8/27/2012
スタッツに見る、タイガーの意外?な苦戦ぶり
まぁ苦戦していること自体は意外ではないのですが。
ベーブ・ペルツの「パッティング・バイブル」を読んだ時点から私がずーっと思っていることなのですが、タイガーが以前ほどの凄み&強さを発揮できなくなった一番の理由に、「ショートパットの出来」が挙げられると思うんですね。
思えば、逆転優勝したアーニー・エルスに4打足りずに勝てなかった全英オープンでも、ショートパットを外して天を仰ぐ姿を何度も見ました。
ずば抜けて強かった頃のタイガーには見られない光景だったと思うんです。
今季のPGAは4つのメジャーも全て終わり、FedExカップのプレーオフのトーナメントが始まっています。
先週のザ・バークレイズでも、68, 69 と2日めまで好位に付けていたタイガーは、3日め4日めで失速してしまいました。
そして、こちらに興味深い分析の記事が出ておりますので、ご紹介いたします。
例によってちょっと内容を抜粋してみますね。
木金の2日間で首位と3打差の好位置につけていたタイガーは、土日の2日間で 72, 76 と崩れてしまった訳ですが、この2日間のパット数がなんと61パットでした。
記事には、「ベスページ・ブラックにNYCの工事現場のおっちゃんを連れてってラウンドさせても、パット数は61も要らないんじゃね?」なんてふざけて書いてますが、・・・それはないでしょ。(笑)
しかしながら、最終日にはフェアウエーヒットが43%、GIR(パーオン)が33%と、パット数が少なく出る筈のプレーぶりでしたから、確かにファーストパットの距離も短かろうことを加味して考えますと、パット数だけ見ればおっちゃんでももう少し少ないかも? という気もして来ます。
土曜日のラウンドでは、3パットが4回もあったそうです。
昨年始まった最新の、パッティングを評価するのに優れた指標 strokes gained putting ( ←過去の記事をご参照方。) でもタイガーは現在 41位。 これでも一昨年・昨年の 109位・45位よりは改善していますが、強かった2009年には42ストロークもパッティングで稼いでいたのと比べると、09年との比較で 30.6ストロークは失っているという計算だそうです。
昨今は、ドライバーなどのショットが格段に安定してきているタイガーに (事実トータル・ドライビングでは今季5位です。) 、もし2009年のパッティングがあったとしたら、トーナメント当たりにして約3.5ストロークのgainがあるそうで、そうなると今季の3勝に加えて、ホンダクラシックを含めた4つのトーナメントとメジャーひとつを勝っていたはずだ、という算用になるのだそうです。
そんな訳で、強かった頃に書いていた過去の記事を振り返ってみます。
・ 10 feet以下なんだなぁ。(ウッズの強さの秘密)
この記事には、タイガーが驚異的な確率で10フィート(約3m5cm) 以下のパットをカップに沈めていることが書かれています。
そしてこちらの記事には、
・ パッティングの距離感(続き2)
3フィート(約91.5cm) のパットを、2002年-2008年の間に、とても人間離れしている脅威の99.6%の確率で沈めたというデータのことを書いていました。
この数字は、「パット・エイミング教本」の著者、細貝隆志さんが物理計算で導いた、人間がなし得る限界値にほぼ等しい驚異的な数値です。(ご参考記事: 「パッティング成功率: 人間の限界値」 )
※ これはパットの各残り距離別のランクトップのプロのデータとPGAトップ100位のプロのデータとを抽出して最適化した上で導き出された限界値の参考数値です。
ちなみに、PGAのプロの3フィートからのパットのカップイン成功率の平均値は約90%です。(もちろんトーナメント中のみの数値です。)
単純計算で言いますと、4日間のトーナメントの間に約3フィートの距離のパットが例えば30回あったとして、トーナメントで3ストロークは優位に立てるのですから、たかが3フィートと言っても大きな差になって来ます。
ところで、「3フィート(約91.5cm) のパットをいかに確実に決めるか」 ということは、私が思いますに、これはもう技術論ではなくて精神論的な部分が占める割合が大きいと思います。
デーブ・ペルツの「パッティング・バイブル」には、完全なペンデュラム式のストロークはプレッシャーにも強く、ここという場面でショートパットを外さない強みをもたらしてくれると書かれていますが、
一方で、「アーノルド・パーマーしかり、ジャック・ニクラスしかり、そして(最強に強かった頃の) タイガーも含めて、パッティング・ストロークのメカニズムはかなり複雑な方に分類される」と書かれてもおります。
ですからタイガーの不調に関しましては、ほんの少しでもパッティングが狂ってしまったら元に戻すのは至難の業であろうと、容易に想像が付く訳です。
フォーリーを新しいコーチに 昨今は復調の兆しを垣間見せているタイガーですが、再び驚異的な強さを見せてメジャー・トーナメントに勝つような日々が来るには、
・・・実はショートパットの改善が必要だという、あまり注目・認知されていない事実が横たわっています。
本当の復活は、まだまだまだまだまだ遠いように思えてなりません。
8/20/2012
サンクレメンテ・ムニシパル (ゴルフコース)
強化月間の最終戦です。(^^)
テメキュラ・クリーク・イン といい ドス・ラゴスの3 といい ちょっとこのところあまりに暑いので、今回は涼しい海風が吹くところという条件で、こちらのサンクレメンテ・ムニシパルを選択しました。
沿岸には太平洋の寒流が来ていますので、気温は10-15度Fくらい低いですし 涼しい海風が吹いて来てくれますから体感温度としては20度Fも違ってきます。 (^^)
昨年も強化月間にラウンドしております すぐ隣にある タレガ・ゴルフクラブ に行こうかとも思ったのですが、取れるスタート時間の都合が合わなかったのと、まだこちらのコースを一度もラウンドしていないということでこちらにしました。
ロサンゼルスからサンディエゴへ電車に乗っていると、途中でイルカがジャンプしていたりクジラが潮を吹いていたりするのが見える地域があるのですが、それがちょうどこのサンクレメンテの辺りです。
こちらがサンクレメンテの駅です。
画像をクリックで拡大します。
写真で見て 線路の左側はすぐにビーチ。ホームの右側は改札もへったくれもなくてすぐに道路です。
小さな小さなホームと販売機だけのかわいい無人駅です。
San Clemente Municipal Golf Course
http://sanclementegc.com/
ムニシパル(市営)のパブリック・コースですが、半分近くのホールから海を望める素晴らしいロケーションでコースの状態もまぁまぁでした。
フェアウエーは傷んでいる部分もありましたが、グリーンは比較的綺麗に整備されていました。
ムニシパルのコースの多くは、料金の安さや敷居の低さから(来る場合が多いと思うのですが)、下手をするとラウンドに6時間以上かかるなんてことがザラにありますので、ちょっと敬遠していたんですよね。
名門のランチョパーク もそうですし、私の好きなリオ・ホンドも土日はそうなります。
非常に人気の高い ロス・バルデス なんかは、スルーで6時間半はかかろうかといった苦行になります。(パロス・バルデス半島に位置していて海が見えますから、すごい人気なんですよね。)
まぁ、家族が居ない期間にラウンドする訳だし時間かかってもいい今だからこそ「行ってみようか?」 ということで、独身の友人と一緒に行ってみました。
今回はもうひとつ、パーシモンのドライバー (ホンマ・エクストラ90) とマグレガー・ミュアフィールドのアイアンセットならびに同じくミュアフィールドのL字パターを持ってラウンドいたしました。
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左側の、古いマグレガーのバッグが私のです。
使っていませんので、ドライバー以外はグリップもものすごい古いまんまなんですが、ダニー・エドワーズのロイヤルグリップだからそのまんまで大丈夫でしょう。
実際にはちゃんと当たると43インチ半のスチールシャフトのパーシモン・ドライバーも良く飛ぶのですが、今回は白ティーからのラウンドにしました。
パー5の2打目は、ドライバーで打つつもりです。
この友人はレフティーなので、打たせてあげられないのが残念でした。(^^)
2番ホールのティーインググラウンド脇に面白いもの発見。
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Mailbox (郵便受け) です。(^^)
もちろんこんなところに郵便屋さんが来るはずもなく。
これには、スコアカードと鉛筆が入っているんですよね。
古いタイプのムニシパルのコースでは、こうやって2番ホールのティー脇にスコアカードが置いてあることが多いんですよね。
1番じゃなくて2番なのは、そこへ来るのはゴルファーだけだからだと思われます。
さて、こちらは3番ホール313yのパー4のティーです。
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ここのコースの中では一番短いパー4です。
グリーンは少しだけ左サイドにあってしかも花道が左側に向いていますので、左側のこんもりした木の右上を抜いて左サイドに打っていくのが良い攻め方だとジャッジしまして打って行きました。
パーシモンのドライバーも、ナチュラルにドロー系のボールが出ます。
2打目を僅かにショートしまして、カップまで9歩(約6m半) のチップショット。
このコースのグリーンは、どれも小さいです。
設立が古いからでしょうね。
1928年の設立で、設計はウイリアム・ベル。 ファエウエーとラフはキクユ芝です。
典型的なロサンゼルス周辺の古いコースという趣ですね。
キクユ芝は粘くないしボールも沈みにくいのですが、根が太くて強いので、逆目になったときは大変です。
特にこういう小さいチップショットの時は要注意で、もしラフからなら尚更です。
こちらは8番ホール。 413yのパー4です。 ここでは一番長いパー4になります。
画像をクリックで拡大します。
グリーンの遙か後方に、海が見えます。素晴らしいです。
右から左アゲンスト気味に 気持よく海風が吹いて、暑さを和らげてくれます。
このホールのティーショットは、フェースのトゥ側で打ってしまいダグフック気味に左のセパレーションの木の辺りに。
2打目は4番アイアンでフックで回して打とうとしましたが、これを木の枝に当ててしまいました。(x_x)
3打目もグリーン右に外して乗らず、ボギー・セーブがやっと。
次の写真は、13番ホールのパー3です。
180yの打ち上げしかもバンカー越えになっていて、ちょっと難しいです。
画像をクリックで拡大します。
195yぐらい打つ感じでしたので、どえらい久しぶりの2番アイアンを打ちました。(2010年2月のこのとき以来。)
ところが、この1球目はなぜか どスライスが出ましてあえなくOB。
木の向こう側のメンテナンス用の小屋の柵の中に打ち込んでしまいました。(^^;
打ち直しは上手く打てたのですが、グリーンの奥のやや右に外しました。 これを2歩(約1m半)に寄せましたが、パットを外してトリプル・ボギーになってしまいました。
後半の14番以降、かなりのアップダウンで高台の方へコースが配置されてきます。
15番のグリーンから見える景色が最高で、スコアカードの表紙になっています。
(コースのサイトの写真はスライドショーになっていますが、3枚目に出てくるのが15番のグリーンから撮られた写真ですね。)
15番は、谷越えの172y、パー3です。
画像をクリックで拡大します。
海は写真で言うと左側の下の方に広がっています。
私が15番グリーンから海の方向を撮った写真は、残念ながら時間帯が悪く逆光でして上手く撮れていません。
コースのサイトの3番目の写真をご覧になって下さい。↓ m(__)m
画像をクリックでサイトの大き目な写真にリンクしてます。
さて、最後にご紹介いたします写真は、最終 18番ホールのティーです。
383yのパー4。 ちょうど250y-340yぐらいのグリーン手前の位置が深くU字型に掘れて凹んでいます。
画像をクリックで拡大します。
パーシモンのドライバーを持って、エイミングしているところです。 右から左の風でややアゲンスト。
これも綺麗なホールですねー。
グリーンの向こうとホールの右手とに海が見えます。
私の飛距離的には、ちょうどU字溝の手前の平らなところまでで止まってくれますから好都合でした。
2打目には150yぐらい残りまして、グリーン右手前の深いバンカーに入れないようにグリーンの左サイドを狙って打って行きましたが、これはグリーン左に外しました。
海の方向へ向かって打つチップショットは、ボールが止まってくれませんので難しいのですが、なんとか3歩(約2m) に寄せました。
このパットは思ったより曲がってくれず外れてボギーでした。
狙い通り、比較的涼しくラウンド出来ました。
そして何よりもうれしい誤算だったのは、プレーの進行状況がそれほど遅くなくて、4時間半で18ホール回って帰ってこられたことです。
最後のアップダウンがきつくなる辺りの4-5ホールは、歩きのグループのスピードが極端に落ちまして すごく待たされましたが、全体的には良いペースで進んでくれました。
これだったら、また土日に来ても楽しくラウンドできるなぁ、と思いましたです。
こんど朝早めのスタートを予約して、また来てみようかしらん。(^^)
8/19/2012
ドス・ラゴス (ゴルフコース)の3 ~夏ver.~
こちらのコースは、以前 2度ほどご紹介しております。
ドス・ラゴス (ゴルフコース)
ドス・ラゴス (ゴルフコース)の2
どちらも 1月にラウンドしていまして、コースの写真が冬の黄色い枯れ芝みたいな部分が多くなっていました。
今回は、夏編!ということで、緑が濃くなっている写真をご紹介いたします。
(ただし、ホールの周りは茶色で岩場でコントラストも綺麗に見えます。 いかにも乾いて暑い禿山に作った感じのコースです。)
Dos Lagos Golf Course
http://www.doslagosgolf.com/
クラブハウスは相変わらず質素なプレハブ調。
もうすでに作りなおす気はない様子です。(笑)
会員制のクラブ・ゴルフ場ではありませんから、立派なクラブハウスは必要ありませんけどね。
私なんかは、これでグリーンフィーがお安い方が良いです。
それでは、以前ご紹介していないホールを中心にいくつか写真をご紹介いたしますね。
最初は、非常にティーショットが窮屈に感じる 3番ホールのパー3、188yです。
画像をクリックで拡大します。
手前は渓谷といいますか実は川で、グリーンの右側までずっと伸びています。
左側の木の裏側は開けていなくて、そのまんまブッシュです。
距離の方も188yでしかもグリーンの方がかなり高くなっていますから、200yは打つ感じですのでとても難しいホールです。
私は幸いにもクラブ選択もぴったりで 5歩(3m半)に付けたのですが、このパットは入らず。
次の写真は、548yのパー5、12番ホールです。
画像をクリックで拡大します。
このホールのティーショットはですね、私が知るかぎりではこれ以上ないんじゃないか?って言うくらいに wide open な(広々とした) ホールじゃないかと思います。
右サイドも左サイドも隣りのホールに隣接していて、セパレーションの木もちいちゃくてすごいまばら。
しかもパー5ですから、少々曲げてもリカバリーが利きます。
もうどこへ打っても大丈夫ってやつですね。
景色だってスカーッとして開放感ありますよね。
もしここより伸び伸びできるティーショットのホールがあったら、お目にかかりたいです。(笑)
こちらの写真も綺麗ですよ。
続く13番ホール、やや長い目の 428y のパー4です。
画像をクリックで拡大します。
大きな池を回りこむように右ドッグレッグになっているホールです。
ティーショットでは池までは届きませんことをGPSで確認はしましたが、本当はもっと左にあるフェアウエーに打つつもりでした。
右にミスしてしまったため、多少のショートカットにはなりますが残り200yのまともにグリーンまでずーっとお水がある池越えが残ってしまいました。(^^;
風もアゲンストでしたが ライは良かったので、3Wで強振して打って行きました。
とても良いボールが打てまして無事に池をクリアしましたが、ピンは手前なのに私のボールはグリーンの一番奥まで転がってしまいました。
ちょっと登ってからカップまでずーっと下っている25歩(17m半) もあるパットでしたが、なんとか上手くラグ・パットを決めて、パーを拾えました。(^^)
もう一つホール番号が続いてしまいますが、こちらは私にとっては信じがたいほど難しい14番ホールの写真です。 614y もある パー5。
画像をクリックで拡大します。
距離的には私のドライバーの落ちどころは、先の方に見えています右サイドの池と、左サイドの茶色い岩場の間の、すごく狭くなっている地域です。 幅20yぐらいですかね?
まずはあんなに狭いところに、風が吹き抜ける中で ボールをコントロールしなければなりません。
池にギリギリ届かない3Wで打つのが正解かもしれないのですが、何しろ618yも有って長い上に、見えている先から今度は左の方へ曲がってかなりの斜度がある急傾斜で登っていくのです。
距離は欲しいんですよね。 刻む余裕は無いといいますか。
私は幸い、ドライバーはその狭いところに持って行けて、2打目の3Wもドロー気味に一番いいボールが打てました。(^^)
ふたつ良いショットを打てて、来たポジションがこちらです。
画像をクリックで拡大します。
フェアウエーのほぼ真ん中です。
上りがきつくて距離感が計算しにくいのですが、GPSでは残り約160yです。
斜度と、ライが左足上がりになるのでロフトが寝る分と、右から左ややフォロー気味の風と、色々計算合わせまして、4Uで打って行きました。
というかですね、すでにこれだけ難しいのに、グリーン正面の手前にあるガードバンカー、ホントに必要ですか??(笑)
私の3打目は、気持ち長すぎましてグリーンの奥に少し溢れて居ました。
グリーン面に上げてから下っていくデリケートなチップショットは上手く打って2歩(1m半)に寄せたんですが、このパットはカップに蹴られて外れてしまいました。
このホールがHDCP2って言うのは、一体どういうことなんでしょう?
さて、最後にご紹介しますのは、またまた続く15番ホールです。 181yのパー3。
画像をクリックで拡大します。
左側は段差になっていて、下にあるのはさっきプレーした14番のフェアウエーですね。
左へ落としたら、ボールが回収できないくらい段差になっていてプレーできません。
風を遮る山もありませんので、吹かれ放題ですね。
このホールで難しいのは風です。
この日は右から左にアゲンスト気味に吹いていました。
ここもやっぱり190yぐらい打つ計算で、あえて右からドローを計算して4Uで回して打ちました。
うまくピンの右側 6歩(約4m)に付いてくれたのですが、このパットも入らず。
風はビュービュー吹いてくれるんですが、なんか暖ったかい風なんですよね。(^^;
いやー、ものすごく暑かったです。 内陸ですので 100度F超えてて、この日は湿度も70%ぐらいありましたかね?
500mlボトル相当で 4本飲み干しました。
・・・どうりで今まで冬しか来なかった訳か・・・。(笑)
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