私が愛してやまないエンジェルズが、メジャーリーグのアメリカンリーグ西地区優勝を成し遂げました。
ここ6年間で5回目の優勝ですが、今年の場合は格別な思いがあります。
上の写真はセンターフィールドにある、今年4月8日に6イニング無失点の好投を魅せた晩に免許停止中に飲酒運転をしていたドライバーに突っ込まれるという衝突事故に遭って亡くなってしまったニック・エイデンハート投手のパネルの前にプレイヤーみんなが集まって撮られた写真です。
ゲーム後に、プレイヤーたちが恒例のロッカールームでのシャンパン・ファイトの最中にグラウンドに出てきて、ニックのパネルに駆け寄りました。
シャンパン・ファイト中にも、誰かしらがニックの34番のジャージを掲げ、一緒にシャンパンやビールを浴びていました。
22歳のルーキーながら開幕ローテーションに加わり、開幕3戦目での登板という重要な役割を立派にこなし、やっとメジャー・プレイヤーとしてのスタート地点に立ったばかりの誇らしい日に起きた悲劇でした。
プレイヤー達はどこと無く心ここにあらず、野球に専念できていない、と言った様子が続いてしまい、ローテーションの柱の一角を事故で失ってしまったことに加え、主軸のプレイヤー達の故障も相次ぎ、チームは片足を引きずるような状態でのゲームが続き、マイナーのAAAのプレイヤーを総動員するような格好でシーズンは進みました。
先発投手陣が踏ん張っていた時期には打線が低迷しリリーフ陣がゲームを落とす。リリーフ陣が頑張っていた時期には先発陣が早い回にゲームを壊してしまう、といった調子で、今年のペナントはかなり危ぶまれました。
(6月11日の時点でまだ29勝29敗と5割ラインをうろついていて、1位のテキサス・レンジャーズに5.5ゲーム差を付けられていました。)
そういう意味では、今年のシーズン優勝はちょっと今までとは別格なのです。
ディビジョン優勝の決定するゲームは、これから始まるポストシーズンのシリーズに向けて重要視しない向きもありますが、やはり長いシーズンのリーグ戦に優勝するということは、短いシリーズを勝ち抜くというのとはまた違った意味があるわけでして、私もファンとして球場へ足を運んで応援して来ました。
日本のように、胴上げがある訳ではないのがちと残念ですが、地元で勝って優勝を決める、ということは日本のリーグ優勝同様にとても意義があるイベントです。
最後のアウトを獲った瞬間。
観客も総立ちですね。
胴上げ(はしませんが)投手は、シングルAの頃から応援していて私がもっとも贔屓にしているアービン・サンタナ投手です。 いつもこの人の54番のジャージを着て応援に行きます。
アービンも今季はひじの故障もあってものすごく苦しんだシーズンでしたが、最後はなんとメジャーでは珍しくなってしまった完投勝利で、それも完封で飾ってくれました。
先発投手が胴上げ投手になるっていうのは、近頃ではあまり見られなくなってしまいましたね。
ニックのジャージです。
親友だった、ジャレッド・ウィーバー投手が掲げています。
エンジェルズの放送は、ヤクルト・スワローズで活躍しミミズ男の異名も持っていたレックス・ハドラーが解説です。
彼の場合は解説というよりも、大応援団、みたいな感じですが。(笑)
来週からポストシーズンのシリーズが始まりますが、ホーム・ゲームは全部応援に行くつもりです。
今年はプレイヤー全員が、ニックと共に戦う気持ちを心に秘めています。
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追記です。
パター・グリップの記事に有益情報を追加しました。
masan72pt。さん、ありがとうございました。m(__)m