ゴルフ・サイエンティストこと、ブライソン・ディシャンボウについては以前、同じ年にNCAAディビジョンのチャンピオンシップとUSアマチュアの両方を制した5人目のプレイヤーとしてご紹介しましたが、その後のツアーでの活躍を見るのは楽しいですね。
昨年の10月には来日もしてブリジストン・オープンに出場しましたが、残念ながら背中の故障で1日目の途中で棄権してしまいましたね。
写真元のサイトのページにリンクしています。
そのディシャンボウですが、そのブリジストン・オープンの頃から何年も前から試していたというサイド・サドル式のパッティング法をトーナメントの実践に投入し始めています。
サム・スニードが60年台に始めたサイド・サドル打法は、2010年にKJチョイがしばらく使っていたこともありましたよね。
でも、ディシャンボウのサイド・サドルはいわゆるポピュラーなサイドサドル式とはひと味もふた味も違います。
YouTubeに上がっている動画を見ていただきましょう。
左手で右腕をパターのグリップごと掴み、一体化させています。
左右の手が離れて使われるスタイルの多い一般的なサイド・サドル打法ではありませんね。
しかしながら、カップとボールに正対して構える利点は活かされています。
今回取り上げました騒動で問題になっているのが、ちょうどブリジストン・オープンのときに使っていたパターです。
こんなやつ。 ↓
クリックで画像元のサイト・ページにリンクしてます。
ところがですね、1月にカリフォルニアのLa Quintaで行われたCareerBuilder Challengeというトーナメントでディシャンボウにこっそり近づき、「そのパターはルール不適合にするから使うのやめないとDQ (競技失格)にするよ。」と通達してきたそうなんですね。
この記事 ↓ に、そう書かれています。
Bryson DeChambeau's desired putter ruled non-conforming by USGA, and he’s not happy
結局この時にディシャンボウが使ったパターは別のもので、パターヘッドのセンターではなくヘッドの後方の位置にシャフトが付いている別バージョンのものでした。
記事に乗っている写真のパターですね。 シャフトがパターヘッドの後方に付いています。
クリックで記事にリンクしてます。
・・・ここが分かりません。
USGA (とR&A) のルールにはそんなこと書いていないんですよね。
こちらにクラブのデザインに関してのルールが書かれています。
Appendix II - Design of Clubs
http://www.usga.org/rules/rules-and-decisions.html#!rule-14323
このページの、2. Shaft の c. Attachment to Clubhead の項目に、
Exception for Putters: The shaft or neck or socket of a putter may be fixed at any point in the head.
(パターについての例外:パターのシャフト、ネック、ソケットはクラブヘッドのどの部分に取り付けてもよい。)
パターは例外だ、とはっきり書かれているんですよね。
件の記事には、USGAがディシャンボウに対して「君のパッティング方法自体も好ましくない。」と通達してきたというディシャンボウのコメントも書かれています。
つまりUSGAは、なんとかしてディシャンボウの取り組みを阻害したいって言うことのようです。
しかも裏でコソコソやるところがズルいですねー。
ディシャンボウの長年のインストラクターの Mike Schyは、
ディシャンボウはこうしたUSGAのやり方に失望しているとともに、決して屈することなくむしろ反骨精神は強まるだろう。という見解を述べているそうです。
今季のディシャンボウはハワイのソニー・オープンで49位タイに入ったあと、CareerBuilder ChallengeとサンディエゴのTorrey Pinesで行われた Farmers Insurance Openと予選落ちが続いています。
さすがに揉めている状態では集中もできませんよね。
応援して行きたいと思います。
6 件のコメント:
最新情報ですね。
写真のパターのつかい方がもんだいなのでしょうか?
それとも、実質的にライ角90度と変わらないパターと見なされたのか?
Dです。
私のブログでLink張らせてください。
Dさん、こんにちは。
リンク、どうぞご自由になさってください。(^^)
Dさん、USGAの意向は「やらせたくない」みたいですけど、その理由がよく分かりません。
パターはルールの範囲内のはずです。
80度以下に抑えてあるのですけど、上側が円筒の弧になっているので、ソール基準で測ることになり、その点ではちょっとイレギュラーですよね。
ソールを斜めに浮かして使えば90度にして使える、という点では、使いやすいパター形状かも?
USGAが何を根拠にクレームしているのか、腑に落ちないですね。
強い関心を持っています。
何か新しい情報があったらUPお願いいたします。
Green Keeperさん、こんにちは。
私はおそらくDさんの実験なさった感想が真髄をついていると思います。
なにか続報がありましたらお知らせいたしますね。
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