8/03/2011

デジタル(digital)パット? アナログ(analog)?


これは笑った。↓
http://fanphooey.com/slideshows/60/2011-08-03%2011:32:38.215351-04#focus


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いつもコメントをいただいていますスノーマンさんから 「iPING」の記事に、またまた良いコメントをいただきまして、お返事しようと思ったんですが、すごく長くなりますので記事でお返事することにしました。(^^;


「アナログ」という表現についてです。


スノーマンさんに頂いたコメントに対しまして、

analogって言葉はdigitalと対比して使われますが、元々の意味は「相似形の」と言う意味なんですよね。とてもイメージつかみにくいです。
と、コメントさせていただいたのですが、

英語としては analogueは「類比して」とか、「構造的に似せた」みたいな意味なんですよね。


例えば5歩と6歩の間がないデジタル式の私の方がよっぽど大雑把なんじゃないかと思ったりするわけです。 デジタル・パットを実践している私にとっては、なかなかに興味深い問題でした。(^^)





普段から、例えば「アナログ人間」といった「アナログ」の用法には、「どうもイメージが合わないなぁ?」 ・・・と思っていたんですが、調べてみますと、やはり誤用された和製英語だったようです。

(このシリーズでいつも書いておりますように、和製英語は和製英語ですでに日本語として認識し、日本語の会話中では他の方々と同じ意味・使用法で使えばいいのであって、私自身が英語と混同しないようにすれば良いだけなのですけれどね。)


スノーマンさんに言われてみて初めて、wikipediaのページを見てみました。↓
デジタルという語に対して漠然と付与された「コンピュータ」「ハイテク」「科学的理論」「理性」「理系」といった印象から、アナログがその対義語として「ローテク」「経験則」「勘」「情緒」「文系」等の概念を象徴するようになったものと考えられる。これらは、本来のアナログの定義とは無関係な用法であり、厳密には誤用である。
と、書かれています。


で、この勘違いがどこから来ているかというと、

「アナクロ(anachronismより)」との混同とも考えられる。
とも書かれていました。


アナクロは、「時代遅れの、時代錯誤なもの」という意味の単語ですね。 辞書にはラテン語で「時間を遡る」という意味から来た単語だと書かれています。

なるほどー、と思いました。


デジタルとアナログの対比に、アナクロのイメージを混ぜ込んじゃったものが、和製英語の「アナログ」になった訳ですね。

これなら、とてもイメージがすっきりします。(^^)


~~~


時に、私のスイングは実はものすごい「アナクロ」でして、フェースローテーションも大きく使うために例えばドライバーは重心距離が極端に短く作られているキャロウエイのFTシリーズしか使えません。(^^;

よく探せば他にもあるんでしょうけどね、重心距離が29mmとかのドライバー。

基本的にフッカーなのに、なぜかわざわざドロー・バイアスを選ぶのは、その方が重心距離が短い設定になっているからです。
ミスをして思ったよりも大きくフックした時の、フックの度合いが少なくて済むんです。

テイラーメイドのスーパークワッドなんてものすごく気に入って、ショップの鳥かごで試打してみてすごく捕まりもいいしいい弾道で飛ぶし、って思って買ったりしたんですが、いざコースでラウンドしてみますと、ミスしてフックを打ったときにその曲がり様ったらもう、バビューン!っとすごい量で曲がってしまうんですよ。
もちろん、一重に私のスイングが悪いせいなんですが。


アイアンも同じ理由で、本当はもっと易しいと言われているアイアンを使いたいのに、フェースの小さい(←重心距離の短い)、グースのほとんど無いアイアンでないと上手く打てません。

そうしたアイアンはほとんどみんな難しいプロモデルになって来ちゃうので困っちゃうんですが、フェースの小さいグースなしアイアンの中では比較的forgivingな、ポケットキャビティー形状になっている今のX-Tourアイアンというのが、とりあえずいまの選択肢になっていたりします。


~~~


ちなみに、アナログの時計というのは、針で動く時計を指しますよね。
数字で表示するデジタル時計に対比して。

これも実は微妙だと思います。

電池を動力にクォーツで時を刻む時計というのは、針で動く時計であっても秒針は1秒とか0.5秒飛びに動きます。
つまりデジタル的なステップ状の動きをします。 でも、アナログ時計です。

つまり時間というものを「類比した」回転する針というもので表現している、と言う意味なんですね。


一方、ゼンマイを動力に動く機械時計は、秒針が飛びながら動いたりしません。
こちらが本当のアナログ時計なんですが、むしろアナクロ時計と呼ぶべきかも知れませんね。 けなす意味ではなく、懐古主義(nostalgia)的な感じで。(←そういうことするから和製英語ができちゃうのか。(^^;)


そういう意味では実は私、定義がよく分かっておらないのですが(^^;、

厳密には高性能のゼンマイ式機械時計(←ロレックスみたいな時計のことね。)や振り子時計だけをアナログ時計と呼ぶべきなのでしょうか?

それとも、例えば最新式のクロノグラフみたいな時計も針があればアナログ時計と呼ばれているのでしょうか? ( ←たぶんそうかなぁ。)

もし後者であれば、「時計」の場合は「アナログ式」の意味が正しく使われている和製英語ということになりますね。



ちなみにですが、英語では時計の針は「needle(針)」ではなく、「hand(手)」とか「arm(腕)」と表現されます。

ゴルフスイングで、腕の位置を3時とか10時とかで表現するのは、この辺りから考えても非常に英語として自然なことだったという訳ですね。(^^)








(英語シリーズの過去ログ・リンク)

第1回: Good Drive!!
第2回: いやん、バンカー!
第3回: パットのOKを英語で
第4回: ゴルフ・ジョーク2本
第5回: ダフる
第6回: フック、ドロー、フェード、スライス
(番外): タイガーのインタビュー(at&tでの優勝スピーチ)
第7回: 大叩き
(番外2): ホーガンとジンジャーエール
第8回: クロハンディド・グリップ
(番外3): タイガー、ナイキの新CMが物議
第9回: スコアメイクの鍵
第10回: ダウンブロー
(番外4): イアン・ポールターのボーンヘッド
第11回: OB (Out of Bounds)
(番外5): タイガーのスイング変遷

※なお、私の学んだ英語は基本的に、西海岸のロサンゼルス中心の南カリフォルニア地域の米語が中心です。


14 comments:

trimetal said...

アナログとデジタルの対比で言えば、デジタルは白黒をはっきりさせて、論理的に証明するイメージで、逆にアナログってのは、中間の状態で白黒がはっきりせず、グレーの事が多く、論理的でないという使われ方かなと理解しています。

この解釈は、Zさんの書かれているアナログ信号とデジタル信号の絵と同じ感じですね。

Analogの元の意味は、類似とか相似ですが、物理の世界では、Analog Signalという言葉があるように、連続的に変化するという意味で、Digital又はDiscreteの反対語で使われています。ですので、上記のアナログとデジタルの使われ方はあながち和製英語でもないように思うんですけどね。

また、情報科学(私の専門ですが)の世界では、AnalogとDigitalを変換する法則があるんです。有名なSampling Theoremってのがあって、Shannonさんとか、日本の染谷さんが証明したんです。この理論は凄くて、人間が聞く音は、デジタル化しても完全にアナログに復元できるんですね。私は学生の時に教えてもらって感動しました。この理論のお陰でiPodなんてのが成り立ってるんですから感謝しないといけませんね。

完全に話が逸れましたが、私もデジタルの方が適当に感じますね。何と言っても自然界は全てアナログですからね。離散的な現象ってないと思うんですよね。ですから、ゴルフのショットもパットも本当はアナログなんですよ。それを近似しているだけなんですね。それも、再現性無く適当に。人間のやる事ですから。(なんの事だか書いていて分からなくなりました。ごめんなさい)

yspz said...

trimetalさん、こんんちは。

詳しいコメントをありがとうございます。


アナログ録音とかありますよね。

連続性はlinealityとかcontinuityって言い方をしますよね。


情報科学分野には私あまり強くないんですが、興味深いですねー。
アナログ波を微分するみたいな感じで細かいデジタル波に置き換えるみたいな感じですか?(・・・「みたい」ばっかりですみません。(^^; よく分かってません。(^^;)


でも、「ローテク」「経験則」「勘」「情緒」「文系」等の概念っていう類の使い方は、やはり誤用ですよね。


trimetalさんには賛同してもらえましたが、だからといって例えば「私はデジタル型の大雑把人間です。」みたいなことを言うと、世間ズレしてしまうのでやめておきます。(笑)

サンディエガン said...

偽イチローの失態はESPNでも大々的に放送していましたね。それにしても似ている。日本人かな?
スノーマンさんなら知っているかも。

trimetal said...

Zさん、

仰るように、ローテクとか、勘とかいう解釈は明らかに誤りですね。私はアナログをそのように解釈した事がないのですが、世間がそう見ているなら、誤用の和製英語なんでしょうね。

私はもっぱら、離散的に対する連続の意味でアナログを使っています。ただ、これも先に書きましたが、情報科学の世界では常識でも、世間では誤用に聞こえるかも知れませんね。

Sampling Theoremってのは、アナログ信号を帯域(最高周波数と考えて良いです)の2倍の間隔で離散的なデジタルデータに置き換えれば、元のアナログ信号に逆変換可能と言う理論です。今では、フーリエ変換を使えば簡単に誰でも証明できるのですが、その可能性に最初に気が付いた人(これはShannonでも染谷でもなくて、Nyquistという人だそうです)は凄いですね。

また、細かい話で申し訳ありません。

koba said...

こんにちは。
えーっと、読めば読むほどアタマが痛くなりそうです(笑)
最後の写真なんですが・・・
よく50yなら振り幅を8時-4時とかってやつですよね。
45yなら1インチ短く持って調節するとか・・・デジタル的な動きでしょうか?アナログ時計なのに?
しかも8時-4時じゃ反時計回りだし(笑)
あーーーアタマ痛い(爆)

yspz said...

trimetalさん、興味深いお話をありがとうございます。

私が全然知らなかった分野のお話で面白いです。


さて、試しにアナログを検索してみましたところ、Googleの検索候補の筆頭に上がっているのが「アナログ人間」でした。
そしてそのアナログ人間の検索で出てくるサイトの内、実に90%以上が誤用しています。

トップ付近に位置するこの、「はてな」の用語解説など、典型的です。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A2%A5%CA%A5%ED%A5%B0%BF%CD%B4%D6

• コンピュータなどのデジタル機器を使わず、昔ながらの手作業を好む人。
• デジタル機器を使うのが苦手な人。
• デジタル機器は苦手だが頑張って使いこなそうと思っている初心者です、という意志表明。
• 最近は何でもデジタル化されていますが自分はちょっと時代遅れかも、という自虐的表現。
• 私にはデジタル化によって失われた人間の温かみや味わいがあります、という誇りを含む意思表示。(関連:スローライフ、ロハス)


ほとんど全部「アナクロ」からの連想ですわ。



ここまで来ますと、trimetalさんや私がいくら抵抗しようが無駄ですね。(x_x)
もうこういう意味の和製英語です。



「クレーム」という単語と同じように、英語とは全く関係ない言葉になってしまったようです。

念の為に他の方向けに書きますが、

「文句(を言う)」は「complaint」で、「complaint(文句)」を「claim(主張/要求する)」ものなんですが、和製英語ではなぜか「クレーム」(つまり「を言う」の部分)が、「文句」になっちゃってるんですよね。

yspz said...

kobaさん、こんにちは。

この画像は実は、テキトーに検索して持って来たんですが、おそらくレッスンプロのジョー・ベックか誰かの動画からのキャプチャーだと思われます。


こちらでは、まさにこの写真の向きで時計を当てはめまして、9時10時といった側がテークバック、3時2時といった側をフォロー側に表現するのが一般的です。

ですからまぁ、見たまんま、ってことでしょうか。(笑)


すぐ↑の、trimetalさんへのコメントで書きましたが、「アナログ」とか「クレーム」とか、「ブリキ」とか、意味がものすごく英語から離れていく和製英語、なかなか恐ろしいです。(笑)

trimetal said...

和製英語の反対もあったりしませんかね。米製日本語とでも言えば良いのでしょうか。

HIBACHIなんて全く変わってしまってますね。ただ、これ以外に思い浮かばないのです。それだけ日本語に馴染みが無いと言うことでしょうかね。

一つありました。SUKIYAKIは既に食べ物じゃなくなってますね。単に歌の題名ですからね。う~ん、やっぱり米製日本語って無いですね。

yspz said...

米製日本語ですか。

Kaizenとか5Sとか、Judoとか、そんなのはありますけど、割合に本来の意味通りですね。


ちょっと違いますけどこの間、Japanese Beetleってのが害虫に数えられてて、なんだろう?って思って調べたらカナブンでした。

日本から来たんでしょうか?(笑)

yspz said...

サンディエガンさん、私もESPNで最初見ました。(^^)

なんか、周りの人とコミュニケーションしていたみたいなので、シアトル在住って可能性はありますよね。

本当、スノーマンさんご存じないですかねー?(笑)

スノーマン said...

Zさん、こんにちわ!

アナログだけで、これだけの記事が書けるZさんに感心してます、というか感動すら覚えます!
そして、このブログに詳細なコメントを書いているtrimetalさんにも感動です!

単純な私の解釈ですと。。。
私=単純=アナログ
Z&trimetal=複雑=デジタル  終り。

儀イチローの件ですが、あまりに情けないマリナーズへの感心が薄れてまして。。。
このことゼンゼン、知りませんでした。
でも、サンディエガンさんのコメントを読みまして、シアトル在住スノーマンとしましては、使命を感じ調べてみました。
そうしたら、この記事見つけました。

He is a Japanese from Japan. He is 32 years old and he is an actor. He did not know the custom here, you can not touch the ball. Mrs. Armstrong offered him to stay in the game, but the official escorted him out. That's enough penalty for him. Because He did not know. He is from other country.

この人、日本人タレントだったようですね。
だから、良く似てる訳ですよねぇ~。

サンディエガンさん、Zさん、これでよろしかったでしょうか? スッキリした?

モンキーパンチ3世 said...

クラブチューニングは未だにアナログに頼らなければ、デジタル的なデータだけでは語れない部分が多いです・・・もう古い人間なんですかね~デジタルサンプリンングされた音が硬く聞こえてしまう世代なんですよ・・・(泣)
どうしてもレコードプレーヤーに真空管アンプにコーンスピーカの軟らかいフクヨカな・・やはりアナログ人間ですね(苦笑)

yspz said...

スノーマンさん、調べていただいてどうも。(^^)


えー、俳優ですか?
全っ然知らない人だわ。


>単純=アナログ

ってすごいすね。
アナクロからの連想(誤用)にすらなっていません・・・。(^^)


参りました。m(__)m

(^^)

yspz said...

モンキーパンチ3世さん、こんにちは。


モンキーパンチさんのおっしゃっている用法は、誤用ではありませんですね。(^^)


アナログな方の方が十分複雑できめ細かいです、私から拝見しますと。(^^)