6/06/2010

ペリカン・ヒル・カントリークラブ (サウスコース)


ここは、トム・ファジオ氏の設計で、非常に美しく、戦略的で、挑戦のし甲斐がある憧れのコースです。

冬に、お友達のhallyさんGlowball Tournamentにいらした際には、是非こちらのコースにもご案内差し上げたいと思ったりしております。

高級住宅街の中ですが、海岸線ぎりぎりに造られており、手入れも完璧に行き届いていて圧倒的に美しいコースで、夏も暑くなくって気候も抜群に良い場所ですし、プレー費が高いのは理解出来るなぁ、とは思いますが、なかなかラウンドする機会を作るにいたりません。


今回は、SCGAのメンバーズ・アウティングのひとつにここが挙がっていて、数ヶ月前に申し込んでおきましたので、ほぼ半額でプレー出来るというのですから、有給休暇取るに値しますね。(^^)


Pelican Hill Resort & Country Club
http://www.pelicanhill.com/#/golf/


ここは、距離はさほどでもないのですが、完全に海岸線に位置していますので、いつも風の影響が小さくないことと、圧倒的な景色からの威圧が十分ハザードになっていて、非常に粘いラフと相まって、とても難しいコースになっています。



2年前に、ノース・コースの方をラウンドした時の記事がこちらです。

ペリカン・ヒル(カントリークラブ・ノースコース)
(大分前ですので、是非ご覧になってみて下さい。m(__)m
本当にScenery(景観)が素晴らしいです。)



その時の記事にご紹介していました、今回のサウスコースの13番のコース側が撮った写真がこちらでした。



この写真1枚見るだけで、ワクワクしますでしょう?(^^)



それではまた、いくつかのホールをご紹介いたします。


5番ホールは、大きな渓谷越えで、フェアウエーが左から右へ斜めになっている難しいティーショットの要求される340yのパー4です。



実際には長いホールではありませんが、いざ大きな渓谷を目の前にしますと、ちょっとびびります。
向こうのフェアウエーに届くにはわずか160yのキャリーが打てれば良いのですから、落ち着いていつものティーショットを打てばよいのですが、景色に圧倒されてミスショットを誘発してしまいがちなのでしょうね。

この日ご一緒した方(日本人の方でした)は、引っ掛けのミスショットをしてしまいました。

ティーからはこんな感じです。

クリックで拡大します


私のショット、特にドライバーの好調は続いています。♡

ここまで、1-3番でドライバーを打ちまして、「空気が湿っていて重くて、いつもより飛ばない。」という感覚を感じていましたので、正面に見えるフェアウエー左のバンカーまで260yは届かないだろう、ということで正面バンカーを狙いましたところ、フェアウエー手前部分の右端、右フェアウエーバンカーの左を真っ直ぐに飛んで行き、フェアウエーで右にキックしたボールはなんともよく飛んで、残り70y地点のフェアウエー真ん中でした。


グリーン手前のポットバンカーは、すごく小さいのですが深い感じ。
ピンはよりによってその真後ろに立っていました。

70yからですから、上から落とせばなんなく攻められるのですが、私のボール位置のフェアウエーは、左足下がりの前下がり。

慎重にギャップウエッジで打った打球は、思いの外低くでまして、グリーンオーバー。
念のために暫定球を打ちましたが、また同じボールが出てオーバー。(x_x)
3つ目も打っときました。

果たして1球目がグリーン後ろの深い深いスネぐらいまであるラフに見つかったのですが、グリーンに乗せるには肩ぐらいの高さに短い距離で上げなければなりません。
その前にボールを打てるのか?

少し浮いていたので打ってみましたら、これがちょいと上がったあとすぐ傍に見事に奥深く沈んでしまいまして。
これは困った、SWを被せて打ち込んでみましたが、空振りか、かえって埋めたのか?
その場で後ろに倒れました、私。(笑)

もう到底打てない。 ・・・アンプレアブルです。
2クラブ・レングズでドロップした場所はずいぶんマシですが、ファーストカットとはいえ2-3インチほどもあるラフからでカップに寄るわけもなく。

8打で済みましたが、2打目で2つの暫定球がありましたから、12打ぐらい打ったような気持ちでした。

今日一の当たりのドライブが一転、久々の大叩きホールに。(^^;
4番ホールのパー3で、5歩(約3m半)についた海側に曲がるパットを決めてバーディーを取っていただけに、いわゆるABF(After Birdie Fxxx up)になってしまいました。(T_T)


ちなみに、渓谷を越えなければならない距離は、次の6番ホールの方が距離的には長くって青ティーからだとキャリーで190y打たねばならないですし、ホール全体も397yあって2打目は登っていますし、遥かに大変なんですよね。



次の写真は、7番ホール177yのパー3、グリーン右手前に池があって、グリーン後方には海が広がって見える美しいホールです。



ティーからの景色は、海と池と、高さの違う位置にふたつの水が視界に入って、なんか不思議な感覚にとらわれます。

クリックで拡大します


このホールでは、ティーショットをカップの真後ろ9歩(約6m半)の位置につけたのですが、一体どっちの水の方へ曲がるのだろう?という感じ。
(ほとんどのグリーンで、海の方へボールは流れます。)

このパットは、距離感がぴったり合っていて、最後のひと転がりでカップ・インしてくれました。♡
気持ちよかったなぁ。
下りのパットの方が、なんかワクワク感あって、運良く入ってくれると気持ちイイですね。



そして、トム・ファジオが悩んだ末に2つのグリーンを用意したと言う、冒頭にもお見せしましたピクチャー・ホールの13番パー3です。



距離は短くて、青ティーからですと左のグリーンが131y、右のグリーンだとわずかに108yです。

この日は右のグリーンでピンはさらに右寄りでした。

クリックで拡大します


この状況下で、私のティーショットはグリーン右のカラーへ外しました。(^^;
風を読んでの距離計算はバッチリだったんですけどね、方向性が・・・。


このホールへは、海のへさき、コース最南端に位置していまして、12番、13番と短いパー3が続くのですが、風の影響が難しくしています。

ちなみに12番はこんな感じ。

クリックで拡大します


グリーン左手前のバンカーのあごもすごいことになってますが、景色が素晴らしいですね。
左側の太平洋が、気持ちいいいです。(^^)



最後にご紹介しますのが、18番ホール440yのパー4です。
非常に難易度の高いホールです。



ホール・ハンディキャップが「2」になっていますが、「1」になっている9番ホールより難しいような気がします。

クリックで拡大します


渓谷を越えるには約180yですが、フェアウエー左の、ティーから見て手前にあるバンカーには200-230y程度。
フェアウエー右のバンカーへは、コース図で見るに280yはありそうですから、右のバンカーをエイミング方向にして狙いました。

この辺の距離感覚は、初めてですととても掴みにくいですね。
ホール全体が登っていますから、440yは長いです。

まぁでもティーショットはかなり上手く打てまして、245yぐらい行きましたでしょうか。


2打目地点はこんな感じでした。

クリックで拡大します


まだまだ距離がありますねー。
レイアウト図ではそう見えませんが、写真で見えます通りここからグリーンへも渓谷越えになります。

残り距離は195y、ボールが上がる5Wがあるといいなぁ、っていう感じの距離ですが私は3Wを選択しました。

この選択に関して、後でいつもの友人と論議になったんです。
「お前さんには、登りとは言え3Wじゃ長いんじゃないの?」
「いやいや、弾道低いとね、斜面にバウンドするから距離でないんだよ。」
ってな話です。

論議になるってことは、私がミスショットしたから結果がわかんなかった、ってことですわね。(^^;


ちょっと右へフェードアウトしてしまって、遠い方のバンカーに入れてしまったんです。


ここの素晴らしく打ちやすいドライビング・レンジには、かなりの登り傾斜がありまして。


ラウンド後に、友人とウエッジの練習をした後に、お互いに飛距離は同じくらいですので、約200yのピンに向けて、(彼の)5Wと3Wの打ち比べをやってみました。
登り傾斜の度合いにも依ると思いますが、5Wの方が確実だし、飛びますね。
ただし、この場合は、打っているライは平らになっていますけれども。


ラウンド後の練習も含めまして、この素晴らしいコースをなんとも満喫した、充実したSCGAのメンバー・アウティングになりました。(^^)


6/05/2010

プル角のヒント?


久津間さんチューンのクラブをお使いのhidedonさんのところで、この間のプル角談義の続きをやらせていただきました。

この記事です。

プル角の話


hidedonさんは、プル角と言うのはドライバーで言うフェース・アングルのことだろうとおっしゃっています。

ドライバーにあってアイアンに無い方がおかしい、と。


それで、ちょっと考えてみました。

先だっての箸と名刺のモデルは、ちょっと単純化しすぎていました。
大筋はあれでいいとは思いますが。


で、またまた机上の空論、単純化モデル炸裂。(笑)
こちらです。↓


今回は、ロフト角とかライ角とかを無視することで単純化してみました。
丸いのがシャフト断面で、ちゃんと太さがあるものとして認識。
黒い棒がアイアン・ヘッド(フェース)です。
(一番下のスコアラインまたはリーディングエッジだと思って下さい。)

12時にある棒が元の完全スクエアなアイアン・フェースで、これを矢印のように、シャフトの中心を軸に回しますと、見かけ上大きくフックフェースになりますが、台座の紙自体を回転させてやれば、元のシャフトとアイアン・フェースの位置関係は依然として変わりません。

しかしながら、青い線の位置や、赤い線の位置に、シャフトの太さ分、あるいはシャフトとアイアン・フェースと繋げるネック部分で起点の距離をシャフトから離したり出来る自由度を利用すれば、フェース・アングルのフック・フェースが出来上がります。
アイアンにおける、フック・フェース。


ただし、この場合にも、台座の紙を回して青や赤の線が12時の位置を指すように合わせることはできます。
そしてその時のイメージは、いわゆるグースネック(フェース・プログレッションがプラスに付いている状態)になります。
(これが原因でフェース・アングルとは呼べず、プル角を持ち出すことになるのではないでしょうか?)


絵が単純化されすぎていて分かりにくいですかね?


これをフックフェースのままにしようと思ったら、台座を回転させない、つまりグリップの装着位置を固定してしまう必要があります。--> バックラインを入れる

もしくは別の基準点を決める方法、例えば地面にソールさせる、というファクターが入って来ざるを得ません。


・・・と言うようなことを考えてみました。

まとめ無しの状態でとりあえず投下しておきます。(^^;


6/04/2010

スコアメイクの鍵


実は最近お越しいただきましたmayumiさんという方にご質問をいただきまして、久しぶりの英語シリーズ 第9弾です。(^^;



ご質問は、スコアメイク (score make)という英語は間違っているのではないか?
と言うことでした。

おっしゃるとおり、これは和製英語です。

・・・で終わるわけには行きませんので(笑)、ちょっと蛇足の解説をしてみます。(^^)



まず、文法的には、あり得るとしても動詞の後ろに目的語が来ますから、 make scoreの順になるべきです。

しかし、ゴルフのscoreに使われる動詞は通常、makeではなく、keep [(スコアを)付ける]とか、shoot (shot) [(スコアを)出す]とか、count [(スコアを)数える]という動詞が使われます。

また、score自体が、[得点する]という動詞としても使われます。



では、日本語でいうスコアメイクは英語ではどのような表現をされるのでしょうか?


いくつか挙げてみますね。

Improve (lower) your score
[スコアを良く(少なく)しよう]

How to Manage Your Game and Play Smart
[ゲームをマネージして賢くプレーする方法]

Better course management can lower your golf score
[もっと良いコース・マネージメントでゴルフ・スコアは良くなります]

Manage your game, score better
[ゲームをマネージして、良いスコアを出そう]

こんなところになってきますでしょうか。


和製英語の「スコアメイク」には、練習していいショットを打てる確率を上げて上手くなってスコアを良くすると言う意味合いではなく、「工夫してプレーすることでスコアを良くする」というニュアンスがある、という観点で選んだフレーズです。

マネージメントという単語が一番フィットする表現ということになりますでしょうか。
ここでさらに注意していただきたいのは、manage your score という言い方もしない、という点ですね。

manageできるのは、yourself と your gameです。



一方、golf において、makeするのは、「birdie」とか、「putt」です。
made birdie [バーディーを取った]、made the putt [パットを決めた]とか。
(外したは、missed the putt になります。)

おそらく、この辺りから誤解されてしまって日本で make を score に使われたものかと想像しますが、なぜにスコア・メイクの順にひっくり返っているのかは・・・?



もうひとつおまけに、スコアアップという和製英語もありますが、もしも英語でいうなら、down your scoreです。
アップではなくて、ダウン。
(先ほどもありましたように lower your score です。)

なぜにアップになってしまったのか、はたまたスコア・アップの順にひっくり返っているのか・・・?



このシリーズでは、過去にもなんどか書いておりますけれど、和製英語と言うのは英語ではなく英単語を元に作られた日本語です。 むしろ英製和語と呼ぶべきもののような気がします。

ですから、私の見解としては、和製英語は日本語と心得て使えば何の問題もない。と思っています。(^^)


ただし、よく出来ている(笑)ものというのは、ついつい英語圏でも使ってしまいがちですので、英語をしゃべるときには厄介ですから注意が必要です。

アゲンスト/フォロー・ウインドとか、ワン・オンとか、スライス/フック・ラインとか、そういうヤツですね。
つい、使いそうになっちゃうんですよ。(笑)






他に日本ですごい間違われている例としては、

グリーン上のディボット(divot)」なんていうのがありますね。
グリーンにボールが落ちて出来るのは、ピッチマークです。

ちなみに、divotと言うのは「クラブヘッドで削り取られた芝片」のこと(飛んでいく方)でして、フェアウエーの地面の土が出てしまった凹みの方は、
divot と呼ぶのが正しいです。

あとは、「オーバー・ドライブ」とか。
overdrive は自動車用語でして、1:1のギア比よりも動力側の歯車が小さい状態を指しますよね。

相手が自分のボールを超えて飛ばしてきたときには、outdrive (アウト・ドライブ)された、と言います。



---

(英語シリーズの過去ログ・リンク)

第1回: Good Drive!!
第2回: いやん、バンカー!
第3回: パットのOKを英語で
第4回: ゴルフ・ジョーク2本
第5回: ダフる
第6回: フック、ドロー、フェード、スライス
(番外): タイガーのインタビュー(at&tでの優勝スピーチ)
第7回: 大叩き 
(番外2): ホーガンとジンジャーエール
第8回: クロハンディド・グリップ
(番外3): タイガー、ナイキの新CMが物議

※なお、私の学んだ英語は基本的に、西海岸のロサンゼルス中心の南カリフォルニア地域の米語が中心です。