7/20/2022

0時半(2.5秒)開いたハーフ(1/2)ショット・チッピングのキャリー距離の微調整

Black Gold GC、元シェルの原油採掘場所だったアップダウンのきつい立地に造られた難しいコースです。


こちらは18番ホール、518yのパー5のティーです。
平らな頂点まではバックティーからだとなかなか届きません。写真のこの位置は白ティーで、480yです。白ティーからなら上手く当たればフェアウエー右サイドのバンカーに届くかな。
そこからは若干打ち降ろしていって、グリーンの右手前には大きな池があります。飛ぶ人が2オンを狙っていくには、この池越えがチャレンジになりますね。

私は池の左のフェアウエーに5Wを打っていって3打目勝負。
PWの3/4で打ってピンの左4歩にビシッと打てたのですが、バーディーパットは入りませんでした。残念。

ちなみにですが、元シェルの原油(Black Gold)採掘跡地なので、Black Gold GCです。


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今回はちょっと思い付きで、トライアル的にラウンドで試用をしてみています。

3x4システムを 2x6システムに再構築 (30-100y)」という距離の打ち分けシステムを使っていますが、クラブごとに打てるキャリーには特有の距離が設定されています。
打ち方のコントロールを変えたくありませんので、少し強くとか、少し弱くとかはほぼやらない方向性で運用をしています。
上手く行った時に得られる結果以上に、距離の打ち分けのメリハリが薄れることを懸念します。(これはあくまでも個人的な見解です。)
ですから、長いなら長い、短いなら短いのを承知で打っていく、っていうマネージメントをしています。結果読み違いとかライの抵抗の関係などで、そうならないこともありますから。

それが前提で、ちょっとキャリーの距離を調整してみたいな、という気持ちはあります。

一般的な方法としては、

1.振り幅の調整
(これは現在時計盤システムを使用していませんので適用できにくいです。) 

2.感覚を利用したストロークあるいはインパクトの強さの調整
(これは一番やりたくない方法です。距離の階段のメリハリが薄れかねない。)

3.チョークダウンして短く持って飛距離を調整
(これは可能性としては大いにあり。実効の効果も折り紙付き。ただテンポを変えたくないので今はちょっと躊躇してます。テンポは振り子の腕の長さに依存するので。)

4.ボール位置を左右にずらし弾道を変える
(これはかなり躊躇します。そもそもダフリ・トップを防ぎたいのが第一で。)

5.フェースを開いて使う
(あまりにも距離のコントロールが安定せず、フェースでボールを捉えにくくなるイメージ。)

という訳で、5番の「フェースを開いて使う」という方法論を改めて見直してみることに。


以前、フェースを開いた時には、フェース面の仰角はとんでもなく上を向いていることを記事にしました。


58°のフェースを約20°開いてセットしたとき

たとえばですが、この写真のロフト相当の仰角、なんと70°です。
70°のウエッジだとしたら、ボールを安定してコンタクトすることがものすごく精密なコントロールになって、私の技量ではダフリやトップが発生しやすくなってしまうのは当たり前。

テイラーメードによると、60°のウエッジを時計盤でいう 1時半(つまり45°) 開くと、フェースはほぼ 90°、真上を向くそうです。これはやってみますと分かります。
ちょっとびっくりしますね?


だけど、ウエッジを開いて使う人って、まぁまぁ30°から45°ぐらいフェースを開いて使うじゃないですか。ロフトで言うとすごいことになってるんですけど、セットしたそのままで使ってないってことですよね。そのままの状態で打てたとしたら結構右へ飛ぶしすごく上に抜けてしまうはず。

リンクした記事中にも書きましたが、我々ゴルファーはフェースを開いて使った時に、ダウンスイングでクラブが下りてくるときに開いているフェースを幾分戻してクローズしながら包み込むように下ろしてきて打っているようです。

自分で実験もしてみましたが、開いた角度をそのまま使う意識でストロークしても、不思議とクローズしながら下りてきてしまうようでした。


それはそれとしまして。

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という訳で今回は、時計の針で約 0時半(あるいは 2.5秒)だけフェースを開いて打つというショットを、距離の調整に試してみた次第です。

0時半、あるいは 2.5秒というのは、約15°フェースを開くことになります。
1時に開くのが 30°オープンですから、半分の 15°ですね。


このウエッジは54°ですが、写真で見ていただくとお分かりになるかと思いますが、ほとんど開いている感じがしません。それでもロフト相当の仰角としては、60°強くらいになるんじゃないかと思います。


構えた感じで言いますと、こうなります。


ボール位置は両足の中心、左足(と右足)かかとの内側です。 
両足のつま先が左を向いていますので、かなりのオープンスタンスですごい右側にボールを置いているように見えますが、これが真ん中です。

このセットアップの構えから、なにも変えずにいつもの 2x6システムの 1/2ショットを打ちますと、約4−5y程度キャリーの飛距離を落とすことが出来るようです。

理屈上は、ロフトで言いますと例えば私の使っています58°と54°の間の56°で打つとちょうど4−5yくらい変わる計算ですので、ロフトが 2°だけ増えるように開けば事足りるはずなのですが、それなら時計の針で1秒(6°)も開けば十分なのですが、実際問題 1秒開いていても対して変わらないと言いますか。
この辺のメカニズムは非常に興味深いのですが、結果をもとに検証してみましたところ、2.5秒くらいフェースを開くと有効だったということなんです。
やはり多少なりともフェースを開きますと、自然とダウンスイングで閉じながら降りてくるものなのでしょう、おそらく。

この方法ですと、クラブを握る長さも同じで良いですからテンポも変わらずに済みます。
打ち方も(実際はともかく)イメージの中では全く同じです。

まだ58°と54°のウエッジでしか検証していませんが、50°でも確認してみようと思います。
まぁとりあえず、4yの調整が気になるのは、58°と54°のウエッジの1/2の距離くらいだけで当面の用は足りるような気はします。50°はやらなくてもいいかもな。


以前実は、「良い感じで打ったときの若干の左ズレ問題」の解決の糸口っていう記事で、2秒(12°)フェースをオープンしてショートアイアンやウエッジを打つセットアップについて書いたのですが、あれは別物です。
グリップの握りは変えずにスクエア、ちょっとハンドファーストにして10°程度フェースを開いた構えから打つ、っていう内容でしたので。

今回の 2.5秒(15°)は、フェースを開いた状態でグリップを握り直します。


...と書いていたら、タイミングよくわっほーさんのこの動画がアップロードされました。( この部分は追記してます。)


そうなんですよね、ほぼ無意識なんですけど体が(というかsubconsciousが) 自然に戻してきて打っているんですよね。そうじゃなかったら辻褄が合いませんものね。


ちょっとまだトライアル運用中ですが、特に悪影響的なものもなさそうですし、微調整が必要なのかどうか、理屈で言えばロフト調整上は本来であるはずの1秒(6°)オープンだと効果が期待できないのか否か、いろいろと確認していきたいと思います。


7/17/2022

ラウンド記: Cross Creek Golf Club (と、滅多にない右腰痛)

サンディエゴの友達に誘われまして、11年ぶりに Cross Creek Golf Clubをプレーしてきました。

車で1時間20分ぐらいの山奥にありまして、アップダウンが結構あって、芝ももこもこして粘っこい厄介なRye Grass、グリーンは横や手前や奥など切り落として砲台(厳密には放題ではありませんが。)になっていますし、ティーによっては距離もあって、とても難しいコースです。

入り口のゲート

山奥すぎて、ここから先はスマホの電波がアンテナ0本になってしまいます。


本当、こういうことは日常にはありませんので、ちょっと新鮮かも。
でも繋がらないと実際には結構不便ですねー。


この日は、黒ティーと青ティーのコンビネーション・ティーの、プレイヤーズ・ティーからプレーしました。
コースレートとスロープが、71.9/136 です。パーは36・35の71ですから、この数字は相当に難しいことを表しています。130超えるスロープは近隣のコースではあまり見ませんから。


例えばこの2番ホール。


左から右に斜めに川が横切っていますが、川の手前側には各ティーインググラウンドが並んでいます。
黒ティーからですと、キャリーで210yきっちり打たないと向こう側のフェアウエーに届きません。この日のティーは青でしたから、175yをきっちりキャリーすれば左サイド側は大丈夫ですが(右サイドは遠くなっててヤバいです。)、風がアゲンストでしたのでやや緊張しました。


私は普段、腰痛とか膝痛とか幸いなことにほぼ無縁で生活していますが、背中を寝違えたりとか、いきなりぎっくり腰になったりとかがごく稀にありまして、この日は朝起きたら右側の腰に痛みがあったんです。
クラブを振れなかったらキャンセルさせてもらおうと思いつつ、車の冷房は全開に入れつつこの暑いのにシートヒーターをONにして温めながらコースへ向かいました。

結局スタート前に練習場で5球くらい打ってみて、なんとかイケそうでしたのでプレーしました。

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ということで、ラウンド記録です。



1番ホール 370yのパー4
朝一のやや不安なティーショットは低い当たりでややドローがきつめ、左サイドのラフに。セカンドは165yを4Uで打ちましたがトップに入って大きくショート。3打目は50yから50°で。
5歩に乗せましたがパーパットは入らずボギー。

2番ホール 365yのパー4
上の写真のティーからですが、DRはまずまずの当たりでフェアウエー左サイド。2打目は135yでしたが登りと風の影響を考えて6番アイアンでうってグリーン右に外し、3打目は22y。ラフからグリーンに打ち上げるチップショットは Rye芝に喰われてショート、7歩のパットを残してこれも入らずボギー。

3番ホール 171yのパー3
やや打ち下ろしですがいつもアゲンストの風でショートしがちだといぇーでーじブックに書いてあります。大きめということで5Wで打っていきましたが、左にちょっと巻いてグリーン左の斜面下に。38yを54°で打ち上げていって、これは上手く打てたのですがカップ右に4歩残していて、このパットが惜しくも入らず、ボギー。

4番ホール 331yのパー4
短いパー4ですが、FW左サイドの隠れバンカーを避けつつ、2打目はかなりの打ち上げでグリーンに止めます。ちょい手前やちょい奥はグリーンを転がり落ちます。
2打目は91yだったのですが、9番アイアンのコントロールで打ってグリーン左サイドにオン。
12歩のパットを無事に2パットでパー。

しかしここのグリーンはどっちに傾いているのか本当に読みにくい。
アンジュレーションとグリーンそのものの傾きとで、どっちが効いてるのかホントに見えませんでした。

5番ホール 502yのパー5
左ドッグレッグで、2打目を打つ時に川が横切っていて手前に刻むか向こうのグリーン側に打つか選択するホールです。
DRはフェースのトゥ側に当たって打って低く右に出てフックして左サイドのラフに。
2打目には 5Wを選んで川の手前側でできるだけ川に近くまで行くようにレイアップ。
3打目は125yですが川越えの打ち上げ、これはまぁまぁ上手く打てまして、カップの右手前8歩にオン。これも 2パットで、パー。

6番ホール 390yのパー4
このホールも長いです。DRはまずまずの当たり、2打目は175y残していました。風と傾斜を考えて3Wで195y目安で打っていきました。少しショートでグリーン花道の右手前。ピンまで18yのチップショットは54°で低めに打っていきまして、カップをすぎて2歩につきました。このパットを入れて、パー。

7番ホール 537yのパー5
このホールのドライバーもミスりましてフェースの下目に当たって低いボールで芝に喰われてあまり転がらず、180yにとどまりまして。2打目は3Wで行きたいところですがライがあまり良くなかったので5Wで行ったのですが、ほぼシャンクでど右に飛んでカート道右のべアグラウンドに。もう一度5Wで今度は枯れブッシュに阻まれながらもナイスショット。それでも距離が全然足りず、3打目に今度はフェアウエーから3Wで目一杯打っていきましたが、ちょっと左へ行ってグリーン手前のこの位置。↓


ここから24yくらいでしたが、この半分Rye芝に埋まっているチップショットをトップしまして、グリーンの向こう側に。すでに2打目でトラブっているのに状況を悪くしてしまっています...。写真では何でもなさそうに見えますが、Rye芝慣れ、をしていないとなかなかに厄介です。
戻しの18yのチップショットは頑張りまして1歩に寄りまして、なんとかダボを確保。

8番ホール 201yのパー3
グリーンの右側に池が配置されているホールで、3Wで打っていきましたがフック回転のボールで右から左の風にも煽られてグリーン左の傾斜を転がり落ちて29yのちょい打ち上げのアプローチ。これも頑張りまして、2歩につけたので、このパットを入れてパー。

9番ホール 422yのパー4
DRはまずまずの当たりでフェアウエー左サイド。グリーン左サイドには池があります。
左に行かないように注意しつつ 2打目を3Wで打ったのですが、ややヒール気味に当たり、グリーンの手前40-60yくらいの位置にある入れたくないFWバンカーにつかまりました。
バンカーからピンまで50y、50°のチップショットを打っていきましてこれは結構上手く打てました。それでもカップまでは8歩のパットが残っていまして、惜しいパットでしたが入らず、ボギー。

前半は3連続ボギーで始まり7番のダボもあり、+6の 42 (15)でした。


10番ホール 336yのパー4
短いホールですが、左のフェアウエーバンカーに入れないようにティーショットを打ちます。
この日はアゲンストがかなり吹いていたのでDRで、FWBの手前に。そこから113yでしたがけっこう打ち上げていまして、8番アイアンで打ってグリーンの奥に。カップまで15歩のくだりのパットを慎重に打って2パットで、パー。

11番ホール 387yパー4
DRはフェアウエー左サイド。2打目は150yくらいを5番アイアンで打ちましてちょい右手前に外しまして、ピンまで15y。ここから58°でチップショットを打ってピッタリOKに打ててパー。

12番ホール 156yのパー3
長くはないのですが、打ち下ろしているので距離のジャッジが難しいホールです。左から右の横風でややアゲンスト。
5番アイアンで打って、グリーン左手前に2つある深いバンカーを避けるように右側の花道にちょいショート。ピンまで12yをPWの転がしで打って、これもOKにつけて、パー。

13番ホール 409yパー4
このホールは長いですけど打ち下ろしていて、右ドッグレッグ。ティーショットも230yピンポイントで打って、セカンドも谷越えでピンポイントで打たなければならない、パー3を2回プレーするような感じのホールで、しかも長い。
DRはすごく良い感じで打てたのですが、FW右側の斜面で右にキックしてしまったらしく右サイドのウエイストエリア(バンカー風)に。そこから谷越えで小さな木の右を抜いて狙っていきましたが、5Wの良い当たりが木の枝に当たってしまい角度が変わって左サイドのWHエリアに飛び込んでしまいました。1ペナでドロップしまして、ピンまで38yの打ち上げのチップショットをグリーンで止めるべく58°で少し開いて打っていきまして、非常に上手く行ってグリーンに乗りましたが、カップまではまだ8歩ありました。これを2パットで、ダボ。

14番ホール 501yパー5
このパー5はティーショットもフェアウエー、2打目も5Wで打ってフェアウエー、3打目にお膳立てしたのですが、打ち上げの100yを9番アイアンで打った3打目が左に巻き風に押されてグリーン左の斜面を落ちてピンまで28y。これを58°で打ってカップまで2歩につけ、パットが入って、パー。
やけにグリーンに打ち上げのホールが多いような印象。

15番ホール 398yのパー4
ここも長いです。だらだらとグリーンまでずっと登るホールです。
DRをしっかり打ちまして、それでも私には3Wの距離が残っています。思い切って振り切りましたが、グリーン左に外しました。
グリーンへの傾斜を打ち上げる41y、これをフェースを2.5秒開くショットを使って打ちまして、カップまで3歩。このパットをしっかり入れまして、パー。

このコースは普通のコースと作りが逆で、傾斜を利用したレイアウトは登りのホールが多くてグリーン終わったら下っていってまた打ち上げる、みたいなのが多いような気がする。

16番ホール 365yのパー4
DRを打って残り135yのセカンドは川越えでミスヒットしないように注意して打ちました。ここもティーショットはやや打ち下ろしですがグリーンへは打ち上げです。
このグリーンは広くなっている方のグリーン右へ外しました。29yは得意距離のはずでしたが、58°で打ったもののRye芝に取られてショート。13歩も残しました。このパットはちょっと入れに行ったかどうか読みがあっていませんで、通り過ぎて左へ流れ3歩もオーバー。この返しをカップの縁に外して、3パットの素ダボ。

17番ホール 168yのパー3
グリーンの手前に左から右奥に川が流れていまして、確実にキャリーで運びたいパー3です。
打ち下ろしているのですが、距離のジャッジも難しいですし、真っ直ぐ狙うのがやりにくいレイアウト。(ヤーデージブックには打ち下ろしだけど距離どおり打った方が良い、って書いてあります。)
全員が、安全なグリーン左サイドのカラー付近に。17yの転がしの寄せだったのですが、グリーンの下りがカップをすぎてから速くて、6歩もオーバー。返しを外して、ボギー。

18番ホール 417yのパー4
右ドッグレッグで、ティーショットは150yの杭を狙って打ち下ろして打つホール。右サイドへ打ってしまうとグリーンへは木々でブラインドになってしまいます。2打目は川のある谷越えでグリーンにやや打ち上げていきます。
ティーショットはFW左サイドへ狙い通り。2打目を3Wで打っていきましたが、グリーンの右サイドにわずかにこぼれました。20yのチップショットはちょっと盛り上がった丘の上からで、まずまず上手く打ったのですがカップまで4歩に。このパットが惜しくもひと転がり足りずに入らず、ボギー。

後半もダボが2つありまして、+6の 41 (15) でした。
42 41 = 83 (パー 36 35 = 71) のスコアで、コースレート/スロープが71.9/136ですから、このラウンドのHDCPディファレンシャルは 9.4でした。


今回のラウンドはダブルボギーが3つ、むしろダボでよく凌いだ感があるのが2ホールですから、やはりスロープレートが136と高いコースは、スコア的には厳しいです。
ねっとり絡むというよりは、なにかこう、モフッとウエッジを掴んでくる感じのRye芝のラフは、Kikuyu芝とはまた違った厄介さがありました。

しかもこのコース、ずっと以前はKikuyu芝で、Rye芝を長年かけてオーバーシードしてきていて、なにか他の種類の芝の部分も見かけますし、そのへんをよく観察してチップショット打たないと、わずか 6インチ横にズレただけで打ちやすさがぜんぜん違うライだったりします。

あとやはり、上の方にちょっと書きましたがやけにグリーンへの打ち上げが多いんです。
グリーン面を見て打てるホールがずいぶん少なく感じて、この辺りも結構負担でした。

ここはリベンジに行っても、良いスコアが出せそうな気がしません。
技術力あるいは飛距離不足というべきか...。



7/08/2022

打ち上げ・打ち降ろしの、高低差の計算

Jurupa Hills CC の17番ホール、 375yのパー4で右ドッグレッグになっているホールです。

まずはティーインググラウンドからの景色を。


このホールのティーショットはいつもちょっとプレッシャーです。
右ドッグレッグがどこから曲がって行くか分かりにくいですよね? これ何よ、どこ行けばいいの?的な。笑
右側の木の中は一応セーフですが割と木が密集していますので、出せる方向を見つけて出すしかなくなります。
左サイドの木々は少しまばらに見えますが、この左はドライビングレンジになっていまして、OB扱いになります。(それと、よく飛ばす人のレンジボールがこのホールにはたくさん散乱してきますので、いつもこのホールでだけカラーボールを持ち出してプレーするようにしたりしています。)

右側にせり出している木の枝に引っかかってしまうと右ドッグの曲がり角にも届きませんし距離的にも260y以上残って厄介ですので、どうしてもやや左サイドを狙うことになります。
...が、左サイドも広くはありませんから打ちづらいティーショットになりますねー。近くの左サイドに迫り出してる木には当てたくありませんし。
狭いからといって、3Wで打っていくとすると曲がり角まで届くかどうか微妙ですし、残りも190-200y程度残すことになって、2打目の緩やかに登りのショットがキツくなります。

で、結局グリーンが遠くはなるんですが左サイドいっぱいの辺りに打っていきます。


こちらが2打目地点の写真です。


このホールのもう一つの特徴、フェアウエー中央に忽然と立っているように見える奇妙な電柱がみえます。

ピンの位置はこの謎の電柱の少し左のずーっと後方に写っています。青い旗ですから、グリーンの奥目。ここから178yの登りっていう感じでしょうか。

打ったボールが電柱や電線に当たった場合は打ち直しが出来ますので気にする必要はないのですが、これだけ目線っていうかもしくはプレーのラインに入ってくると、邪魔ですねー。笑
(フェアウエー上に電信柱、かなり珍しいかと思います。)

ティーショットを左サイドに打つと、この謎の電柱が真ん中に来ちゃうんですよね。

私の2打目は5Wで打っていって、電柱の右から少し回り込んでグリーン右サイドのガードバンカーの左をぎりぎり交わしてグリーン後方の右奥のカラーでした。ピン位置が奥でしたのでOKです。カラーから、2パットでパー確保。

このホールも、ティーショットは毎回同じような場所に行ってしまいます。
左ギリギリです。トータル距離として右ドッグレッグを遠回りする格好になりますねー。
ライは写真では平らに見えますけど、まぁまぁの登り傾斜です。

長くはないですが難易度が高いホールだと思います。


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( ↑のホールみたいな緩やかな傾斜ではなくて)、極端な打ち降ろしや打ち上げのホール、いったいぜんたい、何年もゴルフやっててどうしてこうもピッタリ距離を合わせるのが難しいのか??

打ち降ろしや打ち上げのホールでは、グリーンまでの距離を足し引きして考えてクラブ選択して打つわけですが、自分のショットの精度の問題もあったり、風の影響もあったり、ライの影響もあったり、空気の気温や湿度の影響もあったり、要因が多くていつまでたっても判然としない原因にはなっていると思いますが、それにしても距離を合わせるのが難しいことが多いです。

いつも一緒にラウンドしている友達とかには意見を求められる程度には、ある程度合わせられている方のゴルファーではあるかな、とは思いますが、アバウトな勘だけで打つのではなく、ちょっとしたガイドラインというか、自分の中でのもう少し確かな換算の指針があるといいなぁ、と以前から思っています。


こちらに、12年前の記事なのですが、30-40yも打ち下ろしている 140yちょいのパー3のホールの珍しい現象のことを書いています。


まだレンジファインダーが一般的ではなかった頃に書いたのですが、こんなにすごい打ち降ろしているのに打つ人打つ人がことごとくショートしてしまう不思議なホールでした。

川の手前にショートする人までいました。ダフリとかじゃなく。
おそらくですが、140yだけど 120y打てば届くかなと考えてPWなりで打っていって、ティーアップしていてしかも見下ろしてから構えるのでスイングがスティープに入りボールがフェースの上の方に当たるなりしてクラブ選択以上にショートしたのかな、とか想像しますが、考えられないくらいみんなショートします。

何度もラウンドしますとね、何番で打ったら確率が良いかが分かってきますけどね。


こちらにも、3打目がかなりキツい登り傾斜になっているパー5と、ものすごい打ち降ろしのパー3があるコースのホールをピックアップして記事にしたものがあります。これは6年前。


何度かプレーしますと、経験値が積み重なって、どのクラブで打ったときに上手く行って、その時の風がどうで、とかでクラブとショットの選択がまぁまぁ合うようにはなってきます。

でも初めてのコースだってありますし、たまにしかプレーしないコースだと覚えていませんので、ジャッジが難しい。


最近では、レンジファインダー(レーザー距離計測器)の多くの機種にスロープっていいまして、高低差の補正をかけた打つべき距離を教えてくれる機能が付いています。
しかしながら、私の個人的な感想としては、あまり私の実感する数字と合致していません。
もっと、DRを平均で280yぐらい打つゴルファーの弾道をベースに計算している(のかどうか分かりませんが)ような気配がします。

そもそも、ボールのところのスタンス取るライがどのくらいの傾斜か、とかは計算に入っていないはず。

ライの状態とかもですが、そういうファクターがあまりないパー3のティーからでも、スロープで示される数字は私には合っていないと感じます。



ここでちょっとおさらいとして、一般的にはどういう高低差の換算がされているのか見てみます。

【高低差】打ち下ろし10ヤード=マイナス10ヤードはウソだった! 打ち上げ 打ち下ろし番手選びの方程式」  鳥海博文プロ - Golf Digest


Uphill & Downhill Yardage Adjustments」   Probable Golf Instruction

How to Calculate Elevation Change in Golf」  Lyle Stefanavich - SportsRec

Adjust Yardage, Trust Golf Swing to Deal With Elevation Changes」  Pete Styles PGA Pro Instructor - Golf Info Guide


ここに貼った以外ののサイトも含め、日本では一般的には、+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離で埋め合わせする計算をベースにしているようです。
(...でもこれでは合わないと思います。みなさんも結果が良くないのでは?)


最初のリンク、鳥海博文プロのアドバイスはきめが細かいですし、実際にご自分でやっていらっしゃる感じがいたします。
PWの弾道の場合と、6番アイアンの場合の弾道を分けて想定し、それぞれに、5y刻みで影響を解説していて実践的です。5y刻みが多少荒っぽいと感じますが、風など他の要因や、クラブの飛距離自体がぴったり10y間隔ではありませんし、十分な目安なのでしょう。


2番目のリンク、みんゴルの解説は補正距離がもう少し大幅です。
10ヤードの打ち上げの場合は1.5~2番手、20ヤードの打ち上げの場合は3~4番手上げる必要がある。と書かれています。
一般に言われている「+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離で」よりも、1.5~2倍を推奨しています。 
個人的には、最低でもこのくらい足さないと足りないな、と思っています。
ただ、記事中にライの傾斜にも言及はしていますが、特にその場合の補正換算は書かれていません。


3つ目のリンク、ゴルフ豆辞典の場合は極めて数学的な分析がなされています。
弾道別の違いについてや、落ちてからの転がりについても解説がされていますが、具体的に何番手増やすとか何ヤード増やすとかは言及されておりませんで、逆に弾道の高・低を打ち分けるような高度な対策に言及されていて、私には手に負えません。


英文の1番目のリンク、Probable Golf Instructionには、弾道のシミュレーション曲線が描かれています。
6番アイアンの弾道で、平地だと162yに着弾する弾道では、20y高い位置では141yで 21y短く着弾、20y低い位置では180yで 18y長い位置で着弾する、と計算されています。
鳥海博文プロと同じく登りの方が打ち下ろしよりも影響は大きい傾向を裏付けていますが、ほんの 3y程度の違いで、そこは鳥海博文プロとは違います。


英文の2番目のリンク、SportsRecでは、15フィート高さが変わるごとに 1クラブずらすことがアドバイスされています。
15フィートっていうのは、5ヤードです。クラブ間の飛距離差が10yぐらいを想定しいてるとすれば、やはり「+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離での 2倍の換算になりますね。
クラブ間距離が15yぐらいある飛ばし屋ゴルファーだとしますと、3倍の換算になります。 


英文の3番目のリンク、Pete Styles PGA Pro Instructorは、「+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離で」をそのまま推奨。 イギリス人なのに高低差をヤードで表現するって珍しいな。普通は高低の表現にはフィートを使いますからね。
しかしこのプロは実際にはこの換算使ってないと思うなぁ。合うはずないし。男子プロはクラブ間のギャップが15-20yぐらいあるのが普通ですし。そもそもフィート使ってないのが怪しい。


サイトではなくてフォーラムなのですが、こういう意見もあります。↓

Uphill/Downhill driving percieved distance.」  Rough rule of thumb for some designers has been 3 to 1 for elevations 10% or less. For example, 10 ft rise/fall over 300 feet would add/subtract 30 feet (3x10) to/from the 300 feet.

10%以内の(それほど極端でない)エレベーションで、例えば 300フィートを打つ時の 10フィートの高低は、30フィートの距離の足し引きで調整する。

分かりにくいですか? ヤードにしてみます。
例えば 150yを打つ時の 3.3ヤードの高低は、10yの距離の足し引きで調整する。
この例ですと、「+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離での約 3倍ですね。


まぁこうやって、ざっと検索してみて見たところで、けっこうみんなバラバラですね。
私が毎回、距離の換算が合わなくても当たり前だったな、と思いました。


私としてはもう少し掘り下げたい意向です。

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さて、そもそもレンジファインダー(レーザー距離計測器)の多くの機種に付いている、高低差の補正をかけた打つべき距離を教えてくれるスロープ機能はどうやって計算されているんだろう? って疑問に思いますよね。

ググってみました。...が、説明されているサイトが見つからずハッキリとは分かりません。

こちらに、とあるレーザーアキュラシーというレーザー距離計測器のウエブサイトに載っていた図があります。


 20y高い位置にあるグリーン上のピンまで水平距離で166yあるとき、仰角は7度程度で直線距離は168yになり、そのままで打っては手前のバンカーに捕まります。
補正したスロープ距離としては、186yを推奨します。

...という図になっています。

このケースでは、ボールを打つライは傾斜していない想定なんですね。
20y高い位置にある166yを186y換算で打てってことですから、たまたまかもですが「+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離でに合致した数字に帰着しています。

レンジファインダー(レーザー距離計測器)のスロープの数字が合わないなー、って感じるのはこれが原因かな。
打ち上げは足んないんですよ、大体。
打ち降ろしも、数値が引かれ過ぎてて逆にまた足りないケースが多いんです。

あくまでも個人的な意見ですが。


もう一つ、分かりやすい図を見つけたのですが(これもウエブサイトではなくてフォーラムで)、弾道が高いプレイヤーAと、弾道が高いプレイヤーBではこんなに結果が違うっていう図です。↓ 



水平で、2人とも同じ150yをキャリーするショットを打っていますが、打ち上げではプレイヤーBがグリーン面に届かずショート、そして打ち下ろしの場合はプレイヤーBが今度はグリーン面をオーバーしてしまうという図です。
これを見ますと、弾道が高いショットの方が高低差には対応しやすい、っていうことになりましょうか。

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ざっと調べてみて思いましたことは、やっぱりキャリーの飛距離をきちんと把握した上で、トータルではなくてキャリーの距離を管理して換算しないとだな、ってことでしょうか。

各クラブのトータルの飛距離でクラブを選ぶと、ことごとくショートする結果になる、っていうことは容易に見てとれます。
だから、+/-10yの1倍、1.5倍、2倍、3倍みたいな話になってくるのでしょうね。


こういってしまうと身も蓋もありませんが、そもそも論として、自分の位置と、グリーン面の高低差の把握の仕方をちゃんと分かってやってる人はどのくらいいるのでしょうか?
「ん-、これは向こうが15フィート(5ヤード)高いな。」とか。
そこが正確ではないから、1.5倍、2倍、3倍みたいなありえないほど大きな認識の差が出ているのでは?

レンジファインダー(レーザー距離計測器)を使う時、ボール側は目の高さから測り、ピン側はちょっと上の旗の付いてる位置で測定するんだろうな、っていう前提で内臓のプログラムは作られているんだろうと想像しますが。
仰角が表示される機種もありますね。

漠然と 2クラブアップ、1クラブダウン、とかではなくて、今後はキャリーがいくつだから何番のこのショットで打とう、的な考え方に変えてみたいと思っています。
その上で、結果はどうだったのかをフィードバックしていきたい。
でもそもそもの高低差の数値を把握する術が簡単ではないですね。

個人的な経験としては、極端な打ち上げのホールで 2クラブどころか 3-4クラブも大きいはずのクラブで打ってみて上手く行った経験が何度もあります。そして普通な程度の傾斜で 2クラブ上げて打ったはずなのにショートだった経験も数知れずあります。
ということで、一般的には登りはアンダーエスティメイトし過ぎ、下りはオーバーエスティメイトし過ぎでは?って思ったりしてます。


今のところの感覚としては、
「10%以内の(それほど極端でない)エレベーションで、例えば 300フィートを打つ時の 10フィートの高低は、30フィートの距離の足し引きで調整する。(= 例えば 150yを打つ時の 3.3ヤードの高低は、10yの距離の足し引きで調整する。)
っていうやつが、トータルの飛距離を使った際には的確かも知れません。
ただし登りの場合だけに限ります。

打ち降ろしの方は、冒頭にも書きましたように、こちらは逆に距離計測器のスロープの数字を使うと引き過ぎていてショートすると思っています。
+/-10yの高低差を、+/-10yの飛距離で」どころか、その半分か1/3で良い実感です。


友達とのラウンド中のやり取りも、「今のはね、150yのクラブでフルで打っていった。」「160yのクラブで軽めに打った。」とかの会話が交わされます。(競技の時はこういう会話できませんですね。)
『キャリーで145yをきっちり打ってみたよ。』ってプロみたいな表現を使う人はそんなにいないんですけど、きっとそういう視点で考えないと距離合わないんだろうなぁ。

今日以降、キャリーの距離に注目して自分の弾道にあった換算を、意識して構築していってみたいと思っています。