11/28/2012

USGA、アンカーリングの禁止を提案


ついに具体的に動きましたね、USGA。

↓  クリックで、USGA.orgの当該記事にリンクしています。



USGAとR&Aが、今年初め頃から懸案に上がっていた中尺・長尺ロングパターの使用に関してどう扱うかという件で、一応の方向性を決めたようです。


内容としましては、中尺・長尺パター自体の使用ではなく、パッティングの際の「アンカーリングの禁止」と言う提案になった模様です。

具体的な文言としては、ゴルフルール14-1の変更という形です。
(正確には、現行の14-1を14-1aとし、14-1bにアンカーリングの禁止を謳う「追加」になるようです。)

上記のUSGAのサイトのリンク先に書かれていますので、コピーしてみます。

Proposed Changes to Rule 14-1
The proposed change would relabel current Rule 14-1 as Rule 14-1a, and establish Rule 14-1b as described below:

14-1b Anchoring the Club
In making a stroke, the player must not anchor the club, either “directly” or by use of an “anchor point.”
Note 1:  The club is anchored “directly” when the player intentionally holds the club or a gripping hand in contact with any part of his body, except that the player may hold the club or a gripping hand against a hand or forearm.
Note 2:  An “anchor point” exists when the player intentionally holds a forearm in contact with any part of his body to establish a gripping hand as a stable point around which the other hand may swing the club. 



14-1b クラブをアンカーリングする
ストロークを行う時、プレイヤーは直接に、もしくはアンカー・ポイントを使うことによって、クラブをアンカーしてはならない。

注記1: プレイヤーがクラブまたはグリップしている手を故意に体の一部と接触させてホールド(掴む)するとき、クラブは“直接に”アンカーされる。  しかしプレイヤーがクラブやグリップしている手を前腕部に対してホールドしたときはこの限りではない。

注記2: プレイヤーが故意に前腕を体の一部に接触させてグリップする手を固定させるポイントを作り、もう一方の手でクラブをスイングするとき、“アンカーリング・ポイント”が生じる。


一応、なるべく忠実に訳しておきました。
(Anchorの単語はそのままアンカーで訳してます。日本語として分かりにくくてすみません。)


こちらは、今の時点では4年に1度行われているルール改正においての「proposal (提案)」がなされた、という状態です。

最近の改正は今年(2012年)の1月に行われたばかりで、スタンス後に風でボールが動いた際のルールが変更されたことは記憶に新しいですから、次回の改正は2016年の1月になりますので、3年と少し後のその時に改正される方向で調整されていくというとこですね。



私個人的には、新溝ルールの時みたいに「まずPGAツアーのみで禁止」とか、シニアツアーではOKとか、(1ボール条項とかのように) プロとアマチュアのレギュレーションを分けるとか、っていう方向性を予想していたのですが、ゴルフルール改正に盛り込むということは一律全員に適応させるということになりますね。

ちょっと驚きました。

ゴルフ業界の経済的な活性化にもロングパターは一役買っていたことは事実ですし、腰痛を抱えたシニアのプレイヤーに広く受け入れられ、プレーできるゴルフ寿命を伸ばすことにも一役買っていたと認識していましたので。


また一部には、中尺・長尺ロングパターという道具自体を禁止にするとかの噂もありましたが、そうはならなかったようです。

で、道具は禁止じゃないとしたらどうやって使うのだろう?っていう疑問も湧きますが、

米国トップアマのランディ・ハーグ氏のように、長尺パターを使いサイドサドル方式でストロークするにもかかわらず、どこにもアンカーリングしていないパッティング・スタイルのプレイヤーも存在しておりますので、それなりに活用法はあるのかな、と思ったりしました。


今後約3年間でどのように調整されていくのか、注目ですね。


※ 追記: どうもこの発表と並行して、PGA及びヨーロピアンツアーのプロ競技に関しては来年度からすでに禁止にしようという意向になっている様子ですね。


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さらに追記。

USGA.orgのサイトに、分かりやすい図解入りの説明も出ました。
クリックして、リンク先をご覧になってみて下さい。

画像をクリックで元画像にリンクしてますので拡大で見られます。

*リンク切れしてしまいましたので、別のところのを貼っておきます。


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ついでに日本語のゴルフ用品界のサイトにもさっき(11/30)記事が出ましたので、リンクを貼っておきます。 ご参照下さい。

アンカーリング禁止って何?Q&A



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Golf Channelのサイトですが、プレイヤー数人やPGAの会長、オデッセイやLPGAなどの反応(コメント)が、こちらに載っています。

What They're Saying: Golf's Heavy Hitters React



同じくGolf Channelのサイトに、なんと1924年に遡るロングパターの歴史もトピックされていましたので、リンクしておきます。

How it all began: A history of the long putter



8 件のコメント:

ぬるぽ さんのコメント...

普通の(短尺?)パターで、へそにアンカーリングする人を、一人だけ知っていますが・・・・これもダメなんでしょうねぇ・・・・

yspw さんのコメント...

Ryuichiさん、こんにちは。

うわー、色んなゴルファーがいらっしゃるものですねー。

体勢は窮屈そうですが、腰を深く折って上から見る構え自体は完全ペンデュラム式のストロークを実現しやすいですし、アンカーリングで安定していて、ショートパットのプレッシャーに強い理に適った方法だと思います。(^-^)

ただロングパットの距離感は出にくいfですから、使い分けていらっしゃるのかなー、と想像いたします。

あと、練習がしんどそうですね。

3年後には別のスタイルに変えていらっしゃるかも、って思いました。(^-^)

trimetal さんのコメント...

Zさん、

こんにちは。
原文の下記の部分を訳すとすると、
"holds the club or a gripping hand in contact with any part of his body"
「身体の一部に接触させたクラブ、もしくはグリップする手を掴む」となるのですが、これだとZさんの訳と微妙に違うように思います。この訳だと間違いなんでしょうか。

つまり、クラブ自体は身体の一部に接触していないが、グリップした手が身体に接触する場合も含むと言う意味です。

yspw さんのコメント...


trimetalさん、こんにちは。

orで繋いでいる部分の訳、間違えましたですね。(^^;

holds the (club or a gripping hand) in contact with any part of his body

こういう構文になってましたですね。

本文、直しておきました。
ご指摘ありがとうございます。

直す前も直した後も分かりにくい日本語になっていて、すみません。(^^;


USGA.orgに追加された図解を追記しておきました。

だいぶん分かりやすくなったと思います。(^^)


右端に、タイムラインも書かれていますですね。
提案というより、決定にかなり近くなっているような気配でしょうか?

選ばれし物 さんのコメント...

こんばんわ (=^・・^=)

 長尺パター(正確にはアンカーリング ストローク)の事
 この記事で 知って
 あ・・・そうなのかと(他人事)的に
 読み飛ばして(汗)

 その後も 色々な所で ちょっとした話題に

 最後の リンクの
長尺パターが 1924年からあるのに
 何故 今更という 感の方が
 強かったりします。

yspw さんのコメント...

選ばれし物さん、こんにちは。

ほとんどの方々が「俺には(私には)関係ないな。」って感じるかも知れませんですけど、

昨今のゴルフショップ事情を見ましても、中長尺パターが売り場に占める割合が急増していましたし、この件は昨年頃から注目度が俄然高まったのは事実です。

USGAのQ&Aでも、「最近のメジャー大会5回のうち3回のチャンピオンが長中尺パターを使っていたからだ。」と回答されていまして、

まぁ、なにを今更、って言うことに関してはそういう理由だと思います。
(私も個人的には「今さらなぁ。」って思っては居るのですが。)


それと、最後のリンクの 「A history of the long putter」のところですが、中身を見てみますと1924年の項目は、Leo Diegelというプロが(ちょうどRyuichiさんがコメントでお書きになったお友達のような)お腹にグリップエンドを付けて深く腰を曲げてストロークするパッティングを編み出した。
って書いてありました。

私が誤解を招く書き方を重ね書きしていますね、すみません。(^^;
(正しくは「アンカーリングの歴史は」になるべきですが、原文の表題が「ロングパターの歴史」でしたので。)

実際に長いのが特許申請されたのが1961年だと書かれています。
まぁ、61年でも50年経ってますから、今更という感がしますが。


科学的に分析する人たちの間では、ずーっと前からロングパターの優位性を危惧されていまして、「あれを許可したのはR&A最大の失敗だった。」と言われていました。

そういう意味では、あるべき方向に向かっているようには思いますが、


・・・私個人的には、プロだけの規制でも良かったんではないかなー?と思ったりしてます。 ゴルフ人口を減らさないためにも。

trimetal さんのコメント...

Zさん、

ご回答ありがとうございます。

さて、USGAの図解を見ますと、肘を身体の付けてアンカーポイントを作るケースがNGとなっていますが、クローグリップで、肘を身体に付けたらやはり駄目なのかな?

従来だって、肘を身体に付ける打ち方は普通にありますので、腕を使ってアンカーポイントを作るって意味がわからないんですよね。

yspw さんのコメント...


trimetalさん、ありがとうございます。


図になってる方は随分と分かりやすいんですけど、confusingな表現もありますねー。

おっしゃっている図には、Anchor point created by forearm ってなってまして、前腕部を体にくっつけてアンカーポイントを作っては駄目ということですよね。


で、オッケー(permitted)の方の青い図の中には、Forearms held against the bodyってのがありまして、前腕部を体にくっつけてます。
具体的には右の股関節に近い太もも部分を指しているのでしょうか。
(現実的には肘を付けるのしか無理っぽいような・・・。)

もう一つその下にも、One or both elbows braced against bodyって書いてある図がありまして、こちらは肘を体にくっつけています。


パターエンドの部分を振り子の支点になるように固定することを「アンカー」と呼ぶような感じですかね? (私には定かではありません。)



そうしますと、trimetalさんのおっしゃっている例、「クローグリップで肘を体につける」という方法はOKになりそうな気がします。

しかし左手(右利き)を小指を下にして握るとNGになりそうな感じ?(笑)



昔ランガーがやっていたような、パターのグリップを左腕に固定し、右手で一緒に握っちゃう、みたいなのは全面的にOKみたいですね。
あれなら、中尺の長さでも出来ますよね。