昨日のマーク金井さんのこのブログ記事に出てきたフレーズなのですが、
・ドライバー・イズ・ショー
・パット・イズ・マネー
試しに「ドライバー イズ ショー、パット イズ マネー」で Google検索してみますと、どうやらマーク金井さんのせいではなく、日本中で間違われている様子...
出てくる、出てくる、検索トップから順番に、↓
全部のウエブサイトで間違っています。
文法もおかしいですし、肝心の「韻」も踏めていません。
ドライバーの対比はパターでしょう。品詞すら合っていません。
英文として成り立っていません。
このフレーズ、元々は往年の南アフリカの名プレイヤーで全英オープンに4回も勝っているボビー・ロック(Bobby Locke) が言った言葉でして、『You drive for show and putt for dough』っていうのが正しいと言うか、元の英語です。
drive は「ドライバーでボールを打つ」っていう動詞です。
putt は「パットをストロークする」っていう動詞です。
show はショータイムのショー、
dough はパン生地の練ったやつで、暗にお金を指します。
for は 〜のため、っていうニュアンスを出してる前置詞です。
『魅せるためにドライバーを打つけど、お金を稼ぐのはパットだよ。』っていうフレーズです。
(ひどい和製英語をこしらえてはしまったけど、言ってることの意味は間違って解釈はしていない様です。)
show と dough の発音が /shō/ と /dō/ で、韻を踏んでいるわけです。
だからちょっと洒落たフレーズになってます。
正しく覚えて、正しい英語で伝えていって欲しいと思います。
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私、マーク金井さんのブログが好きで、以前から愛読してて例えばブログで紹介されていたシャフトスタビライザーを購入してみたりとかもしているのですが、マーク金井さん、時々すごいピント外れたのをぶっ込んでくるんですよね。
例えば、わっほーまっちゃんの日常がマークさんのアナライズのスタジオ(ラボ?) にお邪魔した回の動画とか。↓
「ゴルフは確率のゲームです。」とかはまだいいのですけど、
「ゴルフは物理です。」っていうフレーズが度々登場しまして。
それで、この時には、ダンスティン・ジョンソンのようにドライバーが振れたら?っていう意図でヘッドを 20gぐらい軽くして、シャフトも軽いけど硬いシャフトを用意して、スイングスピード重視でボールを打ったらすごい打球が出るんじゃないか?っていうコンセプトで特殊ドライバーを用意しました、っていう回でした。
すごく面白い発想で「流石だな」と思うんですが、キャプチャーした画像に写っているホワイトボードのフリップに書かれている物理公式、これは流石に駄目でしょう。
エネルギーは、「重さ x スピードの二乗」ってことで、ヘッドの重さよりも、二乗で効いてくるスピードの方を上げてみたら効果が全然大きいんじゃないか、っていう主旨だろうな、とは思います。
それをいうなら、E = 1/2 mv^2 なんじゃないかなー。
持ってるホワイトボードに書かれている E = mc^2 っていう公式は、アインシュタインが見つけた、万物が持つ質量エネルギーっていうもので、原子力発電とかで出てくるやつです。
c っていうのは光の速度を表していまして、c = 約 300,000,000 m/s (秒速30万キロメートル)っていうものすごいでっかい数字で (ゴルフボールもそれだけの質量エネルギーは持っていますですが、現実は取り出すことは困難です)、ボールをクラブで打って飛ばすこととは全く関係がないと言うか...
ちょっと間違って、運動のエネルギーの式を書きたかったのだったとすれば、
E = 1/2 mv^2
なのですけど、これもねー、運動している物体が持つエネルギーなので、打ったボールがどこまで飛ぶのか的な意味合いはなくはないのかもしれませんが、
むしろヘッドは少し軽くても、ヘッドスピードは上がるよ、それでボールを打つよ、っていう今回の現象を表現するには、物体の衝突で使われる、「力積」の方なんじゃないかと。
m'v' - mv = FΔt
こうなりますですね。m'がボールの重さでv'がゼロ、mがドライバーヘッドの重さでvがヘッドスピード。その差が生み出される力積、運動量の変化に等しくなる、と。
速度の二乗では効いてこないと思うなー。
まぁこっちは細かいことなので気にしなくっても良いですけど、『You drive for show and putt for dough』の方は、みなさんちゃんと伝えていって欲しいな、と思いますです。
4 件のコメント:
いやいや、これは英語風日本語ですから・・・・許してやってください
(笑)
ボビー・ロックが言った、まで言及してて間違ってるものまでありましたからねー...。
いくらなんでも...。
それにしても、誰が作ったのだろう、エセ英語バージョン?
しかもまた、えらい定着したものですね。きっと作られたの30年以上前なのかも。
...ってよく見直してみたら、マーク金井さんがゴルフを始めた50年くらい前にゴルフ雑誌で見た言葉、と書いてありますね。すげーな。
誰なんだろう??そんなに前だと、夏坂健さんあたり?
カリフォルニア・ロールが、すし屋で定着しているようなものだと思います。違うか(笑)
Time is moneyのもじり(もしくは混同)だろうっていう説を見ました。
なんか、This is a pen.っていう英語圏では決して耳にすることのないフレーズをベースにした構文がはびこっている影響のように感じます。罪な教科書だったなー、ニューホライズン。
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