りのパット



50フィートっていうと 15mちょっとぐらいになります。私の中では、21歩の距離。
傾斜のきつい登りですし、けっこうカツーンって打っていく感じになってます。

椰子の木のちょっと右くらいの位置に打って行ったボールが、傾斜と風で打ったところとほとんど同じ位置までゆっくり戻ってきます。
戻ってくるときのルートは往路よりももっと右側からスライスラインで戻って来ます。

右後方に練習グリーン用の短い旗(青)が立っているのが見えますが、傾斜のきつい位置にはもちろんカップは切られていません。

これだけの斜度でも、風が無かったら戻ってこなくて向こう側で止まるんじゃないかと思います。



...と、いうことで、ひとつボールが向こう側で止まりまして、それじゃぁ、ってことで向こう側から触るだけのパットを打ってみました。



運が良いことに、2 take目のトライでボールに当てることができました。
(登って降りてくるの結構面倒くさいし斜度もきついので。(笑))

ラインを確認して、本当に触るだけくらいのストロークで平地だったら 2インチ(約 5㎝)しか行かないんじゃないか、っていうストロークをしたのですけど、やっぱり同じ距離戻ってくると勢いがついている感じしますね。
もうちょっとボールのすぐ横に戻ってくるイメージしていたのですが、カツーンと当たってます。


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これを前提に斜面の傾斜のことをメモしておきますが、

私は普段、グリーンの傾斜を、2%ぐらいの斜面、1%ぐらい、3%ぐらい、っていう感じに分類して、それをベースに曲がる量とか、打つスピード(強さ) とかを計算してパッティング・ストロークをしています。 
1%と 2%の間ぐらい?っていう斜面を考慮する必要もあるかも知れませんけど、あんまりやっていません。計測器で測るわけではありませんので。

大体の目安ですが、2%の斜面では、下りのパットが平地のストロークの 2倍の距離を転がります。
5歩のストロークで打つと、10歩転がるくらいの斜度です。
2%の斜面で登りをストロークするときには、物理学的には +50%増しで10歩の距離を打つには 15歩のストロークで打つ計算なのですが、(そこは人間の感覚でしてロボットではありませんので) 私の経験則では、10歩の 2%斜面の登りはもう少し少な目の、13~14歩のストロークで打てばちょうど届くくらいになります。

3%の傾斜の下りは、1/3の距離のストロークで打ってもちょっと余分かな、ぐらい転がります。ちょっと対応が難しいです。
実際のコースですと、3%の斜面にカップが切られることはほぼほぼないですね。

上の動画のような 4%とか以上の斜度ですと、ご覧の通りにそもそもボールが止まりませんから、下りのスピードの換算はあんまり意味が無くなります。
そこまでの急傾斜がグリーン上に来るのは、まぁ大体 2段グリーンの間の斜面とかになりますので、斜度そのものを読む必要はなく、ボールからカップまでの高低差の、位置のエネルギーの差を考えて、ストロークのスピード(強さ)に補正の換算を計算して打つ方法を取ります。

グリーンの高低差を読む。」という 10年前の記事にまとめておいた方法を、今でも大いに活用して、おおかた上手く行っています。(^^)

実際のところは、バランス調整に半インチ幅の鉛テープを一枚をたまたま巻いておくだけでとても参考になります。(笑)



5/13/2021

バルジの入ったパター、Radi-eye Putterに興味津々

これは Black Gold GC の6番ホール、500y パー5 のグリーン手前のバンカーです。


写真でも見ての通り、すごいデカいです。
パー5 ですので、なるべく入れないようにクラブ選択をしてプレーしています。
フェアウエーも芝の刈り目が綺麗ですし、よい季節になってきました。


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このパター、9年ぐらい前に発売されてたみたいなのですが、存在を知りませんでした。
で、非常に興味津々です。


Radi-eye Putter



私はティアドロップのTD21というパターを持っていますが、あちらはパターフェース面に縦ロールのバルジが付いていて、ダウンワードに入れてもアッパーに入れてもロフトが0度でボールにコンタクトするというコンセプトです。

で、このパターは全然別なコンセプトで、パターフェース面に横ロールの湾曲が付いています。


・・・芯からズレるとあらぬ方向に行っちゃうんじゃないの?

って思いますよね。私は思いました。
余計に左右に散らばりそうな感じ?


https://radieyeputter.com/ のウエブサイト上の gif動画を見てみます。 ↓

Radi-Eye Putter

Animated GIF


ウエブサイト上に、何パターンかありますので、リンク先でご覧になってみてください。

なんか、逆にブレを修正してボールをカップに向かわせてくれる感じ。


自分が完全にストレート・バック、ストレート・フォワードの真っ直ぐに打ち出すストロークをしていて、なおかつボールの打点がフェースのトゥまたはヒール寄りにズレてしまうとすれば、このパターではバラツキの幅が増幅してしまいます。
しかしながら、それだけストレートなストロークをしている人が前後にズレズレでインパクトすることはないでしょうね。

むしろ、パターの芯を外れるとすれば、縦(上下方向)にズレることが多いのと、
それとやっぱり、↑の gif動画のように、ヘッドがぐらぐらしながらストロークしてしまうという「ブレ」が多いのかな、って思います。

...そうすると、このパターはショートパットの救済パターたり得るのでは? って思え、俄然興味が湧きました。


このパター、Amazonにも売ってませんし、radieyeputter.comで細々売っているだけになっていまして、なかなか入手するハードルが高いです。
(以前は鋳造の廉価版が $120ドル 程度で売られていたみたいですが、現在は削り出し仕様のものが $799ドルで売られているのみです。)

追記:  -‐> 値引きして $399で売られていましたが、つい先月からさらに $199まで値引きされています。34インチしかないのが気持ちのハードルですが、ちょっと検討してみようかな。


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取り敢えず感触を確かめてみたい、試してみたい、ということで、無理やりやってみました。(笑)


湾曲の Rの大きさがちょうどこんくらいかな? っていうちょうど良い金属 (栓抜き) があったので。(笑)



ちょっとデカいですけど、まぁいいでしょう。


無理やりにくっ付けまして、カーペットの上で 6フィート (1.8m)ぐらいのパットを打ってみました。

パターのバランスとか、ちょっと浮かせて構えないとヒールが引っ掛かりやすいとか、そういう色々はあったのですけど、その辺りは無視しまして。

出玉の方向が安定するかどうか、そもそもカップに向かうのかどうか。

やってみますとね、「これは意外に良いんじゃないの??」感がひしひしと来ます。
マジです。



私のパッティングストロークは、iPINGを使った診断によりますと弱アーク(Slight Arc)型 です。

インサイドからオープンフェースで来て、インパクト、フォロースルーでフェースがクローズになりながらまたインサイドに戻っていく、インーアウトーインのストロ-クで、フェースは (ブログタイトル通りに) 開いて閉じます。

1回目


Closing Angleという、開いて閉じたときの一番開いた時と一番閉じたときの角度の差は、平均値が 6.5° で す。(↑の画像のセッションでは7.0°になってます。)
Strong寄りのSlight Arcの、アーク型ストロークです。

Impact Angleという、実際にボールをインパクトしたときのフェースの角度は、データによりますと 平均値 -0.4° で、0.0° から、-2.5° くらいまでの範囲でばらついている模様。

Lie Angleのブレよりも、Impact Angleのブレの方がばらつく範囲が大きいようですし、カップに向かうか向かわないかでいえば、やはりImpact Angleがどれだけ同じ数値で一定しているか、というファクターがパットが上手いか否かの指標になるのだそうです。 

PGAのツアープロでも Impact Angle が 0°という訳ではなく、しかし + にしろ - にしろ、数値がとても安定しているそうです。


ですからですね、結論から申し上げますと、Radi-eye Putterを使えば、このImpact Angleのバラツキを軽減することができます。
0.0° から、-2.5° のバラツキが、平均値の -0.4° ぐらい周辺に“収束”してくれる気配がしますね。

少なくとも、ショートパットにはてきめんに効果を発揮するものと想像します。



なんか記事書いてたら俄然欲しくなってきちゃったな・・・。(笑)

ちなみにこの Radi-eye Putter は、USGAの承認を得ています (USGA conforming)。


6/15/2020

超フラット中尺パター、トライアル at Dos Lagos


いろいろと新型コロナウイルスの影響で制限がある中でのゴルフ、それでもやっぱり気持ちが良いです。

このコース、向こうの方に見える16番の傾斜はすごいきつくて3クラブ長いやつで打つくらいなのですが、手押しカートで歩きでラウンドしました。


写真をクリックで拡大します。


早朝の午前 5時台のスタートで、歩きでも 3時間半、気温が上がってくるちょっと前に18ホールを終えて快適なラウンドでした。(^^)


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さて、前記事でご紹介しました、超フラット中尺パター (もうちょっと良い名前ないですかね?) を持参してのラウンドに行ってきました。
事前のパッティング・グリーンでの練習は、ほぼなし。ラウンド前に一度だけ、動画を撮るために7‐8回ボールを転がしに行きました。
(私のところの周りには、ゴルフ場は開いていてもソーシャル・ディスタンスを守るためにパッティング・グリーンがクローズしているコースが多いんです。)


今回のテストを行いましたコースは、以前 3度ほどご紹介しております。

ドス・ラゴス (ゴルフコース)
ドス・ラゴス (ゴルフコース)の2
ドス・ラゴス (ゴルフコース)の3 ~夏ver.~

いくつかトリッキーなホールはありますが、すごく好きなコースです。

Dos Lagos Golf Course
http://www.doslagosgolf.com/


一時期は前後半が入れ替わっていたので、2の記事は逆になってます。

コースの紹介の方は、過去の記事を見ていただくとして、まずはラウンド前にとっておいた動画をご紹介します。 雰囲気がつかめるかと思いますので。


まずは正面方向から ↓


マスクの代わりにBuffを被ってます。
(クラブハウスとか、練習グリーンとか、人口密度が高まるところではフェイスカバーを付けることが義務付けられています。)

1つ目のボールは、スプリットハンドのhammY式ストロークで。
2つ目のボールは、5番アイアンの様に構えるFGX式ストロークで。

hammY式は、もう少し右手を離してもっと下の方を握った方が良かったかもしれません。
ホッケー式はあまりやり慣れていないもので、すみません。
ビデオを撮った時は最初の最初で、せいぜい拳 1個分くらいでしたが、初めての身としては結構離れているように感じていました。コースでのラウンドでは、拳 3個くらいは離すスタイルでやってみようと心掛けましたが、拳 2個くらいになっていたかもしれません。

FGX式も、両方とも、ストロークとしては、練習やトレーニングなしで違和感なくスムーズに打つことができました。
目標からもそれほどズレることなくエイミングできる印象でした。

ちょっとビデオ画面が傾いていたので (後ろの照明塔に注目) 分かりにくいんですが、ボールは全然目の下に来ません。でも、5番アイアンをセットするときの要領でボールの先に目標物を決めてそこに向かってパターヘッドをセットし、打つ時には思い浮かべたラインに乗せていくようにすれば、そんなに違和感なく目標に向かって打ち出せます。


次に横からの映像を ↓


こっちが正面からですかね? (笑)

今度は逆に、
1つ目のボールは、5番アイアンの様に構えるFGX式ストロークで。
2つ目のボールは、スプリットハンドのhammY式ストロークで。

私の場合は、ホッケーの経験が全くありませんで、右手主体の片手打ちのようなスタイルは感覚に慣れるのに少し練習が必要だな、と思いました。
3‐4球を転がした印象では、距離に対してやや強く打ちすぎるきらいと、例えば右から左にゆるく切れるフックラインの時に、より膨らましたラインに打ち出してしまう傾向があるように感じました。
練習して慣れるよりも以前の、こうした感覚って重要だと思うんですよね。

ただ、例えば下りの切れる「ダウンヒル・スライダー」のような短い距離だけど切れて難しいパットの時に、45度オープンスタンスにしていてすごくラインが見やすい hammY式のストロークがとても有効なんじゃないか?っていう気がしました。
ラウンドで実践して使ってみたいと思います。

動画映像を観ていただけますとおり、なかなかに柔らかく打ち出すスムーズなストロークができそうな雰囲気は感じていただけるかと思います。 (^^)


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この実験にはスコアは重要ではないのですが、一応ラウンド・スコア記録です。(実に久々。)


青ティーのコースレート/スロープは71.4/128、パーは34・36=70の変則です。

1 4 △  U20AL-D7AL-③ (3パット)
2 4 △  4B 
3 3 -  16A
4 5 □  6B  (WH) 
5 3 -  9AL-①
6 4 △  D11AL-④
7 4 -  14BL-②
8 3 -  U13S-①
9 4 -  7AL-①

10 4 △  10B-①  (Sx)   
11 3 -  ⑤
12 5 -  U⑪
13 4 △  8B
14 5 △  D8A
15 3 -  ①
16 4 △  7A
17 3 -  D11B
18 5 △  4B

39(19)・41(15)= 80(34)



新型コロナウイルスの影響でまだ練習グリーンがクローズしているコースがとても多いです。この日もいつものように朝5時50分のスタート。
1番ホールではいきなり打ちすぎてしまいました。上記ビデオのコースの練習グリーンよりもグリーンのスピードが速かったものと思われます。

運よく3歩の軽い登りが入ってくれて、まぁまぁのスタート。(危なくパットするところでしたが。)

このコースは硬くて速いグリーンなのです。朝露が乗っているときもありますが、この日は乾いていました。

6番ホールの下りの11歩のパットは、2歩の距離で尾根を越えた後にボールがスピード上げて下っていくラインで、通り過ぎて4歩残ったのは悪くないと思います。 返しが入ったのはラッキーですが。 このパットはhammY式でやってみました。

10番のパットは右に切れるサイドのラインで、そこまで切れるとは読んでいませんでした。スルスルーっと1歩近くもB側 (谷側) に流れて横に外れました。強さはジャストタッチだったと思います。

15番は実はパットしていません。1グリップくらいにチップショットが付きましたので。

こうしてみますと、後半は S(Short)とか L(Long) がありませんですね。
(ほぼオプティマム・スピードの 0~17インチ(43cm) オーバー内外の距離で打てているときは S や L を記録していません。)


今回の実験としては、どうだろうかな?と思っていました 1.5m~2mくらい (2~3歩) のショートパットのエイミングに関しましては、前半に 2つしかありませんでしたが両方ともカップインしています。目の下にボールがなくてもさほど支障はなさそうです。

あまりアプローチショットが寄っていないとも言えるかと思いますが、グリーンエッジからのパットもこの中には含めていますので、34ならまずまずかと思います。グリーン上からだけをカウントしたら 31パットになります。

予想通り、カップというか目標に向かって構えるのは (ヘッド形状も関係があると思いますが) 構えやすかったと思います。


中・長距離のパッティングに関しましては、むしろ打ちやすいです。
アイアンの様に構えていますから、チッピングのようなパッティングのような感覚で、それでいてチップショットのようなのを「打っている」感覚ではなくて、ボールを「転がす」感覚が出やすいように思いました。

ベリーパターを改造して作りました手前、パター自体がちょっと重いという傾向はあったかもしれません。FGXパターや hammYパターを手にしたことがないのですが、もう少し軽くできているかも?と思いましたが、39インチもあって垂直から離れる方向にフラットなライ角ですから、軽く作ったとしてもある程度重さは感じるであろうと想像いたします。
(そういえば FGXパターの方はカーボンシャフトでした。でもヘッド・ヘビーになりますよね?)


今回は、いつも使っているデジタルパットの距離管理システムが使えませんので、ほぼ感覚でストロークしましたが、最初のホール以外は距離感は悪くありませんでした。
パッティングの感覚としては、なかなかに新感覚です。

パターを損傷してしまって、グリーン上で 4番アイアンとかウエッジの歯を使ってとかでパッティングするときのストロークに近いはずですよね。ウエッジの方は違うかな?

私の実験でも、練習ほぼなしのぶっつけでコースに持ち込んで、普段と変わらないパット数でラウンドできていますから、むしろゴルファーにとって自然な動きで使える道具、ということになっているように思いました。


パッティングの距離感を出すのに苦労しているプレイヤー、とくに30インチとかに短くしたパター使っていたりとか、すごくチョークダウンしてパターを短く使っているゴルファーの方々が使ってみたりすると、目から鱗かも知れません。



6/09/2020

超フラット中尺パターの効能 (ライ角59度、長さ40インチ)

このコースは本当に気持ちが良いです。(@Hidden Valley 3rd green)


更新が途絶えていましたが、2020年は大変な年になりました。
武漢から漏れ出したCOVID-19のウイルスが世界中に蔓延し、ゴルフ場も1か月以上クローズになり、マスクなどのフェースカバーをしてのラウンドがスタンダードになり、バンカーレーキも無くなり、カップは浅くなり、ゴルフもプレースタイルが随分と変わりました。

こうなりますと、コースに出られるだけで本当に幸福です。


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Facebookの広告だったかと思いますが、FGX Putterというユニークなコンセプトのパターの存在を知りました。

ウエブサイトはこちらです。 →   FGX Sports

Rick Shieldsの YouTubeでの紹介のビデオが判りやすいので、こちらをご覧ください。


笑っちゃってますね。すごい楽しそう。(笑)

これまでのパッティングで常識とされてきた、「目に下にボールをセットする」ということは全く無理になります。
(私の場合は変則デジタルパット方式を実践していて、まるで目の下にボールをセットしていませんのでこの点は違和感ありません。)

このパターのスペックとしては、長さが39インチ、ライ角はものすごくフラットになっていて59度です。
ライ角も長さも 5番アイアンくらいの数値になっていますので、感覚的には 5番アイアンを構えるようにセットしてカップを狙う目標に合わせ、アイアンをストロークする延長のような感覚でパッティングをする、ということなのだろうと思います。

たしかに考えてみれば、パッティング・ストロークというのはゴルファーにとって、他のクラブとは全くの別物のストロークになっていて、両肘を張っていたり、なかなかに不自然なケースも散見します。
もし 5番アイアンのロフト角が4度になっていたら、グリーン上で自然なストロークで転がすことができるのでは...というような感覚ですね。おそらくですが。

我々ゴルファーの自然な感性を使って、案外フィーリングのよい、距離感のよいパッティングを、良い感じのライン出しで打てるんじゃないかな?って気がしてきます。


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で、このパターを検索して調べていくうちに、hammY Putterという商品も存在していたことに気が付きました。

Reviewをしているウエブサイトはこちらです。 →   hammY Putter

こちらも YouTubeでの紹介のビデオ をご覧ください。



こちらのパターも、38インチの中尺パターの長さになっていまして、ダブル・ベンド・シャフトという2回曲がったシャフトが付いていて、ライ角はすごくフラットな59度になっています。

こちらはコンセプトがFGXパターとは異なっていまして、グリップには長尺パターで使われる左右の離れたスプリット・グリップが装着されています。

スタンスをカップに対して45度開いたオープンスタンスで構え、スプリットのグリップでセットアップして、右手を主体に、アイスホッケーのスティックの様にパターを使ってストロークします。

これも従来の、目の真下にボールをセットするパッティングとは大違いです。

偶然にもこの二つのパター、打ち方のコンセプトは大きく違いますが、ほぼ同じフラットなライ角、通常より長めのシャフトになっていました。


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この 2点の興味深いパターのスペックを踏まえまして、こんなパターを作ってみました。

写真をクリックで拡大します。

ベースにしたのは、クリーブランドのクラシック・シリーズの、ベリー・パターです。

なんといっても私はピンのスコッツデール形状のヘッドが好きで構えやすいです。
FGX や hammY のようなセンターシャフトにはなりませんが、パターヘッドを目標に合わせるのに慣れている形状の方が良いでしょう。
むしろ、5番アイアンも、ホッケースティックも、センターシャフトではありませんからね。この方が良いくらいではないかと勝手に思ったりします。

それと、このパターは中尺のべリー・パターなので重くなるグリップと長いシャフトとバランスをとるために、パターヘッドが400gと通常のパターよりも約50g程度重くなっています。これも普段から 50g程度重く錘で調整したヘッドのパターを使っている私には好都合。

シャフト長はいろいろ選べるのですが、今回 FGX や hammY に大体合わせる目的で、40インチにしました。(必要であれば、39、38インチと切ることもできます。)


そしてここからが重要ですが、ライ角を元々の72度 (極めてスタンダードなパターのライ角です) から大きく曲げて、59度の超フラットなライ角に調整する必要があります。

写真をクリックで拡大します。

写真を見ていただくと、ネック部分がぐいーっと曲げられているのが見えるかと思います。(13度もぐいーっとフラットに。)

このクリーブランドのクラシック・シリーズのパターは、マルテンサイト硬化の 17-4ステンレスが使われていまして、しかもヘッドは贅沢な削り出しで、ネック部分は溶接されていませんので、根元が強いです。

これをバーナーで熱してネック部分を柔らかくしておいてぐいぐいーっと曲げてしまおうという算段でこのパターを選びました。通常の鋳造ステンレスは折れてしまいますが、この磁石にもくっつく削り出しの 17-4 鋼であれば行けるんじゃないか?と踏んでいました。

こうして出来上がったのが、YSPZ特製の 超フラット中尺パター (ライ角59度、長さ40インチ) です。


アンカーリングはこのパターが売られていた2011年頃はOKでしたが、2016年以降は禁止されていますし、もちろんベリーには付けません。

超フラットなライ角ですので、構え方は大きく異なってきます。


写真をクリックで拡大します。

グリップは、ベリー・パター用の長いWinnグリップが装着してありますので、FGX式に5番アイアンかの様にグリップすることもできますし、hammY式にスプリット・ハンドで握ることもできるようにしてあります。


ボールに構えた時に、上から見た感じは、こんな感じになります。

写真をクリックで拡大します。

ネックの曲げた部分は気になりませんね。
ものすごく出来栄えよくできたと思います。(自画自賛)


このパターを使って、異次元のパッティング感覚の体験をしてみたいと思います。

FGXも、hammYも、どちらもパッティングがあまり得意ではなく、距離感を出すのに苦労していたりとか、ライン出しが上手くいかなくて苦労している、例えばラウンドで40回以上もパットしてしまうゴルファーが、全く違ったコンセプトのパターを使うことでラウンドのパット数を 32回程度に改善する、っていう目的のパターのようですので、現在気に入っているエースパターにとって代わるようなことはなかろうとは思いますが、

・・・ゴルフ物理学・心理学的な知的興味を満たすべく、なんどかこのパターでラウンドをし、体験レポートをしようと思っています。


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