今回は、題記の「砲台の登り斜面からのアプローチ比較」です。
...といっても大層なことはしていませんで、一か所から動画を撮ってみただけですけれども。
ラウンド前にチッピングエリアで練習しつつ動画を撮ってみました。
1. 6番アイアンのころがし
2. D-Chop (8番アイアン使用)
3. クロ狙い2.2 (58°)
の順番に3ショットです。
ちょっとカメラのセットが低くてグリーン面が見えていません。
(このケースでは、砲台ですが打ってる本人にはグリーン面が見えています。)
砲台の上り坂の斜面から、ピンまで15yくらいの距離でした。
ほんの少し雨がパラついているのが映っています。お天気雨。
登っていますがグリーン上はほぼ平らです。
ボールは砲台の下まで降り切らず、途中なのでライも傾斜している。
芝は冬芝でペタペタの状態。
このコースのフェアウエーはバミューダ芝です。暑さには強いけど寒さにはあまり強く無い芝で、まだ黄色く枯れていてペタペタの状態でした。下の地面は見た目通りにやや硬めです。
(画面では短く見えますが) グリーンの外が登りでまだエッジまであと 7歩(約5m)ぐらいもあって、パターで行けないことはないけど距離感的に、芝目が順目ではないですし登り切った後の勢いを予測でコントロールするのはちょっと難しいかな、っていう状況です。(パターでも同じところから2回目を転がせば寄るでしょうけど。)
ちなみに砲台の傾斜は芝目が上から下っていうところが多いです。芝目が上へ向かうことはほとんどありません。
これはですねー、一長一短あって、4.テキサスウエッジ も含めてどれで行くか私の場合はちょっと悩む状況です。
動画を見ていただきますと、それぞれのショットで上がるボールの高さとか、ボールが出ていく勢いとか、 (グリーン面での転がりが見ていただけないのは残念ですが)、雰囲気を感じていただけるのではないかと思います。
動画から、それぞれの画像をキャプチャーしました。
まずは、1. 6番アイアンのころがし です。
ふり幅小さく、コツっとストロークをして転がしています。
この時に気を付けているのは、(実はどのショットでも同じですが)フェース面が開いたり閉じたりせず、そのまま上がってそのまま降りてくるイメージです。
こういった傾斜がキツいライでは重心がズレてダフったりしやすいですから、体の重心を動かさないように注意しています。おまけにペタペタのライですから。
ふり幅が小さいことがこの場面では有利に働きます。
よく観察して、返しのパットの準備をすでにここでしている訳ですので、ここは特に大切です。
ボールの弾道は、6番アイアンでしかも地面がアップヒルですから地面すれすれで低いです。どこまでキャリーしたかもほとんど意識になく、でも距離に影響する抵抗が大きい部分は滑ってスキップして通り過ぎている感じで、テキサスウエッジよりも距離感が出しやすいのかな、と思います。
ただ振り幅がとても小さいですから、力感によってばらつきの範疇でちょっと強すぎたりっていうのが出やすい傾向はあるかな、と思いました。
この動画のショットも、カップに良い感じで転がって行って、カップを過ぎてから傾斜でスーッと左の方へ 2クラブぐらいオーバーしてしまいました。ワンピン以内には入っていますので、まずまずです。
一番安全な怪我の少ないショットではあると思います。
次のショットが、2. D-Chop (8番アイアン使用) です。
これは、私が15y以内ぐらいで多用しているショットで、今回は結構登っているので 8番アイアンですが、場合によってはPWも使います。
今回は登りの15yですから、このショットには長さ的にぎりぎりキツいかな、というところです。
キャプチャーしました写真を見比べていただきますと、明らかに肘の曲がり方がもっと曲がっていまして、D-Chopの方は完全にパターの握り方でパターの感覚でストロークします。
少し吊り気味に持ってヒールが若干浮く感じ、そしてフェース面を打ち出す方向に向けるために上から見ますとフェースは被り気味に見える格好で構えます。(真っ直ぐ向いています。)
スタンスもパターと同様な感じで、↑の6番アイアンの転がしより少し広い足幅です。
パター感覚の距離感で、約20歩のパットのイメージでストロークしています。
登り傾斜から打っているということもあって、思ったよりキャリー部分が上がって飛んでいます。
パター感覚なのでグリップはゆるゆるです。
間違えてしっかり握りますと、ボールはもっと上がって、距離感がない強めのストロークになってしまいます。
このショットもグリーン上をカップに向かって転がりますから、フィニッシュの位置でボールの転がりを最後まできっちりとよく観察します。
この動画のショットは、グリーンで真っ直ぐにバウンドしてカップに良い感じで転がって行ったのですが、ワンクラブくらいショートしました。思ったよりキャリー部分でボールが上がった分、少し短くなったのかと思います。(私の振り幅がそもそも足りなかったのかも知れません。)
このショットの場合は、少しふり幅が大きくなりますし、スタンス幅を拳一個分ぐらい開けてとっていますため、重心移動しないように特に気を付けなければなりません。
傾斜地ではパターでもダフってしまう時のような現象が出るリスクを把握しておくべきと思います。
このショットも気を付ける必要はありますが、比較的安全です。たとえトップしてもほとんど遠くに飛びません。
もう少しトータルの距離が短い方が距離感が出しやすいです。(これは私のデジタルのパッティングストロークが約15yまで構築されているためです。)
最後3つ目のショットは、3. クロ狙い2.2 (58°) です。
このショットは、ソールのバンスが上手く使えればピシッと距離が寄りやすい利点があります。
ただし、ペタペタのライから登り傾斜でのショットですから「刺さらない」ように草摺りの素振りをしてチェックをし、入念に注意を払って気を付ける必要があります。
このキャプチャー画像の段階ではフェース面の向きに気を付けておきます。
15yですが、登り傾斜にいますし振り幅はある程度大きいです。
このキャプチャー画像がトップの位置。
とはいえ私はクロ狙い2.2を行っていまして、テークバックの大きさが腰の高さとか、肘の高さとか、そういうのは全く意識にはありません。
こうして動画を撮ってみますと、あーこのくらい振ってるのかー。という感じ。
ひとつ良いことがありまして、ペタペタのライはボールの下にクラブを入れにくいと思うのですけれども、登り傾斜では少しはボールの下にウエッジを入れやすいと思います。
そして私のウエッジはハイバンスですので、地面とバンスが勝手にボールを上げてくれます。
今回の場合は、10-12yぐらいキャリーで飛んで行って、良い感じのスピンが利いた3バウンドぐらいポンポンっといってからほんの少しの転がりで、カップの右1フィート(30㎝)ぐらいに付きました。
このショットで打っていった場合のリスクは、ライの状態によってダフリやトップが出る危険性が高くなること、そして前後に距離がズレて寄り切らなかった場合に、観察できるボールの転がりにはある程度スピンが効いてしまっていること、が挙げられると思います。
逆に利点としては、ライが良かったりすればキャリーが大きい分、グリーンのスピードや傾斜の影響少なく距離感が出しやすいところです。
今回のペタペタのライでは、ものすごく気を使います。
でも、ハイバンスのウエッジで登り傾斜に刺さないように草摺りをリハーサルすれば、下の地面が柔くないこともあって、割とコンスタントなキャリーが打てます。
寄りやすいショットのひとつであることは間違いないです。
* ちなみにグリーン上でうろうろしているのは友達で台湾系のおっさん(医療関係者)です。
あくまでも私のショートゲームの範疇においてですが、今回のこのシチュエーションは、4.テキサスウエッジ も含めて4種類のショットのどれで行くか、実は非常に微妙な位置・距離・状況にあります。
草摺りのリハーサルをした後で、感触で気が変わりクラブを変える、っていうことまであると思います。
ひとつ言えるのは、迷いながら打ってしまって、他のオプションが頭によぎるのは絶対にダメですので、決めてクラブを握ったら100%そのショットにコミットしなくてはいけません。
ゾンビ立ちを挟んで気持ちを整えるのも良いかもしれません。自分の番がくる前の準備段階でできます。
ここはバミューダ芝ですが仮に逆目だったりしたら、しかもこの辺りの多くのコースの様にキクユ芝の逆目だったりしたら、3つとも選択肢から抜けて、4.テキサスウエッジ か、もしくは、5. ユーティリティーで転がし の 2択に変更、ということになると思います。
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ひぐけんプロが、YouTubeでほぼ似ている距離の砲台グリーンの傾斜から、スコアレベル別のおすすめアプローチを説明した動画をあげています。
傾斜的にもグリーンまでの距離的にも、グリーン上の距離的にもとても似ている状況ですが、ひぐけんプロは全てのレベルのゴルファーにSWを推奨しています。
ライの状態が違う、っていうのが大きいと思います。
芝が黄色く枯れているところも似ていますが、芝がちゃんとあってボールの下にウエッジを入れやすい状況にあるところが大きな違いでしょうか。
芝の量だけではなくて、突っ掛かり易さ/難さがかなり違うように思います。
動画での、ウエッジのバンスの跳ね方、抜け方を比べてみると、違いが感じられるかと思います。
逆にこちらの芝と地面の状態だと転がしを打った場合のグリーンの外側での挙動が読みにくいのでしょうか?
この状況でも、6番アイアンで転がし上げるアプローチもありなのではないかと思うのですが、どうなのでしょう?
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こちら、良く出てきますDos Lagos GCで、写真は18番ホールのグリーンです。
これはグリーンの後ろサイドから写真を撮っていまして、フェアウエーは写真で言うと右上の方向から池を右に見ながらグリーンへ打ってくるアングルです。
写真でもうかがえるかと思いますが、手前左サイドの今立っているピンの位置にカップが切られていることが多いです。4~5割ぐらいくらいこの位置かな。
...ということで勝手知ったるグリーン、とある日のパットはこうでした。↓
(上の写真で言うと、向かって左のグリーン上からカップへ、という向き)
このカップ位置、好きです。(^^)
* 別の日です。
ご参照 関連記事: 「グリーンの傾斜の読み方、傾斜の斜度の分類を利用した把握と利用法」
12 件のコメント:
砲台での貴重な実験記事、ありがとうございます。
「グリーンの外が登りでまだエッジまであと 7歩(約5m)ぐらいもあって、パターで行けないことはないけど距離感的に、芝目が順目ではないですし登り切った後の勢いを予測でコントロールするのはちょっと難しいかな、っていう状況です。(パターでも同じところから2回目を転がせば寄るでしょうけど。)
ちなみに砲台の傾斜は芝目が上から下っていうところが多いです。芝目が上へ向かうことはほとんどありません。」
この部分が非常に勉強になりました。けっこうこういう状況が私のホームコースの北六甲にも多いのです!また、傾斜が強いと打点がずれやすいんですね。
今の私ですと6鉄の転がしが良い気がします。
さすらいさん、こんにちは。
このケースは、個人的にD-Chopが限界ギリギリの距離で、芝が薄くて58°の危険度もあり、どれで行くのが良いだろう?っていう悩ましい状況をやってみました。
さすらいさんが信奉されてるひぐけんPは、SWを持って欲しいと動画で推奨されてます。
北六甲のライの芝の状態をよく観察なさって、余裕があったら色々試してみてください。
チッピングエリアがあると良いのですけどねー。
日本の整備されたゴルフ場ならSWが良いかもしれません。これから春ですしね!
労作記事、感謝です。
安心感は、断然、6IRだと思いました。寄った距離でなく、次のパットも含めて、1番太田滝のリスクが少ないのはどれか?と考えると、6IRだと思います。残ったストローク(テキサス含むパッティング)あわせると、最も事故りにくいと思います。また、さほど寄らなくても、距離感は記憶に残ると思います。そのほかは、どうしても余計な(予測できない)スピンがかかってしまうのであまり良くないと思いました。
syoballさん、ご意見ありがとうございます。
この状況ですと、JGRには間違いなく一長がありますね。
6I-Rもグリーン前ですでに何回かバウンドしながら転がっていますが、何度打ってもスムーズに進みます。
私の方の6I-R経験不足が要因にありますが、微妙な距離の調節が難しく感じます。
動画の時もいい感じで転がってピッタリ寄ったと思った感じで転がっていったのですが、カップすぎてからススーッと余分に転がりました。
そういう意味では返しのパットもラインが大体確認できます。
個人的には15y切っていればD-Chopが安全ですし寄せやすいです。ここより短い距離ならD-Chopです。
ここは上り傾斜からの15yで、少し守備範囲外なんですよね。
これも私の方の15y以上のデジタル化をしていないという理由なので万人に当てはまる理由ではありません。
58°でもクロ狙い2.2は距離感出しやすいのですが、バウンスするグリーンの硬さとか傾斜を把握している前提です。
おっしゃる通りスピンが影響しますので。
ただ、これよりもっと下に転がり落ちた場合の、18y、20y、23y、ってなってきますと、傾斜を登る量とグリーン外の距離も増えてクロ狙い2.2が優位になってきます。
30y、40yと離れてくると、私の場合は2x6の決め打ちに。
テキサスは動画に撮りませんでしたが、2度目なら寄りやすいけど、かなり外からのテキサスやってる身としてもこの荒れたグリーン前は跳ね方が読みきれない感じはあります。
結論的にいうとJG-Rやったことないのに最強な気がします。
特に練習機会と時間が限られている場合。
ゲーム戦力的に距離で区分してものすごくシンプル化した私の場合でもこれだけの選択肢はありますので。
(もっと上手いゴルファーの場合は、小ロブ気味に打ったり、フック回転の転がしで球足出して登らせたり、カット気味に行ったり、タップ式で打ったり、もっともっと引き出しが多いのでしょうけれどねー。)
引き出しが多いといいのは、上級者です。WW苦手な私のようなヘボは、いかに引き出しを【減らし】その中で、経験を増やして精度を上げていくのが有効な太田滝回避になると思います。引き出しを思い出すより、まあまあの無難な方法で繋げるといいますか。JGRはPG感覚使えば(笑)かなり雑な状況でも転がせます。少なくともGには乗るかエプロンには残る。そこからはもう1回JGRかテキサスで、あと2回でいけます。距離感は確認してあるので3回はかからないと思います。JGRやJGPGが通用しそうもなければ、【SWQF30】助っ人参上です。SWQF使えば、たぶんGには乗るでしょう。それで私の場合は十分鯖鯖です。
syoballさん、コメントありがとうございます。
まさに同感です。
>いかに引き出しを【減らし】その中で、経験を増やして精度を上げていくのが有効な太田滝回避になる
私がこの2-3年間にHDCPをほぼ5つ減った理由がこれ↑です。できるだけやることを簡略化しました。
シンプル化する際に、グリーン上、15y以内、10-30y、30-60y、60-100y、100-150y、150-210y、っていう風に自分のゲームプランを分割してそれぞれに改善案を入れて行ったのですが、
今回の動画の例は「砲台の寄せを動画に撮りながらやってみようかな。」ってことで適当にボール置いて撮ってみたら、15yの登り傾斜だったためにちょうど分けた領域の境界辺りだったんですよね。
具体的にやってみるって面白いし大事だな、と思いました次第です。
考え方を追いかけさせていただきます。具体的な環境やゴルフスタイルは異なりますが、1打でも減らしたいという方向性は先人のWさんを見習わねば!。
OHKPは【たぶん】うまくいくはずなので、それ以外ではまず【SWQF30】の妥当性・再現性を確認し、ちょっとづつ拡張していこうと思います。半分とか、倍々とか、クラブ変えるとか、チョーキングとか、2.5秒とか・・・これらの調整方法の妥当性。再現性も逐次記載していくつもりです。
#まずは、今シーズン、OHKPで、平均86→81を実現させます。
syoballさんの今年のゴルフ、JG中心のOHKP、実に楽しみです。
僕の個々のショットは本当に大したことなくて、精度もたいして良くなくて、飛距離もそんなに飛んでないし、パターもやたら入るって感じでもないし、でも上がってみるとスコアはまぁまぁ良いって感じですので。
やたら安全方面を辿るのは確かです。笑
安全方向を徹底的に辿るのって、なかなか出来ません。これが出来るのは、真の勇気だと思います(ぶれない信念)。アマチュア(ただしヘボ)の積極策は、たんなる暴挙にすぎないと思います。自分の能力を高く査定しすぎている。OHKPも実は・・・自分のショットのスコープの
ブレなさや、LP能力を過度に高く見積もっているプランなんですね。でも、WWで損してきたスコアを取り返したいので今年は徹底してみたいです。まずはプランどおりやってみて、すこしづつ問題点をあぶりだしていこうと思います。
正直言いますね。
自分でも呆れて笑っちゃうんですけど例えば、「ここは池に入れてもいいからピンデッドに行こう。失うものは今日のスコアで1-2打、ボール1個は別に良いぞ。」って、前頭葉だか大脳皮質だか分かりませんけど自分の脳では積極的にバーディー取りに行きたい、って言い聞かせてセットアップして打つのに、いざストロークするとsubconsciousがtake overしてきて「お前の実力ではこっち行っとけ。」みたいな感じで水から遠い安全側へパチーっと打っていくんですよねー。右でも左でも。
あれ一体どういうことなんだろう?って、ほんとに。
友達もこういうの目の当たりにすると、笑います。
僕の真美子はsubconsciousに勝てない時の方が多いのかな?
まぁそれはさておき、
OHKPも出だしのhiccupsとか改良点は次々出てくるとは思うんですけど、大筋がうまく行くしかないプランですので、期待してます。
うちの真美子は強力です(笑)
笑笑笑
さすがです!
JGRで打ち勝ってくださいね!
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