久々に風の強い日にラウンドをしました。
後方の雲も流れていますし、椰子の木も葉っぱがたなびいています。
この日は、17mph 〜 21mph のかなり強い風が止まずに吹いていました。
写っているのは、友達のジョージ、マイクとトニーです。(^^)
後方に写っている頭が雪で白くなっている山はクカモンガ・ピークです。
ここ最近のラウンドではあまり強風のコンディションでのラウンドはしていませんでした。
いつも朝早いラウンドが多いので、いつも風が強いコースに行った時でもそんなに強い風は吹いていないケースが多いんですよね。
---
そんなに強くない場合でも、風の影響は少なからず受けます。
そういう場合は大抵、グリーンへのショットがショートして「あれ?」っていう時に、芯を外してストロークしているかもしくは風の影響を受けていることに気が付く感じでしょうか?
風のせいで大きくオーバーしちゃったよ! ...っていうケースはあまり発生しません。
10mphの向かい風で約 10y 戻されるってことはあるのですが、追い風だとその半分の 5yくらいしか助けてくれないからなんですよね。
こちらに大体の目安が書かれています。
「How To Calculate Distance In The Wind」 by Golf‐Monthly.com
Calculating distance in the wind – HeadwindA great rule to use is to add 1% for every 1mph of headwind. So the following distances would change like this:Read more at https://www.golf-monthly.co.uk/tips/golf-swing/how-to-calculate-distance-in-the-wind-108215#kJRCFmBWUPX1LJL8.99
100-yard shot into a 5mph wind = 105 yards
200-yard shot into a 5mph wind = 210 yards
100-yard shot into a 10mph wind = 110 yards
200-yard shot into a 10mph wind = 220 yards
100-yard shot into a 20mph wind = 120 yards
200-yard shot into a 20mph wind = 240 yards
100-yard shot into a 30mph wind = 130 yards
200-yard shot into a 30mph wind = 260 yards
Calculating distance in the wind – DownwindWhen playing downwind use 0.5% instead, so judging your distance in the wind would look a bit like this:
100-yard shot with a 5mph tailwind = 98 yards
200-yard shot with a 5mph tailwind = 195 yards
100-yard shot with a 10mph tailwind = 95 yards
200-yard shot with a 10mph tailwind = 190 yards
100-yard shot with a 20mph tailwind = 90 yards
200-yard shot with a 20mph tailwind = 180 yards
100-yard shot with a 30mph tailwind = 85 yards
200-yard shot with a 30mph tailwind = 170 yards
向かい風では大体 1mph あたり 1% 程度の飛距離が落ち、追い風ではその半分の 0.5%くらい飛距離が増える、という略式の目安が書かれています。
しかしこのサイトでの説明は「目安」としては良いのですが、実は物理計算的にはどうもちょっと様子が違うようなのです。
もちろん打ったボールにはスピンがかかっていまして、いろいろな条件で風の影響は変化してしまいますし、風自体も息継ぎをしていることが多くていつも一定して吹いているわけではありません。
ですから物理計算上の挙動もそれはそれとして把握しておいて、参考または目安にする程度にとどまります。 しかしながら、知っておくことは大切だと思います。
弊ブログの右上の方のサイドバーのリンク、デジタルパット師匠方々の中に、「パット・エイミング教本」の著者、細貝さんのパットのお悩み解決広場というウエブサイトがあります。
細貝さんとはブログなどでやり取りさせていただいておりまして、今までいろいろなことを教えていただいて来ているのですが、その細貝さんが「ゴルフボール弾道シミュレーター」なるものを 約 8年も前にお作りになりました。
細貝さんのホームページに掲載されていますので、参考になさってください。
パットのお悩み解決広場
(「パット・エイミング教本」細貝さんのHPです)
ゴルフボール弾道シミュレーター
細貝さんのサイトの方で大きく拡大した表をご覧になってください。
リンクで飛んで細貝さんのサイトの方で読んでいただきたいのですが、とても興味深いことが書かれています。
一部抜粋してご紹介しておきますね。
まずシミュレーターの計算値と実測されたデータの実測値には、クラブ毎に違った傾向で多少の誤差が出ているということは踏まえてください、と説明されています。
● アゲンストでの飛距離の減少は思っていたよりも大きい。それに比べるとフォローで増加する飛距離は意外にもかなり少ない。横風により左右に流される幅はフォローで増加する距離と同程度か、むしろ少ない場合が多い。
(無風では106ヤード飛ぶ女子プロのPWが、風速10mの風の中だと、向い風で27ヤード短くなり、真横には13ヤード流されるのが、追い風の場合には、なんとわずか6ヤードしか長くならない!)
● 風による変動距離の「向い風:横風:追い風」の概略の比率は、2:1:1であり、どの番手のクラブのショットでも、男子プロと女子プロでも、どの風速でも、この比率はほぼ同じ。
● 意外にも、200ヤード飛ばすFウッドのショットでも100ヤードそこそこのPWのショットでも、ほとんど同じ「流れ幅」となる!
(横方向の流れ幅だけでなく、風に押されたり戻されたりする縦方向の変動距離についてもショットの長短には無関係。例えば、5m/秒の向い風に対しUTで打つと25ヤード短くなる人は、同じ5mの向い風に対して9番アイアンのショットでも25ヤード短くなる!)
● 男子プロの方が女子プロよりも風の影響を大きく受ける。
『風によりボールが影響される距離は、飛距離には無関係で、そのプレーヤーの打球の到達高度に比例する』
○ 「この風速だったら、5mの曲がり」
ゴルフ週刊誌の記事で岡本綾子プロの話として、「私達プロは経験から、このくらいの風だったら5m曲がるな、といった感覚を持っています....」といった内容が載っていました。経験則として「(番手に関係なく)風速だけで曲がり幅は決まってしまう」という法則を体得しているのではないかと思われます。
ちなみに、風の強さを言葉で表現すると、私の感覚では次のような分類となります。
風速5m: 「強風だな」と感じ始める程度の強い風
風速7.5m: 「相当強い」と感じ始める強風
風速10m: かなり前傾しないと歩けない感じがするほどの風で、グリーンではアドレスしたボールが動くのではないかと心配になり始める。これ以上吹いたらゴルフにならないと多くの人が感じ始める風速。
上の Golf‐Monthly.com が書いている目安は飛距離に対して%で比例して増減していますが、これに対して細貝さんのシミュレーションによりますと、『飛距離には無関係でそのプレイヤーの打球の到達高度に比例する』ってことになっています。
実感としましては、「大体この風だと 1クラブ」とかプレー中にやっているわけですから細貝さんの計算の方が「うんうん」って頷けるんじゃないでしょうか?
それと、打球の到達高度っていうのは、その人によって固有に違うものの、逆にその人で見た場合には、PWも 9I も、5I も、3Wも、DRも、大体同じ高さに上がるように作られています。
風による変動距離の「向い風:横風:追い風」の概略の比率は、2:1:1っていうのも、ラウンドして経験している実感とよく合致しています。
これはもう是非とも頭に入れておくべきじゃないでしょうか。
---
さて、風のボールの飛距離に対する影響を頭に入れておくとして、ここで肝心になってきますのは風の強さのジャッジです。
細貝さんが風速 5m/s、7.5m/s、10m/sについて説明してくださっていますが、かなりの強風です。
ここはボート乗りのみなさんが活用なさっている、ビューフォート・スケールを参考にして風の強さを見る目安も覚えておきましょう。
Judging Wind Speed Using the Beaufort Scale
0: 1 mph 以下は、穏やか。 煙がほぼ真っすぐ上がる。
1: 1 ~ 3 mphが、軽いエアー。 煙はたなびくが、蔓などは動かない。
2: 4 ~ 7 mphが、軽い風。 顔に風を感じるし、葉っぱが揺れる。
3: 8 ~ 12 mphが、優しい風。 葉っぱや小枝が揺れる。旗も。
4: 13 ~ 18 mphが、中度の風。葉っぱや塵、紙などが舞い上がる。枝も揺れる。
5: 19 ~ 24 mphが、フレッシュな風。 小さな木が揺れだす。
6: 25 ~ 31 mphが、強い風。 小さな木が揺れだす。
(この辺からはゴルフにならなくなってきます。)
7: 32 ~ 38 mphが、中度の疾風。大きな枝も動き出し、電線が音を立てる。
8: 39 ~ 46 mphが、フレッシュな疾風。木の枝が折れる。
日本語になっているビューフォート・スケールのページも貼っておきます。
風速の目安 (by GPV 気象予報)
mph (マイル・パー・アワー) と、m/s (秒速m) の換算は、大体 1 mph = 0.45 m/s になります。
換算の方は、 ↓ こちらのリンクで。
mph to m/s 換算
---
以上を踏まえまして、さらに風の強い日にはドライバーの弾道を低く打つ工夫をしたり、ノックダウン・ショット (←過去記事) を使ったりして、風の影響をなるべく小さく抑える工夫もしたいと思います。
それと他にも、風がある日のゴルフ というエントリーに書きましたような方法で、自分の周りの風を芝を取って投げ上げたりしてみるだけではなく、「上空の」風の流れを把握しておくことも非常に有効だと思います。(←これ、けっこうやっておくの忘れちゃうんですが。)
---
風の強さの読みは、実はスマホのお天気アプリで簡単にかなり正確に判ってしまうので読む必要がないかもしれません。
Weather.com ですと、こんな感じです。
1時間毎に風の強さが表示されています。 実際には変化しますので、ラウンド中にチェックするととても有効だと分かりました。
トーナメントのときには、スタート前に調べて事前にメモをしておくと良いと思います。4時間くらいはそんなに予報から外れませんから。
mphの場合は、向かい風なら単純に 10mph なら+10yして打てば良いのでとても便利です。
追い風なら半分の -5y。
横風は、横に流される距離を 5yで見積もります。
100yでも、140yでも、180yでも実質ほぼ同じで良いので換算が簡単です。
あとは風向きによって、横風と向かい風の斜めの風は成分を分けて換算すれば良いですね。
風の向きの把握は、こちらの方法がすごく役に立ちます。➝「風がある日のゴルフ」
それとさらに、 スマホのお天気アプリの風向きの方角をコース図に合わせれば時々刻々の変化にも対応できてより便利です。
9 件のコメント:
逆風で力むとアオリ打ちになったりカット軌道になりやすく、飛距離もさることながら、左右の致命的なミスに直結しやすいですね。
フォローでもあまりに強いと体ごと背中から押されてミスコンタクトしたりすることもありますね。高い弾道だと飛びすぎてしまうので、アイアンショットで問題です。
無風か、正面からの僅かなアゲンスト風か、ほどほどのややスライスのフォロー風がありがたいです(笑)
syoballさん、向い風の時はちょっとしたサイドスピンが増幅されてしまってプレーが難しいですよね。
おっしゃるとおり力むのは逆効果ですよねー。
距離の見積もりにある程度の確信を持てると、普段通りに打つことができると感じました。
私のレベルですと普段からミスも出るわけですけど、風でことさらに集中力を欠くということなくラウンドできました。
寒くさえなければ楽しいですね。...でも25mphぐらいまでかなー。 ゴルフになんないと楽しくないですもんね。
風に強いボールってあるのでしょうか?(笑)
今年はその噂を信じて、JGRボールを使うつもりです。
マジですか?!
スピンの少ないボールは総じて風に強いはずですけど、やっぱりノックダウンショットとかでリラックスして叩かないように打って回転数を減らすと良いんじゃないでしょうか?
この日は21mphの強風が吹いていたにもかかわらず普段と大差ないスコア83でラウンド出来ました。
距離に迷いが出ないのは大きな利点になりますね。
体感温度の件ですが、風速1mで、1度C低く感じるらしいんですが、そんなもんですかね。私自身はまあ合ってるなと感じますが・・・・
<例>
外気温が10度あっても、風速10mなら0度C環境と同じ体感気温になってしまいます。北海道在住なのでけっこう寒い時期の気温は気にします(笑)
syoballさん、こちら(特にシカゴとか)では天気予報の予想気温に、”feels like"何度、って形で風の影響を加味した温度が予報されます。(^^)
風に関しては、上記のコメント書いたころとあまり私の意見に差がありません。
あー、ボール挙動への影響よりも、体感気温への影響の方が死活問題ってことですね。
北海道のゴルフ、マジで厳しいですね。下は柔そうですし。
コメントを投稿