お友達(というより色々教えてくださる良い先輩です)のノリさんから、ルールに関する記事に大変興味深いコメントをいただきました。
勉強のため、この件についてもっと詳しく掘り下げてみたいと思います。
すでに裁定集に挙げられている事例の、さらに細かく掘り下げたお話ですので、私が書くことが完全に正しいかどうかは判りません。
みなさんであらためて考えてみたり、論議したりできるような内容になれば、と思います。
まずはコメント欄でのやり取りを再掲します。
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(ノリさんコメントから池の部分の抜粋)
暫定球を打っては行けない場合も知っておくべきですが、ハッキリしているのは一つあります。
池の方向に行った場合の暫定球は、認められなくて、暫定球を打った瞬間に正球と見なされ、しかも練習???おっ、何打罰だったっけ・・調べておかなければ・・・・
兎も角、池方向の場合は行ってみて、池に入った確証がなく、ボールが無い場合は戻って打ち直しをするものだと先日教わりました。
池に入ったかどうか分からなくてロストの危険がありそうな場合、暫定は打てないと言うことなんです。
おっと、池方向??池が見えなくて初めてのコースの場合はどうなんだろう?・・
二つ調べておかなければ・・・
ルールて面倒だけど面白い。
何故そういうルールが出来たかを知るともっと面白いですね。
(私のリコメからの抜粋)
池に入ったのが確実に思われる場合は、おっしゃるとおり暫定球は打てません。
さすが、ノリさん。(^^)
>暫定球を打った瞬間に正球と見なされ
おっしゃるとおりですので、3打目をすでにプレーしたことになります。
そんなに厳しいペナルティーではないですね。(言わば前3に近い有利かも知れないウォーターハザードの措置を取り損なった、というだけで、普段のプレーでは、アリだと思います。)
>兎も角、池方向の場合は行ってみて、池に入った確証がなく、ボールが無い場合は戻って打ち直しをするものだ
これは明らかにスロープレイに繋がる、私に言わせればルール的には間違ってはいないけどマナー的には好ましくない、その方の思い込みだと思いますよ。(^^;
池の“方”へ行っただけなら、池の外でロストをする可能性があるということで暫定球を打つことは実は出来るんです。
ちょっとファジーな感じの裁定ですね。 27-2a/2.2
でも合理的だと思います。
果たして池の中で見つかった場合と、結局見つからなかった場合で、次打の処置が変わってきます。
初めてのコースなどで、池の周りの状況が判らなくてロストの可能性を考えて暫定球を打ったが、池に向かうにつれ、「ありゃー、このでかい池じゃどう見ても池だわ。」ってなった場合は、面白いのですが、暫定球は暫定球として扱われます。3打目をプレーしたことにはなりません。
しかしながら、池に入ったことが確実になったので、この時点で暫定球は破棄し(破棄しって言ってももし水の中に見つけて拾ったらポケットに戻していいんですが(笑))、ウォーターハザードの処置を取ります。
まぁ、競技会で無い限り、戻って打つのは「やり過ぎ」と私は考えます。
その程度のルール違反は、40km制限の道路を42kmで走った程度の違反で遵守してらんない、という見解です。
我々素人はフォアキャディーも居なくてラウンドしてるんですから。
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こういうやり取りでした。
>兎も角、池方向の場合は行ってみて、池に入った確証がなく、ボールが無い場合は戻って打ち直しをするものだ
という状況をよく考えてみます。
行ってみないと判らないのは、何でしょうか?
池に入ったか入らなかったか自体が判らない、という風に私は読み取りました。
行ってみると、池に落ちて沈んでいるボールが見える、というケースは非常に稀だと思います。
ウォーターハザードの処置を取るには、基準になるポイントが分からないと出来ません。
「ボールがハザードとの境界線を最後に横切った地点」を特定できるか、もしくはボールの沈んでいる位置を視認してボールが自分のものである合理的な理由が存在し(または拾い上げて確認し)、最後に横切った地点が合理的に推測できる、などの条件が必要です。
プロのツアーや、アマチュアでも正式の公式戦の場合、こういったホール(池がティーイング・グラウンドから部分的にブラインドになっているとかのホール)にはフォアキャディーが待機していたり、ギャラリーや競技委員が居て、「ボールがハザードとの境界線を最後に横切った地点」を大概は特定できる、ということがあります。
裁定集の事例には、主にこうした競技で実際に起きた具体例を元に、裁定されたものを記述していますから、『行ってみないと判らない』ということの意味が、我々のラウンドでは違ってきます。
これが、仮に研修会や練習ラウンドなどの場合、「ティーイング・グラウンドから見ていて判らない」ものが、「行ってみると判る」というのは、ボールが無事に見つかった場合という、非常に限られた状況になってこようかと思います。
つまり私は、例えこれが競技会の場面であっても、27-2a/2.2に従って、暫定球を打つことが合理的だ、と考えます。
27-2a/2.2の他に、27-2a/2.5 (初めの球はウォーターハザードの外で紛失したかも知れないと思い暫定球をプレーしたあとで、ウォーターハザードの外で紛失という可能性は全くないということが分かる) という事例も参照してみていただきたいと思います。
一方、ピート・ダイ設計のコースの池によく在るような造りで池には木枠が付けてあり、池に入っていない限り周りはほぼフェアウエイか、非常に短く刈られたファーストカットのラフで、池の外では到底ロストはしないのだ、というような状況だったとしますと、『暫定球を打つべきでは無い』という裁定になってこようかと思います。
この場合は、「兎も角、池の方向へ行ってみて、ボールが無い場合は戻って打ち直しをする」ことになろうかと。
ただしこういう設計の池で、池をティーイング・グラウンドからの死角に入れるというホールは、まず無いんじゃないかな? と私は思いますけれどね。
私が思いますに、こうしたブラインドの池があるコースは、適当なドロップエリアを設けておくか、または競技会を行う場合にはこのホールに必ずフォアキャディをつけるべきであろう、と思う次第です。
我々アマチュアのラウンドには、裁定集でも想定されていないことがいろいろと起こり得ます。
例えば、フェアウエイ脇のボールを見つけるにはさほど深刻でないファーストカットのラフにボールが行ったはずなのに、行ってみたところ、無い。
どうやら隣のホールをプレーしていた組の誰かが拾って行ってしまったらしい、などということも起きたりするでしょう。
たまたま引っ込みきらなかったスプリンクラーヘッドにたまたま当たってしまい、想像も出来ない方向にキックして見つからなくなってしまったのかも知れません。
プロの競技と違い、判らないものは判らないのです。
こういう時に、厳然とティーイング・グラウンドまで戻って打ち直すべきなのでしょうか?
合理的な推測が元であれば、(多少緩いと思われる方もいらっしゃいますでしょうが)私ならば 18-1/5を参照し、『その球が止まっていた可能性のあるいくつかの区域のうち、プレーヤーにとって最も有利な区域と最も不利になる区域を避けたそれ以外の区域に、球をドロップ』します。
厳密には、獲られてしまったボールを取り返し、自分のボールだと確認できない限りはロストボールなのですが、勝手な疑いをかけて隣のホールのグループに問いただすほどの勇気と言うか傲慢さと言いますか、そういったものは私は持ち合わせておりません。
正式の競技会で無い限り、そこまでの厳密な処置は、スロープレイを引き起こすだけで後ろの組に対しても迷惑です。(もちろん正式な競技会では戻って打ち直すべきです。)
そもそも1グリップ以下のパットを(余程のサイド・ラインでない限り)OKにして時間短縮を図ってプレーしているようなラウンドですから、ルールを遵守して居りませんのですね。
なんか、ちょっとぐだぐだ気味になって来てしまいました。(^^;
今日はこの辺でやめときます。(笑)
私は、基本的には気分よく楽しくプレーするのがモットーです。
例えば全部6インチプレースしながらプレーしている人が居ても、他の人のことは全然気になりません。(^^;
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シリーズの過去ログ
バンブル・ビー(裁定集から-1)
ルース・インペディメント(裁定集から-2)
ボールはあるがままにプレーすればいいってもんじゃないんだよ?!(裁定集から-3)